真剣で私に恋しなさい 白き侠、その路   作:カンベエ

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第二話:東西交流戦、義経現る

東西交流戦・・・・学園長の独断で西の天神館と行われる事になった行事だ。学年ごとに200人ずつ選抜し夜の工場地帯を使って行う集団戦だ。一年、三年、二年の3本勝負で勝利数の多い方の勝利。

 

―二年の戦い前夜―秘密基地

廃ビルを改造して作られた基地に集まるいつものメンバー。

 

「うぉー!ワクワクするぜぇ!!」

 

風間翔一、この集まり・・・・通称「風間ファミリー」と呼ばれるチームのリーダー。自由を尊びまさしく風の如く自由奔放な男。

 

「私は大きいのと戦えたからもう満足だ」

 

川神百代、一つ年上。既にこの歳で武神と呼ばれており事実、既に世界各地から現れる挑戦者たちを屠り無敗を貫いている美少女。

 

「お姉様も頑張ったんだもの、私も頑張るわ!」

 

川神一子、百代の妹。元気っ子+子犬属性。日々姉に追いつかんと鍛錬に勤しむ頑張り屋で大食漢。

 

「明日の作戦は・・・・」

 

直江大和、通称軍師。このチームの頭脳労働担当であり人脈が武器だと言う。今も明日に控えた戦いのために工場地帯の地図とにらみ合いしている。

 

「はい大和、おち「京スペシャルは要らない」・・・・つっけんどんな大和も・・・・素敵」

 

椎名京、とある事情から大和LOVEな美少女。天下五弓と呼ばれる神技的な弓の技を持つ実力者。彼女の原動力は全て大和である。

 

「京は諦めないなぁ・・・・」

 

クリスティアーネ・フリードリヒ、ドイツはリューベックからの留学生。当人は騎士を自称しているが基本ダメ人間。真面目にやれば凛としているのだが・・・・まぁ美少女だ。

 

「ふふふ、明日は俺様の活躍出来る場所だぜ・・・・」

 

島津岳人、自称ナイスガイ。ウェイトリフティングで200キロを持ち上げるパワー自慢。彼女募集中であり年下からはそこそこ人気があるのに年上希望なため結果モテない。

 

「僕は後方支援に徹するよ」

 

師岡卓也、通称モロ。身体能力は並より下であるが細かな知識が豊富であり語りだすととまらない癖がある。最近女装する事が多くなった。

 

「俺は俺のやるべき事をやる」

 

源忠勝、通称ゲンさん。上の下ぐらいの身体能力、実践的な頭脳、高い指揮力を持ち合わせる万能タイプ。正統派ツンデレ。

 

「うぅう・・・・私は活躍すら出来ませんでしたぁ・・・・」

 

黛由紀江、剣聖の娘。少しぽやっとした印象を持たせるが家事をする時と剣を握った時はその限りではない。友達100人が目的らしいが現在友達数は13人、まだまだ遠い。美少女。

 

「俺は・・・・まー適当にやりますよ」

 

佐野衛二、女癖×。クリス父から釘を差されたにも関わらず口説きにいって実弾で撃たれそうになった勇者。

 

そして最後に一人、白城晴明を加えて十一名。これで風間ファミリーが勢ぞろいになる。

 

「とは言え、負けるは屈辱。ならば勝つために総力をあげるのが常道」

 

禁煙パイプならぬ禁煙キセルをふかしながら晴明が呟く。

 

「だな!全力で勝ちに行くぜ!!!」

『応!!!』

 

―翌日夜―工場地帯―川神学園側陣営

他の生徒たちよりも一段上に立つ金ピカのスーツを身に纏う生徒。

 

「今は!クラスどうしで争っている場合などではない!!」

 

九鬼英雄、九鬼財閥の長男でありそれに見合う頭脳、運動能力、カリスマを持ち合わせる本物。経緯は知らないが一子の事が好きらしい。

 

「先の一年の結末を見ただろう!天神館をいがみ合っていても勝てるような相手と思うな!」

「Fクラスの山猿どもと手を組むのは気に食わんが・・・・勝つためには仕方無いのじゃ!」

 

不死川心、選抜のSクラス内にあって選民思想の最も強い典型的なタイプ。とは言えややヘタレなためか2-Sの着物マスコットという位置づけになっている。

 

「学び舎の名を貶めるか高めるか、選べ!!!」

『うぉおおおおおおお!!!』

「英雄様!ご立派です!!」

「ドイツ軍人として、無様を晒すわけには行きません」

 

忍足あずみ、英雄の専属従者。なんでもどこかの忍びの里出身とかなんとか・・・・たまに分身したりする。二重人格を疑いたく成程英雄のいるいないで対応が変わる。

マルギッテ・エーベルバッハ、クリスの姉代わりな人。優秀な軍人ではあるのだが基本クリスには弱くついつい甘やかす傾向があるらしい。

 

「大和君、私たちも頭脳と体を併せて、頑張りましょう」

「頭脳は併せよう、体はお断りする!!」

 

葵冬馬、Sクラスの軍師役。大和にとってはライバルなのだが当人が両刀なため大和は標的にされつつある。

 

「2-F委員長!俺の活躍を見ていて下さい!!」

「ふぇ!?えっと・・・・怪我しないように頑張って下さいね?」

 

井上準、ハゲ&ロリコン。以上「ちょっと俺の説明酷くないか!?」

甘粕真与、2-Fの委員長。当人はクラスメイトたちの姉であろうとするがどう見ても小動物系。

 

「寄るなハゲ!」

「うるせぇ!!年増はどけ!!」

 

小笠原千花、真与の親友。性格は正反対なのだがものすごく仲が良い。商店街にある和菓子屋の娘。

 

「あっちの子もレベル高いなぁ・・・・魍魎の宴が楽しみだぜ!!」

 

福本育郎、将来の夢は女体専門カメラマン。女子のパンチラなどを撮影し裏で売りさばいているらしい。通称ヨンパチ。

 

「ま、出来るだけのことはやるぜ」

「そうだね、出来る事をやろう」

 

大串スグル、モロのオタク仲間。どっぷり浸かって廃人になりかけている。

熊谷満、翔一と仲が良い食通。明らかに大食いな外見なのだが物凄いグルメであり食に関する知識は天下一品。

 

「あ、はるるんだ。うぇーい」

「小雪か」

 

榊原小雪、電波系少女。京とシンパシーを感じるらしくすごく仲が良い。ただ・・・・何だろう、時々視線が熱いしやたらとスキンシップをはかってくる。

 

「怪我をしないようにな、俺も心配するし冬馬や準も心配するだろう」

「わかってるよーん」

 

そうこうしているウチに配置が決定、それぞれが配置を言い渡されていく。

基本的には九鬼英雄を総大将とし護り手に忍足あずみ、不死川心、佐野衛二。

本陣より少々後方の救護エリアに甘粕真与、小笠原千花、熊谷満、大串スグル、師岡卓也、福本育郎。

次に数箇所ある通路の護りにそれぞれ風間翔一、源忠勝、島津岳人。

遊撃部隊が三つで白城晴明と榊原小雪の部隊、クリスティアーネ・フリードリヒと井上準の部隊、マルギッテ・エーベルバッハと川神一子の部隊。

そして作戦本部として直江大和、葵冬馬、椎名京。

という配置になった。

 

「忠勝!一子!」

『?』

 

それぞれの配置につこうと歩き出していた二人を呼び止める晴明。

 

「怪我をするなよ!」

「・・・・ああ」

「勿論よ!」

 

元気に駆け去っていく弟妹分を見送れば。

 

「では行くとするか、小雪」

「うぇーい」

 

二人だけの少数精鋭遊撃部隊、出陣・・・・

 

―一時間後―

二人は高台から戦場の様子を覗き見ていた。

 

「流石だなあの三人は」

 

上手く地形を利用した連携で阻む忠勝、高低差を利用し立体的な戦いをする翔一、通路の狭さを最大限に活かし力で相手を圧倒するガクト。

 

「ねぇねぇはるるん」

「ん?」

「海側から大和と冬馬のところに接近していく人たちがいるよ?」

「む・・・・」

 

砲撃にさらされながら戦う一子の事が心配でもあったが・・・・

 

「良し、んじゃああそこの援護に向かうか」

「うぇいうぇーい!!」

 

一子の力量と度胸を信じようと決めたので大和と冬馬の救援に向かう事にしたのだ。

 

―作戦本部

 

「オイルレスリングだ、ヌルヌルにしてやろう」

 

油塗れでそこに立つのは長宗我部、天神館の西方十勇士の一人である。

 

「備えておいて助かったな」

「何?」

「オイルレスラーが何人かいると聞きましたので・・・・」

 

大和の合図でザザっ、と物陰から現れた生徒たち。

 

「そしてこれも、備えです」

 

冬馬が放り投げたのは着火されたジッポライターだ。

 

「ぬぐぉわぁああああああ!!!ノリ悪すぎだろうがぁあああああ!!!」

 

思いっきり着火、火だるまになりながら大和と冬馬へと突っ込む長宗我部。

 

「悪いが」

「通行止めなのだー!!」

 

そして立ちはだかるのは上空からジャンプしてきた晴明と小雪だ。

 

「小雪!」

「へいへーい!!」

 

小雪は脚力だけは壁を超えた力を持つ、その蹴りで思いっきり空中へと跳ね上げられる長宗我部。

 

「安心すると良い、しかと消火活動はしてやる」

 

飛び上がり長宗我部を追い越す晴明、思いっきり踵を振り上げて。

 

「せいっ!!!」

 

思いっきり振り下ろす、と長宗我部は海にめがけて一直線に落下していく。

 

「汚物撤去したよ大和ー冬馬ー」

「コラ、他所様を汚物扱いするんじゃない」

「むぅーー」

「が」

 

ポンポン、と小雪の頭を撫でる。

 

「良くやったな」

「んー・・・・へへー♪」

 

嬉しそうに撫でられている小雪。

 

「さて・・・・後は衛二、任せたぞ」

 

そう言って呟いたのは腹心であり義兄弟、仲間で家族でもある男の名。

 

―最前線―

既に尼子が準に、大友がマルギッテに、宇喜多が不死川に、龍造寺がクリスに、毛利が京に、長宗我部が晴明と小雪に、蜂屋が忍足に、大谷が自滅して残る十勇士も総大将の石田と腹心の島だけとなった。

 

「止むを得まい、ここはこの場所で時間切れを待つのみよ・・・・ここは俺のような保身に長けた小ずるい輩でなくば見つけられまい」

「そうですな、ではこのまま・・・・」

「そうはいかねーんだなコレが」

「何!?」

 

石田と島が驚愕を貼り付けた顔で振り向く。

 

「川神学園、佐野衛二・・・・いざ参る」

 

―数分前―本陣

宇喜多を不死川が、蜂屋を忍足が撃破して直ぐだった。

 

「んー・・・・総大将殿」

「む?どうした?」

「・・・・単独行動の許可をいただきたいんだがねぇ」

 

その発言に、本陣につめていたメンツがざわめく。

 

「ふむ、何をする気だ」

「んー・・・・敵さんの本陣から気が二つ、動いたようでねぇ・・・・別働隊ってぇ動きでもねーからちょっくらつついてみようかと思ってね」

「・・・・単独行動をするからにはそれなりの戦果がなくば罰も考えねばならん」

「承知の上さ」

「ならば良い、行け!佐野!」

 

ヒラヒラと手を振りながら軽い足取りで戦場へと赴く。

 

「大丈夫でしょうか?英雄様」

 

忍足が英雄へと問いかける。

 

「フハハハハ、我がこの学年で実力を認める男が三人いる。一人は白城晴明、一人は葵冬馬、そして最後の一人が・・・・佐野衛二よ、まぁ見ているが良い・・・・あれは強いぞ」

 

―今に至る―

 

「ふ、ハハハハハッ!!二対一だぞ!?勝てると思っているのか!」

「我らも甘く見られたものですな」

 

数の有利性、まぁ確かに地力だけで言うならばあちらの方が上だろう。だが衛二はしっかりと感知している、こちらへと駆けて来る何時も感じる陽気な気と天空高くより落下して来る気、この二つが鍵だと信じている。

ならばやるべきことは一つだけなのだ。

 

「まぁ俺がやるのは下ごしらえ、ってなぁ・・・・」

 

ゆらりと動く衛二。

 

『!?』

 

二人がその接近にはっきりと「感じる事が出来た」のは目の前に来てからだ。

 

「八影流『雲足』かーらーのぉ・・・・『二本指突・梟』」

 

二人の体の一点めがけて放たれる指突。

 

「む!?」

「ぬぅ!?・・・・痛みも何も無いな、何がしたかったかはしらんが・・・・止むを得まい、この俺の必殺技で決着をつけてやろう!!行くぞ!!『光龍覚せ・・・・!!?」

「若?」

「バカな!!!発動せんだと!?!」

 

ニヤリ、と笑う衛二。衛二の使う指突は通常ならばダメージも何も無い、だがそこに衛二の気を感知する能力を併せる事により鎮痛、解熱、一時的な強化も可能になる・・・・そう、気の流れを乱して奥義を使えなくするぐらいならば造作もない事なのだ。

 

「さて・・・・ワン子!!カムヒァアアアアア!!」

「はぁあああああああ!!!川神流!『水穿ち』!!!」

 

姿を現した直後に、神速の一撃を繰り出した一子により島が討たれる。

 

「くっ!!」

「おっと、余所見厳禁だぜ?」

 

空中から降下してきた気配が、工場の煙突に着地しそのまま駆け下りてきた。

 

「源義経!!推参!!!」

 

垂直に壁を駆け下りて来た少女、はその勢いのまま石田に突撃し一刀の下に切り捨てた。倒れ伏す石田・・・・ここに川神学園対天神館の戦いが決着した。

 

―数分後―川神学園本陣

 

「で?アンタぁ何者だ?」

 

単刀直入に衛二が問いかけた。気の量はそこそこ、これならばむしろ晴明の方が多いだろう。だが気が放つ強さの質が凄まじい。

 

「源義経だ、宜しく頼む」

「どういう事だ?九鬼」

「ふむ、まぁ明日のテレビで詳細は話すがな・・・・彼女は武士道プランで産まれた過去の偉人のクローンだ」

「・・・・源義経の?」

「源義経の」

 

それからも続く英雄と晴明の話を見聞きしながら、その場にいた川神学園の生徒たちは・・・・まだまだこれからも荒れるのだろうな、と予感するのだ。

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