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余命があと数日となってしまったアート。
しかし、彼はその余命をVRに使う事を決意した。
そして、これから話す物語達はそんな中で起きた話である。
アート「暇だなぁ.....」
ユウキ「だなー.....」
現在、アートは暇を持て余して居た。
因みに場所はいつも通り、ギルドホームだ。
ラン「アートさん.....そんな事してるから、ユウキが真似するんですよ?」
アート「そう言ってもなぁ.....」
ユウキ「言ってもにゃー.....」
アート「このー.....!可愛い奴ー.....!」
ユウキ「うにゃー.....!」
全くもって不.....ゲフンゲフン、いつも通りである。
アートがユウキで遊んで彼女は目を竦める。最も、普通ならこんな状況にならない筈なのだが。
そんな事を言っている内に、ユウキが思い出したように言った。
ユウキ「そう言えば、前にクエストが出てたよ?」
アート「え、マジで?どんな奴だ?」
ユウキ「なーんか、誰もクリアしてないらしいね。それも序盤でゲームオーバーしてるっぽい。」
アート「.....いいねぇ。うし、行ってくる!!」
ユウキ「あ、ちょっと.....」
そう言って、ぴゅー、という効果音が似合うように駆けていった。
一回止めようとしたユウキの声も聞かず。
ラン「どうしたの、ユウキ?」
ユウキ「いやー.....そのクエストって.....
途中で止められないんだよね.....」
ラン「.....えっ?」
そして、アート視点では。
アート「此処か.....」
もう着いていた。
.....ユウキさん、ご愁傷様です。
アート「.....にしても、デカいなぁ。意外と長いクエストなのか?」
派手な飾りが施されている扉の前に立つ。
色々呟きながらもアートはその扉に手を触れる。
その瞬間。
ズズズ.....!
アート「へ!?す、吸い込まれる!?」
何と、扉に吸い込まれていくではないか。
一瞬驚き、すぐさま手を引くがびくともせず、逆に引き込まれる力が増していく。
.....そして。
スポン!
アート「え、重力が.....のわぁぁぁぁぁぁ.....!!!」
突如、下から前へと変わった重力を感じながら叫び、落ちていく。
その時、クエスト発生の音が鳴った事に、アートは気付かなかった。
アート「.....あー、調子狂うなぁ.....」
強く打ったのに痛まない違和感を感じながら、立ち上がった俺。
周りを見渡すと、何処も彼処も闇、闇、闇。つまり、真っ暗だ。
アート「何だ此処。何か不気味だな.....」
その言葉を発した瞬間。
突然、存在していたらしい蝋燭に火が点いていく。
アート「!!」
何か起こると確信した俺は、素早く両手剣を手に持つ。
並べられていた蝋燭に次々と火が灯っていく。
そして、最後の火が点いたと同時に.....
ドォォォン!!
何かが落ちてきた。
それを見た俺は驚くしかなかった。
何故なら.....
“Heracules”
Heracules.....ヘラクレス.....へらくれす?
.....エェェェェェ!!?
アート「ヘラクレスってギリシャ神話のヤバい奴じゃん!?
.....って、待て待て待て、笑いながらこっちくんn...ウワァァァァァ!!?」
流石にあんな厳つい見た目で笑ってたら引くわ。
そして、俺はふと思ったんだ。
何処かで、「やっちゃえ、バーサーカー!」と聞こえたのは、気のせいなのか、と。
『第二章後半ちょっとだけfate要素』というタグを加えました。