アート「うらぁぁぁ!!」
広く、蠟燭の火だけが灯りとなっている部屋。
そこで、俺とボスの叫び声、そして、剣の打ち合う音が響いている。
何とかソードスキルを放つが、5連撃中、2撃は止められる。
「グルァァァ!!」
アート「フ━━━━ッ!!」
迫りくる岩剣を己の得物で受け流す。
いや、正確にはパリィをしているんだけど。
「ガ、ァァァ!!」
アート「のわぁ!?」
コイツには効かない。
いや、最初の辺りは効いてたんだけど.....
何かアイツ、
恐らく、アイツの能力的なものかな。それで考えると、今で七本削れたから.....
.....ん? 元の身体能力+7?.....マジでヤバい。
アート「く、ら、えぇぇぇぇ!!」
苦し紛れにソードスキル発動。
ユウキ達を助けた時に使ったスキルだ。
“■■■5連撃SS 烈風”
五つの光は風刃となり、その巨体へと斬り裂く。
しかし、敵は本能のままにそれを落としていく。
アート「.....終わらねぇ、よ!!」
但し、それで終わるとは言ってない。
俺は、無理矢理だが【コネクティング】を起動した。
“コネクティング ■■■6連撃SS 暁光”
「ガァァァ!?」
流石にそれは予想外だったようだ。
六つの閃光は六芒星の頂点を描くように穿つ。
.....が。
「ガ、ルァァァ!!」
それでも尚、倒れない。
流石はヘラクレス。
全て打ち落とし、俺に剣を振りかざしてくる。
だからこそ、気付かなかったのだろう。
アート「誰が終わりと.....言ったんだ!?」
「 !? 」
“コネクティング ■■■7連撃SS 叢雲”
━━━計、18発。
その合わされた威力は短時間であるが、ヘラクレスに放たれた。
「グガァァァ!?」
無論、それは耐える事など、出来る筈がない。
筋肉が引き締まったその身体に、無数の傷が刻まれていく。
これで、優勢になった。そう思った俺は敵へと迫った。
......が。
「グォォォォ!!」
━━━恐らく、最後のソードスキル。
そう思える程に威圧感が凄まじかった。
“両手剣9連撃SS ナインライブス”
岩剣が赤黒いエネルギーに包まれる。
アレは受けたらヤバい。本能で感じた俺は.....
アート「■■■■■━━━━ッ!!」
声にならない叫び声を上げながら、アレと同等に思えるスキルを放つ。
......単純なソードスキルでは勝てない。だからこそ━━━━
“超重単発SS 神薙”
近付けてはダメだ。
白い光を放つ刀はそのまま閃光と成り果てる。
「ガルァァァァ!!」
敵は再度吠えた。
そのまま白と黒の鍔迫り合いになる。
その決着は━━━━
アート「ウラァァァ!!!」
━━━━アートだった。
全ての力を振り絞り、無理矢理前に進む。
その結果、ヘラクレスは白い光に飲み込まれ、ポリゴン体となった。
アート「.....はっ.....疲れた.....」
彼は一気に迫った疲労に負けて、座り込む。
当たり前だ。NPCとはいえ、あの大英雄と戦い、打ち勝ったのだから。
と、その時だった。目の前から
その人物は.....
「流石だな。.....だが、やはりユニークスキルを使えないのが、此処の痛い所だな。」
アート「アンタは.....!?」
━━━━SAOの創設者にて、その身を仮想世界へ捧げた男。
そして、今も生ける伝説として名を連ねている。
茅場晶彦。それがその人物の名だった。