「.....終わった.....んんー.....!!」
薄暗い、しかし日が昇り始めつつある朝。
机に向かってカタタ、と打ち込んだ俺はようやく終わった事に背伸びをして労っていた。
「しっかし、まさかここになって
パソコンに映っているデータをよそに、俺は独り言を呟いた。
超高性能AI、『A.L.I.C.E』を持つ者が現れた。
名は【ユージオ】。どうやら、内部では黒ずくめ野郎の親友的存在だったようだ。
「.....ん、終わったか。じゃあ、これをこうして.....」
バックアップ.....いや、保護システムの準備が完了。
そして俺はエンターキーを押して、椅子に座り込んだ。
「.....徹夜してたのか。」
今になってようやく外の景色に気付いた。
やっと寝れる。と思っていたらまさかの徹夜って.....経験した人多くない?
「ふぁ~.....アレ、もう起きてたの?」
すると、菊岡が欠伸を吐きながら出て来る。
「いや、徹夜してたんだよ。少しやる事があったんでな。」
「絶対少しじゃないでしょ.....あ、お茶かコーヒー、どっちがいい?」
「コーヒー。砂糖少なめで。」
「砂糖少なめ、か。了解。」
何気ない日常の会話を紡ぐ。
.....今思ったが、コイツと二人で話すのは初めてかもしれない。
「ふぅ.....朝のコーヒーはいいねぇ。」
「同感だ。」
「.....ショウ君、少し寝てきたら?凄く眠そうな顔してるよ?」
「いや、大丈夫だ。このぐらいの事は慣れてる。
それに、俺が居ないと話にならないだろ?」
「.....否定出来ないのが悔しいね。」
悔しがる必要は無いさ、と苦笑いする。
実際彼の顔にも冗談の笑みしか浮かべていない。
「.....今更だけど、こうして二人で話すのは初めてだねぇ。」
「.....さっき、同じ事考えたんだけど。」
「あ、そうなの?」
そう言って二人同時に笑う。
.....こういう時間も偶には良いかもな。
「.....さて、一つ聞きたい事があるんだけど。」
「ん、なんだ?」
「何を悩んでるんだい?」
「!.....なんでバレてんのかねぇ.....?」
まさか、心の内を見透かされてるとは驚きだ。
誤魔化しても無駄だと思った俺は、素直に悩みを話した。
「.....心の何処かで、
「.....」
「バカげた話だとは自覚している。こんな
「.....」
「なぁ菊岡。俺はどうすれば良いんだろうな?俺にその答えを教えてくれよ。」
此処に来てずっと悩んでいた事を一通り打ち明けた。
それに菊岡は.....
「別に、戻ってもいいんじゃない?」
「.....へ?」
予想だにしなかった言葉が返ってきた。
俺が疑問に思っていると、菊岡はそのまま意見を言った。
「人間っていうのは心の動きには逆らえないものさ。なら、それのままに動けばいい。
帰りたいなら、帰れば良い。傍に居たいなら、傍に居ればいい。これが僕の意見さ。」
「.....だけど.....」
「.....まだ迷ってるのかい。
なら君が作った
「!!.....それは。」
「あれはもしもの.....皆が危険に陥った時に助けにいけるよう、作ったものの筈だ。
なら君も自覚してるんだよ。彼等の所に帰るのが一番いいって。」
「.....そう、か。.....うん、色々吹っ切れた気がするよ。有難うな。」
「いえいえ。逆に、感謝するのはこちらの方だからね。」
そうやって自分の仕事を始める為に、菊岡は着替えに行った。
俺は、その背中が広いように感じていた。
そして、菊岡が言った言葉は俺の思い.....心意を押し通す言葉になる事を実感する。
それは、今日の昼頃.....テロリスト達が侵入してきた時だった。
今更ですが、この小説は基本的にショウ視点で進めていきます。
なので、アドミニストレーター戦などは出ません。
期待していた方、申し訳ありません。