「ラァッ!!」
奴が包丁を振りかざす。
俺はそれを避け、ソードスキルを発動した。
“流刀殺法 二の型 烽火”
二つの、砲撃のような斬撃。
が、それは単直過ぎたのか、全て跳ね返される。
.....このやり取りは何回続いただろうか。数えるのは既に止めた(と書いて飽きたと読む)。
奴も、俺の動きに着々と対応してきている。
「.....流石、
「そりゃどうも。.....全然勝てるイメージが湧かねェけどな。」
ふざけたやり取りをして、すぐに終わる。
こちらが優勢に見えるが、そんな訳がない。
アレに触れたら終わり。今だって大分危なかった。
だからこそ、油断はしない。絶対だ。
「.....ッ!!」
もう一度地面を蹴り、突きを放つ。
無論、それは躱されるが、もちろん想定済み。
返ってきたカウンターを身体を捻って避け、ソードスキルを発動した。
“流刀殺法 四の型
「ウラァァ!!」
「ッ.....ァア!!」
四つの斬撃が重なり、奴に襲い掛かる。
しかし、それを全て──ほぼ本能だろうが──奴は躱して見せた。
奴は口元を緩め、そのまま包丁を━━
「終わらねェ、よ!!!」
「!!?」
それを振り下ろすことは無かった。
.....いや、
理由は実にシンプル。目の前に青白く光った愛刀の刃があったからだ。
“
「ガァァ!?」
五つの旋風が奴の身体に傷をつける。
そのまま勢いに流されながらも、ふわりと着地した。
「.....そういや、そうだっけか。それが真髄だったな。」
「ああ。ま、気付いたところで
俺がその言葉を言った瞬間、
スーパーアカウント00『戦神 メルティア』の能力、【状態異常付加能力】だ。
対称に触れた時、状態異常を与える事が出来るという代物。
今、奴の状態は《麻痺》。効果は.....言わないで充分だろう。
「.....ま、楽しめたから良いとするか。
今度は、リアルで殺り合おうぜ?」
流石は最凶のレッドプレイヤー。
あれ程のダメージを受け、痛みはとても耐えられるモノじゃない筈。
だというのにこれだ。
.....が、奴の問いに答える事は出来ない。
「残念だが、お前は此処で終わりだ。」
そう言って、俺は奴に触れた。
その瞬間、奴の身体が石化していく。
「!?.....何、しやがった.....?」
「.....お前の身体に、二つの状態異常を与えた。
《石化》と《永遠》。お前は、現実での身体が朽ち果てるまで此処で石像になってもらう。」
「.....これで終わり、か。
まぁ、なんだ。楽しかったぜ。」
そうやって、奴の全身は石像へと変化した。
最後に見せたその笑顔は、紛れもなく、心からの笑顔だっただろう。
PoHさん.....アンタ、良い奴だったよ.....