Diavolo Bianco   作:Artisan

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Episode.46 奴の最後

「ラァッ!!」

奴が包丁を振りかざす。

俺はそれを避け、ソードスキルを発動した。

 

“流刀殺法 二の型 烽火”

 

二つの、砲撃のような斬撃。

が、それは単直過ぎたのか、全て跳ね返される。

.....このやり取りは何回続いただろうか。数えるのは既に止めた(と書いて飽きたと読む)。

奴も、俺の動きに着々と対応してきている。

「.....流石、笑う棺桶(ラフィン・コフィン)のリーダーを務めただけあるな。」

「そりゃどうも。.....全然勝てるイメージが湧かねェけどな。」

ふざけたやり取りをして、すぐに終わる。

こちらが優勢に見えるが、そんな訳がない。

アレに触れたら終わり。今だって大分危なかった。

だからこそ、油断はしない。絶対だ。

「.....ッ!!」

もう一度地面を蹴り、突きを放つ。

無論、それは躱されるが、もちろん想定済み。

返ってきたカウンターを身体を捻って避け、ソードスキルを発動した。

 

“流刀殺法 四の型 尼鷺(あまさぎ)”

 

「ウラァァ!!」

「ッ.....ァア!!」

四つの斬撃が重なり、奴に襲い掛かる。

しかし、それを全て──ほぼ本能だろうが──奴は躱して見せた。

奴は口元を緩め、そのまま包丁を━━

 

 

 

 

 

「終わらねェ、よ!!!」

「!!?」

それを振り下ろすことは無かった。

.....いや、振(・)り(・)下(・)ろ(・)せ(・)な(・)か(・)っ(・)た(・)と言うべきか。

理由は実にシンプル。目の前に青白く光った愛刀の刃があったからだ。

 

“連(・)携(・) 五の型 烈風”

 

「ガァァ!?」

五つの旋風が奴の身体に傷をつける。

そのまま勢いに流されながらも、ふわりと着地した。

「.....そういや、そうだっけか。それが真髄だったな。」

「ああ。ま、気付いたところでも(・)う(・)遅(・)い(・)けどな。」

俺がその言葉を言った瞬間、奴(・)の(・)身(・)体(・)が(・)崩(・)れ(・)落(・)ち(・)る(・)。

スーパーアカウント00『戦神 メルティア』の能力、【状態異常付加能力】だ。

対称に触れた時、状態異常を与える事が出来るという代物。

今、奴の状態は《麻痺》。効果は.....言わないで充分だろう。

「.....ま、楽しめたから良いとするか。

今度は、リアルで殺り合おうぜ?」

流石は最凶のレッドプレイヤー。

あれ程のダメージを受け、痛みはとても耐えられるモノじゃない筈。

だというのにこれだ。

.....が、奴の問いに答える事は出来ない。

 

「残念だが、お前は此処で終わりだ。」

そう言って、俺は奴に触れた。

その瞬間、奴の身体が石化していく。

「!?.....何、しやがった.....?」

「.....お前の身体に、二つの状態異常を与えた。

《石化》と《永遠》。お前は、現実での身体が朽ち果てるまで此処で石像になってもらう。」

「.....これで終わり、か。

まぁ、なんだ。楽しかったぜ。」

そうやって、奴の全身は石像へと変化した。

最後に見せたその笑顔は、紛れもなく、心からの笑顔だっただろう。




PoHさん.....アンタ、良い奴だったよ.....
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