Diavolo Bianco   作:Artisan

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珍しく長いような気がする.....


Episode.50 祈りは力と成りて(スターバーストストリーム)

「やぁぁぁぁぁ!!」

「フンッ.....」

同時刻。暗黒の空では、ガブリエルとランが戦っていた。

一見すれば、ランが優勢だ。...そう一見すれば。

彼女は奴に致命傷を与える事が出来ていない。まぁ、理由は至極シンプルだ。

「...グッ.....」

「ッ!?」

「余所見か?」

「キャア!?」

彼女の腕にはアートが。その腹は大きな穴があり、下に血の道を作り出している。

それが劣勢の原因だ。無論、攻めれば弱点にもなる。

そして今、遂にそうなった。ランは致命傷を覚え、地に膝をついてしまう。

「...やはり、そうなるよな。守りだけで攻めをしないなど。

本当に勝てるとでも思ったのか?それとも、お前らの言う『希望』を信じていたとでも?」

ガブリエルの容赦ない挑発。

...無論、ただの挑発ではない。彼が()()()()()()()()疑問としての挑発だ。

そんな攻撃に、ランは.....

 

「.....ええ。信じていましたよ。」

━━その言葉の通り、頷いた。

既に口からは血を吹いている。しかし、ランはどこ吹く顔で笑った。

「.....なに?」

「...ただ違うのは、過去形じゃなくて現在形ですけどね。」

何を言っているんだ。そのガブリエルの言葉はすぐに掻き消されることになった。

その理由は.....読者の皆も、想像はつくだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「でやぁぁぁぁ!!!」

「!?」

突然の()()()()()により、思わず怯む。

それを与えた者はただ一人。黒の勇者(キリト)だ。

「.....大丈夫か?」

「...本音を言うなら、物凄く痛いです。

だけど大丈夫。貴方が来てくれると分かっていましたから。」

「...そうか。.....ラン。アートを頼む。」

「ええ。そっちこそ、頑張って下さい。」

そう言ってランは意識を失っているアートを連れて下がった。

.....残ったのは勇者と悪魔のみ。背景は暗黒の空だ。

「.....成程。貴様が希望か。」

「馬鹿な事は言わないでくれ。俺は希望なんて大層なモノじゃないさ。.....俺が名乗れるのは一つだけ。

 

俺はキリト。黒の剣士だ.....!」

キリトはハッキリとそう言った。その発言が勇者を意味する事も知らずに。

そんな彼を前に、ガブリエルは狂気の笑みを深めた(心意を強化した)

「.....面白い。黒の剣士よ。其方の首をもらうとしよう.....!」

「それはこっちのセリフだ。アートの仇、取らせてもらうぞ.....!」

言いながら、両者共に構えた。

無駄な打ち合いは必要なし。故に撃つのは自身の持つ奥義。

静寂が流れ、先手を打ったのは.....

 

「.....ハァァァアアアアアッ!!!」

━━ガブリエルだった。

黒く染まった右手は鋭利な剣へと変化し、更に心意を纏って突進する。

それを目前にキリトは......

 

「...頼む。皆の力を貸してくれ.....!」

━━ただ、願う。

皆の力を受け継ぎ、奴を倒す事を。

その誓いは光となり、金色の光となった。

まるで星を例えたような、その技の名は━━

 

 

 

「スターバースト、ストリーム..........!!」

かつて鋼鉄の城(アインクラッド)で何度も使った技。

何もかも強化されたソレは.....

「ハァァァァ...!!」

「ッ!?」

見事に拮抗した。

しかし、それも一瞬ですぐに黄金の光は跳ね返されてしまった。

 

「ッ.....ァァァアアアア!!」

だが、まだ終わらない。終わるわけにはいかない。

これが後15回。充分に勝てる筈だ。

「.....舐めるなァ!!」

そんな可能性に、ガブリエルは激怒した。

闇は闇黒となり更に光を喰らわんと、ソレは肥大化した。

「グッ.....!!」

相手の剣が強化された事により、キリトは思わず苦悶の声を漏らした。

しかし、即座に思い出す。これに負ければ、アンダーワールドは━━

 

「■■■■■━━━━ッ!!」

最早、声にならない声。

それ程の物を出してまで、キリトは斬撃を続けていく。

そして、15撃目を撃った時。遂に.....

「グッ.....!?」

遂に、奴が怯んだ。

この一生の機会を逃すキリトではない。

そのまま16撃目の、最後の攻撃を━━

 

「...当てれるとでも思ったか?」

「なに.....!?」

━━当てることは、出来なかった。

アレはフェイント。最後の攻撃を受ける為の罠だったのだ。

それは、いとも簡単に受け止められ、キリトは奴のカウンターを.....

 

 

 

 

 

「そっちもな.....!」

「なっ...!?」

.....受けなかった。

見ると、前にはアートが刃を受け止めていた。

...いや、違う。刃を捕まえている。真剣白刃取りだ。

「やれッ!キリトッ!!」

「!.....ああッ!!」

そして、彼は振り下ろした。

幻の.....いや、最高の17撃目を。

光り輝く刃が、ガブリエルに触れた途端。

 

「ガァァァァァ!?」

━━閃光が漏れ出し、身体は爆散した。




次で最終話です。.....ごめん嘘吐いた。

この章は次話で終了です。
次は.....日常(イチャイチャ)でも書こうかと。
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