目が覚めると、そこは薄暗い森だった。
お、お、おかしい。こ、これは、全くもって理解が出来ない。
だ、だって、私はさっきまで村のお店で商品を見て回っていたはず…。(凄いおばさん臭いことしてるけど。)
突然目の前が真っ暗になって、それで、気がついたらこんな森に…。
も、もしや…何かに召喚された感じか!?私のいた所では度々そういうのがあったから、なくもないかもしれないかもしれないが…。
そんなことは今はどうでもいい。元の所に帰る方法を…。
「あんた。誰だい。」
「えっ。」
突然声をかけられて、振り向くとそこに立っていた(?)のは、顔が整っていて、緑髪の青を基調とした月と太陽が装飾された服に三角帽子をかぶった美人な…
「おばけ…」
そこで私の意識はきれた。
「えっ、ちょっ、あんた大丈夫かい?あ…あれ…。驚かせすぎたかねぇ…。」
変な子供に会った。銀色に近い髪の色をし、ピンク色の目をした、推定7歳程度しかないであろう、子供だ。私に会った途端に倒れるものだから失礼極まりない。だいたいそんなものだけど…。
それより、どうしたものか。このまま、放置するわけにもいかないが、家に運んで行くのも少々面倒くさい。下手したら1日泊まって行く可能性もある。しかし、置いていくのもあれなので、一応家まで運んで休ませてやるとするか…。面倒くさいなぁ…。
目を覚ますとそこは、知らない天井だった。ガバッとベットから起き上がるとそこは、寝室のようだ。小屋…?みたいなものだろうか…。
昔の家と少し似ているかもしれない。とりあえず、ベットから降りて
ドアを開けると
「おっ。やっと、起きたか。急に倒れるものだから驚いたよ。」
「ヒッ、あ、あなた…おばけ…?」
「あたしがお化けかどうかはどうでもいいの。とりあえずあたしの家まで運んでやったんだから、そこは感謝してほしいねぇ。」
「あ…。その、ありがとうございます…。急に倒れてしまって、迷惑をかけて…その…」
「あー。そんな堅苦しく言わなくていい。所であんたの名前はなんだい?」
「えっと。マリー…。」
「そう。私の名前は魅魔。人間だよっ☆」
「嘘つけ!!」
「チッ、バレたか…。」
「バレたか…じゃない!!そもそも、あなたおばけみたいな足をした時点で人じゃないでしょ!!あなた何なのよ!」
「人間(笑)」
「(笑)ついちゃってんじゃん…。もういいよ。所でここはどこなの?」
「幻想郷さ。あんた、外の世界から来たんだろ?」
「なんで分かるの…。」
「いやだって、人里に住んでる人間共はここには入って来ないからね。」
「ここ…?この薄暗い森…?」
「そ。ここは、魔法の森さ。すごいだろ。」
「…。」
この魅魔って人(人じゃないけど)に会ってからどっと疲れたような気がする…。それに、状況が全く整理出来ていない。幻想郷、魔法の森…聞いた事もないし、私は外の世界の人だというのもすぐに分かった。人里も何なのか知らない。困ったものだ。
「ねぇねぇ。この世界から私の住んでた世界に戻ることって出来るの?」
「さぁ、知らないねぇ。戻れないんじゃない?」
「そんな、あっさりと…」
「じゃあ、聞くけどお前は自分の住んでた世界に戻りたいのかい?」
「そ、それは…」
何なんだ。さっきから、私の中に隠された記憶が少しづつ暴かれていく気分になる。この人なんか嫌だなぁ。
「そもそも、あんた人間じゃないだろ?」
「…。なんで、そういうの、分かるの。気味が悪い…。」
「気味が悪いとは酷いな。お前自身が魔力を垂れ流しているのに?」
「!?」
「図星?当たったか。魔法は使えるようだしねぇ。いっそのこと、私の下僕にならない?」
「なるか!アホ!」
「チッ。つまんな。」
「つまんなって…」
今はこんな茶番をしているが、何故私が魔法を使えるのが分かったの?魔法使いってバレたらすぐに殺されちゃうから、言いたくないし、バレても欲しくない。でも、この人も魔法は使えるみたいだから…。そんな所じゃないのかな…。だったら、ここにいていいかも…。
「ねぇねぇ。」
「なんだい?」
「どうせ、幻想郷にいるんだったら、私魔法の森って所だけじゃなくて、他のところにも行きたい。案内してくれる?」
「唐突すぎないかい…?まぁ、そんくらいならやってあげないわけでも、ないよ。」
「ほんと!?じゃあ、早く行こうよ!」
「はぁ…。思った以上に面倒くさいことになりそうだねぇ…。」
私は魅魔の話も聞かずに、外に駆け出した。
幻想郷っていう所を知るために。
すごい、中途半端な所で終わらせましたね。ごめんなさい。集中力が切れたので、また今度ですね。不定期連載ですので、そこは理解していただけるとありがたい…!何卒よろしくお願いします。