インフィニットストラトス 〈THE GEMINI G MYSTER〉   作:ジャッジ

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第十六話 「地図になき基地での攻防(前編)」

No side

 

夜明け前、まだ辺りは暗く外気温は氷点下で一面銀世界が広がる場所…アラスカ。

そこの海岸に面した所に一つの巨大な建造物があった。アメリカが誇る第十六国防戦略拠点『イレイズド』ここにはかつての亡国機業の構成員や、去年の夏に暴走した『銀の福音』などが収監されている。

そこに入るためのゲートに一台のトラックが現れる。シフトで守衛の当番であった男はすぐさま運転席に向かう。

 

「補給物資か?今回は随分少ないんだな?」

「ええ、何時もに比べれば少ない方ですね。すみませんが今すぐここを通していただけませんか?

出来れば格納庫の場所も教えてほしいのですが。」

「わかった、今すぐ開けさせるよ。それと、格納庫へはここから三番目の角を左に曲がり50m程行った所にあるから。」

 

通常なら機密事項である事なので教えないのだが、男は簡単に話すと、同僚に電話して門を開けさせる。

数秒後に門が開きトラックが中へと入っていく、そしてその運転席の中でトラックを運転している青年は静かにほくそ笑んだ。

 

時は流れ、日が登り始めた頃。基地に慌ただしく警報が鳴り響く、超望遠カメラが所属不明の軍用機と先行して接近する二機のISを視認したからである。

狙撃用のスナイパーライフルを使用しても届くか届かないかの瀬戸際の距離、まだ大丈夫であろうと高を括っていたが…それは大きな間違いだった。

 

烈花side

 

ハイパーセンサーの集音機能をフル活用し、警報がなり始めた事を改めて確認する。準備は整った、作戦は皆に伝えてあるし。

問題は…あいつがちゃんとやってくれるかどうかだけど、まぁ大丈夫だろう。

 

「お姉様、そろそろ狙撃ポイントです。」

「オッケー、んじゃ行きますか!

第二攻撃組〜そっちも準備よろしくねぇ〜!」

『問題無しだ、烈花!そっちも狙撃頑張れよ!』

 

言われなくてもわかってるっての…私は格納領域からロングレンジライフルを取り出し照準を合わせる。

 

「いつでもいけますわよ、お姉様!」

「オッケー!んじゃ、狙撃開始!」

 

二本のロングライフルから放たれるビームが寸分の狂いなく通信用アンテナと索敵用レーダーを破壊する。

まぁこれぐらい私にとって造作もない事だけどさ、銃を使うなら多分九人の中では最強だと思う…多分ね。

 

「第一波攻撃終了!第二波攻撃お願いねぇ〜!」

『ああ、任せておけ!それじゃあ行くぞ!』

 

そう言ってヒビヤとの通信を切る、彼はどんな乗り物でも乗りこなし普通の乗用車からスポーツカー、それが例え軍用機でも同じ事だ。

彼は機体を加速させフルスロットルにして機体から飛び降りる。

 

「防衛隊が出て来る、全員気を引き締めろ!」

 

織斑先生の言った言葉に皆が反応し、各々が機体を加速させる。

 

「行けっライフルビット!」

「先制攻撃を仕掛ける!行けよファング!」

〈JAGD ARCHE-FORM〉

「二人の後ろに続くよ!三人とも私に着いてきて!」

「「「了解(だよ!)(だぜ!)」」」

 

ニールのサバーニャが放つライフルビットとヤークトアルケーフォームへとフォルムチェンジした信太郎が、高速移動しながらファングやビームキャノンを使い、自律砲台を潰していき、その間を縫うように四機のクロスボーンガンダムが複雑な動きをしながら攻撃して行く。

 

「道が開いた!近接特化の機体は僕に着いてきて!」

「了解です!」

「まっかせなさい!」

「いっくぞぉぉ!ラウラ、セシリア!援護お願い!」

〈AILE-FORM〉

「換装、ソードストライカー!」

 

近接戦に優れた私のテスタメントと、シンのジャスティス、鈴のドラゴンナタク、一夏のストライクにキラの黒式が軍用機に接近してくる機体を蹴散らしていく。

まぁ蹴散らすと言っても武器壊す程度だけどね。

 

『お前らそろそろ離れていろ!ハイパー・メガ・ランチャーで一気に撃ち抜く!』

 

プライベートチャンネルでルーシィがそう言う。

そう、今回の作戦の肝はこの行為にある。あの軍用機にはオートコントロールシステムが付属していて、ある場所についた瞬間急降下する仕組みになっている。そして、トドメにハイパー・メガ・ランチャーをぶち込んで基地の近くで大爆発させるというモノだ。

しかし、まだ急降下していないのに軍用機が爆発する。しかも、まだ私たちが退避する前に。

 

「うぎゃあああ!ちょっとルーシィ!まだ早いよ!」

「い、いや…私はまだ何もしていないぞ!」

「んじゃ一体誰が?」

 

その時、センサーが反応して上空に数十機ほどのISがいることを突き止めた。

 

「上ね!これでも喰らいなさい!」

〈BLAST-FORM〉

 

すかさずフォルムチェンジしてミサイルランチャーからミサイルを放つが、この熱量から察するに…全部迎撃されたみたいだね。

とその時、上にいた機体が高速で降りてくる。

 

「あれは…トゥルースフリーダム⁉︎それにデスティニーが三機も⁉︎」

「それだけじゃない…デルタシリーズとAGE-1に…うわっ!あいつは!」

「はーっははは!久しぶりだなニセモノ!」

 

赤いソードインパルス…今回はデスティニーシルエットじゃないけど…しつこいな〜

 

「しつこいわよあんた!そんな女の子は嫌われるよ〜。」

「ふん、貴様をたおすまで私は何度でも戦ってやるさ!例えどれだけ鬱陶しがられてもなぁ!」

 

そう言うとエクスカリバーを抜き斬りかかってくる、咄嗟にビームサーベルを抜きそれを受け止める。

まぁ、第二幕の幕開けって事かな?

それにしても、あっちは大丈夫なのがねぇ?

 

貴音side

 

軍用機が爆発し、増援が駆けつけた事により向こうの士気が上がり勢いづいてきた。

しかも、もう二つ問題がある。

舞い降りた増援部隊のおかげでチームが二つに分断させられてしまった。おそらく、これも狙いの一つなんだと思う。

そしてもう一つは…

 

「またあなたなの、ティターニャ?」

「まただ。すまんな、お前を抹殺するよう上に言われているんだ、殺させてもらう!」

「あいにく、私も死ぬわけにはいかないのよっ!」

 

背中のエネルギー砲から放たれる高出力ビームをかわしてバルカンで威嚇する。よけた後に放ったビームブーメランをシザーアンカーで叩き打ち返す。

 

「うおっ⁉︎そんじゃあ、これでどうだ!」

 

そう言うと背中のウイングスラスターを展開し、対艦刀を両手持ち残像を残しながら接近してきた。

私は咄嗟にバタフライバスターをサーベルモードにして対抗する。

 

「これは…ミラージュ・コロイドを利用したシステムなの⁉︎

それともヴォチュール・リミェールを使った高速移動システム⁈」

「知らないね。私しゃマニュアル読むの苦手なんだよ!」

 

と言いながら無茶苦茶な起動をして翻弄する、これは…少しどころかかなり…マズイ!

 

第十六話完




作戦が破綻しここぞとばかりに攻撃してくる委員会軍…
だが、これを予見しルルーシュは作戦を第二段階へ移行させるのだった。

次回
インフィニットストラトス
〈THE GEMINI G MYSTER〉
第十七話
「地図になき基地での攻防(後編)」

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