インフィニットストラトス 〈THE GEMINI G MYSTER〉   作:ジャッジ

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今回のタイトルは感想欄に書かれていた物が私の考えたタイトルよりいい物だったので採用しましたw
考えてくださったたけしさん、ありがとうございます!


第二十三話 「ぶつかり合う最強」

その戦いはもはや自分たちとは次元が違い過ぎる。

 

この戦闘を見た者は口を揃えてこう言うだろう。なぜなら、全くの異世界の二人の最強がぶつかり合っているのだから。

 

キラはアロンダイト、カレトヴルッフを振るいスザクの両手のMVSと切り結ぶ。今度はスザクが黒式に蹴りを入れてスラッシュハーケンを放つ。

 

だが、キラも巧みに機体を動かしそのスラッシュハーケンをよけクスフィアスレールガンを発射。すると今度はブレイズルミナスを起動させ咄嗟に防ぐ。

 

「はあぁぁ!」

「うおぉぉぉ!」

 

スザクはランスロットのコンクエスターユニットから展開される砲身と手持ち火器ヴァリスを合体させハドロンブラスターを放つ。

 

同時にキラも高エネルギー長射程ビーム砲を展開しハドロンブラスターと撃ち合うが威力で負け後ろへ吹き飛ばされてしまう。

 

「くぅっ!」

「貰った!」

 

体制を崩したキラに瞬時加速(イグニッションブースト)を発動させ一気に接近、全てのブレイズルミナスを稼働させコアルミナスコーンを発動。黒式を貫かんと急接近してくる。

 

だが、そのままやられるキラではない。

 

SEEDを発動させた彼は接近開始と同時に左手に持っていたアロンダイトを上空に投げ、一瞬気をそらさせて接近のタイミングを遅らせる。

 

その隙に格納領域から雪片弐型を取り出し接近して来たランスロットに黒く染まったビーム刃を向ける。

 

「切り裂け!零落黒夜!」

 

零落黒夜がコアルミナスコーンに触れた瞬間、ランスロットが纏っていたブレイズルミナスを全て消し去った。

 

あまりの驚きですぐに行動出来なかったスザクは思考が数瞬止まってしまった。

 

「た、たった一撃でコアルミナスコーンが⁉︎」

「これでぇ!」

 

キラはそれを見逃さず上空に投げたアロンダイトをキャッチし光の翼を発動、雪片弐型との二刀流でランスロットに次々に切り込んでいく。

 

それを見てすぐに思考を回復させたスザクは二本のMVSを巧みに捌きキラの高速剣術に対処するが、それは慰めにしかならず大部分はランスロットに次々と傷を付けていく。

 

「ううっ!うわぁ!」

「えい!はあぁ!」

 

もちろん黒式の光の翼にも制限時間がある。だが、一度着いた加速はそう簡単に止める事は出来ない。キラの斬撃は着実にランスロットにダメージを与えていた。

 

ここで僕はやられるのか…?とそんな言葉が頭をよぎった瞬間だった。彼の頭に一つの言葉が流れ込んできたのだ。

 

(ーーーー生きろ!ーーーー)

 

そう聞こえた次の瞬間、スザクは今まで以上の反応速度でキラの斬撃をかわし逆に反撃にも打ってでた。

 

「なんだ、急に動きが⁉︎」

「僕は生きる!」

 

スザクはMVSとスラッシュハーケンを用いてキラに襲いかかる。対するキラも二本の剣と二丁のライフルを巧みに使い分け着実にダメージを与えていく。

 

やがて二機は互いの剣をぶつけ合っては離れメビウスの輪を描く様に高速で飛翔しながら戦っていた。

 

「おぉぉぉぉぉぉ!」

 

キラは右手にライフルを持ち左手にアロンダイトよりも取り回しが効く雪片弐型を握ってランスロットに斬りかかるが驚くべき速さでかわされる。

 

「このぉぉぉぉぉ!」

 

それを防いだスザクもスラッシュハーケンを囮にヴァリスを発射するもビームシールドで防がれ逆にレールガンで反撃される。

 

まさに一進一退の攻防は開始からまだ五分と経ってはいない。そんな様子を今まさに戦っているスコールらに命令を飛ばしながらルルーシュは見ていた。

 

敵として、そして味方として幾度となくスザクの戦い方を見てきた彼にとってスザクのクセや次にどうするかを予測するのは容易かった。

 

だが、今はそれどころではない。キラには悪いがスザクの足止めになってもらう。

 

「箒、四秒後にポイントC5にドラグーン二機分のビームを放て。

蘭、六秒後にポイントC4に逃げた敵を切り裂け!」

「わかった……今だ!」

 

ルルーシュが言った通りに箒が動きドラグーンを放つ、それによって四機の内二機のバリエントが爆炎に変わる。

 

損傷しつつも逃げた残りの二機をハイパージャマーを使って忍び寄っていた蘭のデスサイズが切り裂く。

 

「すごい…さっきまで全っ然当たらなかったのに。まるで予知してるみたい。」

「ふん、これぐらいの事など容易い。

スコール、箒。A9、B1、E8に向けて砲撃。オータムはD2のオーバーフラッグ隊をA5に追い込め。」

「わかったわ、オータムよろしくね。」

「わかってるよ、いいかルルーシュとやら。私はスコールの指示に従うんでお前の従うんじゃ…」

「わかったから早くしてくれ。」

 

箒は長時間戦ってるにも関わらず的確な射撃で攻撃、スコールもバズーカから持ち替えた二丁のライフルで二つのポイントにいる機体を次々に攻撃していく。

 

オータムも渋々従って残った機体達を指定されたポイントに誘導した。

 

「出番だダリル、楯無。」

「おうよ、準備万端だぜ!」

 

たった今別方面で二機のビルゴを葬った二人がそれぞれザンバスターとムラマサブラスターを構えている。

 

「まっかせなさいよ、それよりあんたの方は大丈夫なの?」

「大丈夫だ、なぜなら…」

 

だがこの二つはオマケにしかすぎない。本命はルルーシュが今、放とうとしているハドロン砲だ。

 

バチバチと両肩の砲門にプラズマが走り赤黒い荷電粒子砲が一箇所に固まった機体達を一気に貫く。

 

後は後ろの二人が生き延びた機体達を狙撃して戦いは終わった。

 

「なぜなら…全てをお見通しだからだ。フハハハハ!」

『その笑い方どうにかならないのかルルーシュ?』

「ルーシィか。その事はいい、そっちで烈花達を捉えられないか?」

『やってみよう、頼めるかラウラ?』

『今やってます……………

いました!北北東500mの地点です!』

 

ルルーシュがガウェインのハイパーセンサーをフルに使いその地点を捜索する、すると…

 

「確かに、セシリアも一緒の反応もある…未確認が二機、戦闘中か?」

 

ドルイドシステムも使い未確認の機体を検索する。そしてその結果にまたもルルーシュは顔を歪ませた。

 

「ガンダムAGE-1グランサそれに紅蓮可翔式…

ランスロットはスザクだった。となると、紅蓮はカレンか…奴らめ…!」

 

 

時は少々遡り、十分前。

 

烈花とセシリアは楯無達が戦う空域より離れた所に浮上した。

 

彼女達に与えられた任務は遠方からの精密射撃だ。既にセシリアは一機、烈花は三機落としている。

 

「この距離だとかなり狙いずらいですわ。」

「そう?私はまだまだ楽勝よ。」

「お姉様の射撃範囲は一体どのくらいありますの?」

「うーんそうね、半径2.5キロまでなら狙い撃てるわ。」

 

ギョッとしているセシリアを見てにぃと笑みを浮かべる烈花、それをキラキラとした目線で見つめるセシリア。

 

しかし、二人の顔はすぐに狙撃手(スナイパー)のそれに戻る。

 

こっちに向けて熱源が接近してきているのである。数は二機、機体名はわからないがとにかく分かるのは赤い機体と装甲を纏った青い機体と言うこと。

 

すぐさまセシリアは狙撃を開始するがそれは安々とよけられてしまう。

 

「気をつけてくださいませお姉様!かなりの高速で来てますわ!」

「見たいね、これだけの速さ…敵は接近戦を得意とした高機動型ね。

こっから先は近接戦闘になるわ。セシリア、これ使いなさい。」

 

そう言って烈花は朝嵐(モーニングストーム)を格納領域から取り出しセシリアに投げ渡す。

 

セシリアの機体に格闘戦用の武装は少ない、対してこの刀は使い勝手がいい割に使用頻度が少ない。このままじゃ宝の持ち腐れだと判断したのだ。

 

烈花も左手にビームピストルを取り出して近接銃撃戦の用意を整え、赤い機体に肉薄する。

 

二手に分かれて各機を撃破する、それが烈花の取った作戦である。

 

「ちょっ、お姉様⁉︎」

「青い方はお願いね!私もさっさと片付けてそっちに行くから!」

「ご心配なく、あんな機体お姉様のお手を煩わせずとも、勝利して見せますわ!」

「あらあら、んじゃ頼んだわよ!」

「お気をつけて!」

 

烈花は近づきつつスナイパーライフルを牽制目的で放つが、それは相手の驚くべきスピードでかわされる。

 

この距離まで来ると相手の機体もよくわかると言う物だ。紅蓮可翔式。本編ではあまり活躍した感じはしないが、その割りに機体性能はかなり高い。

 

「「はあぁぁぁぁ!!」」

 

紅蓮の輻射波動を持つ右腕が烈花のライフルを狙って迫って来るがそのライフルを格納し攻撃をかわす。

 

今度は逆に烈花がトリケロス改のクローを使って紅蓮の左腕を狙うが、それは右腕に掴まれて受け止められる。

 

「げっ、ヤバッ!」

「いっけぇぇぇぇぇ!!」

 

危険を察知した瞬間にはトリケロス改は膨張していき、やがて爆発した。

 

爆煙から飛び出した烈花は頭部と胸部にあるバルカン砲を連続して放つが、紅蓮はそれを物ともせず突っ込んでくる。

 

「いくら腕のいいスナイパーでも、ここまで接近されれば!」

「さぁ?それはどうかと思うわよ、紅月カレン!」

「どうして私の名前を⁉︎」

「あんたらの世界にいた黒い魔王さんに聞いたのよ!

私の事もそっちで聞いてるんじゃないの?」

 

黒い魔王。その言葉を聞いた瞬間紅蓮の動きが鈍った、烈花はすかさずビームピストルを連射し輻射波動の持つ右腕を攻撃していく。

 

多少のダメージは負わせたがすぐに正気に戻ってミサイル後退する。チャンスとばかりにミサイルをバルカンで破壊しつつスナイパーライフルとレールガンで応戦していく…が。

 

「だから…どうしたってのぉぉぉぉ!」

 

後退したと思ったら急に加速し烈花に肉薄していく。今度は体本体を狙って来ている。

 

烈花は咄嗟に装備していたI.W.S.P.を分離、下部に回り込み至近距離からのライフルを叩き込もうとするが胸にあるスラッシュハーケンがこっち向かって飛んでくる。

 

よけられない!と思った瞬間、烈花はそれを無意識の内にキャッチしていた。

 

「スラッシュハーケンを受け止めた⁉︎」

「…くふふっ♡」

 

妖艶な微笑み声を上げ、ワイヤー部分を握り、ハンマー投げの様に振り回す。

 

「ぐっ…ううっ!」

「ほぉら、どうしたのよ?さっきの勢いは!」

「調子に…乗るなぁ!」

 

再びフロートユニットからミサイルを放つが、ワイヤーを離しビームピストルを両手に構えた烈花の弾幕で全て破壊される。

 

さらに爆煙から飛び出した飛翔物を追ってカレンは輻射波動砲を発射、それを破壊する…が。

 

「ざぁんねん。それはストライカーパックよ!」

 

いつの間にか烈花は後ろに近づいて来ていた。

 

爆煙が上がると同時にエールストライカーを展開しそれを先に飛ばして囮に使ったのだ。

 

咄嗟にナイフを取り出し逆手で振るうカレン。だがそれは簡単にかわされビームピストルのグリップで打撃を入れられる。

 

「きゃぁ!」

「あらあら、やっぱりそういう女の子っぽい声も出るのね。やっと燃えて来たわ!」

「何よあんた…もしかしてそういう趣味?」

「もっちろん!さて、お姉さんと楽しいことしよっか。

コード入力、アンリミテッド!」

 

のらりくらりとかわしていた烈花は少し距離を取り新たなストライカーを取り出すべくパスをバックルに通す。

 

〈UNLIMITED《GUN》FORM〉

 

だがその音声が流れただけで別に何も起こらないしなにも装着されない。

 

「あれ…何で展開されないの?

あそっか、パスワードの入力しなきゃいけないんだった。入力方法は…詠唱?

そういやルーシィ、なんか言ってたわねぇ…面倒だけどやりますか!」

「何を企んでいるのか知らないけど!」

「…I am the bone of my Gun(体は銃でできている)

 

カレンが繰り出すナイフでの攻撃をビームサーベルを使っていなす烈花。

 

そしてそのまま、まるで呪文を詠唱するかの様に言葉は紡がれていく。

 

Steel is my body, and Beam is my blood. (血潮は鋼で、心は光線。)I have created over a thousand blast. (幾たびの戦場を越えて不敗。)

「はあぁぁぁぁぁ!」

 

次々と放たれるスラッシュハーケンやナイフ、右腕からの攻撃をよけ時にはビームピストルで反撃しつつも言葉を止めることはない。

 

I can only keep no promise.

(ただ一つの約束も守れず。)One defeat is not only permitted.(ただ一度の敗北も許されない。)

Withstood pain to one assailing,(担い手はここで一人、)waiting for one's arrival. (銃の丘で弾を作る。)

But the love is necessary for my wish.(されど、我が願いには愛は必要。)

My whole life was…(この体は…)

 

激しい乱打戦の最中、烈花は膝蹴りをカレンに喰らわせさらに回し蹴りで吹き飛ばした。

 

そして、右手を前に出し一度目を瞑って最後の言葉を口にした。

 

UNLIMITED GUN WORKS(無限の銃で出来ていた)

〈CHARGE & UP〉

 

そして、彼女とテスタメントは光に包まれた。その様子を青い機体…ガンダムAGE-1グランサを駆るフリット・アスノにも、彼と戦っているセシリアも見ていた。

 

「なんだ…あの光は?」

「お、お姉様?」

 

そして、光が消えて出てきた彼女の機体(テスタメントガンダム)には大きな変化が見て取れた。

 

大型のスラスターパックとウェポンコンテナが一体化したバックパックを背負い、両肩にはスナイパーライフル、両肘にはビームピストル、両腰にはビームライフル、後ろ腰にはビームマグナム、両脚にはビームライフルショーティーがそれぞれ装着され、全身に銃を装備していた。

 

「な、なんなのよそれは…銃の…鎧?」

「アンリミテッドガンフォーム…

私のとっておきにして、この機体に積んでる最強のストライカーパックで…切り札よ。」

 

そう言って手に持つビームマシンガンとビームライフルの照準をカレンへと向ける。

 

無限の名を持つ攻撃力を得たテスタメントの反撃が…始まろうとしていた。

 

第二十三話完




いかがだったでしょうか?
今回登場したアンリミテッドガンストライカーはその名の通り無限の剣製よりヒントを得て作ったストライカーパックです。
パスワード部分の詠唱は士郎の物を参考にして考えました。一部そのまんま流用したのも…

このアンリミテッドストライカーは烈花の他に電王主要ライダーのベルトをしている者(信太郎、エイラ、ヒビヤ)もバージョン違いのが使える設定です。またどこかで出そうと思います。
では次回予告

遂に切り札を発動させた烈花、それを見てより一層の力を出すセシリア。
そして、太平洋での戦いは幕を閉じようとしていた。

次回
インフィニットストラトス
〈THE GEMINI G MYSTER〉
第二十四話
「無制限の銃の形態」

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