インフィニットストラトス 〈THE GEMINI G MYSTER〉 作:ジャッジ
NO side
モルゲンレーテ社、ここ数年業績を上げ世界屈指のIS企業として成長している会社でありモットーとして、『安全かつ高性能なIS』を語りビーム兵器を搭載した機体の開発にも成功している。
五月三日、とあるモノレール駅にて三人の少年少女達が人待ちをしていた。ゴールデンウイークの間なので駅を利用する人も多く駅前は混雑していた。
「ふぁぁぁ…眠いな……」
短髪の少年が気だるそうに呟く、彼の隣にはちゃぱつでショートカットの少女と黒髪で三つ編みの少女が彼に話しかける。
「大地ったら、ま〜た夜更かししてたんでしょ?」
「夜更かしは体に良くないよ?」
「うるせぇな…ショーコ、金女…昨日はちょっと用事があったんだよ…」
と言ってうやむやに誤魔化そうとする、すると大地と呼ばれた彼は何かに気がついたみたいに茶髪の少女に話しかけた。
「それにしてもお前の服、どうにかならねぇのか?」
「え、そんなに変かな?」
「かなり変だよショーコ…」
と立ち話をしている彼らの前に一台のリムジンが止まった。そこから一人の金髪の男性が現れる、モルゲンレーテ社専務のムルタ・アズラエルだ。
「お待たせしていまい申し訳ありませんでした。少々道が混んでいまして…」
「いえ、俺達も今来た所です。」
「それに今日は休日ですし、道が混雑していてもしょうがないですよ。」
「それよりもわざわざ迎えに来ていただき、ありがとうございました。」
「いえ、では早速ですが。向かいましょうか。」
と、彼らはアズラエルに挨拶をしてリムジンに乗り込み車は発進していく。
金女side
私達を乗せたリムジンは一時間程走り、都心から少し離れた郊外にそびえるビルの前に停車する。
(これがモルゲンレーテ社なんだ、大きいなぁ…)
私達はリムジンから降り、玄関から入ろうとするが、先ほどの金髪の人が話しかけてくる。
「あ、少々お待ちください。先に招待状を提示して貰えますか?」
「あ、ごめんないさい。」
私達それぞれ自分の顔写真が貼られた招待状を彼に渡す。それをみると一つ頷きを入れて改めて言った。
「ようこそモルゲンレーテへ!坂本金女さん、神岡大地さん、指南ショーコさん!今回は我が社主催の見学会にご参加頂きありがとうございます。私は今回ガイドを務めさせて頂きますムルタ・アズラエルと申します。」
そう、私達三人はこの会社主催の抽選見学会に応募して見事当選したのだ。でもよかった、何百人と募集して選ばれるのはたった三人一組なのに。
「にしてもラッキーだったな!本当に当たるとはおもってなかったぜ!」
「はは、そうですね。特に今回は募集人数が多かったですからね、特に男性が。」
「やっぱり男性ISパイロットが五人も現れたからですか?」
そうだ。IS…通称『インフィニットストラトス』は本来女性しか操る事が出来ないが、去年二人の例外が出てから次々と発見されている。
「そのせいかもしれないですね。最近テロが多いのは…」
「ええ、悲しいばかりです。そのせいで我が社の優秀なテストパイロットが一人、死んでしまいましたからね。」
そうだっんだ、でもそんな事ニュースで言ってたかな?
「さてさて、そんな話は置いといてまずはこちらから案内します。」
「「「はい!」」」
取り敢えず今はこの見学会を楽しもう。
???side
「あそこが今回の目標か、まさかモルゲンレーテがこの世界にもあるとはな。」
「やっぱり少し抵抗がありますね。」
確かにそうだ、前の世界では何度もあの会社の恩恵を受けて来たしこれから破壊するとなると心が引けるな。
「だけど、あそこもいつか僕達の障害になる…それに君たちの世界の会社ではないんだからさ。」
「ええ、私達に対抗する為とか言って裏で何やってるかわからないからね。」
「そうだな、あいつも言ってたが割り切らないとな。」
そう言って俺は準備をする、防弾チョッキを着てマシンガンとマガジンを装備しナイフを持つ、隣では俺と共に突入する女の子も準備していた……そろそろ時間か。
「よし、『コンクルーダーズ』作戦を開始する!そっちは頼むぞフリット、ハルト!」
「ああ、任せろアスラン!行くぞ三人とも、ガンダムAGE-1フリット・アスノ。行きます!」
「はい、そっちも気をつけて!ヴァルヴレイヴ、時縞ハルト。行きます!」
「了解!」
「アスラン!そっちも頑張れよ!」
もちろんだ、この世界の命運がかかっている。今回の作戦は彼らが暴れて混乱している隙に俺達は社内に潜入、目的の物を強奪する。強奪が不可能なら、必ず破壊する事…それが今回の作戦だ。
「行こうエリス、早くしなければ…」
「わかった!」
既に向こうはISと無人機を使って攻撃を開始している様だ、もう至る所で黒煙が上がっている。
大地side
俺達はまず第一整備場へに到着した、そこには夢にまでみたISが大量に製造されていた。
「うぉ…これがリゼルC型か!これって全部無人機なんですよね?」
「いえ、確かに無人機もありますが、コストダウンの為有人機も製造していますよ。」
後ろにいるショーコと金女も相槌を打つ、俺ほどではないが二人ともISについては関心がある。もちろん最近のテロについてもだが……
すると金女が何かを見つけた様に指を指した、そこにはリゼルとは異なるツインアイで額に四本の角が付いた紅色の機体と、同じくツインアイで角を持ち黒く塗装された機体があった。
「あれもISなんですか?」
「ん?…ああ、そうですよ。あれはストライクルージュとガイア、『ガンダム』に分類されるISです。」
「ガンダム…ですか?」
「ええ、OSの頭文字を繋ぎ合わせてそう呼んでいるんです。あ、因みにルージュはレプリカですから、実際に操る事は出来ませんよ。」
ふぅん…そうなのか、一度でいいから動くのを見てみたかったな、ストライクルージュとガイア…そう思いつつ俺達は整備場を出る。次に行くのはISアリーナらしい、そこで今日行われる予定の模擬戦を見るそうだ。
とその時、アリーナの方から凄まじい爆音と揺れを感じた。
「うおぉぉ⁉」
「きゃあ!」
「これって、一体なんなんですか⁈」
「一体何が⁉」
俺たちが状況把握が出来ずパニックになっていた時、アズラエルさんの電話に一本の電話が入った。
「もしもしっ!…あなたですか、この揺れは一体…亡国機業⁉まさか、やはりあれですか…わかりました、取り敢えず彼らをシェルターへ。ええ、よろしくお願いします。」
と言って電話を切り俺達の方を向いた。
「緊急事態です!今すぐシェルターに避難しましょう!」
「ウソでしょ…」
「そこまで大変な事に…」
一体何があったんだ…それに、亡国機業ってのは何なんだ⁈そして俺達はアリーナからシェルターへ向けて走り出した。
第一話完
次回は機体設定です。