インフィニットストラトス 〈THE GEMINI G MYSTER〉 作:ジャッジ
ユニコーンガンダム、発進。
機動戦士ガンダムUC
「UNICORN」
共同戦線結成
「魔弾 〜Der Freischutz〜」
烈花がさらわれる数分前、混戦となった基地では、さっきから引っ切り無しに爆発音が響き渡っている。
AGE-3のシグマシスライフルを装備した初号機が、敵味方見境なく、それをぶっ放していた。
それをかわしつつ、信太郎は一番事情を知ってそうな奴に怒鳴った。
「おいよぉ⁉︎なんでアイツは基地ごと撃ってんだよ!お前らの仲間じゃねぇのかよ!」
「いやぁ、多分あれって暴走してるよ。特殊な無人機システムを搭載していてね。
しかも、この様子だと多分、格納庫に残ってる無人機にも、搭載されているだろうね。」
「ま、まさかダミープラグシステムか⁉︎」
話している間にも、次々と無人機が発進し、敵味方関係なく、攻撃をしかけてくる。
「ダミープラグは、敵と認識した物を全て刈り取るまで止まらない。だから、僕たちエンシェント・レギルスも使用に戸惑っていたが…
ガトー、皆との連絡は取れたのかい?」
「五分もせず到着するとのことだ。だが、奴らを呼ぶのは良しとして、アレが必要とされるのか?」
「さぁね。兎にも角にも、ここでやられるわけにはいかないのさ!」
「お前が胸張って言うことじゃねぇだろ!」
エクシアのパイロットにツッコミつつ、信太郎はストライクフリーダムストライカーのドラグーンを飛ばす。
しかし、実弾を撃とうがビームを放とうが、A.T.フィールドに全て中和されてしまう。
だったら接近戦で行こうとしても、この弾幕の前では、近づく事もままならなかった。
考え事をしていて、数機のジンクスIIIの接近を許してしまった。
すかさずビームサーベルで、GNランスの攻撃を捌く。
「はぁ!」
「せいはっ!」
その時、ジンクスの後ろから一夏と大地が迫り、雪片弐型とを使って切り裂き、スーパーハンマーで破砕する。
「信太郎!あの青紫の奴を狙おう!あいつが一番厄介だ!」
信太郎と背中合わせに、一夏はジンクスのビームサーベルやランスを受け止めつつ、切り捨てる。
「簡単に言うなっての、あの弾幕をどうやって突破すんだ。それとも、なんかしらの作戦があるのか?」
「そりゃ、ありませんけど…だったら、正面突破しか無いでしょ!」
「無茶苦茶だなオイ。けど嫌いじゃねぇ。」
そう言って、信太郎はビームサーベルを両手に構え二人とともに、弾幕の中に突入する
「いくぞ一夏、大地。俺たちの正面突破!」
「おう!」
「防御は俺に任せてください!」
雷音の出す黄金の硬質残光が、放たれるビームを片っ端からふせいでいく。
そして、初号機に十分に近づいた所で、振り返りつつ信太郎がドラグーンを展開する。
「ストライクフリーダムフルバースト!」
全ての砲門が放たれ、その場いた大量の機体が撃ち落とされていく。
その横を、雪片弐型を携えたストライクが通り抜け、初号機に斬りかかる。
零落白夜を発動させて、A.T.フィールドにその刃をフィールドにぶつける。
ガキィン!
「なっ⁉︎れ、零落白夜が!」
「防がれた…だとぉ?」
「そんな!一夏先輩の零落白夜って、あらゆるエネルギーシールドを打ち破るんじゃ⁉︎」
零落白夜がA.T.フィールドに当たっても消えずに、それとぶつかり合って火花を散らす。
エールストライカーのスラスターを全開にして、押し込もうとするが。エネルギーがどんどん減っていくだけで、全く切り裂く気配がしない。
その時、エヴァのプログレッシブナイフがストライクの胸に突き刺さった。しかも、ちょうどストライクのコアがある場所に。
次々とストライクのパワーが抜けていき、零落白夜も消え、遂に目の光も消えてしまった。
「ヴァイスストライクが!」
初号機は、力の抜けたストライクの頭を片手で掴むと、遠くへぶん投げる。
二度三度バウンドして、砂ぼこりを撒き散らしながら停止する。
すると、ストライクのあちこちから、スパークがほとばしり、煙が立ち込める。
「ちっ、早く脱出しろ一夏!」
「なんだよ、コアが潰されたから緊急の脱出システムもダウンしてんのか⁉︎くそっ!動けストライク!」
「なに…このままでは一夏が。今行くぞ!」
一夏の元へ急行した箒が、外側からの脱出レバーを引き、彼を抱きかかえて飛び立つ。
それから数秒遅れて、ストライクから爆炎が上がり、完全に破壊される。
「ごめん、ストライク…」
「一夏…」
「大丈夫…ではなさそうだな。やはり必要だったろガトー?」
「ふん、お前の念の為にが役立つとはな。」
一機の無人機をビームバズーカで貫きつつ、ガトーが明後日の方向を見てそう言う。
するとそこから、ビームや実弾が嵐のように降り注ぐ。
無論、そんな異常気象があるわけがない。そこに現れたのはISの大部隊。
そう、ガトーが呼んだのはこの大部隊。エンシェント・レギルスの全メンバーだったのた。
それだけではない。ドイツやアメリカ、イギリスなど国や、IS学園の認識番号を持つ者達もいた。
「全て僕が招集した。スザク、一夏にアレを渡してくれ。それ以外は…攻撃再開!」
エクシアの号令に従い、全機が一斉に攻撃を開始した。
一夏と箒はスザクと共に、一度地上に降りた。スザクが持って来たのは一機のIS。しかも。
「これって確か…ヴァルヴレイヴ?」
「ああ、ヴァルヴレイヴ四号機『火ノ輪』君の新しいISだ。早速これを…」
「ちょいと待ちなぁ。」
一夏たちを制止したのは、ユニコーンに乗ったフォンだった。
彼はユニコーンを地上に降ろし、何かの作業をしてからISから降りた。
そして彼は、四号機をじっくり見て回り指差して言った。
「決めた、こいつを俺様の専用機にする。」
「ちょっと待て!これは織斑一夏に為に持って来たんだ。じゃあ彼は一体なにに乗って…」
「はんっ、ユニコーンを使えばいい。その為に搭乗者登録をリセットしたんだからなぁ。」
フォンは親指でユニコーンを指差して言う。
確かにユニコーンなら一夏も操れるかもしれない。そう考えてた頃には、もうフォンは四号機へと乗り込んでいた。
「あ、コラ!」
「ほぉ、いい機体じゃねぇか。あぎゃ?」
ヴァルヴレイヴを起動させようとした所、モニターに一つの言葉が表示された。
『ニンゲンヤメマスカ?』
「くくっ、あぎゃぎゃぎゃ!面白ぇ、テメェの呪いと俺様。どっちの悪運が強いか、試してやろうじゃねぇか!」
Yesのボタンを押した瞬間、四号機の白い所がものの一瞬で黒く染まった。まるで呪われたように。
それを確認したフォンは、マスクの中でニンマリと笑い、超えたからかに飛びたした。
「ヴァルヴレイヴ四号機『火ノ輪』俺様、行くぜ!あぎゃぎゃぎゃぎゃ!」
その飛び出していくフォンを見て、一夏も大急ぎでユニコーンへと乗り込んだ。
「NT-Dシステム…すごい、ストライクの何倍ものパワーがある。」
全ての起動プロセスをクリアし、ユニコーンの目に日が灯る。
スザクと箒に合図をだして、一夏は一歩ずつゆっくりと歩を進める。
そして、ファーストシフトが完了した。
「ユニコーンガンダム。織斑一夏、行きます!」
ストライクとは桁違いのスピードで飛び出すユニコーン。
ビームサーベルを抜刀し、すれ違い際にジンクスIIIを切り捨てた。
続けてビームマグナムを構え、トリガーを弾く。しかし、初めての機体で勢いを殺しきれず、狙いがわずかにそれてしまう。
だが、それでも強力なビームマグナムはクランシェを掠ったと同時に、多くの
「すごい、これがユニコーンガンダム!」
リゼルのビームライフルも、Iフィールドを持つシールドによってかき消され、お返しとばかりにビームマグナムを放つ。
ストライクとはまた違った力、一夏がこれを使いこなすのには、まだ時間がかかりそうだ。
「極限全力…シャイニングバンカー!」
「豪熱…マシンガンパンチ!」
別の場所では、エイラのエクストリームとアメリカ国家代表、イーリス・コーリングのガンダムマックスターが、徒手格闘で戦っていた。
ビームライフルや実弾等をよけながら、超近距離での格闘戦に対応出来る機体は敵にいないようだ。
「ツインバスターライフル!」
「ヴェルデブラスター!」
「ジェノサイドランチャー!」
『ヴァリアブル…バースト!』
二人の連打で傷ついた無人機達に、ナターシャ・ファイルスのウイングガンダムプロトゼロと、スコールのヴェルデバスター、金女の炎雷による高火力砲撃によって、完全に破壊される。
「…切り刻む。」
「今度はこっちの番よ!」
その爆煙の間を縫って、ステラのアカツキと、楯無のX1がビームサーベル、ビームザンバーを持って斬りかかる。
無人機のビームサーベルを巧みによけながら、腰のファイズフォンのミッションメモリーをビームザンバーにセットする。
《Ready》
さっきよりも切れ味の増したビームザンバーで、バッサバッサと無人機を切り捨てていく。
ステラも双刀ビームサーベルを逆手に持ち、スラスターの角度を微妙に調節しつつ切りつけていく。
「今よダリルちゃん!」
「ああ、この瞬間を待ってたんだよ!」
ダリルは、ミッションメモリーをセットしたムラマサブラスターを八相の構えで構える。
そして、カイザフォンのEnterボタンを押す。
《Exceed Charge》
「はぁぁ…セイヤァァァ‼︎」
いつもより何倍もの大きさに膨れ上がったビーム刃が、次々と無人機を真っ二つに切り裂いていく。
それを逃れた数機に向かって、ラウラを中心としたシュヴァルツェア・ハーゼ隊が一斉に攻撃を開始する。
「無人機の七割を撃墜との事です。どうしますか隊長!」
「うむ、このまま無人機を一掃する。ブレイヴ一個小隊、私に続け!残りはクラリッサに!」
『サー!イエッサー!』
号令と同時に別れ、ラウラはヴァーチェのGNキャノンで地上に展開するサザーランドの編隊を攻撃する。
同時に彼女に着いてきたブレイヴ一般用試験機もビームマシンガンで応戦する。
その時、上空からヴィンセント・ウォード隊が現れ、アサルトライフルを斉射する。
普通なら難なくかわせるのだが、手負いのヴァーチェのGNフィールドの発生が遅れ、次々と被弾する。
『隊長!』
「くっ、やむを得んか…ナドレ!」
ラウラはヴォーダン・オージェを発動するのと同時に、ヴァーチェの外装をパージしていく。
黒い装甲が剥がれ落ち、その中から純白の機体、ガンダムナドレが姿を現す。
「行くぞ、私に着いてこい!」
『はい、どこまでも!』
「僕たちも着いて行きますよ!」
そこにハルトの火人、ショーコの迅雷、マドカの火打場、蘭のデスサイズ、フリットのAGE-1が加勢する。
火人が硬質残光を撒き散らしながらジーエッジを振るう。
その動きに背中合わせで迅雷が付き、バスタードソードで無人機を切り倒していく。
さらにその間を縫うように、火打場のボルトファランクスとAGE-1ノーマルのドッズライフルが無人機を撃ち抜く。
「これで決める!」
「てぇい!」
ブレイヴ隊のコンビネーションアタックで連携が崩れたヴィンセント・ウォード達をヴァーチェのGNビームサーベルと、デスサイズのビームデスサイズで切り裂き、爆散する。
「まだ無人機は大量にいる!全員気を引き締めていけ!」
『了解!』
そう言って次なる無人機を倒すべく進撃する。
もう敵味方なんて関係ない。全ての戦士が今ここに結束した。一つの未来のために。
第三十二話完
ついにほぼ全員集合!
このままじゃ余裕で一万字を越しそうだったので、前後編にわけさせて頂きました。
では次回予告。
共同戦線を通してかつての信頼や友情を取り戻していく戦士たち。ついにエヴァへの対抗策を見つけた彼女らは、それを実行に移す。
インフィニットストラトス
〈THE GEMINI G MYSTER〉
第三十三話
「共同戦線 後編」
感想、ご意見お待ちしております。