インフィニットストラトス 〈THE GEMINI G MYSTER〉   作:ジャッジ

38 / 44
推奨BGM
ユニコーンガンダム、発進。
機動戦士ガンダムUC
「UNICORN」

共同戦線結成
「魔弾 〜Der Freischutz〜」



第三十ニ話 「共同戦線 前編」

烈花がさらわれる数分前、混戦となった基地では、さっきから引っ切り無しに爆発音が響き渡っている。

 

AGE-3のシグマシスライフルを装備した初号機が、敵味方見境なく、それをぶっ放していた。

それをかわしつつ、信太郎は一番事情を知ってそうな奴に怒鳴った。

 

「おいよぉ⁉︎なんでアイツは基地ごと撃ってんだよ!お前らの仲間じゃねぇのかよ!」

「いやぁ、多分あれって暴走してるよ。特殊な無人機システムを搭載していてね。

しかも、この様子だと多分、格納庫に残ってる無人機にも、搭載されているだろうね。」

「ま、まさかダミープラグシステムか⁉︎」

 

話している間にも、次々と無人機が発進し、敵味方関係なく、攻撃をしかけてくる。

 

「ダミープラグは、敵と認識した物を全て刈り取るまで止まらない。だから、僕たちエンシェント・レギルスも使用に戸惑っていたが…

ガトー、皆との連絡は取れたのかい?」

「五分もせず到着するとのことだ。だが、奴らを呼ぶのは良しとして、アレが必要とされるのか?」

「さぁね。兎にも角にも、ここでやられるわけにはいかないのさ!」

「お前が胸張って言うことじゃねぇだろ!」

 

エクシアのパイロットにツッコミつつ、信太郎はストライクフリーダムストライカーのドラグーンを飛ばす。

 

しかし、実弾を撃とうがビームを放とうが、A.T.フィールドに全て中和されてしまう。

 

だったら接近戦で行こうとしても、この弾幕の前では、近づく事もままならなかった。

 

考え事をしていて、数機のジンクスIIIの接近を許してしまった。

すかさずビームサーベルで、GNランスの攻撃を捌く。

 

「はぁ!」

「せいはっ!」

 

その時、ジンクスの後ろから一夏と大地が迫り、雪片弐型とを使って切り裂き、スーパーハンマーで破砕する。

 

「信太郎!あの青紫の奴を狙おう!あいつが一番厄介だ!」

 

信太郎と背中合わせに、一夏はジンクスのビームサーベルやランスを受け止めつつ、切り捨てる。

 

「簡単に言うなっての、あの弾幕をどうやって突破すんだ。それとも、なんかしらの作戦があるのか?」

「そりゃ、ありませんけど…だったら、正面突破しか無いでしょ!」

「無茶苦茶だなオイ。けど嫌いじゃねぇ。」

 

そう言って、信太郎はビームサーベルを両手に構え二人とともに、弾幕の中に突入する

 

「いくぞ一夏、大地。俺たちの正面突破!」

「おう!」

「防御は俺に任せてください!」

 

雷音の出す黄金の硬質残光が、放たれるビームを片っ端からふせいでいく。

 

そして、初号機に十分に近づいた所で、振り返りつつ信太郎がドラグーンを展開する。

 

「ストライクフリーダムフルバースト!」

 

全ての砲門が放たれ、その場いた大量の機体が撃ち落とされていく。

 

その横を、雪片弐型を携えたストライクが通り抜け、初号機に斬りかかる。

零落白夜を発動させて、A.T.フィールドにその刃をフィールドにぶつける。

 

ガキィン!

「なっ⁉︎れ、零落白夜が!」

「防がれた…だとぉ?」

「そんな!一夏先輩の零落白夜って、あらゆるエネルギーシールドを打ち破るんじゃ⁉︎」

 

零落白夜がA.T.フィールドに当たっても消えずに、それとぶつかり合って火花を散らす。

エールストライカーのスラスターを全開にして、押し込もうとするが。エネルギーがどんどん減っていくだけで、全く切り裂く気配がしない。

 

その時、エヴァのプログレッシブナイフがストライクの胸に突き刺さった。しかも、ちょうどストライクのコアがある場所に。

次々とストライクのパワーが抜けていき、零落白夜も消え、遂に目の光も消えてしまった。

 

「ヴァイスストライクが!」

 

初号機は、力の抜けたストライクの頭を片手で掴むと、遠くへぶん投げる。

 

二度三度バウンドして、砂ぼこりを撒き散らしながら停止する。

すると、ストライクのあちこちから、スパークがほとばしり、煙が立ち込める。

 

「ちっ、早く脱出しろ一夏!」

「なんだよ、コアが潰されたから緊急の脱出システムもダウンしてんのか⁉︎くそっ!動けストライク!」

「なに…このままでは一夏が。今行くぞ!」

 

一夏の元へ急行した箒が、外側からの脱出レバーを引き、彼を抱きかかえて飛び立つ。

 

それから数秒遅れて、ストライクから爆炎が上がり、完全に破壊される。

 

「ごめん、ストライク…」

「一夏…」

「大丈夫…ではなさそうだな。やはり必要だったろガトー?」

「ふん、お前の念の為にが役立つとはな。」

 

一機の無人機をビームバズーカで貫きつつ、ガトーが明後日の方向を見てそう言う。

 

するとそこから、ビームや実弾が嵐のように降り注ぐ。

無論、そんな異常気象があるわけがない。そこに現れたのはISの大部隊。

 

そう、ガトーが呼んだのはこの大部隊。エンシェント・レギルスの全メンバーだったのた。

 

それだけではない。ドイツやアメリカ、イギリスなど国や、IS学園の認識番号を持つ者達もいた。

 

「全て僕が招集した。スザク、一夏にアレを渡してくれ。それ以外は…攻撃再開!」

 

エクシアの号令に従い、全機が一斉に攻撃を開始した。

 

一夏と箒はスザクと共に、一度地上に降りた。スザクが持って来たのは一機のIS。しかも。

 

「これって確か…ヴァルヴレイヴ?」

「ああ、ヴァルヴレイヴ四号機『火ノ輪』君の新しいISだ。早速これを…」

「ちょいと待ちなぁ。」

 

一夏たちを制止したのは、ユニコーンに乗ったフォンだった。

彼はユニコーンを地上に降ろし、何かの作業をしてからISから降りた。

 

そして彼は、四号機をじっくり見て回り指差して言った。

 

「決めた、こいつを俺様の専用機にする。」

「ちょっと待て!これは織斑一夏に為に持って来たんだ。じゃあ彼は一体なにに乗って…」

「はんっ、ユニコーンを使えばいい。その為に搭乗者登録をリセットしたんだからなぁ。」

 

フォンは親指でユニコーンを指差して言う。

確かにユニコーンなら一夏も操れるかもしれない。そう考えてた頃には、もうフォンは四号機へと乗り込んでいた。

 

「あ、コラ!」

「ほぉ、いい機体じゃねぇか。あぎゃ?」

 

ヴァルヴレイヴを起動させようとした所、モニターに一つの言葉が表示された。

 

『ニンゲンヤメマスカ?』

「くくっ、あぎゃぎゃぎゃ!面白ぇ、テメェの呪いと俺様。どっちの悪運が強いか、試してやろうじゃねぇか!」

 

Yesのボタンを押した瞬間、四号機の白い所がものの一瞬で黒く染まった。まるで呪われたように。

 

それを確認したフォンは、マスクの中でニンマリと笑い、超えたからかに飛びたした。

 

「ヴァルヴレイヴ四号機『火ノ輪』俺様、行くぜ!あぎゃぎゃぎゃぎゃ!」

 

その飛び出していくフォンを見て、一夏も大急ぎでユニコーンへと乗り込んだ。

 

「NT-Dシステム…すごい、ストライクの何倍ものパワーがある。」

 

全ての起動プロセスをクリアし、ユニコーンの目に日が灯る。

スザクと箒に合図をだして、一夏は一歩ずつゆっくりと歩を進める。

 

そして、ファーストシフトが完了した。

 

「ユニコーンガンダム。織斑一夏、行きます!」

 

ストライクとは桁違いのスピードで飛び出すユニコーン。

ビームサーベルを抜刀し、すれ違い際にジンクスIIIを切り捨てた。

 

続けてビームマグナムを構え、トリガーを弾く。しかし、初めての機体で勢いを殺しきれず、狙いがわずかにそれてしまう。

 

だが、それでも強力なビームマグナムはクランシェを掠ったと同時に、多くのSE(シールドエネルギー)を奪っていく。

 

「すごい、これがユニコーンガンダム!」

 

リゼルのビームライフルも、Iフィールドを持つシールドによってかき消され、お返しとばかりにビームマグナムを放つ。

 

ストライクとはまた違った力、一夏がこれを使いこなすのには、まだ時間がかかりそうだ。

 

 

「極限全力…シャイニングバンカー!」

「豪熱…マシンガンパンチ!」

 

別の場所では、エイラのエクストリームとアメリカ国家代表、イーリス・コーリングのガンダムマックスターが、徒手格闘で戦っていた。

 

ビームライフルや実弾等をよけながら、超近距離での格闘戦に対応出来る機体は敵にいないようだ。

 

「ツインバスターライフル!」

「ヴェルデブラスター!」

「ジェノサイドランチャー!」

『ヴァリアブル…バースト!』

 

二人の連打で傷ついた無人機達に、ナターシャ・ファイルスのウイングガンダムプロトゼロと、スコールのヴェルデバスター、金女の炎雷による高火力砲撃によって、完全に破壊される。

 

「…切り刻む。」

「今度はこっちの番よ!」

 

その爆煙の間を縫って、ステラのアカツキと、楯無のX1がビームサーベル、ビームザンバーを持って斬りかかる。

 

無人機のビームサーベルを巧みによけながら、腰のファイズフォンのミッションメモリーをビームザンバーにセットする。

 

《Ready》

 

さっきよりも切れ味の増したビームザンバーで、バッサバッサと無人機を切り捨てていく。

ステラも双刀ビームサーベルを逆手に持ち、スラスターの角度を微妙に調節しつつ切りつけていく。

 

「今よダリルちゃん!」

「ああ、この瞬間を待ってたんだよ!」

 

ダリルは、ミッションメモリーをセットしたムラマサブラスターを八相の構えで構える。

そして、カイザフォンのEnterボタンを押す。

 

《Exceed Charge》

「はぁぁ…セイヤァァァ‼︎」

 

いつもより何倍もの大きさに膨れ上がったビーム刃が、次々と無人機を真っ二つに切り裂いていく。

 

それを逃れた数機に向かって、ラウラを中心としたシュヴァルツェア・ハーゼ隊が一斉に攻撃を開始する。

 

「無人機の七割を撃墜との事です。どうしますか隊長!」

「うむ、このまま無人機を一掃する。ブレイヴ一個小隊、私に続け!残りはクラリッサに!」

『サー!イエッサー!』

 

号令と同時に別れ、ラウラはヴァーチェのGNキャノンで地上に展開するサザーランドの編隊を攻撃する。

 

同時に彼女に着いてきたブレイヴ一般用試験機もビームマシンガンで応戦する。

 

その時、上空からヴィンセント・ウォード隊が現れ、アサルトライフルを斉射する。

普通なら難なくかわせるのだが、手負いのヴァーチェのGNフィールドの発生が遅れ、次々と被弾する。

 

『隊長!』

「くっ、やむを得んか…ナドレ!」

 

ラウラはヴォーダン・オージェを発動するのと同時に、ヴァーチェの外装をパージしていく。

 

黒い装甲が剥がれ落ち、その中から純白の機体、ガンダムナドレが姿を現す。

 

「行くぞ、私に着いてこい!」

『はい、どこまでも!』

「僕たちも着いて行きますよ!」

 

そこにハルトの火人、ショーコの迅雷、マドカの火打場、蘭のデスサイズ、フリットのAGE-1が加勢する。

 

火人が硬質残光を撒き散らしながらジーエッジを振るう。

その動きに背中合わせで迅雷が付き、バスタードソードで無人機を切り倒していく。

 

さらにその間を縫うように、火打場のボルトファランクスとAGE-1ノーマルのドッズライフルが無人機を撃ち抜く。

 

「これで決める!」

「てぇい!」

 

ブレイヴ隊のコンビネーションアタックで連携が崩れたヴィンセント・ウォード達をヴァーチェのGNビームサーベルと、デスサイズのビームデスサイズで切り裂き、爆散する。

 

「まだ無人機は大量にいる!全員気を引き締めていけ!」

『了解!』

 

そう言って次なる無人機を倒すべく進撃する。

もう敵味方なんて関係ない。全ての戦士が今ここに結束した。一つの未来のために。

 

第三十二話完




ついにほぼ全員集合!
このままじゃ余裕で一万字を越しそうだったので、前後編にわけさせて頂きました。
では次回予告。
共同戦線を通してかつての信頼や友情を取り戻していく戦士たち。ついにエヴァへの対抗策を見つけた彼女らは、それを実行に移す。

インフィニットストラトス
〈THE GEMINI G MYSTER〉
第三十三話
「共同戦線 後編」

感想、ご意見お待ちしております。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。