なのに投稿するのは19話のリメイク。
もう、すみませんの世界です。
※受験生ということもあり、投稿頻度は遅いですが頑張って書き上げたいと思いますのでどうぞよろしくお願いします!
真咲さんの印象はお金持ちっぽいなぁ…という感じだった。気品さ優雅さって言うのかな。なんか、うん…別世界の人みたい。例えるなら…人じゃないけど女神とかかな? すっごく美人さんだし、オーラとかなんか半端じゃないし。
そんなことを考えながら真咲さんと私にとって少し早めの晩ご飯になる、ヨキソバを作る。それにしても、真咲さんが料理苦手だからってちょっと一護せんせー過保護すぎなんじゃないかな…。
そういう所も一護せんせーのいいとこなんだけどね。そりゃあルビィちゃんもお兄ちゃんって呼びたくなるわけだよ。私を含め他のメンバーも一護せんせーみたいなお兄ちゃんいたらいいよねって話たまにするし。
色々考えているとあと少しでヨキソバが完成しそうだった。あとは焼きそばの上に乗せた薄焼き卵にケチャップで文字を書くだけ。………よし! 出来た!
「真咲さ〜ん! お待たせしました! ヨキソバです!」
〜〜〜〜〜
お母さんには一護せんせーのお友達に晩ご飯作って、そのまま食べて帰ってくると前もって言っておいた。
我ながら自信作なんだけど、真咲さんも美味しいと言って食べてくれた。お互い黙々と食べ進め、あっという間に食べ終わる。
その後は、湯呑みにお茶を入れてゆっくりした。お茶請けの代わりにと真咲さんが昔の一護せんせーのことを話し出す。
学生の頃の一護せんせーも、今と変わらず優しい人だったということが強く伝わってきた。たまに愚痴も混ざってるけど…。あ、ちょっ…真咲さん、口が悪いですよ! あー! それ以上は…! ……これはダメだな。一護せんせーの耳に入りでもしたら…。こわっ。でも、
「真咲さんって一護せんせーのこと大好きですよね」
「なっ…! 何言ってるのよ! そ、そんなわけ…」
あ、これはビンゴですわ。真咲さん顔真っ赤だもん。トマトみたい。これが世の中で人気なツンデレっていうのなのかな?
「…そ、そうね…。そうかもしれない、わね…」
──っ! デレた! 私に向けられたデレじゃないけど破壊力が凄い…。綺麗で、なおかつ可愛い! あぁ〜これがツンデレか…。尊い。
「もう…! 私の話は終わり! 次はあなたの話を聞かせて? 例えば…スクールアイドルの話とか、ね?」
「…え?」
「ふふっ、どう? スクールアイドルは、Aqoursは楽しい?」
そりゃあ、もちろん
「楽しいです!」
それを聞いた真咲さんは嬉しそうに微笑んでいる。なんでか分からないけど私も嬉しくなった。
一護せんせーから聞いたのか私がAqoursの衣装担当ということや運動神経が良いとか色々言われてなんだか少し恥ずかしかった。
私のことや他のAqoursメンバーのこととか色々質問されて答えるっていう時間が30分ぐらい続いた。
すると、真咲さんが思いついたようにいきなり話を変える。
「曜ちゃん、そろそろ帰るでしょ?」
「あ、はい。そろそろバスが来る時間帯なんで」
「じゃあ晩ご飯作ってくれたお礼でもしたいからちょっとついてきて」
そう言うと、椅子から立ち上がり別の部屋に向かって歩き出した。私も真咲さんに続いていく。別にお礼をしてもらうほどのことしてないのに。
リビングを少し出てすぐの部屋に真咲さんがなんの迷いもなく入る。
「そこにある椅子に座って」
案内されたのは防音が施されたピアノ専用の部屋。私は言われた通りに1つだけ置いてある椅子に腰をかける。
真咲さんも梨子ちゃんと同じでピアノ弾くんだ〜と思って何弾いてくれるのかなと考えていると、
「何か弾いて欲しい曲とかある?」
と聞かれた。クラシック系の音楽は全然知らないからなんでもいいですよって答えた。真咲さんは特別困った顔もせず、鍵盤に指を置いて演奏を始める。
すると、とある情景が浮かんで見えてきた。
〜〜♪〜♬︎〜
前に修学旅行で千歌ちゃんと見たUTX高校の屋上で青系の配色をしたまるで妖精のような衣装を着た9人の女の子。よく見ると真咲さんの様な人や、千歌ちゃんみたいな人がいる。
真咲さんが弾いている曲に合わせてその9人も踊り始めた。その姿はまるでスクールアイドルの様。
〜♬︎〜〜♪〜
曲が変わって情景もまた変わる。衣装はさっきと違って真っ白なベスト、ボレロ、タートルネックをそれぞれ着ている9人。
綺麗なイルミネーションに雪降る夜。また曲に合わせて踊りだす。私はどこか切ない気持ちになってしまった。
〜♬︎〜♬︎♪〜
再び曲が変わる。場所は、綺麗な桜が並んでいる学校の正門。これまでと同じくあの9人がいる。卒業証書を入れる賞状筒を持っている人がいるから卒業式の後だろうか。みんな何かを喋りながら誰かを待っているような…。
千歌ちゃんに似た人が何かに気付いて学校の方を向いて飛びながら手を振っている。その先には手に持っている賞状筒を振りながらゆっくり歩く学生時代であろう見知った人が───。
〜〜〜〜〜
ピアノ演奏が終わった後、私はしばらくの間動くことが出来なかった。あまりにも素晴らし過ぎて。音楽を聴いてそうなるのは生まれて初めてだった。
曲に対する重みというか想いというか、そういうのが響いてきた。きっと真咲さんの中でとても大切な思い出で、その一部が私の中で広がっていったんだろう。
帰り際、真咲さんは、9枚それぞれ色違いの浴衣の生地をくれた。なんでも一護せんせーが選んでくれた生地らしい。やっぱり優しいお兄ちゃんだなぁ…。
〜〜〜〜〜
家に帰ってから一護せんせーの選んでくれた生地を見ながらあの情景を思い出していた。最後の曲のときに見たあの人は確実に一護せんせーだったと思う。それにあの制服は梨子ちゃんが前の学校で着ていた制服と同じだった。確か…音ノ木坂学院?だったっけ。あれ?そこって女子校だって梨子ちゃん言ってたような…。
う〜ん…一護せんせーの謎がまた増えた…。真咲さんも不思議な人だし。あと2日、晩ご飯作りに来るしその時にでも色々聞こうかな。