Reソードアート・オンライン~蒼い死神と絶剣~IS物語 作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア
2025年 4月19日 IS学園・《一年一組教室》
「と言う訳で、1年1組のクラス代表は織斑君に決まりました」
「ゑ?」
クラス代表決定戦翌日のHR‥‥‥俺達の教室‥1組ではクラス代表が発表され、俺達含め代表決定に拍手がクラス全体に響きわたった
「ちょ、ちょっと待って下さい!俺は【卑怯な手】で負けたんですよ!?それなのにどうして俺なんですか?卑怯な此奴らにやらせるべきでしょ!?」
当の本人‥‥クラス代表になった織斑秋羅は自分の負けを《卑怯な手》と強く強調しセシリア・オルコット含め俺達の事を《卑怯な此奴ら》と言い、クラス代表を俺達に押し付けてこようとした
そんな織斑秋羅に篠ノ之箒除いてクラス全体が冷ややかな視線を送っていた
「私は代表候補生でありながら日本を侮辱して皆さんに不快な思いをさせてしまいました。あの時は真面に謝れませんでしたので、こちらで皆さん申し訳ありませんでした。
そんな私がクラスの代表を務める資格は無いと思い昨日の全試合終了後、織斑先生と山田先生に辞退を申しました」
「それから、俺は生徒会長のカタナ姉さんから生徒会に誘われてるんだ、それに自分の訓練や個人的にやらなければならない事があるからクラス代表なんてとてもじゃないが両立は出来ない」
「えっと、俺はレクト・更識家合同IS開発チームのテストパイロットで和人さんに至っては明日奈さんと二人でレクトの企業代表なのでクラス代表を両立することは出来ません」
俺とチカの言葉にキリトやカタナ姉さんは何度か頷いていてクラスの皆も何だかんだ納得してくれていたが‥‥織斑秋羅は勿論だが篠ノ之箒と教師の織斑千冬は全くもって納得してないのかずっと俺を睨んでいた
「‥‥クラス代表は織斑で異存は無いな!では、今日の午前中はISの実習だ。着替えて、グランドに集合すること。遅刻した者はグランド十周させる、いいな!」
織斑千冬が半分怒鳴るように言うとチャイムが鳴り織斑千冬と山田先生が教室を後にするとクラスの女子達が騒がしく話し始めた
「俺達も動かないとな。サクヤ、簪、また後でな。キリト、チカ、早く行くぞ」
「あぁ、カタナまた後でな」
「はい、ソウさん」
「うん、お兄ちゃん」
「えぇ、またグランドでね」
「あぁ、アスナ、また後で」
「うん、グランドでね、キリト君」
俺とチカ、キリトの三人は簪達に軽く言いながら教室を後にし男子用の更衣室に歩き出した。
教室を出るまで終始、織斑秋羅と篠ノ之箒が俺達を睨んでいた
グラウンド
一組が全員ISスーツ(俺、チカ、キリト、アスナの五人はジャージ)でグランドに集まるとジャージ姿の山田先生と織斑千冬が歩いてきた
「ではこれよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。織斑兄妹、桐ヶ谷、結城、更識姉弟、神無月、オルコット。試しに飛んでみせろ」
「「「「「「「はい!」」」」」」」
織斑千冬に指名されこの場の専用機持ち(簪は製作中で除く)全員が前に出る。
「「「「リンク・スタート!!!!」」」」
無言で機体を展開する俺とカタナ姉さんに春萎さん、セシリア・オルコットの隣ではキリト達四人が仮想世界へダイブするように唱えながら機体を展開する
「更識弟、桐ヶ谷、結城、神無月、その掛け声をする必要はあるのか?」
「いえ、無しでも展開はすることは出来ますが、私達にとっては気持ちの切り替えになります」
「‥‥‥そうか‥だが、その掛け声はなるべく控えろ、余り良いと思わない奴らが居るみたいだ、いいな?」
「‥‥‥分かりました」
アスナの返答に織斑千冬は余り良い顔をしてなかったが一応教師としての態度?で話していた
織斑千冬の言葉に軽く納得は出来た‥‥確かに【リンク・スタート】と四人が唱えるとクラスの何人かが怒りが少しこもった嫌そうな顔をしてい‥‥‥多分だが【SAO】事件の被害者遺族なのだろう‥‥それを考えれば確かに控えた方がいいかも知れない‥‥
「それよりも‥‥‥織斑、貴様は一体装着にとれだけ掛かっている!」
スパアァァァァァァァァ!!!
織斑秋羅が展開に手間取っており織斑千冬になぜか持っている出席簿で叩かれていた
「あぁ!!もう!こい〝白式〟!」
織斑秋羅は織斑千冬に叩かれてから直ぐに《音声入力》で〝白式〟を展開させるが‥‥展開された〝白式〟は昨日の俺との試合で装甲と<雪片弐型>を完全に破壊されたのを短時間で展開できるまでに修復したみたいだが装甲は頭部と腕部装甲は存在無く、アンロック・ユニット、脚部と胸部装甲が元通りとは行かずとも半分くらいは治っていた
「遅い!熟練操縦者なら一秒できるぞ!」
≪(素人にそれを言っても意味は無いだろう)≫
ここに入学して1週間くらい‥‥機体を操縦するのにも展開するのにも企業代表や国家代表候補生なら兎も角、素人が熟練者並に出来るわけ無いだろう‥‥
「よし、飛べ!」
織斑千冬の掛け声で俺達、九人は一斉に直上に上昇する。
先頭は機動特化のアスナ、その後ろにチカ、2人に続くように国家代表のカタナ姉さん、代表候補生のセシリア・オルコットと春萎さん、俺とキリトにサクヤ、それから、俺達から遠く離れた‥‥‥陸上で言えば逆転は絶望な程の距離に織斑秋羅が半壊状態の〝白式〟で上昇していた
『遅いぞ、織斑!スペックでは〝ブルー・ティアーズ〟と〝白夜〟より上だぞ!』
『‥‥
いくらスペックでは上だろうが操縦者は素人、機体は半壊‥‥こんな状態で代表候補生のセシリア・オルコットと春萎さんみたいには行かないだろう
『皆さん、お速いですわね‥‥‥飛行も‥‥その、ALOのイメージで?』
『ん?あぁ、そうなる。俺とキリトさん、アスナさん、サクヤさんの機体はレクトと更識家合同開発チームが作ってるから見た目はSAOで飛行はALOを完璧に近いレベルで再現されてるみたいなんだ』
≪俺の場合は決定戦前の一週間に気合いと訓練で覚えた‥‥‥まあ、飛行自体は背中のバーニアで行ってるから自由に飛行できるようになるにはそんなに時間が掛からなかった≫
『そ、そうなんですの‥』
直上上昇から全員で正面飛行に移ってから少してセシリア・オルコットが通信で話しかけてきた‥‥がなぜか、俺が話してる途中にセシリア・オルコットに少しだけ引かれた
『織斑、桐ヶ谷、結城、更識姉弟、神無月、オルコット、急下降と完全停止をやって見せろ。目標は地表から十センチだ』
「了解です。ではみなさん、お先に」
俺達が飛行しながら話していると地上にいる織斑千冬から指示が送られて来た。
セシリア・オルコットは、自分がお手本になるように急降下していき丁度10センチで完全停止を行った。それから、カタナ姉さん、サクヤ、アスナ、チカ、キリト、と続いて完全停止を行っていき、俺の番で地表から数㎜の完全停止をやると山田真耶先生含めて驚愕していた。なお、織斑秋羅はグランドに激突した
それから、武器の展開でセシリア・オルコットがライフルの展開時に銃身を俺の方に向けてしまいサクヤにライフルの銃身をカタナ姉さんに槍を簪に冷ややかな目を向けられて青い顔をした後、近接武器<インターセプター>の展開に時間が掛かり織斑千冬に怒られていたりした
続く