Reソードアート・オンライン~蒼い死神と絶剣~IS物語   作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア

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今作の系列上、クリスマス番外編は無しでお送りします。


IS乱入戦 地獄の管理人

 

 

 

 2025年 4月24日 IS学園・第二アリーナAピット

 

 

「なんだあの機体‥‥」

 

 クラス対抗戦第一回戦終了直後、アリーナに3機のISがアリーナ内の防護シールドを破り侵入し観客席は騒然となった

 

『緊急事態発生!アリーナに所属不明ISが3機侵入!観客席の生徒は直ちに避難して下さい!専用機持ちは避難誘導をお願いします!繰り返し‥‥‥』

 

「ど、どうしようキリト君!」

 

「お、落ち着けアスナ!」

 

「キリトの言うとおりだ。取り敢えずは手分けして避難ゆう‥‥‥」

 

「と、扉が開かないよ!?」

 

「ど、とうしてよ!?」

 

「わ、私に聞かれても分からないわよ!!」

 

「い、嫌だ、出してよ!出しなさいよ!」

 

「「「「「「「!?」」」」」」」

 

 山田先生の放送に従い避難誘導をしようとするが観客席の扉が開かないと誰かが叫び観客席にいる生徒達から悲鳴が漏れ出した

 どうしようかと考えようもすると俺のスマホが鳴り、誰かと確認する前に電話に応答する

 

「はい、ソウです」

 

『アスランだ。緊急事態なのは分かっているが蒼に頼みがある。そちらに所属不明機が3機侵入したのは分かっているがそいつらの破壊をお願いしたい。』

 

「破壊ですか?」

(IS委員会の委員長の直属部隊のアスランさんが普通こんなことを一生徒に頼むことなのか?)

 

 俺はアスランさんの頼みに少し疑問を持ちながらアスランさんの話を聞いた

 

『ああ、そうだ。3機の内、2機は〝GAT-01ストライクダガー〟と〝ZGMF-1017ジン〟と言い、IS委員会で量産化を計画していたが実用には至らない機体で試作機が1機ずつとデータがあったのだが先日、委員会のデータベースからその2機のデータと発展機のデータ、それからロールアウトされたばかりの十機が奪取されてしまった。奪取した奴らは未だに分かっていないがどの機体もビーム兵器を搭載していて危険だ。装甲も実弾を通りにくくしてあり破壊しやすいのはそこに居る中でお前かお前の妹の〝伐鐘星式〟だけだ‥‥‥お前には申し訳ないが引き受けてくれないだろうか?』

 

「‥‥IS委員会からの奪取機ですか‥‥分かりました!俺にしか出来ないならやります」

(IS委員会から奪取出来る組織はそんなに多くない‥‥‥ビーム兵器を再現できるのは某国くらいか‥‥‥)

 

『すまない。これにて通信を切る』

 

「了解‥‥‥‥みんな聞いてくれ」

 

 アスランさんからの電話を切ってから俺はみんなにアスランさんから聞いたことを話した

 

「と、言うことだからみんなは避難誘導をしてくれ、扉を破壊して構わない。一刻を争うみんな頼む。それから、チカ、簪は俺と一緒に侵入ISを破壊してくれ」

 

「わかった」

 

「うん!任せて」

 

「分かりました」

 

「任せて~」

 

「了解よ!」

 

「了解だ」

 

「うん」

 

 俺、チカ、簪はAピットへ他のみんなはそれぞれ三つの扉に別れて行動を開始した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあぁぁぁ!」

 

 俺はAピットのに続く隔壁を武器展開した<ガーベラ・ストレート>で破壊しながら進んでいき俺、簪、チカはAピットに十分近くでたどり着けた

 

「それじゃあ、行くぞ」

 

「うん」

 

「ああ!」

 

 俺の掛け声と共に俺達、三人は機体を展開させ、俺からカタパルトに合わせた

 

≪ソウ・サラシキ〝ストライク〟行きます!≫

 

 俺は〝ストライクF〟の蒼い翼を広げアリーナに飛び出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アリーナ

 

「あぁ!もう、なんなのこいつら!」

 

 蒼達が動き出して直ぐのアリーナ内ではピットに戻ることの出来ないで居る鈴が侵入してきた三機の攻撃を躱し双天牙月(そうてんがげつ)や龍砲で反撃していたが装甲を破壊できず決定打を決められないでいた‥‥‥‥そして‥‥

 

「ああ!どうして俺を攻撃してくるんだよぉ!」

 

 先程の試合でエネルギー切れを起こし既に戦うことの出来ない織斑秋羅が乱入してきた三機のうち1機に襲われていた

 

「いいからアンタは早くピットに戻りなさい!アンタを守って戦う余裕なんて無いんだから!」

 

「っんなことお前に言われなくても分かってるんだよ!!頼むぞ〝白式〟!」

 

 織斑秋羅は〝白式〟を使い無理矢理にCピットの方に退避した

 鈴はそれをストライクダガーとジンとの戦闘をしながら確認して軽く溜息を吐いてから片方の アンロックユニット(非固定浮遊部位)をもう1機に向けて龍砲を威嚇で放ち三機目をこちら側に引きつけた

 

「やれるか分からないけど時間稼ぎを出来るだけするしか無いわね‥‥‥アタシが倒れる前に来なさいよ‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏」

 

 

 

 

 

 鈴は援軍が来ることを願いながらストライクダガーとジン、灰色の機体との戦闘を再開させた

 

「クッ!」

(まずは一体!ビーム兵器を積んでいるあの機体と実弾機でも装甲が厚いあっちの機体よりビームの質力が低くて装甲がそこまでじゃないあの灰色のをなんとか出来れば!)

 

 鈴は双天牙月(そうてんがげつ)を振り回し三機に接近されにくくするがビームライフルや実弾の嵐に晒される中、灰色の機体にターゲットを絞り行動しようとする

 

 

「っ!?なんてもん出してるのよ!?」

 

 だが、鈴はジンが量子変換でミサイルを取り出して来たのを見て直ぐにジンへと対象に切り替える

 

「龍砲!きゃっ!」

 

 鈴はジンの発射したミサイルに龍砲の弾を当て爆発させるがミサイルの爆風で吹き飛ばされてしまう

 

「‥はぁ‥‥はぁ‥‥‥はぁ‥‥うぅ!」

 

 地面に倒れた鈴は立ち上がると同時に左手で右腕を押さえる‥‥地面すれすれで戦っていた鈴は先程の爆風で吹き飛ばされて地面に倒れたときに右腕を強く強打してしまっていた

 

「ッ!」

 

 負傷してしまう鈴、だが三機は休む間もなく鈴に向かってライフルやアサルトライフルを連射してくる

 鈴は左右へと旋回してライフルのビームや弾丸を回避していくが不意に伸びてきた機械の腕に捕まってしまう

 

「ウグッ!」

 

 機械の腕ら灰色の機体から伸びていて鈴の負傷している右腕を強く握り抑えてくる。

 鈴は痛さのあまりに顔を歪ませてしまう

 

「‥‥この‥‥離しなさい‥‥よ!グッ!」

 

 灰色の機体に龍砲を放とうとするがストライクダガーとジンの銃撃により

〝甲龍〟 の アンロックユニット(非固定浮遊部位)が破壊されい龍砲が撃てなくなってしまった

 

「‥」

(アタシ‥‥もう、死んじゃうんだ‥‥切角一夏と再開出来たのに‥‥‥もうお別れなんだ‥‥ごめんねハル‥‥ごめんね一夏‥‥‥)

 

 鈴は灰色の機体の片腕から発射されそうな光を見て涙を流し自分の死を覚悟していた

 

「‥‥」

(和人、蒼‥‥それから楯無さん‥‥一夏の事お願いします‥‥アタシは‥‥‥)

 

 発射寸前の光を見て目を瞑り涙を流す鈴、一人の少女の命の炎を刈り取る光が放たれるその瞬間‥‥

 

「りぃぃぃぃぃぃぃん!!」

 

「い、一夏!?」

 

 鈴は自分を呼ぶ声に目を開き声の主の名前を呼んだ

声の主、一夏は先にアリーナに出た蒼よりも速く動き鈴の傍まで来ていた

 

「汚い手で鈴に触れるなぁ!!」

 

 一夏は<桜雪>の一振りで灰色の機体の腕を切り落とし鈴を自由にさせた

 

「鈴、大丈夫か!?」

 

「え、ええ‥」

 

 解放された鈴は座り込んでいると一夏が駆け寄ってきた

 

「‥‥鈴音さん、大丈夫ですか?」

 

≪遅れてすまないな≫

 

 鈴、一夏の下に蒼と簪も駆けつけると鈴はホッとしたのか軽く深呼吸をする

 

「蒼も簪もありがとう‥‥助かったわ」

 

 鈴は負傷した右腕を庇いながらゆっくりと立ち上がり蒼と簪に礼を言う

 

≪気にするな、俺達はもう、友達だ。友達なら助けるのは当たり前だ‥‥それよりもだな‥‥≫

 

 少しだけ冷たい蒼の声に鈴は不思議と自身が悲しくなったのを感じつつ蒼が向いた方向の三機を睨んだ

 

≪鈴音‥‥君はピットに戻れ、ここまで一人でよく頑張った≫

 

「アタシも戦うわ!って言いたいんだけど素直にピットに戻るわよ。正直体のあちこち痛くて限界なのよ」

 

 鈴は右腕を押さえながら少し残念そうな顔をしていた

 

≪ピットに戻るまで簪に着いていってもらう。いいよな?≫

 

「ええ、お願いするわね、簪」

 

「うん、お願いされた‥‥‥‥《サバーニャ》」

 

 簪が《サバーニャ》と呟くと〝伐鐵星式〟の アンロックユニット(非固定浮遊部位)が量子変換で仕舞われ白と水色で連結された盾の様な浮遊物が片方七機計14機が アンロックユニット(非固定浮遊部位)として量子変換され《ノーマルシルエット》と比べると装甲が増量され胸部・両肩・腰部装甲・両脚各部にミサイルポットが追加され頭部にはガンダムタイプのアンテナが装備された

 

「これが中遠距離型《サバーニャシルエット》を装備した〝伐鐵サバーニャ〟。鈴音さんを送りながら援護するよ」

 

≪これは頼もしいな‥‥‥頼んだよ、簪≫

 

「任せてお兄ちゃん。行くよ、鈴音さん」

 

「えぇ」

 

 簪はアンロックユニット(非固定浮遊部位)から<ピストル>を二丁取り出して鈴と一緒にAピットに向かって飛んでいった

 この時、蒼と簪の兄妹の会話を聞いていた鈴は自身も分からないほどに心の中に小さな何かが芽を出し始めていた

 

 

 

 

 

 

 

 

続く




サバーニャは映画最終決戦仕様のほうです。その代わりIS仕様にしているため装備の位置が若干変わっていたりします

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