Reソードアート・オンライン~蒼い死神と絶剣~IS物語 作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア
兄妹の再会
2025年 4月10日 IS学園 《一年一組教室》
「(これはなかなか、キツいな)」
今、俺は……いや、俺達はIS学園の自分たちの教室一年一組の自分たちの席に着いていた。
この教室には俺の他に、キリトにチカ、アスナにカタナ姉さん、本音に簪……そして、サクヤという豪華なメンバーがそろっている。
それはいいのだが……わかってはいたが、俺とキリト、チカの三人とチカの元兄以外全員女の子なのだ……それに、俺達の席は一番前で後ろの女の子全員の視線を感じてしまう。確実にキリトもチカも同じ気持ちなのだろう。
そんなことを考えていると教室の扉が開き、一人の女性が入ってくる。緑色の髪を肩の辺りまで伸ばし、胸以外は迷い込んだ中学生の様な容姿をした女性……女性はそのまま教壇に立った。
「皆さん、入学おめでとうございます! 私はこのクラスの副担任の山田 真耶です! これから一年間よろしくお願いしますね」
『………』
「あ、あれれ………」
副担任の山田真耶先生がスタンダードな自己紹介するが……誰も反応しない。俺やチカ、キリト、カタナ姉さんにアスナは反応しようとするが周りの反応が無く反応ができなかった。
それで、先生は無理矢理に自己紹介をはじめさせてチカの元兄の順番になる。
「織斑秋羅(あきら)です。趣味は剣道です。一年間よろしくお願いします」
直後、鼓膜を破壊しかねないほどの音の爆発が巻き起こる。
「男の子! イケメンの男の子よ!!」
「生まれてきて良かったぁああああああッ!!」
咄嗟に耳を塞いでいたが、それでも十分に聞こえてくる女子生徒達の歓声。
「ほう、随分騒がしいと思えばお前だったか」
クラスが騒がしい中、黒スーツを着た女性が一人、織斑千冬が入ってくる……その時一瞬だが、チカから殺気が漏れた
少しチカの事を心配していると織斑千冬の自己紹介と俺達以外のクラスメイトの暴走とかあったが自己紹介に戻った。
「日本代表候補生の織斑
チカの元妹?の自己紹介がおわり、クラスが少しざわめく……その中で織斑千冬と織斑秋羅は織斑春萎を睨んでいた。
自己紹介は続き。サクヤと《西風の旅団》一コミュ障のキリトの番になる。
「神無月サクヤ。趣味はALO……よろしく」
「………桐ヶ谷和人です。趣味はALO、それと機械いじりが好きです。よろしくお願いします!」
「ALOって言えば有名なゲームだよね? 桐ヶ谷君ってもしかしてオタクなの?」
「え~、イケメンがオタクってショックかも」
ALOを知らない人間が好き勝手言ってくれる。キリトやアスナ…ここにいる《西風の旅団》メンバー達は何か言いたげそうだったけど、みんな堪えた
サクヤは趣味以外なにも言わず終わる
キリトは自己紹介した後直ぐに席に着く、キリトという人を知らないとわからないがものすごく緊張していたはずだ。
キリトの自己紹介に脱力した女子生徒が何人か居たが、まあ、何であれキリトの番が終わって、俺達更識家の番になる。
「えぇ〜と、更識 一夏です。 趣味はキリ……和人さんと同じでALOで、家事全般が得意です。一年間よろしくお願いします!」
自己紹介が終わり、一夏に拍手が贈られる……が、ALOと聞いて何人かは脱力して織斑秋羅と茶髪のツインテの少女は鼻で笑っていた
「更識簪です……趣味はALO……一応、日本代表候補生です。よろしくお願いします」
名前順で簪が最初になった……簪の言うとおり、簪は更識家という理由で日本代表候補生になっている……俺もできなくは無いが卒業後はIS操縦者になるつもりは無いので日本代表候補生にはならなかった。
おっと、俺の番か……
「更識蒼です。趣味はALOと機械いじりなどいろいろ。嫌いなのは女尊男卑に染まった奴……一年間よろしくお願いします」
俺の自己紹介でも趣味のALOで何人か残念がる。
「ロシア国家代表の更識楯無よ!趣味はALOと最近だと料理かな? みんなより年上だけど、とある事情でここに入学するのが遅れてみんなと同じ学年になったわ!一応、生徒会長だから困ったときは何でもいってね?それじゃあ、一年間よろしく!」
「結城明日奈です。趣味はALOと料理です!ちょっとした事情で走る事が出来ませんが、よろしくお願いします!」
クラス最後に近くになってようやくアスナの番になる。クラスの女子たちは俺達全員を含めると8人のALOにお腹いっぱいみたいだ。全員終わると丁度よくチャイムがなりHRが終わった。
休み時間となり、みんな思い思いに過ごす。と、言っても俺達三人とチカの元兄を見たいが為に外には他のクラスの女子たちが集まっていた。
そんなことはさておき俺、チカ、キリト、サクヤ、アスナ、カタナ姉さんは席が近かった上に、俺とキリト、チカの視線地獄からの解放後のケアをする為に集まる。
「サクヤ、現実では久しぶりかな?」
「うん………久しぶりです。ソウさん」
サクヤはやっぱり少しよそよそしい……緊張しているのかなんなのか……
「サクヤ、お昼に渡したい物があるから昼食一緒に食べないか?」
「?もちろん、いいですよ」
俺はサクヤに昼食を食べる約束を取り付ける。そしていると……
「あの、ちょっといいですか?」
この場にいない誰かが話しかけてきて全員で振り向くと……某ボカロみたいな長いツインテールの女子生徒が立っていた
「君は確か、織斑さん?」
「はい、織斑春萎です。あの、すみませんが、更識一夏さんを少しだけお借りしてもいいでしょうか?」
「あ……えっと……」
突然の元妹からの誘いで戸惑うチカ……俺が助け船を出そうとすると……
「チカ、行ってきなさい」
「良いのか、カタナ?」
「えぇ、それに話したいって言ってるんだから話してきなさい」
「……わかった………屋上で良いかな?」
「はい」
チカの恋人のカタナ姉さんが後押ししてチカは織斑春萎さんと屋上に向かった
「ねぇ、ちょっといいかな?」
二人を見送った後、今度は男…織斑秋羅が話しかけてきた
「お前と関わるつもりはないから他を当たれ」
俺が冷たくそう、言いのけると織斑秋羅と一緒に着た篠ノ之箒が怒鳴ってきた
「貴様!秋羅が話しかけてやったと言うのになんだその態度は!!」
「だから、なんだ?去年の剣道大会準優勝者兼ISの生みの親、篠ノ之束の妹」
「あいつとの名前を言うな!」
俺がそう言うと篠ノ之箒がまた、キレるが…だが、織斑秋羅がなだめる
「後で謝っても許さないからな?」
捨て台詞を残して織斑秋羅と篠ノ之箒は席に戻っていった。
その頃………屋上では……
「久しぶりですね、
「あぁ、と、言っても3ヶ月振りくらいか?」
俺、更識一夏……………元は織斑一夏だった……春萎は双子の妹で秋羅は一つ上の兄だった
俺は姉の織斑千冬と兄の織斑秋羅とずっと比較され続けていた……それと、兄姉からの虐待……そんな生活から逃げたくて……強くなりたくて俺は《ソードアートオンライン》に入ったんだ………だけど、二年後、ソードアートオンラインがクリアされて現実に戻ってきた俺に突きつけられたのは妹の春萎以外から捨てられたと言うことだった………それも、兄の秋羅が何度かナーヴギアの破壊や取り外しを行おうとしたことを知った……俺は織斑でいることが嫌になってリハビリを終えて直ぐに恋人のカタナの更識家に身を寄せた………カタナの情報操作で織斑一夏は死んだことにしてもらい、俺は更識一夏として生きていくことにしたのだ
「春萎……あの時は悪かった……勝手に居なくなって…」
「兄さんが謝ることじゃありません………でも、私も連れて行って欲しかったです……兄さんと一緒に行きたかったです」
春萎は泣きながら俺に抱きついてくる
「ごめん……あの時は自分のことでいっぱいいっぱいだったから春萎ことまで考えてなかった…ごめん……でも、これからは一緒だ…この三年間は一緒に入れるから……この三年間で……あいつらとの
「うん………」
春萎は頷いて涙を拭き取る…俺は春萎の頭を撫でる
「そろそろ、戻ろう。」
「うん、兄さん!」
俺たちは教室に向かって歩き出した
続く