Reソードアート・オンライン~蒼い死神と絶剣~IS物語   作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア

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白銀に輝く漆黒の剣

 

 

 

 

 

 2025年 5月15日 IS学園・第三アリーナ

 

 翌日の放課後、シャルルことシャルロットの秘密を知った俺達六人と本人のシャルル、ALO組のセシリア、鈴、簪、 本音の四人。そして、春萎さんを合わせた12人は第三アリーナに集まっていた。

 

「それじゃあ、今日はどの順番で模擬戦をしようか?」

 

 俺がみんなに聞くように言うとシャルルが手を挙げてきた。

 

「一夏か和人と模擬戦してみたい」

 

「じゃあ、俺とやろうぜ」

 

 と、シャルルの申し出にチカが言いだしチカの彼女のカタナ姉さんは呆れながらため息をはく。

 

「また、チカの悪い癖がでたわね……」

 

「いいじゃない、カタナちゃん。それでこそ、チカ君なんだし……」

 

 バトルジャンキーな恋人を持つアスナとカタナ姉さんはそんな話をし始める。

 

「じゃあ、チカとシャルルの模擬戦からでいいな?それじゃあ、二人とも準備ができたら始めてくれ」

 

「「あぁ/うん」」

 

 チカとシャルルはISを展開してゆっくりと上空に上がっていく。

 

「へぇ~シャルル君の専用機はラファールなんだね」

 

「みたいだな。ラファールをシャルル用にカスタマイズして専用機にしたみたいだな。これはチカが苦戦しそうだな」

 

「どうしてですの?」

 

 俺の言葉にセシリアが聞いてきた。

 

「ラファールの特徴としてはバススロットの容量が多くて多彩な武器をしまっておけるってことは知ってるとは思うけど、ラファールを使う時は遠距離武器……銃などの遠距離武器を多くしまっている場合が多い。シャルルはラファールを使っている代表候補生だから銃器を後付武装(イコライザ)に多くしまっているだろうから、俺達みたいなSAO生還者は遠距離武器相手には経験不足なんだよ」

 

「ソウの言うとおりだな。SAOだと投剣スキルはあったがデュエルの時なんて使うことは無い、ボスも投剣スキルは使ってこないから経験不足はいなめないな……」

 

「そ、それでもわたくしや鈴さんの遠距離武器で散々してましてよ?」

 

「セシリアや鈴のは一種類での遠距離戦だ…………でもな、山田先生みたいに二種類以上の遠距離武器を使用されたら苦戦はするよ」

 

「苦戦するだけで負けるとは言ってない」

 

 サクヤが面白おかしく発言するとSAO生還者のみんなが笑い出す。

 

「そろそろ、始まるみたいだな」

 

 俺が上空を見上げながらそう言うとみんな、上空を見上げる。

上空ではチカが片手剣《アヴェンジャー》をシャルルがアサルトライフルを二丁構える。

そして……

 

「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 模擬戦が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ここでは結果だけ言っておくと俺が言ったとおり序盤はシャルルとラファールに翻弄されてチカが苦戦……だが、実戦経験の差でチカがシャルルの隙をついて接近しソードスキルを連続で叩き込んでシャルルの負けとなった。

 

 

「お疲れ、二人とも。」

 

「う、うん、ありがとう……」

 

「お、サンキュー」

 

 二人が降りてきてISを解除すると俺は二人にスポーツドリンクを手渡すと二人ともキャップをあけてゴクゴクと飲んでいく。

 

「ぷふぁ~ありがとう、蒼。」

 

「気にすんな」

 

 それからシャルル、カタナ姉さん、サクヤ三人の銃講座が始まりチカ、キリト、アスナは勉強になったことだろう……それよりも、サクヤが銃のことをやたら詳しいことに驚いた。

そして、銃講座が一段落したところで帰ろうとすると………

 

 

「おい。」

 

「ん?」

 

 

 声をかけられた俺たちは後ろを振り向くと、Aピットアリーナ出入り口上に白式を纏った織斑秋羅となぜか打鉄を纏った今だ、謹慎処分中の篠ノ之箒がいた。

 

 

 

「何のようだ、織斑。」

 

 

「更識一夏と春萎に試合を申し込む」

 

 織斑秋羅がそう言ってきた…………チカと春萎さんを指名してきたことは…………

 

「リベンジと言う名の復讐とそちら側に居るはずの春萎さんが此方側に居るから気に食わないから兄の立場を利用して潰すつもりか…………代表として言っておく………()()()()()()()()()()()()()()!」

 

 俺がそう言うと織斑秋羅は舌打ちをして篠ノ之箒は予想通り話に割り込んできた

 

「貴様等に無くても私たちにはある!部外者は邪魔だどけ!」

 

「「「「その言葉、そっくりお返しするわ(しますわ)(するよ)!」」」」

 

 篠ノ之箒の言葉に鈴、セシリア、シャルロット、簪がハモって言ってくる

また、篠ノ之箒が何か言おうとしたが織斑秋羅が手で止める

 

「春萎、俺は失望したよ。家族で、天才の僕を差し置いてそんな凡人の集まりに居るなんてね?」

 

「下らない‥‥‥織斑秋羅!私はあなたを家族とは思ったことがありません!私の家族は兄さんだけです!私とは二度と関わらないでください!」

 

「…春…萎……一体、なにを……言ってるんだ?」

 

 春萎さんの言葉に精神的にやられたのか織斑秋羅の声は震えていた

 

「気安く呼ばないでください!()()()()()()()()()()()!」

 

「は、るな……」

 

 春萎さんがそう言って直ぐに織斑秋羅は膝をつき、篠ノ之箒は春萎さんを睨んだ後、織斑秋羅の横に座った

 

「ハルナ、大丈夫ですか?」

 

 そこに漆黒のISを纏ったラウラ・ボーデヴィッヒが現れ春萎さんの従者みたく、春萎さんの後ろについた

 

「‥‥さねぇ‥許さねぇ‥‥許さねぇぞ!ハルナァ!!!!!!!!」

 

 何故か春萎さんにキレて<雪片弐型>を手に襲いかかってきた織斑秋羅‥その後ろには織斑秋羅を追いかけてきた篠ノ之箒が刀を手に来ていた

 

「俺の言いなりにならない奴なんてみんな、死ねばいい!!俺が‥‥俺様が王様なんだ!!凡人のてめぇーらは俺様の言うことを聞いてればいいんだ!!!!!!!」

 

「‥‥はぁ」

 

 織斑秋羅は発狂しながら俺達に迫ってきていた。

みんな、織斑秋羅の話を無視し戦闘用意をし迎え撃とうとすると春萎さんは軽く溜息を吐くと無言で片手を広げてきた。

俺達は一瞬、春萎さんの行動が分からなかったが‥‥春萎さんの背中を見て言いたいことが分かった

 

 

 

───手を出すな、と

 

 

 

 

 春萎さんは俺達に気迫でそれを伝えると白銀に輝く剣を構えた

 

「‥‥‥‥黒雷一刀」

 

 春萎さんは一言呟くと白銀に輝く剣を‥‥‥いや、白銀に輝いていた剣は漆黒に変わり黒雷を纏っている剣を織斑秋羅に向かって振るった

 

「‥‥黒炎一刀」

 

 次に黒炎を剣に纏わせ織斑秋羅の後ろから来ていた篠ノ之箒を打鉄ごと斬り伏せた

 

 

 

 

 

続く




ハルナの黒雷一刀と黒炎一刀は簡単に言えば片手直剣ソードスキル〝スラント〟に名前の通り黒雷と黒炎を纏った物になります。

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