Reソードアート・オンライン~蒼い死神と絶剣~IS物語   作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア

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はい!28話になります!

さあ、今回はあの人をぶった切って貰いましょうか!!

それではどうぞ!


歌姫な委員長と暴君な冬

 

 

 

 

 第三アリーナ・Aピット

 

 

「お疲れ、ハルナ」

 

「お疲れさま」

 

「ありがとうございます。兄さん、ソウさん」

 

 観客席から見ていた俺達は試合終了後、開始前と同じくAピットに脚を運んでいた

 

「それにしても春萎さんが二刀流を使うなんてびっくりしたよ~」

 

「あぁ。俺も最初は驚いた。身近に二刀流を使う人が二人もいたなんてな」

 

「えっと、和人さんも二刀流を使うのですか?」

 

 話の中でキリトの事が気になったのか春萎さんはキリトも二刀流を使うのかと聞いていた

 

「ん?あぁ。SAOにはエクストラスキルの上位、一人しか習得できないスキル…ユニークスキルが10個あってな」

 

「キリト君、その中の一つ、《二刀流》の習得者なんだよ~」

 

「そうなんですか……」

 

 二刀流のキリト、その妻のアスナが春萎さんの問に答えるように話すと春萎さんは何処か嬉しそうな顔をしていた

 

「春萎さん、どうかしたの?」

 

「あ、いえ、二刀流使用者がソウさん以外に居て少し嬉しかったんです。代表候補生にも二刀流使用者が要るにはいるんですが……ソウさん並の使い手は殆どいなくて……真面な二刀流使用者との戦いがしたくて少しだけウズウズしていたんですよ」

 

「アハハハ…春萎さんも一夏君と並ぶくらいのバトルジャンキーなんだね」

 

 春萎さんの話にアスナは苦笑いしていて兄のチカも少しだけ顔を引きつらせていた

 

 

「織斑妹ここにいたか……むっ?お前達がどうしてここにいる?」

 

 こんな感じに話しているとこの場に全くと言うほどに相応しくない織斑千冬が入ってきた

 

「友達の勝利を分かち合うために来てはいけないのですか?」

 

(チィ)織斑妹には私と織斑兄が居れば良い、お前等など邪魔だ」

 

 生徒向かって平然と舌打ちをし春萎さんを物扱いしている目の前の此奴に誰もが嫌な顔をした

 

「ご冗談を、織斑先生?私は貴方と秋羅の物でも何でも無いです。私は私です。貴方方が私を縛ろうとするのでしたら私は()()を捨てきります」

 

 春萎さんが強めの口調で織斑千冬に言うと織斑千冬は何時もより強く春萎さんを睨んでいた

 

「織斑妹、何を分からんことを言っている?」

 

「意味が分からないことを言っているのは其方です。まあ、この話をしに来たのでは無いのでしょう?そろそろ、本題に入ってください。その前に……ソウさん、兄さん、鈴以外の皆さんは少し離れていてくれませんか?」

 

「えぇ、分かったわ。ほら、皆、行きましょう」

 

 春萎さんに言われ刀奈姉さんに連れられて俺、チカ、鈴以外の皆はピットを出て行った

 

「ンンッ。織斑妹、お前がさっきの試合で使っていた武器を没収する。威力が高すぎる、それにお前は剣、一本だったはずだろ?」

 

 やはりその事かとこの場にいる俺達四人はそう思った

 

「お断りします。威力自体はラウラのレールガンと変わりません。それに、ラウラのレールガンとは違い、彼処までの威力を出すのにエネルギーチャージで30分は必要なので。それから私は元々、双剣双銃使いです。何処かの姉の所為で専用機に剣一本しか積まれなかっただけです」

 

「これは決定事項だ。異論は認めん、良いから渡せ」

 

 まただ、と鈴以外の俺達三人は思った。

此奴は自分なら何でもして良いとでも思っているのだろうか?俺達の専用機の事といい、今回の事といい、此奴にそんな権限があるはずも無いのに無理矢理にねじ曲げて自分だから良いと思っていやがる

 

「……あんまり調子に乗るなよ。クソ教師?」

 

「「「ッ!!」」」

 

「教師に向かってなんだ、その口は、更識兄?」

 

 俺はとうとう溜まりに溜まっていた怒りが爆発してしまった

 

「意味の分からねぇ暴君教師に敬意もクソもあるか。お前、入学直ぐにラクスさん……IS委員会委員長に言われたこと何にも身に染みてないようだな?」

 

「ふん!小娘にどう言われようと私には関係ない」

 

 ガリィ!

 

 歯を削った音が俺の口から出たが俺はそんなことを構わずに叫ぼうとすると……

 

「やはり、貴方にはわたくしの言葉は届いていなかったのですね」

 

 

「「「「!!!!????」」」」

 

 ピットの入口から声が聞こえ其方を見ると茶髪の青年……キラ・ヤマトさんとキラさんの前をピンク髪の女性がピットの入口から歩いてきていた

 

「…キラさんに…ラクスさん?」

 

「お久しぶりですわ、蒼。それから、織斑千冬さん」

 

「ここは、関係者以外、立ち入り禁止だ。委員会の者でも……「学園長から許可は貰って下りますわ」(チィ)

 

 IS委員会の委員長に向かって舌打ちする織斑千冬を見て春萎さん、鈴、チカは呆れ顔していたが俺はある意味の心配をしていた。

 

「織斑さん。委員会からの最後通告です。貴方が今まで通りの暴君を貫くのでしたら私達、IS委員会とIS学園上層部は貴方のIS学園からの除名を致す事になります」

 

「ッ!!どうして私が辞めさせられなければならないのですか!!??」

 

「うんなのも分かんねぇのかよ?」

 

 ラクスさんの言葉に怒鳴る織斑千冬に俺は冷たく呟いた

 

「お前の教育やお前自身が間違ってんだよ!自分なら……ブリュンヒルデの自分なら何でもやって良いとでも思ってんのか!?人のISを勝手に用意しようとしたり人のISの武器を勝手に没収しようとなんてして良いのか!!?」

 

「それは……わ、私には生徒の安全を……」

 

「何が安全だ!!安全のためになら暴君しても良いってのか!?人のISを勝手に用意しようとしたり人のISの武器を勝手に没収しようとなんてしていいのか!?安全の為だったらお前の弟と腰巾着の二人を試合だとても解放してる方が危ないんじゃか!?」

 

「……」

 

 俺の怒りの声に織斑千冬は黙ってしまう。

 

「ぜぇ…ぜぇ…ぜぇ…」

 

「ソウ、もう、その辺で良いからね?後は僕達、委員会の仕事だから」

 

「あ、はい」

 

 キラさんの声で漸く冷静になれた俺は呼吸を整えながら少し後ろに下がった

 

「蒼の言うとおりですよ。織斑さん。貴方は〝ブリュンヒルデ〟と言う称号を〝権力〟と間違えて見ておりませんか?以前にも言いましたが〝ブリュンヒルデ〟は称号であり名誉であり〝権力〟や〝力〟ではありませんわ。その事を間違わないで下さい。そして、行動する前に考えてください、周りへの影響を‥‥貴女が動いた事による未来を考えてください。それではわたくしたちはこれで」

 

 ラクスさんはそれだけ言うとピットから出て行った

 

 

続く


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