Reソードアート・オンライン~蒼い死神と絶剣~IS物語   作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア

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姉ができるから妹が絶対できるなんてことはありえないしそれを決めつけるなんてあっちゃいけないんだよ

 

 

 

 2025年 5月23日 ソウ・シャルルの部屋

 

 

 

 

 

 一回戦、春萎さん・ラウラ・ボーデヴィッヒペアは圧勝で終わり、そしてタッグトーナメントはその一回戦で始まり、二回戦・三回戦と続いていく……もちろん、俺達SAO生還者組、ALO組のペアはいとも簡単に勝利を収めて全ペアで四回戦目を迎えることができた。

四回戦からは明日に行うってことになり俺は夕食を食べた後自室でサクヤと明日からの作戦をシミュレーションをしていたのだが………

 

「すぅ………すぅ……すぅ………」

 

「寝ちゃったか………」

 

 シミュレーションをしていき大体9時位になるとサクヤが俺のベットで寝てしまった。

 

「疲れたんだろうな……今日は頑張ってたから……」

 

『うん、そうだと思うよ』

 

 どこからか声が聞こえて、俺は左手薬指にはめている指輪、まだ、仮初めの指輪だが俺とゆうちゃんの大切で思い出が詰まっている指輪《エンジュライト》を見るとアメジストの方だけが点滅していた………俺は投射型ディスプレイを起動させると病室のベッドから上半身を上げているゆうちゃんの姿が映る

 

「やあ、ゆうちゃん……今日の試合見てたの?」

 

『うん……指輪越しから見てたよ、春萎の試合から《西風》のメンバーの全部ね。一番すごかったのは春萎が二刀流使ったことかな?ボク本当に驚いちゃったよ。』

 

 ゆうちゃんもやっぱり、春萎さんのことに驚いていたみたいだった

 

「俺も最初聞いて、昔の春萎さんの戦闘記録を見たときは驚いたよ。」

 

『でも、どうしてカドラを使わなかったの?』

 

「代表候補生になった初期はラファールでのカドラで候補生最強の座に着いたけど、専用機に自分のスタイルとは違う……自分の姉のスタイルの剣一本しか搭載されてなくてさらに、政府から『姉ができたんだから妹もできる』とかで武器の申請は通らなかったらしいよ」

 

『それ酷いよ………春萎は春萎でしょ?人の戦闘スタイルを他人が勝手に変えて言い訳ないじゃん!それに、春萎の姉……千冬だっけ?その人も何も言ってない感じだよね?』

 

 ゆうちゃんは怒っているのかほっぺたを膨らませて滅多に年上の名前を呼び捨てにしないが織斑千冬には普通に呼び捨てにしていた

 

「うん……織斑千冬も『私の妹ならそのくらいできて当然だ』って言ったらしい……織斑家って本当に家族を何だと思ってんだよ………」

 

『ボクもそう思うよ。家族はクローンみたいな同じ人で構成された集まりじゃないよ………家族は血がつながっている全く別人との集まり………姉が出来て妹が出来るなんて限らないし、妹が出来て姉ができないこともたくさんあるはずだよ……だから、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()兄弟だって同じことだよ……』

 

「あぁ、ゆうちゃんの言うとおりだよ………家族の形はそれぞれ違うかもしれないけど基礎はゆうちゃんの言うとおりで変わらない………基礎すらできてない家族なんて家族でも何でもないよ……」

 

 俺達はそんな話をして両方とも暗くなってしまう

 

「あっと、暗くなっちゃダメだな」

 

「そうだね。あっ!そう言えば今日ね、ボク、松葉杖無しでも歩けるようになったよ!」

 

「ほんと!?よかったね、ゆうちゃん!じゃあ、もう少しで退院できるね!」

 

俺はゆうちゃんの現状がうれしくて仕方がなった………松葉杖無しで歩けるようになったってことは、もう少しで退院出来と言うことだ……うれしくないわけ無い

 

「うん!ありがとうソー! それで、退院予定日が6月20日なんだけど………」

 

「なにがなんでもその日、ソウキと美乃梨ちゃん、連れて迎えに行くよ!」

 

 俺はサクヤが寝ていることも忘れてハイテンションでゆうちゃんと話していた

 

「ほんと!?ありがとう!あっ、サクヤ起きちゃうかもしれないから今日はここまでかな?おやすみ、ソー!」

 

「うん!おやすみ、ゆうちゃん!」

 

 俺たちはお互いにそう言って通信を切った

 

 

「ようやくゆうちゃんも退院か………うれしいな……よし、明日も頑張ろう!」

 

 俺はそう呟いて寝間着に着替えてサクヤを起こさないように布団に入り込み、寝た………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方、ソウの大声で起きていたサクヤは……

 

「(ソウさんの声で起きちゃいましたけど………出るに出れませんし………それにソウさんの顔が近いですし………うぅ………恥ずかしいです……)」

 

 

 顔を赤くして恥ずかしがっていた

 

 

 

 

 

続く


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