Reソードアート・オンライン~蒼い死神と絶剣~IS物語 作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア
5月24日 IS学園 寮 蒼・シャルルの部屋
「おかえり、蒼」
俺はラウラ・ボーデヴィッヒが暴走した事件後、皆と別れ、ある人物と連絡を取りあってから部屋に戻った
「あぁ」
部屋には既にシャルルが戻っており、俺達はそんな言葉を交わすと俺は自分のベッドに倒れ込むように横になる
「あのね、蒼……一夏達には先に言ったんだけど、僕ね……女としてIS学園に入り直すことにしたんだ…」
「そうか……その方が良いだろうな……それも含めて俺からも話しておかなくちゃならないことがある」
「ど、どうかしたの?」
ベットから起き上がり、シャルルの目を見て低めのドーンで言うと、少し驚いたのかシャルルの声は少しびくつていた
「結論から言うとデュノア社は社長、アルベール・デュノアの妻……シャルルにしたら義母だな。社長夫人、ロゼ・デュノアに乗っ取られていた」
「!?」
俺の話しにシャルルは驚きを隠せず声も出せなかった
「ほ、本当なの?」
「あぁ、本当だ。俺の相棒の那由多が調べたから確実だ。那由多からの調査報告書もあるから見てくれ」
「う、うん………!!??」
俺がテーブルの引き出しから取り出したファイルをシャルルが見ると目を見開いていた
「そこに書いてある通り、デュノア社、倒産の危機の理由は会社のお金や製造したラファールや装備、部品、パーツを不正に〝ある組織〟に流しているからで、デュノア社社長のアルベール・デュノアは社長室で監禁状態、二人の息子のロベルト・デュノアは人当たりはよく見えるが、自分好みの女を無理矢理に自分の物にするクソッ振りでロゼ・デュノアの協力者でもある……」
「うん。ロベルトの周りにはいつも女性がいるし……それに、ぼ、僕もヤられかけた……」
シャルル……いや、シャルロットはロベルトの事を思い出したのが体を震わせた
「……痛…」
それを見かねた俺はシャルルのおでこに軽くデコピンして落ち着かせた
「落ち着け、シャルル……いや、シャルロット。ここには、お前の怖い物は無いし、お前に危害を与える物は無い。それに、ロベルトは既に死んだ」
「え?し、死んだの?」
俺の話に掠れた声でシャルルが聞いてきて俺は小さく頷いた
「あぁ。今回の事件後に相棒に聞いたんだが……俺が知る中でも最高の暗殺者…コードネーム【桜】に手を出したらしい。偶然にしては運がなかったな」
「………」
平然と話す俺にシャルルは黙り込んでしまう
「さて……ここからが聞かなくちゃ行けないんだが……「どうして、平然としてられるの!?」……」
「僕もロベルトは嫌いだけど、人が死んでるんだよ!?どうして、蒼は平然としてられるの!?」
戸籍上の兄、ロベルトの死……人の死を聞いていても平然としている俺にシャルルが怒鳴ってきた
「……そんなの当たり前じゃ無いか……人はいずれ死ぬ…それだけだ。それに俺はずっと【裏世界】で生きてきたからな。赤の他人が一人死んだくらいでどうもしないしどうでもいい」
「……そ、蒼って酷い人なんだね…始めて知ったよ」
「だろうな。俺は自分と関わった人以外はどうでもいい……と、言うよりは自分と関わった人……友達や仲間以外は見ないようにしている……俺、一人で助けることができるのはこの手に収まる人くらいで俺には全てを護る力なんて無い」
「じゃ、じゃあ、蒼は仲間が友達が助けを求めているなら助けるの?」
「ああ。勿論、自分に出来るやり方で俺の命に代えても【西風】のメンバーは助けるしそれ以外の仲間や友達も助けてやるさ。勿論、お前の事もな、シャルル」
シャルルの目の前に拳を突きつけながら俺が言うとシャルルは涙を流し始めた
「おいおい、ここで泣くか?」
「だ、だって、ずっとお母さん以外に優しくしてくれた人が居なかったから…蒼達に出会わなかったら僕…僕…」
泣くシャルルの頭を俺は軽く撫でた
「泣きたいときに泣けばいい、この場には俺しかいないしここには、優しい仲間が沢山いる……お前が助けを求めたら助けてくれる仲間が側にいてくれる」
「う、うん。ありがとう」
「気にするな。それから…………いや、何でも無い」
涙を吹き微笑んでくるシャルルに素っ気なく返しあることを言おうとするが思いとどまった
「……そろそろ、話を戻すな?シャルル、お前に聞いておかなくちゃ行けないことが一つ、お前は父親を助けたいか?」
「………正直、分からない。男装させて、ここに入れたのはあの人だし、あの人と話したのは1時間にも満たない……でも、そうだね。助けたい…かな。僕の唯一の家族でもあるし…僕のお父さん…なんだよね…僕ってまだ、幸せ者なんだよね……」
「そうだな、俺の知り合いは家族に捨てられた者や家族を亡くした者もいる……今もどこにいるか分かるしやり直せるかも知れないお前は幸せ者だろうな……他の者からすれば俺もだな……」
お互いに顔を俯かせて俺とシャルルは話し、途中から涙を流してしまう
「おっと、しんみりしちゃったな……それで、シャルルは父親を助けたいんだよな?」
「あ、う、うん。僕の唯一の家族ではあるから……助けてちゃんと話がしたいかな」
「わかった。勿論、俺も力を貸す。そもそも俺が言い出したことだからな」
「あ、ありがとう。蒼」
そう話していると部屋のドアがノックされた
『更識くん、デュノアくんいらっしゃいますか?』
「あ、はい。すぐ開けますね」
ノックしたのは山田先生だった。
「どうしたんですか?」
「えっとですね、桐ヶ谷くん、更識くん達、デュノアくんに伝えとかないといけないことがありまして……」
「男子のみですか?」
「はい! っというのもですね、朗報です!曜日と時間が限られてますが男子の大浴場の使用が解禁されました!」
「本当ですか!?」
「はい、本当です!」
俺はずっと、お風呂(湯船)に入ってなかった所為か舞い上がってしまった
「やったあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!山田先生、ありがとうございます!」
「いえいえ、そんな……そこまで喜んでくれるとは……桐ヶ谷くんと一夏くんには先に伝えておきましたので私はこれで失礼しますね」
「はい!ありがとうございます」
山田先生はそう言ってから行ってしまった。
25日 IS学園・大浴場
「ふにゃ~」
俺は一人、風呂に入って久々の湯船で変な声を出してしまう。
あの後、シャルルは流石に誘うわけにはいかないのでキリト、チカを誘ったのだが妻の相手をしていたために断られてしまい一人で入ることになった
「最近、性格少し変わったかもな……」
旧ALOの須郷と対面してから今までSAOの頃に比べるとトゲトゲしている………ゆうちゃんに会う時間が少ないからかもしれないが……織斑秋羅とかにあたってしまっている……ゆうちゃんが学園に入れば変わるかもしれないが……正直、ゆうちゃんの前では今のままだと何かをやらかしてしまうかもしれない……
ガラガラガラ
そう考えていると扉が開く音が聞こえる
(誰だろう?湯煙でうまく気づけないな………いや、気配を消すのがうまい……)
ポチャン
俺が誰なのか考えていると誰かがお風呂に入ってきた。
「…………ソウさん」
「………さ、サクヤ?」
俺の前にタオルで前を隠しているサクヤが現れる………そう、入ってきたのはサクヤだったのだ
「お隣失礼しますね」
そう言ってサクヤは俺の右隣に来て湯に浸かり出す
「……サクヤどうしたんだ?」
「…すみません……迷惑なのは分かってます……だけど、臨海学習の頃にはユウキさんがIS学園に来れるかもって前にソウさんが言ってたので……こうして隣に入れることが少なくなると思うと………すみません……迷惑ですよね……」
サクヤはそう言うと出ようと立ち上がろうとする……俺はサクヤの後ろから手を回して少し強引だったが俺の方に引っ張り密着する
「サクヤ……お前を迷惑なんて思わない……隣にいたければ居ればいいさ……」
「でも……ソウさんにはユウキさんが……」
「確かに俺はゆうちゃん……ユウキのことが好きだし大切だ………だけどな、《西風の旅団》のみんなも大切なんだ………サクヤやシリカが俺に好意を向けてくるなら俺はそれに答える………だから、サクヤの好きにしてくれ」
「……はい…ソウさん……」
俺がそう言うとサクヤは泣き出し俺に抱きついてくる……
俺は理性的にやばかったがなんとか抑えながら泣きやむのを待った。
5月30日 一年一組
タッグトーナメントから約一週間、タッグトーナメントは中止となり、俺達、IS学園の生徒は日常に戻っていた。
あの日から織斑秋羅、篠ノ之箒の姿を見た者はいなく、織斑千冬も教室に顔を出して居なかった
そして、タッグトーナメントでのラウラ暴走事件でドイツは一切の関与を否定し全ての責任をラウラ・ボーデヴィッヒになすりつけ軍からの除名と国外追放させたらしいが学園はラウラ・ボーデヴィッヒの機体に【VTシステム】が組み込まれていたことを国際IS委員会に報告、IS委員会はドイツの軍、研究施設の立ち入り調査を行い、言い逃れの出来ない証拠を見付け出し、ドイツは信用をどん底にまで落とし更にはラウラ・ボーデヴィッヒの部隊、黒兎隊がドイツ軍からISを持って離脱したとニュース+キラさんに聞いた。
そして、当の本人であるラウラ・ボーデヴィッヒは事件の翌日に1組の皆の前で謝罪した…
まあ、そんなことは置いて置き、今日はシャルル………いや、シャルロットが女の子として、春萎さんが新たな自分としてIS学園に転校してくる日だ
朝のSHRの時間になり山田先生が入ってくる
「えぇっと……今日は言い知らせと悪い知らせがあります、まずは転校生を……紹介します……。って言いますか、転校生っていうのかしら……? これ」
悪い知らせと転校生の言葉でクラスがざわめき出す
それはそうだ、つい最近ラウラとシシャルロットの二人が着たばかりなので、昨日にはあんなことがあったのだざわめくのは当たり前だ。
「えっと……とりあえず、入ってきて貰いましょう……どうぞ」
教室の扉が開く。
そこから入ってきたのは、女子の制服を着たシャルル・デュノアと銀髪ショートヘアの春萎さん、更には春萎さんの兄チカこと、一夏だった
「シャルロット・デュノアです! みなさん、改めてよろしくお願いします」
「
「同じく
『『『『……………………』』』』
沈黙が、その教室内を支配した。
「ええっと、デュノアくんは、デュノアさん……っという事でした……」
『『『『………………はい?』』』』
女装のことを知っていた俺達以外の生徒の声が重なり合う。
「えっ? と言う事は、デュノアくんって女?」
「美少年じゃなくて、美少女だったて訳ね!」
「って蒼くん! 同居してて知らなかったわけじゃ……………!」
「そ、そうよね! って言うか、一週間前位から男子が大浴場、使えるようになったよね!?」
一人の女子生徒(俺達三人以外は女子生徒なのたが)の一言によって俺達三人に視線が集まる
「言っておくが、シャルロットは一週間前、大浴場を使っていない。同居人の俺が証言する……それで、山田先生…悪い知らせは何なんでしょう?」
俺はそう言ってみんなを静かにしてから山田先生に聞いた
「あっ、はい。残念なことに織斑先生が諸事情で一組の担任をお止めになりました。今日からは私が担任となり、副担任は一応織斑先生が受け持つことになりました」
山田先生の言葉に女子生徒たちが叫んだのは言うまでもない
続く