Reソードアート・オンライン~蒼い死神と絶剣~IS物語   作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア

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すみません、二話構成にするつもりが…この話で終わりませんでした。次回は終わらせるつもりですが四話構成になるかも知れません。
それから、サクヤ回はどうしても暗めになっちゃいましたしデート回なのにサクヤの登場出番が…それでは、どうぞ!


蒼と夜 二人の気持ち2

 

 

 

 

 

 

「……本当にいいんですか?こんなに多いのに……」

 

「ああ平気さ」

 

 水着を選んだ後、俺達は水着売り場近くの〝ムラシマ〟と言う服屋で買い物をしており、現在はカゴの中にカットソー(タグに書いてあった)やブラウス(こちらもタグに書いてあった)など下着も含めて2、30着近くあり、それを俺が買ってあげることにサクヤは抵抗を感じていた。

 

「それじゃあ、買ってくるから外で待ってて」

 

「あ、はい……」

 

 俺はそう言って外でサクヤを待たせてレジに向かう。

 

「いらっしゃいませ、商品をお預かりいたします」

 

 レジは運良く並んでおらず、すぐに会計ができるはずだったのだが、レジの店員が一着、一着袋に入れていると、俺のカゴの隣に後ろから来た、女性がいきなりカゴを置いてくる。

 

「あなた、これも払いなさい」 

 

 女性を見なくてもこの一言で女性が女尊男卑派の人間だとわかった

 

「悪いな、生憎、財布に金は無いんだ。自分で買ってくれ」

 

 俺がそう言うと女性は俺に怒鳴ってきた

 

「なら、すぐそこのATMでおろしてきなさいよ!どうして、男はそんなこともわからないのかしら!?」

 

「あっそ、じゃあな」

 

 俺は女性が文句言っている間にカードで会計を済ませてその場を立ち去ろうとする…が、後ろから女性が怒鳴りちらしてきた

 

「なに、帰ろうとしてるのよ!あんた、男でしょう!男が女の服を買いのは当たり前よ!義務なのよ!早くしないと警備員呼ぶわよ!」

 

 義務もヘったくれもないのだがな、と思いながら俺は……

 

「ISに乗れない()()が。少し黙れ」

 

「ッ!!」

 

 普段通り、温厚な感じで話していた俺が急に変貌したのを目の当たりにした絡んできた女性は少し青い顔をした

 

「お前は言ったな?『男が女に服を買うのは当たり前』と…義務とも言ってたな?ふざけたこと言ってんじゃねえぞ?」

 

「ふ、ふざけたことですてぇ!?男の癖に……「誰が喋っていいと言った?」ッッッッ!!!!!!」

 

 ブチギレ状態の俺に女が何かを言おうとしていたがほんの少し出した殺気で女は黙り込んだ

 

「確かに今の世界は女=偉いとかふざけた思想が広まっている……だけどな?お前も知っているだろうが、数カ月前に四人の男性IS操縦者が見つかったよな?その時点で女=偉いなんてことは無くなってんだ」

 

「…」

 

「更に言えば、今は女のIS操縦者より男性IS操縦者の方が数十倍価値がある。そして、お前はただの男で餓鬼だと思って居るだろうが……」

 

「あ、あぁ…」

 

 俺が表紙に『IS学園生徒手帳』と書いてある手帳を見せると絡んできた女は顔を真っ青にして崩れた

 

「お前は男性IS操縦者、四人の顔を覚えてなかったみたいだな?まあ、そんなのはどうでもいい。さて、俺が手を下す前に失せろ」

 

 俺が殺気を込めて言うと絡んできた女は逃げるように走り去った

 

「はぁ…」

 

 俺は溜息を吐いてからサクヤが待っている方に戻ると私服姿のキリトとアスナがサクヤと話していた

 

「二人も来てたんだ。サクヤ、待たせてごめんな」

 

「よお、ソウ」

 

「あっ、ソウ君」

 

「いえ、アスナさん達と話していたので大丈夫でしたけど…何かありましたか?先程、レジあたりが騒がしかったようですが…」

 

 サクヤは心配そうに聞いてきて俺はサクヤの頭をなでた

 

「大丈夫だよ、少し女尊男卑派の女に絡まれただけだから、心配しなくてもいい…でも…」

 

「でも?」

 

「…心配してくれてありがとう、サクヤ」

 

「…はい!」

 

 俺が笑顔で〝心配してくれてありがとう〟と言うとサクヤは顔を真っ赤にしアスナとキリトは微笑んでいた

 

「そうだ、キリト。アスナとのデート中に悪いんだけど、少しだけサクヤと一緒にいてくれないか?」

 

「いきなり、どうしたんだ?」

 

「少しな…」

 

 俺はそう言うとキリトとアスナにだけ見えるようにスマホの画面を見せた

 

「…わかった。明日奈いいよな?」

 

「うん。分かってるよ」

 

「ごめん。サクヤ、少しだけキリトと待っていてくれないか?」

 

「…分かりました」

 

 サクヤは少し不満そうだったがゆっくりと頷いてくれた

 

「それじゃあ、キリト。なるべく早く戻る」

 

「あぁ、分かった」

 

「ごめんね、サクヤちゃん。直ぐに戻るから」

 

「…はい」

 

 俺とアスナは二人にそう言うとその場を離れエスカレーターを降り、あるお店に向かう

 

 

 

 

 

 

 

「アスナ、付き合わせちゃってごめん」

 

「サクヤちゃんの為だもん、仕方ないよー。えっと、それでサクヤちゃんに何を買うのかな?」

 

 エスカレーターを降り、道を歩いて居る中、俺はアスナに謝った

 

「取り敢えずはアクセサリーとは決めてるけど他は全く。だから、アスナに付いてきてもらったんだ。女性としての意見をもらうためにな」

 

「私もアクセサリーに関しては疎いけどサクヤちゃんの為に頑張るよ」

 

 そう言いアスナは意気込むが直ぐに顔を俯かせてしまう

 

「あの事、まだ気にしてるのか?」

 

「気にしないなんて、出来ないよ……私の所為でサクヤちゃんに辛い思いさせちゃったんだから…」

 

 あの事……SAO内で起きた事件…アスナは一時期、攻略組最小最強の俺達《西風の旅団》の次に最強を誇っていたギルド、団長のヒースクリフと副団長ランさん率いる《血盟騎士団》に教導官として出向いていた時期があった。

そんな、ある日、74層のフロアボスを俺とゆうちゃん、キリトにアスナ、そしてランさんの五人でトラブルがあったが討伐してしまった。

その際に俺はユニークスキルの《統制》、キリトも同じくユニークスキルの《二刀流》を表舞台で初めて使用し次の日の新聞にデカデカと載り、キリトは隠れ家だった家に沢山の情報屋とプレイヤーが押しかけてきたのだった。

そんな時、ヒースクリフがキリトにデュエルを申し込み、負けた方が勝者の言うことを聞くことに……結果はキリトの負けで終わり、キリトは一日だけ《血盟騎士団》の預かりとなった……それで終われば良かったんだが…キリトは《血盟騎士団》メンバーの二人とクラディールの計三人と任務と言う名の訓練に出ることになった。

事件が起こったのはこの後、訓練途中の昼食でキリトとメンバー二人はクラディールに麻痺毒を盛られ、メンバー二人のクラディールに殺され、キリトもHPを数ドットまで削られたがパーティーのままだったアスナが異変に気が付き、俺とアスナ、コタにサクヤ、ランさんの五人がギリギリで間に合いキリトを助けることが出来た…それからアスナとランさんの連撃フルボッコでHPをゴリゴリ減らされたクラディールの「死にたくない」と言う言葉を引き金に自分を見ているようで嫌な、サクヤが激怒した…それで終われば良かったのだが、何とかサクヤを静めることが出来た途端にクラディールが両手剣を持ち目の前のアスナとランさんを襲った…その時に静まったはずだったサクヤが再び激怒しクラディールに向かっていってしまった…その途中で俺が大声で静止させたのだがその場の誰もが予想して無いこと…サクヤが間違って武器をクラディールに向けて投げてしまいその一撃がトドメとなりクラディールは死んだ。

サクヤはその事で一度はギルドを抜けようとしたしアスナはずっとこの事を引きずっているのだった

 

「あまり、気負うな。あれは、誰の所為でも無い。強いて言えばあれは、俺の所為さ…キリトからメッセをもらったときに俺が気が付くべきだった」

 

「ソウ君…」

 

「おっと、こんな話は止めだ。それに、お店の前に着いたしな」

 

「うん。そうだね」

 

 過去の話を辞めた俺達はアクセサリーショップの中に入った

 

 

 

続く


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