Reソードアート・オンライン~蒼い死神と絶剣~IS物語 作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア
『山田麻那です!!更識さん、みなさんは無事でしょうか!!』
通信が復活して山田先生達と繋がった第一声が山田先生の焦りと心配が詰まったこれでした
「はい。お兄ちゃんの御陰で全員無事です……状況説明をしたいのですが大丈夫でしょうか?」
『ああッ!!、すみません。お願いします』
少しパニクっていた山田先生はなんとか落ち着きを取り戻すと私は福音が
「タバネ博士に伝えて下さい、
『残念、もう既にいるんだよね~』
山田先生にタバネ博士に伝言を頼むと、タバネ博士の声が聞こえ、映像にタバネ博士がひょっこり顔を出した
『予想はしてたけど本当に福音に《擬似太陽炉》が搭載されていたか~』
「あの……博士は福音に《擬似太陽》が搭載されていたのを知っていたんですか?」
タバネ博士がもし、福音に《擬似太陽炉》が搭載されていたのを知っていたら……だけど、タバネ博士は…
『うんん、知らなかったよ。アメリカとイスラエルのデータベースに侵入して福音のことは調べたけど《擬似太陽炉》は何処にも搭載された記録は無かった……だけどね、福音が暴走したのを聞いてから今回の暴走に〝あの組織〟が関わってるのなら《擬似太陽炉》が福音に搭載されていても可笑しくないとは思ってた…「なら、どうして、私達を行かせたんですか!!」…』
私は自分を抑えきれずにタバネ博士に怒鳴ってしまった
『……うん。それに関しては言い訳するつもりは無いよ…可能性があるとおもったら君達やシン君達に伝えるべきだった…と思ってる……だけど、君達と通信が繋がらなくなって直ぐにシン君とステラちゃんに頼んでIS委員会・独立IS部隊を動かして貰ってる。独立部隊なら気にせず動くことが出来るし《擬似太陽炉》相手なら彼らが最適だからね…戦闘海域には20分で到着するって連絡が来てるから』
「……お兄ちゃんにもしもの事があったら、私はタバネ博士を許すことは出来ません……たぶん、木綿季さんやサクヤさんも…」
『…分かってるよ……その時は私を焼くなり煮るなりしても構わない…』
タバネ博士は顔を俯かせて謝ってきたが、私はお兄ちゃんにもしもの事があったら……タバネ博士を許せない
『みなさん、帰還しましたら、次の作戦を立てますので帰還しだい作戦室に来て下さい……『山田先生。簪さん達と話したいので少し良いですか?』……はい。大丈夫ですよ、紺野さん』
『簪さん、聞こえてるよね?』
「はい。聞こえてますよ、木綿季さん」
通信を切ろうとすると山田先生の声を遮って木綿季さんの声が聞こえた
『ボクはこれからソウの所に向かう。ここで何もしないで待つのはもう、嫌だから』
【『!!!???』】
木綿季さんの言葉に私や明日奈さん達、それから山田先生達も驚きを隠せなかった…が、
「駄目です」
『もう、誰に言われてもボクは行くよ。さっきも言ったけど、待つのは嫌…「貴方はお兄ちゃんのお荷物になりたいんですか!!??」ッ!!??』
【『!!??』】
木綿季さんの話を私の怒声が遮った。
木綿季さんの驚いた顔を見ているとお姉ちゃんやキリトや明日奈さん達も驚いていると思う
「絶対に旅館からでないで下さい!!もしも、木綿季さんが亡くなったら、お兄ちゃんやソウキ君、美乃梨ちゃんが悲しむので……だから、絶対に出てきては駄目ですから!!その代わり……
私がお兄ちゃんを助けに行きますから…」
「「「「「『!!!!????』」」」」」
私の言葉にみんな、おどろいてるだろうけど、どんな顔をしてるのかな?
「簪ちゃん!?それは、駄目よ!?」
『そうだよ!!??ソウはそんなこと、望んでない!!』
お姉ちゃんと、木綿季さんが必死に止めようとしてくれる……だけど…
「ごめん、お姉ちゃん。木綿季さんもありがとう……でも、この場で《擬似太陽炉》に耐性を持つ機体は私の…伐鐘聖式だけだから……それに、私はお兄ちゃんの…更識蒼の妹で、SAOβテストで〝ソウ〟の相棒だったんだよ……助けに行かなくて……出来ることをしなくて、何が相棒だ。なんの為に伐鐘聖式を作って貰ったんだ……こういう時のために……お兄ちゃんを助けるために私はこの機体を作って貰ったんだ……《ダブルオー》…」
私はそう言うと、伐鐘聖式で唯一のGNドライヴ【F型】が二つ付いているシルエット、《ダブルオー・シルエット》を装着した
「私はお兄ちゃんを助けに行って来る…誰も、付いてこないで…特に鈴さんやセリシア達の装甲が少なめな人は…」
「…なら、私も行くわ。弟と妹が頑張ってるのに自分だけ、安全な場所にいるなんて出来ないわ!!……それに、私は生徒会長よ?ここで、引いたら生徒会長としての示しがつかないわ!!」
お姉ちゃんの目は本気だった…お姉ちゃんもかなりの頑固者だから、本気の目をしたお姉ちゃんに駄目は通用しない…
「分かった…お姉ちゃん。でも、お姉ちゃんの装甲はここの全員の機体の中で一番低い…だから、無茶だけはしないで……お姉ちゃんがいなくなるとイチカさんやキリト達…私やお兄ちゃんも悲しいから……」
「分かってるわよ、簪ちゃん。後退メンバーの指揮はシャルちゃんと明日奈ちゃんの2人でお願いするわ。2人なら間違うことは無いだろうから……それじゃあ、後はお願いするわ」
「カタナちゃんも簪ちゃんも待ってよ!!もう……言っちゃった…」
明日奈さんの声が聞こえた気がしますが私とお姉ちゃんは気にせずに来た空域を戻っていきました
続く