Reソードアート・オンライン~蒼い死神と絶剣~IS物語 作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア
「ハアァ!!」
右のGNソードⅡ、上段からの斬撃を福音は後方へバックステップで回避すると私の後ろに回り込んできた。
「タアァ!!」
『……!!』
そうしてくると読んでいた私は左のGNソードⅡで薙ぎ払う。
福音は少し動揺した感じだったが、薙ぎ払いをも躱し私と距離を取ろうとしてきた……が、
「距離は取らせない!!」
『……!!』
私は距離を取ろうとする福音に接近すると福音は回し蹴りをしてきたが……
「ムダァ!!」
私は回し蹴りをしてきた足を切り飛ばしてお返しのサマーソルトキックをお見舞いした。
「簪……強くなったな…」
「ええ、本当にね……これも全て、ソウ君が居たからよ」
「……俺?」
妹の簪が1人、福音と戦っているのを見ている刀奈と蒼…2人は妹の簪の成長に喜びを感じていた。
「ええ、簪ちゃんはソウ君に隠れて自分を鍛えていたのよ……それも、自分の好きな動画を見る間も惜しんで…今回だってユウキちゃんを怒鳴りつけてまで助けに行こうとしたんだから…」
「簪……やっぱり、ダメだな…」
蒼は腕で目を隠していたが涙が流れていた。
「ソウ…君?」
「簪やみんなを護ろうとして……1人で残ったのに…何も出来ずに妹に助けられて……あぁ、クソ…!!」
「ソウ君……」
弟のこんな姿を見たことが無かった刀奈は一瞬どうすれば分からなくなったが、刀奈は蒼の頬を引っぱたいた。
「カタナ…姉さん?」
「めそめそしてるんじゃ無いわよ、バカソウ!!」
「ッ!!」
ソウは姉が自分を叩いてまで怒った顔を見たことが無かったので唖然としていた。
「ソウ君は本当に馬鹿よ!いつもいつも勝手に背負い込んで、メンタル脆いのに何でもやろうとして!少しは私や簪ちゃんを……みんなを頼りなさいよ!!」
「……」
「簪ちゃんを見なさい」
刀奈は1人、福音と戦っている簪を蒼に見させる。
「簪ちゃんはソウ君と一緒に戦いたくて努力していたの…虚ちゃんから聞いたことだけど、簪ちゃんが旧ALOをやっていたのは、ゲームが好きだからよりも兄のソウ君が戻ってきたら一緒に戦えるようにって…ISだって、ソウ君を守れるようになりたいからって必死に二年間勉強していたそうよ…貴方がいたから簪ちゃんは強くなれた、勿論私や他の西風のメンバーも……ソウ君、貴方は一人じゃ無いわ、みんなが…ユウキちゃんや簪ちゃん、サクヤちゃんがいるの。すぐに頼れとは言わないわ……でも、ソウ君の一声を待っている人が居ることだけは忘れないで」
「……」
蒼は何も言えなかった。自分の姉は…喧嘩していた時にも簪のことをよく見ていた…護ろうとして必死だった自分以上に簪のことを理解していた。
「(…福音の切り返しが速くなってきてる、早くケリをつけないとヤバい……けど、無理に攻めるのはダメ、私がやられる)」
蒼が姉の刀奈に叩かれて怒られている最中、簪は福音との戦闘に焦りを感じていた。
「クッ!!」
最初は躱すことができた福音の攻撃が少しずつ簪に掠り始めていたのだ。
「そこ!!」
簪はGNソードⅡをライフルモードに切り替え、射撃するが福音には当たらず、水面に当たってしまう。
「射撃がダメなら!!」
射撃を諦め、ソードに切り替えて接近戦を試みる…が、
「ッ!!(当たらない!!??)」
簪の近接戦闘の成績は遠距離戦よりも劣るがそれでも好成績を収めており、並の操縦者及びAIでは相手にならないはずだった。
「ガハァ!!」
エネルギー弾の雨、銀の鐘をGNシールドで防ぐが、その直後シールドを超えて福音が簪に腹パンを決め、簪は蹌踉けてしまう。
「(やられた…銀の鐘は囮でシールドで視界が狭まっている所を狙われるなんて……切り替えなくちゃ……ん?切り替える?そうだ!!)」
簪は体勢を立て直すと何かを閃き、深呼吸をした。
「スゥ~ハァ~……行く!!」
『…!!』
深呼吸をすると簪は福音に向かって突進する、福音は何かを感じたのか、エネルギー弾をばらまくと簪から逃げるように距離を稼ごうとする。
「ホルスタービット、シザービット!!ハロ、制御任せた!!」
『リョウカイ!、リョウカイ!』
簪は〝サバーニャ〟のホルスタービット、〝ハルート〟のシザービットを展開しハロに制御を任せ、福音をエネルギー弾を避けながら追う。
『……!!!』
「遅い!!」
二つのビット展開に驚いたのか、マズいと感じたのか、福音は上昇し再びエネルギー弾をばらまくが、簪はホルスタービットから取り出したGNピストルビット二丁、シザービットで全弾撃ち落とした。
「これで……終わり!!」
そういい、エネルギー弾を撃ち落として福音に次の行動をさせまいと全速力で福音の懐に入り込んでいた簪はGNソードⅡで切り上げた。
『……、……』
福音は機能を停止し静かに落下……は、せずに簪が支えると待機状態の小さな鐘になってしまう。
「……お姉ちゃん、お兄ちゃん、聞こえる?」
『…ええ、聞こえているわ。ソウ君もなんとか、無事よ』
「なら、よかった。福音は倒したから、今からそっちに向かうよ……ごめん、お姉ちゃん。委員会の人から連絡来たから後で連絡する」
簪はプライベートチャンネルを開き姉の刀奈に連絡を取っているとIS委員会からの専用チャンネルが開き簪は刀奈とのチャンネルを閉じた。
『私は国際IS委員会委員長直属IS部隊・第十七独立部隊所属プトレマイオスⅡ艦長で戦術予報士のスメラギ・李・ノリエガよ』
「IS学園一年、日本代表候補生更識簪です。わざわざ救援の為にお越しくださってありがとう御座います」
日本代表候補生でもある簪はIS委員会のスメラギに対して敬語を使い、御礼を言うとスメラギは軽く微笑んだ。
『お互いにこういう言葉遣いは慣れないみたいね。普段通りでいいわよ……私もこういうのは慣れないしね♪』
「…ふふっ、そうですね。私もお兄ちゃんやお姉ちゃんと違って敬語は苦手です」
『みたいね…さて、私達は現在、救援の為、其方に向かっているわ。念のためにマイスターの一人を先行させているのだけど……』
「あ、はい。今、視認できました。私の〝ダブルオー〟のオリジナルですよね?」
簪は通信中に風を切る音が聞こえ、其方を振り向くと伐鐘聖式のシルエット〝ダブルオー〟と良く似た白と蒼の機体が簪の元に向かってきており、その少し後ろに戦艦が付いてきていた。
『ええ、そうよ。今、私達も視認したわ。貴方を回収次第、お姉さんとお兄さんを回収するわね』
「すみませんが、よろしくお願いします」
委員会の独立部隊が到着し今回戦闘が終わったと思われたが……
「ところがぎっちょん!まだ、終わらないんだなァ!これが!!」
赤い粒子を放つ真っ赤な機体が簪達に迫っていた。
続く