艦これで〇〇が〇〇を隠し持っていたシリーズ。   作:哀餓え男

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阿賀野「能代に騙されて○○に連れてこられた。」

阿賀野「能代がぁ、能代が姑息な手をぉぉぉ!」ガタガタ

 

能代「誤解だから!誤解だから!」

 

阿賀野「能代に騙されたぁ!」ブルブル

 

能代「やめて!」

 

能代「ご、誤解なんだよ!」

 

阿賀野「そうなの……?」

 

能代「うん。」

 

阿賀野「じゃあここに連れて来たのは、能代の意思じゃないの?」

 

能代「いや、それはまぁ、私の意思なんだけど……。」

 

阿賀野「騙されたぁ! 能代に騙されたぁ!」ガタガタ

 

能代「ち、違うのぉ!」

 

阿賀野「あの、能代も年頃だから、そういう事に気をつかう事自体はお姉ちゃん全然否定しません。」ビクビク

 

能代「……うん。」

 

阿賀野「間宮に甘味を食べに行こうって言って、私を無理矢理連れて来る事も、全然悪い事だとは思わないし……。」ブルブル

 

能代「……あの、阿賀野姉ぇ。」

 

阿賀野「な、何!?」ビクゥッ

 

能代「な、なんで帰ろうとしてるの?」

 

阿賀野「阿賀野関係ないもん!だって削られるんでしょ!?」ガタガタ

 

能代「当たり前でしょ!?虫歯なんだから!」

 

阿賀野「超マニアックな方法で削られるもん!」

 

能代「しないよそんなの!」

 

阿賀野「足元で高さが調整できる椅子に座らされて 『あ~、こりゃ酷いですねぇ。出来るだけ残す形で治療はしますけど。』とか言われながら削られるもん!」

 

能代「抜歯まではされない!抜歯はされないはずだから言っちゃダメ!」

 

阿賀野「きっと歯医者さん特有のマニアックな言葉責めとかされるわ!」

 

能代「歯医者さんは言葉責めなんてしないよ!やめて!」

 

阿賀野「『はい、ちょっと右に頭傾けて~、そうそう、それくらい。』とか言われながら削られちゃうんだから!」

 

能代「普通だよね!歯医者さんが普通に言う事だよね!」

 

阿賀野「歯医者さんがマニアックな言葉責めを身につけてるぅぅ……!」

 

阿賀野「とにかく、そういうマニアックな治療をしようとしてるんでしょ……?」

 

能代「受付のお姉さんにそんな事聞かないで!苦笑いしてるじゃない!」

 

阿賀野「さ、さらにマニアックな……?」

 

受付「まあ、今お姉さんが言ったみたいのは虫歯の治療では全然マニアックの範疇ではないですね。」

 

能代「……え?」

 

受付「……あ。」

 

阿賀野「あれくらいは、基本なのね?」

 

受付「なんでもない!基本だけどなんでもないです!」

 

阿賀野「正直さっきのでもかなりエグい事を想像したつもりだったんだけど……。」

 

受付「エグくないです!歯医者での日常会話ですから!」

 

阿賀野「もう削るくらいじゃ、治療できないのね……?」

 

受付「それは歯の状態次第です。」 マガオ

 

阿賀野「治療の難易度がどんどん上がって行く……。」

 

能代「上がってないよ……まだ検査すら受けてないじゃない……。」

 

阿賀野「だ、だって痛いんでしょ?」

 

能代「当たり前でしょ!?ほっぺた腫れてるのよ!?」 

 

阿賀野「食生活が悪かったのかしら…… 。知らず知らずの内に、虫歯菌に侵されていたのね……。」

 

能代「やめて!重い感じにしないで!」

 

阿賀野「ちゃんと歯磨きさせてたのに……。」

 

能代「聞きたくないよ!歯磨きちゃんとしてるのに虫歯出来ちゃった子が一番聞きたくないタイプの奴だよそれ!」

 

阿賀野「で、でも治療的な見地から言えば、いっそ抜歯してインプラント化も視野に……?」

 

能代「やめて!治療プランを受付と相談しないで!」

 

阿賀野「だってさっき言ったくらいは普通らしいよ?」

 

能代「普通でいいじゃない!削って神経治療して詰め物でいいじゃない!」

 

阿賀野「でもあんまり酷かったらインプラント化とかそっち系に行かざるを得ないじゃない?」

 

能代「っていうか何でちょっと協力的なの!?さっきまで騙された!とか言ってたよね!?」

 

阿賀野「だって、虫歯出来たの能代じゃない。阿賀野、付き添いできただけだもん。」

 

能代「はい……。ついて来てくれてありがとう……。」

 

阿賀野「じゃあ面と向かって言って。」

 

能代「何を?」

 

阿賀野「『私は虫歯が完治するまで歯医者さんに通います。怖いからって阿賀野姉ぇを付き合わせたりしません』って。」

 

能代「何その宣言!?」

 

阿賀野「言わなきゃ信用できない!キスで虫歯は移るんだよ!?」

 

能代「キスする相手なんていないから!」

 

阿賀野「とにかく言ってもらえれば、お姉ちゃんも安心できるから。」

 

能代「……うーん……。」

 

阿賀野「や、やっぱり抜いたほうがいい?」

 

能代「抜きたくないから!」

 

阿賀野「いいの!お姉ちゃんは能代を痛い目に遭わせたいわけじゃないんだから!」

 

能代「その感じやめて!」

 

阿賀野「能代に痛い思いをさせるくらいなら、お姉ちゃんがいっそ吹き飛ばしてあげる!」

 

能代「砲撃で!?頭ごと吹き飛ぶからやめて!」

 

能代「え、な、なんだっけ……『私は』……。」

 

阿賀野「『私は虫歯が完治するまで歯医者さんに通います。』 」

 

能代「そ、そうね。『私は虫歯が完治するまで』……。」

 

阿賀野「どうかした?」キョトン

 

能代「あ、あのー、一応、一応確認ね?」

 

阿賀野「なぁに?」

 

能代「こ、この『完治』の範囲って……?」

 

阿賀野「!!」

 

能代「い、一応だよ!!」

 

阿賀野「そ、それはつまり範囲によっては……。」

 

能代「一応だって!意外と二人の間で食い違ってるかもしれないじゃない!」

 

阿賀野「範囲によっては通わないってこと?」

 

能代「いやだからその確認!」

 

阿賀野「そうね。能代の歯医者嫌いは、ちょっと大人とは思えないものね。」

 

能代「すみません……。」

 

能代「えーと、じゃぁちょっとずつ確認してこう?」

 

阿賀野「うん。ここでの『完治』の範囲が広ければ広いほど、その……。」

 

能代「……うん。」

 

阿賀野「能代がさっきの宣誓をできなくなる可能性が上がるわけね。」

 

能代「いやまぁ多分、ていうか絶対大丈夫だけどね!!」

 

阿賀野「そうよね!能代はやればできる子だもんね!」

 

能代「えー、じゃあ『完治』の基準決めスタート!」

 

阿賀野「いや、基準も何も、完治は完治でしょ。虫歯全部よ。」

 

能代「えッ!?」

 

阿賀野「え?」

 

能代「ストップで! 一旦ストップで!」

 

阿賀野「何?一本で済むと思ってたの?」

 

能代「当り前じゃない!痛いの治療したら終わりでしょ!?痛くなくなったら行かないでしょ普通!」

 

阿賀野「ダメダメダメダメ却下却下却下。」

 

能代「私がするかどうかじゃないよ!?一般的にだよ!?一般的に痛いの治ったらブッチするでしょ!」

 

阿賀野「許しません。」マガオ

 

能代「アレだよ?一本だけ痛むんだよ? 『下の歯全部』とかそういうんじゃないよ? それなのにダメなの?」

 

阿賀野「当たり前だよ……。ていうか検査の段階で知らない虫歯も見つかるから……。」

 

能代「あの、ていうかじゃあさ、歯医者さんがもういいですよって言ったらいいのよね?」

 

阿賀野(往生際の悪い……。)

 

能代「うーん……ていうかもう、聞くね……。な、何本治療したら通わなくてよくなるの?」

 

阿賀野「……えー?」

 

能代「あ、阿賀野姉ぇが決めてくれていいよ。それを聞いて対処するから。」

 

阿賀野「……う、ん……(決めるの歯医者さんなんだけどなぁ……。)」

 

(五分後)

 

阿賀野「……。」

 

能代「……。」ドキドキ

 

阿賀野「……あの。」

 

能代「ひっ!?」ビクゥッ

 

阿賀野「そこまで怯えなくても……。」アキレ

 

能代「ご、ごめんね? 驚いちゃっただけだから。ごめんね?削らないで?」

 

阿賀野「やめろ。」 マガオ

 

能代「……ていうか、これ長考した時点で相当ヤバ……。」

 

阿賀野「はいはい、言うから。今すぐ言うから。」

 

阿賀野「えーと……。」

 

能代「言ってくれていいから!ドンと!」

 

阿賀野「えーと……。」

 

能代「もう怯えないから!」

 

阿賀野「えー……。って言うか阿賀野にはわかんないから歯医者さんに聞いて?」

 

能代「え……。」

 

阿賀野「だって、虫歯全部治させたいし。」

 

能代「うわああああああやっぱり全部じゃないぃぃぃぃ!!!」

 

阿賀野「ごめんねぇぇぇぇ! でも能代のためなのぉぉぉぉ!!」

 

能代「やっぱり全部じゃないぃぃぃ!!虫歯全部治るまで通うんじゃないぃぃぃぃ!」

 

阿賀野「ごめんなさい! 本当にごめんなさい!さっきの言葉責めとかはちょっと脅し過ぎたわ!」

 

能代「それは聞いてないでしょおおお!! 怖い怖い怖いぃぃぃ!!」

 

阿賀野「静かにしてよ!!他の患者さんに迷惑でしょ!?」

 

能代「だ、だって怖いんだものぉぉぉぉ!!!」

 

能代「麻酔をしたら?」

 

阿賀野「痛くない。」

 

能代「虫歯を抜くのは?」

 

阿賀野「最後の手段。」

 

能代「インプラントは?」

 

阿賀野「高くつく。」

 

能代「芸能人は?」

 

阿賀野「歯が命。」キラリ~ン☆

 

能代「怖いよぉぉぉ! 歯医者さんが怖いよぉぉぉ!」

 

阿賀野「うるさい!虫歯に正露丸詰めるよ!」

 

能代「なにそれ!?」

 

阿賀野「痛みが治まるんだよ!」

 

能代「治まるんだ!?」

 

阿賀野「神経もダメになってるだろうからゴリゴリ削ってもらうからね!」

 

能代「何急に!?」

 

阿賀野「ごめん、能代があまりに往生際悪いからお願いしちゃった。」

 

能代「歯医者さんに!?神経まで削られるとか考えただけで痛い!」

 

阿賀野「大丈夫よ能代、ここの先生は子供の治療には慣れてるらしいから。」

 

能代「それでも怖い!」

 

阿賀野「治療が終わるたびにオモチャも貰えるから。」

 

能代「どうせ安物だからいらない!」

 

阿賀野「もおぉぉぉ!子供より往生際悪いわね!」

 

能代「落ち着いて阿賀野姉ぇ!もう痛くないからぁ!」

 

受付「能代さ~ん。3番の席にお入りくださ~い。」

 

阿賀野「徹底的に治療してもらうからね!」

 

歯医者「あ~これは酷いですね。歯磨きの練習からします?」

 

阿賀野「いえ、抑えてますからゴリゴリ削っちゃってください!」

 

阿賀野「安心して能代、終わるまでお姉ちゃんが手繋いでてあげるから。」

 

能代「急に優しくされても怖い物は怖い!」

 

阿賀野「では先生、お願いします!」 キリ

 

能代「お願いしないで!?まだ心の準備が出来てないから!」

 

阿賀野「あ、レントゲンからですか?能代、レントゲンだって、さあ立って!」

 

能代「レントゲン撮られたら虫歯全部バレちゃうじゃない! ていうか本当に治療するの!?」

 

阿賀野「はい、はい、え?こんなに!?もぉ、やだやだ、ボロボロじゃない!」

 

能代「え……そんなに酷いの?」

 

能代「うわぁ……本当にボロボロ……本当に酷い……。。」

 

能代「なんでこんなに虫歯できちゃったんだろう……。」

能代「やめて台の上に注射器とドリルを並べないで……いや、お姉ちゃん怖い……怖いよぉ……。」

 

阿賀野「少しの辛抱よ、天井のシミを数えてる間に終わるわ……。」

 

能代「今そのセリフ使う場面じゃないよね!?」

 

歯医者「はい、じゃあ、あ~んってお口を大きく開けて~。」キュィィィィィン

 

~~~~~

 

阿賀野「歯だけじゃないわね、この機に能代を更生させなきゃ……」

 

阿賀野「そうだわ!」

 

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