畳が敷かれ、布団近くの壁にかかっているたいまつだけが唯一の明かりとなっている夜の一室で、一人の若者が苦しい声をあげながら眠りについている。
ポニーテールのような髪型をし、しわのない若々しい顔立ちをした彼は毎日のように襲う何かに耐え続けている。
体中を襲う緊張感と脳に何度も何度も語り掛けてくる声。
それらが彼を苦しめ続ける。
日に日に強まるその声は最近になってようやくはっきりと聞こえてきて、その声は口に出すことさえ恐ろしい。
「ハリマ…」
戸が開き、紫の巫女服姿をした黒い長髪の女性が床にいる彼を心配そうに見つめる。
「母上…ご心配をおかけし、申し訳ありませぬ」
「気にするでない。息子を心配せぬ母がおろうか。どうなんじゃ?具合は…」
「…昨日よりもひどいものとなっております。まさか、あの魔物にこれほどまでに…」
彼がこうして横たわることになった原因はここの近くにある火山に生息する魔物だ。
紅蓮の炎を身にまとったかのような毛並みをした狼がドラゴンの翼を得たような姿をしているその魔物は人食い火竜として、故郷で語り継がれている化け物だ。
数十年に一度、人間を食らうために故郷を襲い、その魔物のせいで数多くの民が食い殺されてきた。
そのたびに故郷を守るべく、屈強な武者たちが死を恐れず戦ったことで殺すことができた。
ハリマの父親であるキビマロは彼がまだ幼いころ、故郷を襲った人食い火竜と戦うため、数多くの武者とともに火竜の住まう火山へ向かった。
火竜を倒すことができたとはいえ、生きて帰ってきた武者はわずかで、キビマロはその中に含まれていなかった。
命を賭して故郷を守った父親に誇れる息子になろうと鍛錬に励んだハリマはいつしか、故郷では最強の武者として評判となった。
そんな時に、再び人食い火竜が現れることとなった。
普段よりもあまりにも短い間隔での人食い火竜の出現に動揺が広がる中、彼は自ら先頭に立って人食い火竜と戦い、ついに火山の中で倒すことができた。
その中で大けがを負い、傷をいやすべくここにいるのだが、それ以上に厄介なことがすでに彼の体の中で起こりつつあった。
布団から出て、痛む体を抑えながら座るハリマに寄り添う母親、ヤヤクは赤く濡れた彼の両腕の包帯に一瞬目を背ける。
だが、どうにか心を抑えてその腕を見つつ、回復呪文を施す。
「母上…申し訳ありませぬ。いつまで、私が私であれるか、わかりませぬ」
「ハリマ…」
「故に、母上…どうか、私である間に、父上の刀で私を…私を…殺して、下され…」
「ハリマ!!」
死を懇願する息子の言葉を聞いたと同時に声を上げたヤヤクだが、なぜか今布団の中にいるのはヤヤクで、かつて息子がいたこの部屋には誰もいない。
この感覚は何度体験しても慣れるものではなく、ヤヤクは頭を抱える。
(ハリマ…わが、息子よ…)
息子を失って2年、ヤヤクは何度もこの悪夢に悩まされている。
大事な一人息子を亡くしたということもあるが、それ以上にその様が彼女の心を大きくえぐり取っていた。
だから、最近は可能な限り寝ないようにしたが、巫女としての職務と1年前からの災厄によって激務となり、疲れをいやすためには眠るしかない。
そのため、仕方なく眠りはするものの、そのたびにあの夢を見る。
「妻として、夫の死を見届けるだけでなく、愛する息子まで…」
これが里長たる巫女の宿命だとしたら、そんな宿命を定めた神を呪いたくなる。
だが、今の状況ではこんなことを考える状況ではない。
もっと差し迫った事情が存在する。
「ヤヤク様…お目覚めで」
「どうした?」
「勇者殿が参られました。ロウ殿より、ぜひお会いしたいと」
「ロウ殿が…いいだろう、すぐに向かう」
「どうぞ…勇者様やロウ殿に対して、この程度しかもてなすことができないことが心苦しいですが…」
ホムラの里にある巫女の邸宅の中で、エルバ達は侍女たちが持ってきた握り飯と白湯、そして具の少ない汁ものを口にする。
1年前は活気のあったホムラの里の見た目はその時と大差なく、それほど里に被害がないと思われていたが、やせ細った住民や寂しい食事をとる家族の姿を見て、その考えは消えていった。
そんな彼らをよそに、まともな食事でもてなしてもらうとなると、逆に申し訳ない気持ちになる。
「いや、里があのような状況なのじゃ。気にせんで下され」
「ありがとうございます。里長が参りますので、しばらくお待ちを…」
頭を下げた侍女が部屋を出ていき、残ったエルバ達は味のない白湯でのどを潤す。
「まさか、じいさんがここの里長とも関係があったなんてな」
「ここの里長であるヤヤク殿の夫であるキビマロ殿とは友人でのぉ。その縁じゃ。最も、キビマロ殿は20年前に亡くなったんじゃがな」
ロウの記憶の中にあるキビマロの最後の姿は若々しい、一本気な荒々しい武者だ。
年齢の近いアーヴィンとも友人関係となり、アーヴィンが里を訪れた際には里自慢の地酒でもてなし、剣のことを語り合っていた。
それゆえに、彼の死を聞いたときのアーヴィンの信じられずに呆然とした姿が今も忘れられない。
武者として戦いに出る以上、死ぬ可能性があることはわかっていたが、それでもよりによってまだまだこれからというときにと思うとやはりやりきれない。
特に、残られた妻であり、まだ赤ん坊であった子のハリマに代わって里長となった巫女のヤヤクがそう思っているかもしれない。
そして、最愛の息子であるハリマもまた、失ったという。
「おお、ロウ殿…よく参られましたな。亡き夫に代わり、里長としてあなたと勇者殿ご一行を歓迎する」
「久しいのぉ、ヤヤク殿。なれど…だいぶ、やせておりますな」
部屋にやってきて、エルバ達に挨拶するヤヤクは確かに過去のロウの記憶の中にある彼女と一致する。
しかし、加齢と世界崩壊に伴う混乱での心労が重なっているのか、細かった腕や足がさらに細くなっており、顔色も若干薄くなっている。
少しずつ、だが確かに彼女をむしばむものが感じられた。
「火山の中にある鍛冶場…。その話は聞かんが、一つ…心当たりがある。禁足地じゃ」
「禁足地…?」
「ヒノノギ火山には里長であったとしても、決して立ち入ってはならぬという場所がある。よもやとは思うが…」
炎の神が住まう場所として、その場所は鉄の門で閉ざされており、そこを開くための鍵は里長に受け継がれ、今はヤヤクの手にある。
もし、その禁足地が勇者の剣を生み出したという鍛冶場だというなら、ウルノーガ討伐のために力を貸したいとは思うが、これはたとえ里長であったとしても、その一存で決めることのできる話ではない。
少し悩んだヤヤクだが、村人たちを納得させる方法がないわけではない。
「ならば、一つ…ロウ殿の孫であり、勇者であるエルバ殿に頼みたいことがある。それを成し遂げてくれれば、おそらく里の者たちもおぬしらの願いを聞き、禁足地に入ることも許されるじゃろう」
「頼み、ですか…?」
「うむ、この災厄を静め、里を守護するためにわれらは定期的にヒノノギ火山に住まう炎神様に供物をささげておる。しかし…3日前にその供物を運んでいた輸送隊が魔物の襲撃を受け、護衛をしていた武者たちは蹴散らされ、供物を奪われたのじゃ。あの供物は必ずささげねばならぬ大事なもの。今のわれらではそれをもう1度用意することはできぬ。どうか…供物を取り戻すことを引き受けてはくれぬか?」
「その供物というのは、どのようなものなのじゃ…?」
「詳しく伝えることはできぬが、巨大なタルの中にある。タルそのものは頑丈に作っておる、生半可な魔物ではたとえ狂暴化しておったとしても、壊すことはできぬ」
「んで、見つけるとしたら、まずはどこから探せばいいんだよ?」
「ヒノノギ火山の近くに、破壊された馬車がある。修理もできぬ上、魔物も活発化している故に放置しておる。仮に動ける者がおれば、そこから手掛かりを探すことはできよう」
3日前で、なおかつその間に雨が降っていないことは救いだった。
まだ痕跡を見つけることができる可能性が残っている。
供物がどのようなものかの疑問は消えないが、里の習慣である以上はそれに従うほかなく、黙るしかない。
「わかりました、今日中にその場所を調べに行きます」
「里を代表して、感謝する。すべては、里の民のために…」
食事を終え、里を出たエルバ達はさっそくヤヤクから教えられた現場に足を運ぶ。
そこには破壊された馬車の残骸が残っていて、おそらくは行方不明の供物と一緒に置かれるはずだった肉や作物も放置された状態だ。
踏まれているものや、食べかけのものもある。
「カミュちゃん、馬車はどんな感じ?」
「ああ…。どうも一撃で壊されたわけじゃねえようだ。何匹かの魔物が寄ってたかってって感じだ」
「となると、スライムベスの可能性があるのぉ。小さい歯型がついたものがあるうえ、奴らは雑食じゃ」
「それに、強固なタルだというなら、スライムベス程度では壊せないでしょう。最も、襲った魔物がそれ以外にも存在する可能性も…」
スライムベスと思われる小さな丸上の足跡が大半だが、中にはそれ以外の魔物と思われる足跡もある。
この馬車の護衛をしていたという武者は5人。
いずれも重傷を負い、馬と御者とともに逃げ帰るしかなかったことを考えると、これまでこの地域には生息していなかったはずの魔物がいる可能性がある。
「あら…?この足跡は」
「どうした?」
「別の足跡を見つけたわ。それに、引きずった痕もあるわ。もしかしたら、これのことかしら」
シルビアが見つけたのは大きなものを引きずった痕と子供くらいの小さな足跡。
それらが北へと伸びていて、その方角にはヒノノギ火山が存在する。
「供物を火山までもっていったというのか…?子供が?」
「だとしたら、無謀なことをする。ここも危険で満ち溢れているというのに…」
「とにかく、行ってみるか。そこで供物を回収して持ち帰れば、禁足地へ行くことができる」
勇者の剣、天空魔城、ウルノーガがもうすぐ目の前まで近づいている。
あと少しで長いこのたびに終止符を打ち、世界を救うことができる。
それへの期待を胸に、エルバは足跡に沿って歩いていく。
火山に近づくにつれて、気温が高くなっているのを感じ、エルバ達の体から汗が噴き出てくる。
「これは…砂漠のほうがマシってくらいの気温ね…」
「うむ…何度か里へは来たが、こうしてヒノノギ火山に入ったのは初めてじゃ…」
「そういえば、俺たちが初めてホムラの里に来たときは、ここには入らなかったな…」
エルバとカミュがデルカダール国領を脱出して初めて訪れたのがホムラの里で、そこでベロニカとセーニャと出会った。
だが、その時はヒノノギ火山に入る暇がなく、こうして入るのは初めてになる。
火山から噴き出る煙や高熱の水蒸気が視野を狭めている。
「こんな気温じゃ、タルに入ってても供物がだめになるんじゃねえか?」
「そうね…。もしかしたら、食べ物じゃないのかもしれ…あら?」
真っ白になった視界の中で、何かの影が正面に見える。
豪傑熊のような大柄な魔物のように見え、前に出ているエルバとグレイグ、カミュ、シルビアが武器を手に取る。
「立ち去れ、立ち去れぇー…」
正面の影から声が聞こえ、身構えるエルバは影の正体を突き止めようとジリジリと近づいていく。
「立ち去るのだぁーーーー!!」
「立ち去るのは貴様だ!供物は返してもらうぞ!」
エルバに続き、グレイトアックスを手にしたグレイグも前に出る。
それと同時に、目の前のこれまでは仁王のように立ちふさがっていたはずの影がグラグラと揺れ始める。
踊っているつもりなのか、ただバランスを崩しているのかはわからない。
だが、正体がわからない以上は警戒するに越したことはない。
「邪魔をするなら…斬るぞ!!」
「わっ…わっ、我は炎の神の化身なるぞ!!その腸を引き裂かれたくなくば、早々に立ち去れぇー」
「そうはいかないの。里に悪さをする悪い魔物ちゃんも、供物も、放っておくわけにはいかないの!」
ジェスターシールドから剣を抜いたシルビアはその剣先を影に向ける。
たとえ今ここであの魔物が突っ込んできたとしても、反撃できるだけの力はある。
それに、ぐらつき続けている魔物を鞭で捕縛することもできなくはない。
(なんだ…?こいつ、脅すばかりで攻撃も接近もしてこない…)
近づくのをやめたエルバ達の中に、徐々に魔物と思われる影に対する疑念が生まれていく。
一方の影は再びどしりと構えるが、できたのはそこまでだ。
「悪いが…正体を見せてもらうぞ」
水竜の剣を構え、力を込めたエルバはそれを影に向けてふるう。
熱のこもった水の弾丸が刃から生み出され、それが影の足元へと飛んでいき、破裂する。
「う、うわ、うわあああああ!!!」
足元でそのようなことが起こったことで、影が大きくのけぞるとともに転倒する。
水蒸気が晴れ、そこにあったのは木の枝で手作りされた2本角のついた豪傑熊の毛皮、そして赤い髪をした幼い少年と少女の姿だった。
「ただの、毛皮…?」
「痛たた…馬鹿っ!サキのせいだぞ!この人たちに見つかったじゃないか!」
「違うもん!テバ兄ちゃんがちゃんとサキのこと、支えてくれなかったからぁ!!」
「どうすんだよ、父ちゃんの形見の毛皮が…」
「おい、いったいどういうつもりなんだ?魔物の真似なんかして」
無視して兄妹喧嘩を始めようとする2人にため息をつきながらエルバは水竜の剣をしまい、声をかける。
「お前たちは里の者か?何故、化け物の振りなどしていたんだ!?」
あきれたグレイグが少し怒った表情でテバとサキに近づき、じっと見る。
今のご時世、たとえいたずらであってもこのような紛らわしいことをしていたら、叩き切られていても文句が言えない。
グレイグに怖がる2人だが、先に立ち上がったテバがじっと彼に目を向けて答えた。
「だって…だって、ヤヤク様に儀式をさせるわけにはいかないんだ!!」
「あのね、あのね!儀式を止めないと、大変なことになるんだよ」
「大変なこと…?その大変なことを止めるために儀式をやっているわけじゃないのか…?」
「違うんだ!ヤヤク様はオイラ達に隠し事をしてるんだ!だから、母ちゃんを…供物に…」
「人身御供…じゃと!?」
神話の時代では人身御供が行われていたようだが、今ではほとんど行われることがない。
ロウの知っているヤヤクは人身御供を毛嫌いしていて、否定的な立場に立つ女性。
そんな女性が人間を供物にささげるなど考えられない。
「その供物…いや、お前たちのかあさんはどこにいる?俺たちはヤヤク様に依頼されて、探しに来た」
「そ、そんなの教えられるかよ!母ちゃんはオイラが守るんだ!!」
エルバ達を止めようと正面から走ってくるテバだが、かがんだエルバが右手で額を抑えて制止させる。
どうにか攻撃しようと必死に腕を振り回すテバだが、エルバとテバでは腕の長さが違い、いくら振り回しても届くことはない。
「待って、人を供物にするというなら、話は変わるわ。私たちは供物の中身のことは一つも教えてもらっていないの。どういうことか、教えてもらえないかしら?もしかしたら、力を貸すことができるかもしれないの」
「マルティナ…」
「力を貸す…?お姉ちゃんたちが、助けてくれるの?お母さんを…」
「当然よ、私たちは人助けの旅をしているんだから」
ニコリと笑い、偽りでないことを伝えるマルティナ。
最初は剣を向けられたことから怖かったが、話を聞いてくれていることから少しずつ恐れがなくなっていく。
テバもサキも、いつまでもこのままでいいとは思っていない。
事態を少しでも良くしたいと思い、何も言わずに首を縦に振った。
テバとサキに案内され、エルバ達は火山の中にある細い道を進んでいく。
グレイグが殿をつとめ、その一本道を進むエルバは豪傑熊の皮を背負っていた。
「そういやぁ、こいつが親父の形見とかどうとか言ってたよな…?」
「ああ。父ちゃんはすっごく強い武者だったんだ。それで、ハリマ様の傅役をしてたんだ!」
「でも…ハリマ様たちと魔物をやっつけに行ったときに、ハリマ様と一緒に、魔物と相打ちになったって…」
2人が大事にしているこの豪傑熊の毛皮はかつて、テバとサキの父であるキジがたった1人で倒して、それをヤヤクに献上したことがきっかけで、ハリマの傅役を任せられることになった。
キジの死後、ヤヤクが毛皮と折れた刀を持ってやってきて、キジのことを「誠の里の守り人であった」とほめたたえるとともにそれらを返してくれた。
折れた刀は今、短刀の代わりにテバの腰にさしてある。
いつか、この刀とキジの名を恥じない武者となった時に刀を直し、里を守るために振るおうと誓いを立てて。
しばらく歩き続けると、火山の中へと続くと思われる穴が見えてくる。
中に入り、そこになぜかかけられていた布をどかして進むと、そこには食べ物とともにヤヤクが言っていたものと思われる大きな樽が見えた。
「これは…もしかして…」
「うん、全部…壊れた馬車から取ってきたものなんだ…。そして…」
「テバ…!サキ…!」
岩陰からのっそりと出てきた、2人と似た色の髪をした女性が2人の名を呼ぶ。
ペルラに似た体つきをした彼女は走ってくる2人をやさしく抱きしめる。
「どうしたんだい…?あの人たちは…?」
「母ちゃん、オイラ達を助けてくれる人たちなんだ。きっと、母ちゃんの話を信じて聞いてくれるよ!」
「話…?それは、もしかして供物にされたことと関係しているのですか…?」
エルバの言葉に女性は何も言わずに首を縦に振る。
そして、洞窟の中に設置されている梯子に指をさす。
そこからはさらに奥へと進むための道があった。
「私がここで話すよりも、実際にご覧になったほうがいいでしょう。ついてきてください」
女性に先導され、エルバ達は梯子を上り、その先へと進んでいく。
人一人入るのが限界な隙間を順番に通っていき、やがて火山の中でも一際暑い場所に近づいていく。
ガチリ、ガチリ、と不吉な音が聞こえてきて、本能がその音が不吉なものだと即座に訴えてくる。
灼熱の空間に似合わない冷たい汗が流れてくる。
ついに細い道を抜け、やや開けた足場に到達する。
そこから見えてくるものにエルバ達は目を疑う。
紅蓮の炎を身にまとったかのような毛並みをした狼がドラゴンの翼を得たような姿をしている魔物が何かを食らっている様子を見降ろすことができた。
「この魔物は…」
「人食い火竜…ハリマ様と夫が命を賭して殺したはずの化け物です」