モブな!?   作:ルル山

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声が聞こえる

ライザー戦前

 

side 兵藤 一誠

 

「ライザーと戦うのはお前じゃない。」

 

俺が戦わなくていいだと・・・

 

「ふざけるな!!なに馬鹿なことを言ってやがる!!二人で協力しなけりゃ部長は奪われちまうんだぞ!!」

 

お互いが部長を狙っているって事もあって、お互いが嫌いだし、なんか、こいつと俺はうまが合わない

 

 

「その傷だらけの体で、よく言えるな。」

 

傷だらけかもしれないが、一人多ければ、部長が勝つ確率が上がるし、何より

 

「傷なんか知ったことか!!。俺は行くぞ!!」

 

俺がそう言うと、

 

「フェニックス家の不死身を撃ち破るには、神や魔王に匹敵する一撃を放ち消滅させるか、その精神を潰す持久戦に持ち込むしかない。」

 

確か、部長もそう言っていたな・・・

 

だから、部長はライザーの精神を押し潰す持久戦を狙うと

 

「ライザーの精神が尽きるまで、こちらのスタミナが保つか分からない・・・そして王であるリアス部長の攻撃も神や魔王に匹敵するとは思えない。だから・・・止めをお前に任す。」

 

そう言うと、さっきライザーの妹から奪ったフェニックスの涙を渡してきた

 

「俺が時間を稼ぐ。だからお前は限界を越えた一撃を放て。俺ががどれだけ傷ついても動くな。限界を越えるまで倍加し続けるんだ。」

 

「限界を越えるまでどのくらいかかるか分からないんだぞ!?お前の体は持つのか!?」

 

限界まで溜めたことはないが、おそらく三十分・・・

 

「俺は俺の全てを懸けて時間を稼ぐ。だから、お前は、お前の全てを懸けて一撃を放て。」

 

全てだと!?

 

「俺は時間稼ぎで死ぬかもしれないし、お前は右腕が吹っ飛ぶかもしれない。」

右腕一本か・・・部長を救うためなら安いもんだが・・・

 

「俺はお前が嫌いだ。欲望に正直な変態で、美人を見れば、だらしない顔をする。」

 

うるせぇな

 

俺だってお前の事が嫌いだよ

 

「でも、部長を大切に思っている気持ちだけは同じだと思っている。」

 

欄平寺・・・

 

「俺じゃあ、ライザーに勝つことは出来ない・・・。神器も持っていないから、部長への想いも力にすることは出来ない・・・。だから、俺の想いをお前に託すんだ・・・。頼んだぞ・・・一誠。」

あの欄平寺が俺に頼むなんて・・・

 

俺の事を嫌っていたのに・・・

 

ここで期待に応えなきゃ男じゃない!!

 

任せろ!!流!

 

ようやく、俺達が仲間になれたと実感した

 

side out

 

神器の力を極め、ある領域に到達した者が発揮する力

それが禁手

 

少なくとも神器に目覚めて半年以内に至れる領域ではないはずだ

 

なのに、あの馬鹿は禁手に至ってやがる

 

笑いが止まらないな・・・

 

ただ・・・一誠は禁手の力を制御出来てないようだ

 

ライザーに攻撃が当たっていない

 

やっぱりこうするしかないか・・・

 

俺は残り少ない魔力で重力魔法を使いライザーの動きを重くし、少しでもあいつの負担になるようにライザーにしがみついた

 

「今だ!!一誠!!」

 

「うぉぉぉー!!」

 

これで終わりだ・・・

 

「お前はわかっているのか?この婚約は悪魔の未来のために必要で大事なものなんだぞ!?それにお前は仲間ごと殺す気か!?」

 

「なん・・・だと」

 

「嘘に耳を傾けるな!!これはゲームだ!!死ぬことはない!!」

 

すまないな・・・一誠・・・あとはお前に任す・・・部長を守ってやってくれ

 

「やめてぇぇぇ!!」

 

部長・・・

 

「なんでそんなことするの!?何のために戦っているの!?みんな一緒でいる為でしょ!!あなたがいないと意味がないじゃない!!」

 

そう言ってくれて嬉しいです

でも、俺は自分の命よりあなたの幸せが大事なんです

 

また婚約の話が来ても、あの馬鹿の力ならどうにかなるはずだ・・・

 

だから・・・

 

「撃てぇぇぇー!!一誠!!」

 

「くそぉぉぉー!!」

 

真っ赤な光が迫ってきて思ったことは一つ・・・

 

あの馬鹿は優しいなってことだけだった・・・

 

 

side ???

 

馬鹿野郎!

 

馬鹿野郎!!

 

部長を守るって約束したのに・・・

 

全てを懸けるって言ったのに・・・

 

なぜ・・・

 

俺を避けて撃ったんだ!?

 

 

一誠の一撃はライザーに当たったが、俺を避けて撃った為に直撃はしなかった

 

結果・・・

 

「正直ここまでやれるとは思わなかった。一歩間違っていたら俺は死んでいた。」

 

ライザーは生き残ってしまった

 

「馬鹿野郎!!なぜ俺を避けて撃った!?」

 

全力で撃ったせいか、一誠の禁手は解けてしまっている

 

これじゃ勝つ可能性は限りなく低い・・・

 

「馬鹿はお前だ!!」

 

一誠・・・

 

「俺達は部長の幸せの為に戦っているんだ!!なのにお前は部長を不幸にする気か!!」

 

だけど・・・

 

「そうよ。私はもう諦めないから。お願いだから死のうとしないで。」

 

部長・・・

 

「行くぞ!!流!!」

 

一誠はそう言ってくれたが・・・

 

一誠は禁手も解け、立っているのもやっと・・・

 

部長も何度も消滅魔法を使っているせいで魔力が尽きかけているし

 

俺も残り少ない魔力を重力魔法で使い、もうない・・・

 

 

俺はなんでライザーにしがみついた?

 

俺は分かっていた筈だ

 

一誠は欲望に正直な変態だが、根っこの部分ではかなり優しいってことを・・・

 

なんで俺は力がないんだ?

俺が強かったらライザー達から部長を助けることが出来るのに・・・

 

俺さえ力があれば・・・

 

俺さえ・・・

 

 

声が聞こえる

 

ーーー・・・のせいだーーー

うるさい

 

ーーー・・・私のせいだーーー

 

うるさい!!

 

ーーー・・・守れなかったのは私のせいだーーー

 

今はライザーに集中しないといけないのに

 

ーーー主を守れなかったのは私のせいだーーー

 

一体誰なんだ

 

この声は

 

「主を守れなかったのは私(俺)のせいだ」

 

言葉は・・・

 

俺の口から聞こていた・・・

 

 

 

 

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