俺は折れたエクスカリバーを上段に構え、アロンダイトに向けた
「今までありがとう。あなたのおかげで大切な人達を守ることができた。」
(こちらこそ相棒のおかげで最後に騎士の誇りを取り戻すことができた。)
部長、すいません
迎えにいくの少し遅れます
(魔王に勝てるまで待とうか)
「いや、いい。今やらないと、エクスカリバーで破壊する機会がなくなってしまう。」
エクスカリバーは教会に返すことになるだろう
そうしたら、悪魔がエクスカリバーを手にする機会なんてないし
何より、このままじゃランスロットはずっと剣のまま生きていくことになるだろう
「いくぞ。」
「待て!!」
今まで、信じていた神がいないことにショックを受けていたゼノヴィアに止められた
「ゼノヴィアか・・・。あなたにもお礼を言っとかないとな。借りたデュランダルのおかげでコカビエルに勝てた。」
「デュランダルには他の聖剣を強化する能力があるからな。それよりアロンダイトを破壊するのは待って欲しい。」
「なぜだ?」
「私達、エクスカリバーの使い手には主の剣となることには別に、もう一つ役目がある。それは失われた聖剣アロンダイトを探しだすということだ。」
教会は聖剣アロンダイトを探していたのか
「悪いが渡せないな。」
「確かに上層部は欲しがるだろうが、この掟は最後の完全なエクスカリバーの持ち主シロウ様が作ったものであり、ある遺言をランスロットに聞かせるためだ。」
遺言?
「そう、完全なエクスカリバーに宿っていたアーサー王の遺言だ」
なん・・・だと・・・?
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私が死んでから何百年たつのだろう
私は死ぬとき、私のせいで自分を攻め続けているだろう君と最後に会話がしたかった
そのせいか、私は死んでも神のもとに逝くのではなく、聖剣に宿ってしまった
やがて、君が私の遺体のもとへ来たとき、私は話しかけようとしたが、君は自分の命を絶ってしまった
君の身体から、なにかが出てアロンダイトに入り、アロンダイトは消えてしまった
君も私と同じで、自分の愛剣に宿ってしまったんだろう
私はそう思い、何人もの私の持ち主に頼み込み、ずっと君のことを探し続けていた
私が探し出さないと、君はずっと自分のことを攻め続けているだろうからな
だが、今は、天使や悪魔、堕天使が参加している大戦の最中だ
君には申し訳ないが、いつ、私が砕けるかわからない
だから、遺言を遺そうと思う
ランスロット、自分を攻め続けるのはやめて欲しい
私は、君には感謝しかしていない
男ですらない王に嫁がされたギネヴィアを必死に支えようとしたくれた君には感謝しかしていない
裏切りの烙印を押されようと私のもとへ向かおうとしてくれた君をどうして恨むことができようか
もし、この言葉がとどいたのなら、どうか自分をだった攻めるのはやめ、私の為ではなく、自分の行きたい道を進んで欲しい
この言葉が届くことを祈っている
親愛なる我が親友へ
アーサー・ペンドラゴン
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ゼノヴィアが教えてくれたランスロットへのアーサー王の遺言には、ランスロットを恨んでいるのではなく、感謝の言葉だった
(王よ・・・、私は貴方に許されていたのか。)
ランスロット・・・
「それと、まだ、残っている言葉があるんだが聞くか?」
(是非教えてくれ。)
「では言うぞ、なぜギネヴィアを迎えにいかなかった。馬鹿者め。彼女はきっと貴方を待ち続けていた。貴方との子と共に。だそうだ」
なに・・・?
まさか、その子孫が・・・
(相棒だろうな。私にそっくりだし、ガラハドの子孫だと思っていたが、その髪の色はギネヴィア様のものだ。)
何世代前の特徴なんて、受け継ぐわけはないと思うが、おそらく、そうなんだろうな
もしくはガラハドの子孫かもしれないが、彼は子をなすまえに、聖杯を見つけて神のもとに召されたらしいからな
(相棒、破壊してくれと言ったのは撤回しよう。)
「いいのか?」
(ああ、王に言われたように好きに生きようと思う。まずは私の子孫が幸せになるのを見たいのだ。)
ランスロットが生き甲斐を見つけ、俺も力を手に入れることが出来て良かったのだろう
(その為に私以上の騎士になれるよう鍛え上げるから覚悟してもらおう。)
良かったんだよな?