世界が停まった瞬間、俺に対して転移魔法が発動した
時間停止に対してはアロンダイトのお陰で大丈夫だったのだが・・・
それにしても、時間停止とは・・・ギャスパーの身に何かあったのか?
「ここは体育館?」
誰もいないというのが、不気味だが、ここはいつも授業で訪れている駒王学園の体育館に間違いないだろう
「くそ!早く部長やギャスパー達と合流しなきゃ!」
「そうは行きません。貴方には私の相手をしてもらいます。」
「誰だ!」
声のしたステージに顔を向けると、そこには黒曜石のような鎧と兜、そして・・・
(馬鹿な!?なぜ貴様がその剣を持っている!?)
彼の右手には黄金の輝きを持ち、王の証しとされた、アーサー王のもう一つの聖剣カリバーンを携えていた
「そうですね。強いていうなら、私もあなたの同類という事ですよ!!」
そう言うと、斬りかかってきた
「同類!?」
「まあ、そんなことより・・・」
そんなこと!?
「その剣を断たせて貰います。そして、アヴァロンを返して貰います。
・・・!?
「あれはかの子孫である貴方が持つものではありません。」
持つ!?
まさか!
アヴァロンには二つの意味がある
アーサー王が眠る島、そして・・・
エクスカリバーの鞘であり、不老不死の効果を有し、持ち主の老化を抑え、呪いを跳ね除け、傷を癒し、
俺が放ったものとは段違いのはずであるランスロットの全力の無毀なる湖光すら完璧に防ぐ事もできる究極の防具の事か!?
「知らないな。そんなことより・・・、お前は誰だ!」
「知らないはずがありません。ベディヴィエールなどの血脈は既に絶えていました。円卓の騎士の子孫は残りは貴方達と私だけ。」
大体、アヴァロンはモーガンに盗まれた
その事さえなければ、アーサー王がモルドレッドと相討ちになることもなかったはずだ
「そして、貴方はあの大火事の事件で死ぬとされた状況ですら生き残った。それは貴方が隠し持っている証拠ではないのですか?」
また火事かよ
俺は覚えていないってのに
大体、俺は一度死にかかっている
部長がいなかったら俺は死んでいた
「知るか!大体、知っていたとしても、お前なんかに言うか!!」
「では、こうしましょう。私が勝ったら、アヴァロンを貰います。貴方が勝ったら貴方の言うことに何でも従いましょう。」
剣の腕は、おそらく互角
だが、俺の方が有利なはずだ
なぜなら、俺はカリバーンの弱点を知っている
カリバーンは次元を切り裂くため、防御は意味をなさない為に避けるしかないが・・・
カリバーンは降り下ろして初めて効果を発揮する
だから、途中で止めてしまえばいい
しかし・・・、
(俺はこの剣の腕を知っている!?)
(・・・まさか)
有り得ない!!
やつのもっている剣から彼女の顔が浮かんでくるが、それはありえない
彼女は女としての幸せを捨て、全てを民に捧げた
だから、彼女の血を受け継いでいるはずがない
だったらなぜ?俺はこの剣の腕を知っている?
初めてあったはずの敵の腕を俺が知っていることに困惑していた
「へえ、面白い移動方ですね。何て言うんですか?」
「飛廉脚だ。」
BLEACHの技の一つであり、足元に作った霊子の流れに乗って高速移動する滅却師の歩法だ
俺が修行した歩法の一つであり、俺は魔力を霊子の代わりにしている
実際、コントロールもしやすいし、スピードも速い・・・
だが、このままじゃ・・・部長達の助けににいくのが遅くなる・・・
ここは長期戦になるよりは短期決戦にする!
俺はそう言うと、距離をとった
「無毀なる湖光を放つつもりですか?」
「いや、違う。」
そうこれは無毀なる湖光じゃあない
無毀なる湖光じゃあ、放ったとしても攻撃範囲が広すぎる
時間停止させられた飛んでいる天使や悪魔達を巻き込んでしまう
だから・・・
「へえ・・・平突きですか。」
「いや、違う。」
平突きとは新撰組の土方歳三が考案した刀身を水平な状態にして刺突で、横に動いて避けられても即座に横薙ぎへ変化できる技だ
そして、俺の今の構えは
右手を前に突き出し、左半身を後ろに引いた、
平刺突きを絶対の必殺技にまで昇華させた、桁外れの威力の左片手平刺突
つまりは、るろ剣の牙突だ
ふぅ・・・
「ハッ!」
俺は突進した
その結果・・・
俺の腕からは鮮血が舞った
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