気になるあの子の危険な日常   作:タピ

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第14話 文化祭と骨折

今日は日曜日だしかし俺は学校にいる、それは今日が我が高校の文化祭だからだ、校内はいつにも無く賑わっている。俺のクラスはクラス展示なので人は来ない、そう思っていたのだが何故か大盛況、その原因は担任が文化祭数日前に言い放った言葉。

「せっかくだから、仮装しよう!」

この一言でお堅いクラス展示がよく分からない物に変わっていった、女子はメイド服やナース服ゴスロリのドレスなどを着て楽しそうにしていた、男子も執事や警官などの仮装をして楽しそうな奴も居るが一部無理やり女装させられて泣きそうな奴も居る、かと言う俺も女装させられそうになったが担任が、

「多岡なんて女装しても可愛く無いんだから辞めとけ」

と言ったので何を逃れ執事の仮装をしている、今回だけはあの担任に感謝している。

ちなみに今はクラスの宣伝を兼ねて校内をうろついて居る、隣にはヒラヒラのメイド服に身を包んだ男が一人、こいつはクラスの友人なのだが身長が低く童顔なので真っ先に担任に捕まり女装させられていた。

「なんと言うか、災難だったな」

「うっさいよ」

「まぁ意外に似合ってるしなw」

「多岡っちまでそんな事を言うのか…」

「まぁ元気だせ、なんか奢ってやるから」

「マジで⁉︎」

なんて他愛のない会話をして居ると声をかけられた。

「へーいそこの彼女!今暇してる?俺らを案内してよ?」

振り向くとそこにはいかにもチャラ男といった雰囲気の男が二人いた。

「ねぇ?良いでしょ?お礼もするしさぁ?」

いわゆるナンパだった、だが奴らが声をかけて居るのは男だ、正確に言えば女装した男だ、このままではまずいので仲裁に入る。

「あの〜そいつおと」

「え、なに?君この子彼氏?」

「いやそうじゃ無くてそいつおと」

「彼氏じゃ無いなら黙っててくれない?」

話聞けよ…

「なぁ俺らと一緒に良いことしようぜ?」

「俺は、男だボケェ‼︎」

突然隣から声が上がった、声の主は隣のメイドだった。

「男?マジかよ…」

そう言い残してチャラ男は立ち去った。

「なんと言うか災難だったな」

「どうしてこんな事に…彼女だって居るのに…」

「そう言えば彼女いたなお前」(第6話参照)

「居るよ…こんなとこ絶対に見せられない」

「ところでその彼女って近くの女子高に通ってたりする?」

「え?そうだけどなんで多岡っちがそんな事知ってんの?話したっけ?」

「いや、話してないけど、前からその女子校の制服を着た集団が歩いて来てるから聞いただけだ」

「マジかよ…」

「あの中にお前彼女は?」

「居ない、けど逃げる!」

「なんで?」

「女子校生の拡散力を舐めるな!一瞬で広まるんだぞ…」

「そうなのか」

「と言うわけで俺は逃げる、多岡っち後は任せた!」

そう言って何処かに行ってしまった。

一人になったので校内をぶらついて居ると前方の階段の上に晴天目の姿が見えた、晴天目はメイド服を着ている、普段見慣れない格好だけに新鮮だ、眼鏡メイド、いや、眼鏡ドジっ子メイドだな、奴の場合ドジの度合いが凄すぎるが、少しからかってやるか。

「おーい晴天目!」

「ん?あ、多岡くん」

「随分とセクシーなカッコしてるな!」

「え?いや、これは、先生が無理やり…」

あたふたして居る、いつ見ても面白い反応だ。

次の瞬間晴天目の身体が傾いた、まずいと思い階段に走ったが間に合わなかった、晴天目は階段を転げ落ちて床に倒れた、多くの人が晴天目を遠巻きに眺めている、そんな人混みを掻き分けて晴天目に駆け寄る。

「おい、晴天目大丈夫か?」

「いったい…」

意識ははっきりとしていた

「どこが痛いんだ?」

「脚…」

「脚?」

脚を見ると脚はあらぬ方向へ曲がっていた、

「今保健室まで運んでやるからな」

「い、いえ大丈夫です自分で行けますから」

「その脚でどうやっていくんだよ」

「そう、ですね」

晴天目をおぶって保健室に連れて行った、最近は妖怪やらなんやらであまり来なくなった保健室だが晴天目と知り合った頃はよく来ていた、以前も晴天目を此処に運んだ気がする、あの時は腕だったっけ?そんな事を考えて居ると保険医と話す声が聞こえてきた

「また、派手に折ったねぇ、とりあえず今此処で戻すね」

「は、はい分かりました」

戻す?何をだ?

「それじゃあいくよ?3・2・1!」

次の瞬間メキメキという音がきこえてきた

「あぁ、うぅっ」

うめき声の様な声も聞こえてきた、大丈夫なのか?

しばらくすると音と声が止んだ

「はい、とりあえず位置は戻った、固定しとくから明日にでも病院行ってね」

「はい、ありがとうございます」

「それから今日は車椅子ね」

「はい」

奥から車椅子に座った晴天目が出てきた、メイド服なのでなんだか変な感じだが車椅子は懐かしい。

「では執事くん、このお嬢様を責任持って教室まで送り届けてくれたまえ」

「了解しました」

「では、お嬢様、行きましょうか」

「多岡くん?無理しなくて良いんですよ?」

「む、無理なんてしてないよ、お嬢様、なんなりとお申し付けください」

「では、教室に戻りましょうか」

「はい」

こうして今年の文化祭は幕を閉じた。

後に執事と車椅子メイドと言う写真がネットで拡散され一部マニアの間で少し話題となった、女子校生の拡散力恐るべし…

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