気になるあの子の危険な日常   作:タピ

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第4話 血塗れノートとテスト勉強

晴天目が病院に入院してから約一週間経った頃彼女は学校に戻ってきた見舞いの際に「早く良くなるといいな」とは言ったものの幾ら何でも早すぎである。

彼女が入院した原因の手足の骨折は見事に治っておりギプスなどは無くなっているが、顔や手足にガーゼやら包帯やらが付けられている、入院前には無かった物だ。

入院して居るのに傷が増えるとは一体どうなって居るのだろうか?

昼休みにでも本人と話をしてみることにしよう

午前の授業をほぼ寝て過ごし昼休み後半に目を覚ました俺は彼女の元に向った。

「よう、晴天目!少し聞きたい事があるんだけど」

「はい、なんでしょうか?」

「新しい傷が増えてるみたいなんだけど、なんでなんだ?」

「なんでといいますと?」

「いや、入院してるのに傷が増えるのはおかしいだろ?」

「そ、それはですね、えっと…」

そう言って彼女は黙ってしまった。

「まさかお前…」

彼女は気まずそうにしている、やはり思ったとうりだ。

「病院でもぶつかったり転んだりしてたのか?」

「ふえ?」

彼女がへんな声を出した。

「いや、お前いつも転んだりしてるから病院でもって思ったんだけど違った?」

「い、いえ違くないです、あってますその通りです!」

やはり俺の予想は当たっていたようだ、ひとつ謎が解けたので次の質問に移る。

「それともう一つ聞きたいんだけど、もみじって誰?晴天目の友達?」

「あの、どうしてもみじの事を知っているんですか?」

彼女は俺がもみじと言う名を口にしたので驚いた様だったので補足を入れておく。

「いや、病室に行った時、俺をおじいちゃんと勘違いしてただろ?その時にもみじに笑われたとか言ってたから少し気になってな」

「そうですか、もみじはですね、えっと、なんと言えばいいか…」

彼女が考え込んでいると授業開始のチャイムが鳴った。

「授業始まるから、また放課後にでも聞きに来る」

そう言って席に戻る。

午後も午前と同じくほぼ寝て過ごし授業終了のチャイムで目が覚めた。

眠気まなこをこすっていた俺の耳にふと声が聞こえてきた、それは担任教師の声であった。

「えー定期試験まで残り一週間だ、放課後いつまでも遊んでないで勉強する事〜特に多岡!しっかり勉強する様に!お前が補修だと私の休みが減るんだからな!分かったか?」

そう言って担任は立ち去って行った。

定期試験、すっかり忘れていた、まずい非常にまずい勉強しようにもノートなんてろくにとっていない、誰かに借りなければ、あたりを見渡すと教室に仲の良いやつらはいなくなっていた、どうやらテスト前と言うこともあり皆そそくさと帰宅したようだ、もう一度教室を見渡すとある人物に目が留まる、それは晴天目だった彼女は成績優秀なのでノートはとっているだろう、ちょうど放課後話をする約束もあるし、彼女に頼むことにする。

「よう、晴天目」

「あ、多岡くん、もみじのことなんですけど…」

「その事はとりあえず大丈夫だ」

彼女の言葉を遮って本題にはいる

「悪いんだけど授業のノート貸してくれないかな?コピーしたらすぐ返すから、頼む!」

両手を合わせ必死に頼み込む。

「駄目です。」

彼女の事だから快く差し出してくれると思っていたのだが意外にもあっさり拒否されてしまった、だがここで引き下がる訳には行かない。

「マジで頼むよ!ノートの端に可愛い感じのポエム書いてあったも笑わないから!」

「そ、そんなもの書いてないです!」

「怪しいな本当は書いてるんじゃ無いのか?」

「書いてません!」

そこまで言われると意地でも覗きたくなって来る。

親指と中指で輪っかを作り彼女の眉間に近づける、すると彼女はとっさにぎゅっと目をつむった

彼女が目をつむったと同時に眼鏡を奪い取る。

「え?あの眼鏡返してください」

「断る!」

眼鏡を近くの机に置き、彼女が慌てている隙をつき机の上に置いてあったノートをひったくる。

「悪いな!すぐ返すから!」

廊下を走りながらノートを開く、ノートを開いた瞬間俺は足を止めた、ノートには授業内容が丁寧に書いてあったが足を止めた理由は他にあった、もちろん可愛い感じのポエムが書いてあった訳でもない、足を止めた理由それは、赤、ノートの至る所にある赤黒いシミ、足を止め息をととのえる時に微かに臭った鉄の様な臭い、

そう、これは血で出来たシミ、こんな異常な光景に思考が追いつかない、何故、どうして、いくら怪我が多いと言ってもノートが血塗れになるだろうか?などと思っていると後ろから足音が聞こえる。

コツ、コツ、コツ一歩一歩ゆっくりと近づいてくる、後ろを振り返ると晴天目がゆっくりとこちらに向かってくる、謎の恐怖が俺の足を固定する。

俺の目の前まで来た晴天目は俺の手からノートを取り無言で取り返し立ち去って行った。

窓から差し込む夕日に照らされた晴天目の瞳は紅く光っていた。

次の日学校に行くと彼女の方から話しかけて来た

「あ、あの昨日はすいませんでした、後、これ使って下さい」

そう言って立ち去ってしまう。

何故謝るのだろうか、そして俺は机の上を見るそこには何冊かのノート、恐る恐るノートを開くとそこには定期試験の範囲の授業内容がわかり易くまとめられていた、血のシミは無い、別のノート?まさか一晩で全て書き上げた?だとしたらなんだか申し訳ない。

それにしても昨日感じた恐怖はなんだったのだろうか、なんだか別人を見ている様な感じだった。

色々気になる事はあったが何はともあれこれで定期試験は何とかなりそうである。

 

 

 

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