ソードアート・オンライン 終わりなき世界   作:歌舞伎

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救出と友の苦難

エリス達に協力を決めたコウ。

その日の夜に改めてノエルの実力を確かめる為、フィールドにでた。

 

 

 

ノエル「うひゃーー!!?」

 

フィールドにでて、ノエルは狼型のモンスターに追いかけ回されていた。

 

エリス「今のレベルなら安全な相手ですよ!」

 

ノエル「そう言われても!?」

 

少し離れた場所で様子を見るコウとエリス。

 

コウ「ノエルのあの戦い方って。」

 

エリス「あ、気がつきました?あの子そっちの方に素質がありそうなので、そちらも強化してみようかと。」

 

コウ「相変わらず教え方がうまいね。ナビゲーターみたいだね。」

 

エリス「ナビゲーターですか、いいですね。」

 

ノエル「のんきに話してないで助けてよーー!?」

 

エリス「仕方ないですね。」

 

エリスはノエルの救援に向かい、コウは一人になった。

 

?「お!コウじゃねぇか!」

 

声のする方を見ると、そこにいたのは懐かしい顔だった。

 

 

コウ「クライン?クラインじゃないか!!」

 

クライン「久しぶりだな!お互い無事で何よりだぜ!」

 

コウ「そっちも相変わらずの野武士ずらだな!」

 

クライン「ほっとけ!」

 

冗談を言いながら、互いの無事を喜ぶ二人。

 

コウ「そっちはギルドも結構名前を聞くけど。」

 

クライン「何とかやってるもんだよ。おっ?お前もギルドに入ったのか?」

 

コウ「お前も?」

 

クライン「ああ、さっきキリトに会ったんだが、あいつもギルドに入っててよ。ちょっと安心したぜ。」

 

コウ「キリトが!?本当か!?」

 

クライン「ああ、間違いねぇ。」

 

コウ「そうか、あいつも。」

 

コウは安堵した。友であるキリトはビーターと呼ばれ、嫌な目で見られていた。そのためキリトはソロで動くしかなかった。それは危険と隣り合わせのものだ。だがギルドに入ったことで、多少の心のありどころになってくれるだろう。

 

クライン「お前も心配だったみたいだな。」

 

コウ「まぁ、背負わせちまったからな。だから安心したよ。」

 

クライン「お前も苦労してるな。」

 

「おーい。」

 

後ろからクラインの仲間が呼んできた。

 

クライン「おっと、お呼びだぜ。じゃあな、何かあったら連絡寄越せよな。」

 

コウ「ああ、また。」

 

クラインはその場から去っていった。変わるようにエリス達が戻ってきた。

 

エリス「まったく、そろそろ学習してくださいよ。」

 

ノエル「だってさ!  あれ?コウ何か嬉しいことあった?何だか嬉しいそうだね?」

 

コウ「ん?ちょっとね。」

 

 

 

 

 

それからしばらく経ち。リーナの店にいたコウ達。

 

エリス「うーん。」

 

コウ「どうしたんだエリス?悩んだ声だして。」

 

エリス「実は、前にメンバーがもう一人いるといいですね。言いましたよね?別の用事でしばらくいなかったんですが、今日ダンジョンの攻略が終わったらくる予定だったんですが、あまりにも遅くて。」

 

コウ「まさか!」

 

エリス「いえ、無事なのは確かなんですが、どうやらダンジョンから動いてないんですよ。レベル的には問題ないんですが。」

 

コウ「なら俺が調べてくるよ。」

 

エリス「なら私も。」

 

コウ「いや、エリスは万が一行き違いにならないように、ここにいてくれ。」

 

エリス「わかりました、でしたらノエルを連れていってください。いい経験になるでしょう。」

 

コウ「わかった。」

 

 

 

 

コウとノエルはもう一人の仲間がいるダンジョンにやってきた。

 

ノエル「ここにいるんだね?」

 

コウ「ログを見る限りはそうだね。ギルドに入ったから、俺も反応は追えるみたいだけど。」

 

ノエル「ならさっそく救出だー!」

 

コウ「あ、でもその前に、俺その人の名前も容姿も知らないんだけど。」

 

ノエル「そうか!えっとね・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

ダンジョンの奥。仲間のプレイヤーは物陰に隠れて息を潜めていた。

 

「油断した、いつものダンジョンだと思って無理してたら、まさかトラップの落とし穴に落ちて地下の隠し部屋に落とされるなんて、しかも出口も見つからないし、モンスターと戦いながら逃げているうちに回復結晶を落としてしまうなんて。不幸だわ。」

 

物陰からそっと観察していると、狼型のモンスターに見つかってしまった。

 

「しまった!?」

 

すぐに剣を構えた。

 

「HPはもうイエロー、数も多い、ここまでなの・・・いや!諦めないって決めたじゃない!不幸を越える強さを身に付けて見せる、彼のように!」

 

覚悟を決めた。狼型のモンスターが襲ってきたその時。

 

 

ノエル「うきゃーー!!」

 

突然ノエルが落下してきてモンスターを押し潰した。

 

「え?ノエル?」

 

ノエル「いたたた。あ!いたー!ほらやっぱりいたよ、どうよコウ。」

 

「え?」

 

ノエルが落ちた後にコウは着地して、降ってきた。

 

コウ「ただの行き当たりばったりだろ。大分ダメージ受けてるし。」

 

ノエル「本当だ!?回復結晶ちょうだい!」

 

コウ「まったく。それとこれは君に、久しぶり、アネット。」

 

アネット「コウ、どうしてあなたが?」

 

コウ「とりあえず話は後だ。アネットは休んでいてくれ。ノエル、昨日の復習だ。」

 

ノエル「でも上にいたのより強そうだよ。」

 

コウ「大丈夫、今のノエルの腕なら問題ないよ。昨日エリスに教えてもらった事を思い出して。」

 

ノエル「何だったかよく覚えてないけど、やるぞー!」

 

 

 

 

 

 

その後、出口に向かってルンルンな気分で歩くノエル。その後ろを歩くコウとアネット

 

アネット「まさか、聞いていた新人があなただったなんて。」

 

コウ「俺もノエルから名前を聞いて驚いたよ。まさかエリスのギルドに入ってたんだな。」

 

アネット「あの後はじまりの街に戻って、エリスとノエルと知り合ったの。丁度あなたの話を聞いていてやる気をだしていたから。私も不幸を退ける強さを身に付けたくて、一緒にギルドを作ったの。」

 

コウ「随分と成長したな、最初だったらマイナスに考えていたんだろうけど、誰か諭してくれたのかな。」

 

アネット「・・・ここまで言ってもわからないのね。」

 

コウ「何か言ったか?」

 

アネット「何でもないわ。」

 

ノエル「ねぇねぇ!!あれ見て!」

 

ノエルに呼ばれ、指差す方を見てみると。そこには通路の真ん中にレバーがあった。

 

コウ「こんなところにこんなものはなかったはずだ。」

 

アネット「条件を満たすと現れるものかもしれないわね。」

 

コウ「とにかく慎重に「たぁ!」ちょっとノエル!?」

 

ノエルはレバーを押してみた。すると壁だと思っていた場所が扉になり、そこからモンスターが溢れてきた。

 

コウ「やはり罠だったか!」

 

ノエル「ごめん!!」

 

アネット「待って!部屋に誰かいるわ!」

 

アネットに言われ、中を見てみると確かにプレイヤーが数人いた。

 

コウ「!! アネット、ノエル、入り口付近は頼む!」

 

コウは一気に駆け出した。

 

 

 

 

 

 

迂闊だった。新しくトラップがあるなんて、皆のレベルじゃ厳しい。

 

「うわあああ!」

 

テツオがやられた!?他の皆は?駄目だ間に合わない!サチは!?まずい、囲まれてる。行かなくちゃ!

 

だがモンスターがそれを遮る。必死に倒して救出に向かおうとするも、数が多い。

 

キリト「サチ!」

 

サチ「キリト!」

 

後一歩、後一歩の時、サチの背後をモンスターが迫る。

 

キリト「サチ!!」

 

コウ「はぁ!」

 

サチを背後から助けたあのプレイヤーは。

 

キリト「コウ?」

 

コウ「キリトか!?何でここに?まあいい、話は後だ!」

 

 

 

 

 

それから二人は何とかモンスターをすべて倒した。

話を聞くと、キリトが入った月夜の黒猫団はリーダーがホームを買いに行っている間、驚かそうとしていつもより少し上のダンジョンで稼ごうとした。キリトはいつもの所で言いと言うも、メンバーは強気になっており、キリトも自分がいれば大丈夫だと思ってしまった。

この時キリトは自分のレベルと、ビーターであることを隠していた。

結果、ダンジョンに入り宝箱のトラップにかかり、閉じ込められてしまった。その為キリトを含んだ5人の内3人がゲームオーバーになった。

コウ達が押したレバーは扉の解除だったのだ。

何とか救出したキリトとサチを連れて脱出した一同。

キリトは真実をリーダーに話した。コウ達も後で見守っている。

 

「ビーターのお前が、僕達に関わるべきじゃなかったんだ!」

 

その言葉に傷つくキリト、その後リーダーはアインクラッドから飛び降り自殺した。あまりの事に助けることができなかった。

 

サチ「キリト、キリトのせいじゃないよ。」

 

キリト「いや、俺のせいだ。俺が皆を・・・」

 

キリトはウィンドウを操作し、ギルドを脱退した。

 

サチ「キリト!」

 

キリト「俺は君といる資格はない。」

 

キリトはその場を去ろうとする。

 

コウ「キリト!」

 

キリト「彼女を頼む。」

 

コウは歩いている友になにもできなかった。仲間を助けることはできたが、友の心には傷が増えてしまった事に、悔しさが込み上げた。

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