東方水辰閣 ~巫女が二人で幻想入り~   作:ビーグル

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前話における解説を書き殴るコーナー
「百年少女」:霊夢にとっての百年は一年程度。「時間の流れって早いのね」みたいな。
「萃香と霊夢」:元は監視役だった萃香も、今じゃ立派な"おかあさん"役です。
「嘘」:捕らえ方の問題です。少なくとも蘭菊は神様たちに騙されていました
「憎悪の呪い」:呪いの効果は人それぞれですが蘭菊の場合、良くて昏睡、悪くて失血死でした

今作品での霊夢は、もはや操り人形。チートキャラを除外した結果でした。霊夢ファンごめんなさい
それでは、どうぞ


第陸話 「黄昏と非情」

 

 

『・・・もう ・・』

 

意識が混沌としている

何処からか聞こえる声

それが近くなのか遠くなのか

誰の物かも判らない

 

『だから・・を・・』

 

何の話をしてるんだ?

私にも教えてくれ

 

『・・・を造る』

 

『・・を材料に使えば恐らく・・』

 

つくる?

何を?

 

四方から飛び込んでくる声に

耳を向けようと振り向く

しかし自分の頭がどっちを向いているのかわからない

尚も声は殴りつけるように飛び交っている

 

何だ?

何を言っているんだ?

私にも聞かせてくれ!

 

『■■を 複製する』

 

 

 

 

 

気付けば、布団が壁まで飛んでいた

ベッドの上に座り込む形で飛び起きたらしい

額を流れる汗を拭い、初めて

自分が”悪夢”から目覚めたと気付いた

 

正直なところ夢の内容なんて覚えていない

しかし汗の量が尋常ではなく

今も息は荒々しい

これは悪い夢から醒めたと言う典型的な起き方だ

 

「嫌な、夢だったな・・」

 

誰かの声を聞いた

いや、会話だったような気もする

誰かが何かをする

何かをしようと話している夢

その最後の言葉を聞いたとき、言い知れぬ恐怖に飛び起きた

何と言ったかなんて覚えちゃいない

ただ、全身の血が逆流するほどの悪寒が走ったことだけは憶えている

 

「くそっ・・ついさっき見ていた夢なのにな!」

 

もやもやした頭を両手で掻き毟る

そんなことした所で降って湧いてくる訳ではない

夢なんてものはそういう物だ

どんなに”夢中”で居られる夢も所詮は”夢の中”の話

起きれば全てを忘れる

そんなことに一々腹を立ててなど居られない

それは判っている

 

だが、今回は違う

何かが違う

憶えて無くちゃいけなかった

知っていなければならない

そんな危機感にも似た焦りが、心の中にあった

 

なぜなら・・

 

 

 

 

 

 

その日はとても静かだった

いや、此処は常に静かだ

家主が留守なのはいつものこと

また此処を訪れる者がいないこともいつものことだ

来る者達は皆、主が居ないと判るとすぐに帰ってしまうから

故にいつでも此処は静だった

 

しかし、今は違う

 

『おはよう。随分酷い顔ね』

 

主は確かにそこにいた

幻想郷を現世から乖離する大結界

それを絶えず維持し続け

其処に住まう人間たちを護り続けてきた”博麗霊夢”は

確かに其処に居たのだ

なのに─

 

『珍しいと思わない?

 こんなにいい天気なのに誰も来ないなんて・・

 あ、でももう一人来てたか』

 

鼻で笑いつつこちらに向けられた

半分しか生きていない瞳

 

 

 

ある日

何の前触れも無く

また、根拠も無く

霊夢の能力が 消えた

 

ただ空を飛べないだけなら未だしも

札は宙を舞わず、針を持つ手も

降りぬくことさえ出来ずに下ろされる

霊力はおろか、生きるのに必要な体力さえも無くなっていた

其処にあるのは

濃厚な”死”の兆し

その発覚からわずか五日の内に

霊夢はもはや自分の足で歩くことすら儘なら無くなっていた

 

 

 ─ 霊夢が死ぬ?

 ─ そんなことあるわけがない

 

皆が皆、口を揃えて言う言葉が

出来ることなら現実であって欲しかった

逸早く行動に移った紫や永琳、それにパチュリーも

独自の方法で霊夢の命を繋ぐ手段を探し回った

古くから伝わる古代の万能薬

あらゆる病気を治癒する薬草

身体の異常を消し去る儀式魔法

その他多くの対策が講じられた

しかしそれら全てが水泡に帰し

ただ時間だけが流れた

 

 

 

あいつは今、柱にもたれかかり

縁側に座りながらぼんやりと空を眺めている

 

─疲れているのか?

 

普段ならそんな言葉を掛けてしまいそうなほど

両足は重力に任せて投げ出され

左右の手の平は表裏ちぐはぐに膝の上に乗せられている

 

『こうして見ると、やっぱり空って高いわね

 私・・どうやってあそこを飛んでいたのかな・・』

 

大空を縦横無尽に駆け回る妖怪や妖精と対等に立ち向かうため

博麗の巫女が獲得した飛行の能力

それが失われた今、空は霊夢にとって

見上げる存在でしか無くなっていた

歩く時に出す足を気にすることが無いように

空を舞うことに何の抵抗も疑問も抱かなかった

その方法さえ意識することは無かったのだ

 

「連れて行ってやろうか?」

 

気付いた時には、そう口にしていた

言った直後、私は後悔しかけた

しかし返ってくるのは軽く振られた首の動きと

ほんの小さなため息

 

『もう十分に飛んだから』

「・・・ッ!

 何が十分なんだよっ!!」

 

叫んだ

もはやその理由すら曖昧なほどに

自分の気持ちの整理も付かないままに

声荒げて反論した

目を丸くして見つめる霊夢を見て

さらに心が苦しくなった

無理もない

それが普通の反応なんだ

だが・・

 

「助からないわけ無いだろ?!

 皆頑張って手を考えてるんだ!

  お前が諦めたら意味が無いじゃんか!!」

 

それまで小さく笑っていた顔から 色が消えた

 

『私がいつ頼んだのよ』

「・・は?」

 

予想外の返事に、私は湧き起こる怒りを抑え切れなかった

 

「お前・・何言ってんだ・・

 このままじゃ死んじゃうんだぞ?」

『あら、それなら幽々子のお仲間ってこと?

 何だか楽しそうね』

 

先程と同じようにカラカラと笑っている

でも、私は笑えなかった

霊夢はたとえ死んでも、魂がこの幻想郷(せかい)に留まるとは限らない

それは冥界に住まう者から聞いていた事実だ

これまで多くの異変を解決する中で

あらゆる妖気、霊気そして魔力に中てられ続けてきた霊夢の魂は

博麗の巫女としての力により均衡を保ってきた

死によって魂が、肉体を離別するということは

それまで力を安定させてきた”器”を失うことになる

そうなれば魂は往くべき場所を認識できず、飛散してしまうという

 

 

 

 

 

 

 

 

─散り散りになるなら集めればいいだろう?

 

それは冗談のようであり、解決に繋がればと願って口にした言葉だった

しかし、

 

─貴女は降り注ぐ雨の全てを集めることが出来る?

 大粒の雨なら或いは可能でしょうね

 でも霧雨なら? 完全に霧の状態なら?

 それを元の配列に戻し、一箇所にまとめる術は?

 肉片を集めるのとは訳が違う

 しかも一定の方向性を持たないものであれば尚のこと

 

返ってきた言葉は

もはや一縷の望みも無いと十二分に知らしめるものだった

 

「じゃあどうすればいい・・」

『最も端的に言ってしまえば、”死なないようにする”ことね

 簡単なようでいて、恐らく最も困難な方法でしょうけど』

 

霊夢を死なせない方法

それは幾つか存在した

だがそれらには大きな難題を孕んでいた

霊夢自身の意思だ

あいつが「死にたくない」と思わない限り

これらの方法を行使することは出来ない

生への渇望、死への恐怖、自分という存在の確立

その全てを あいつは放棄していた

 

だがそれを律儀に承諾するほど素直な奴は

この幻想郷にはいない

尚も多くの者達が自分らが最も得意とする分野で

霊夢を救う可能性があるものを片っ端から施した

その間にも見る見る衰退していく霊夢

 

能力の消失発覚から半月が過ぎた頃

霊夢は既に一日の大半を神社の中で過ごすようになっていた

もはや見るに耐えなかったのだろう

紫がついに、ある決断をした

 

 ─ 死の境界を失くす

 

つまり決して死なない身体にしてしまうということだ

しかしそれは根本的な解決にならないことは皆も

紫自身も判っていた

ただ生きる時間が暴虐に延びるだけ

そんなものは、生きる屍と何も変わらない

霊夢は言うまでも無く反対した

空も飛べず、人間らしい生き方さえまともに出来ない身体で

この先永遠に生きていくなんて御免だと

それでも、霊夢を失うわけにはいかない

大結界のことだけじゃない

紫本人の希望でもあった

対して、霊夢が言い放った言葉は─

 

『それなら私は・・この幻想郷(せかい)を呪ってやる

 決して死ぬことのない醜い身体を引きずり回し

 あらゆる憎しみをばら撒いてやる・・』

 

その貌は、もはや生きた人間の物ではなかった

幻想郷を護る、それを己が使命としてきた巫女の口から出た

破滅を望む言葉

その憎悪を受けた紫は、それ以来話を持ち出さなくなった

 

ならばと、次に手を下したのは永琳だった

その方法はあの蓬莱の薬

輝夜、永琳、そして妹紅のように老いることも

また死ぬこともない”人間”として生きていく

それは紫がしようとしていた事と何も変わらない

しかし永琳の心の強さがそうしたのか

「全責任を私が持つ」と言い、霊夢への食事に

密かに薬を混入し振舞ったのだ

そのまま食事を済ませれば、霊夢の死は永遠に訪れない

だが意外にも、それを阻んだのは輝夜と妹紅だった

 

─霊夢には死んで欲しくはない

 だが自分らと同じ道は歩ませない

 

そのことを知った霊夢は

永琳を激しく罵り、あらゆる罵声を浴びせ掛けた

そして、それ以来

一切の食事を摂らなくなった

 

紫と永琳の事が知れ渡ると

神社にはもはや誰も訪れなくなった

私と萃香、そしてアリスがほぼ毎日様子を見に来ていたが

日に日に痩せこけていく霊夢を見ることに耐え切れず

今では私だけが神社に脚を運ぶ存在となった

 

 

 

霊夢の力が失われて一月

珍しく縁側に座りたいといった霊夢を

抱き上げて運んでやった

 

その余りの軽さに 泣きそうになった

 

 

 

 

 

 

 

 

ひとしきり笑った後、霊夢は顎を少し上げて空を見た

 

『昨日ね、珍しい客が来たの』

「・・・客?」

 

わずかに首を傾け視線を庭先に向ける

其処には何時の間に植えられたのか

三輪ほどの向日葵の花が夕暮れの風に揺れていた

 

『幽香よ』

「それは、確かに珍しいな」

 

風見幽香は、私やアリスと同じ位に

霊夢とつながりの深い者の一人だ

普段会っている訳でもないが、面と向かえば

まるで意識を合わせたかのように会話が出来る

そんな妙な絆が私たちにはあった

 

「何を話していったんだ?」

『別に。ちょっと昔話を、ね』

「それは穏やかじゃないな

 あいつの昔なんて黒い歴史が多そうだ」

『魔理沙がそれを言う?』

 

可笑しそうに目を細めて笑っている

そのまま目を閉じて口元を緩ませた

 

『向日葵も、”雨”が降れば萎れるのね』

 

普段は他者を寄せ付けない

圧倒的な暴力と、不適な笑みの耐えない幽香

他人のことを気遣うことなど

きっと生まれてこの方した事は無かった

その幽香が人目も憚らず取り乱す姿を見た人物は、

後にも先にもこの霊夢だけだろう

 

『魔理沙はどう思ってる?』

「・・え?」

 

どう、とは何を指しているのか

霊夢の死について?

それは今まで嫌と言うほどに言ってきた

そう、私は嫌だ

霊夢には死んで欲しくない

だが、霊夢はそのことを言っているのではない

 

『私の存在する意味』

 

霊夢の存在する意味

今まで考えたこともなかった

居ることが当たり前だった

会いに行けば会える

それが霊夢だった

 

『それってさ、やっぱり結界のことになるのかしら』

 

結界のための存在?

そんな馬鹿な

そんな筈無い

確かに霊夢は結界の維持に貢献してきた

紫が造ったとされるこの幻想郷も、その秩序たるものを確立させたのは

博麗の巫女なんだ

でもそれだけじゃない

いや、むしろ そんな事は

 

「関係ないだろ・・

 お前が必要なんだよ。私も他の奴らも」

『・・・そっか』

 

声が、小さくなった

 

「おい・・・霊夢

 まだダメだぞ・・まだ寝るなよ! 話の途中だろ!?」

『そんな大声出さなくても、まだ起きてるわよ

 夕日もまだ顔を出してるじゃない・・』

 

だがその声は先程までのそれとは違っていた

耳を澄まさないと聞こえないほどに小さい

胸の動きも遅くなっていく

 

 ─ 霊夢が 消える

 ─ いやだ こわい

 ─ まだ  はなれたくない!

 

「私ひとりなんて嫌だぞ!

 今まで一緒に異変を解決してきたじゃないか!

 これからもやって行こうぜ?!」

 

無理して笑顔を作る

もはや空元気なんてものじゃない

消えていく火に縋り付く蟲のように

霊夢を自分の傍に縛り付けておきたかった

 

ゆっくりと瞼を閉じる霊夢

 

『当たり前よ・・

 貴女ひとりじゃ、ふあんで・・』

「おい、霊む・・ッ!」

 

その時

神社の周りに無数の気配が満ちた

何時からそこに居たのか

夥しい数の妖怪、不浄霊が

縁側に座る巫女を見つめていた

 

 ─ミコ・・モウスグ・・

 ─シ・・死・・・

 ─ニク・・・ニク・・・!!

 

「お前らっ!!

 霊夢が戦えないからって今更報復に来たってのか?!」

 

過去に霊夢に退治された者

仲間を滅せられた者

ただ喰いたい衝動で動いた者

片腕や片足、果てには胴体に頭部

あらゆる肉体の箇所を失った者もいれば

五体満足で涎を垂らす者

人間を卑怯だと蔑みながら

自らはこうして動けない者を詰り殺す

その矛盾にも、腐りきった顔や心にも反吐が出る!

こんな奴らに喰わせる親友なんざ持っちゃ居ない!

 

「ふっざけるなァ!!

 貴様らそんなに滅ぼされたいかァッ!!」

 

一喝、そして

溜めなしの特大魔砲を撃ち放つ

前方に居た妖怪たちは逃げる間もなく数十匹ほどが消し飛んだ

 

「聞けバカ野郎共っ!!

 この先、此処で異変を起こそうなんて考えた奴は

 この私が百万回ブッ飛ばすッッ!! 憶えとけッ!!」

 

再度放たれた魔砲は、逃げ去ろうとしていた不浄霊をかき消し

他の妖怪たちの隣を掠めて空へ消えた

息を荒げ、尚も空を睨みつける

 

─霊夢は私が守る

 異変の黒幕なんてすぐに片付ける

 私が絶対に霊夢をた

 

『無理するんじゃないわよ、ばか』

 

「・・ッ!!」

 

 

”彼女”の手が音も無く膝の上に落ちていた

私は、何処かに居るであろう”誰か”に向かって叫んだ

 

 ─ 何故こんな結果を望んだ

 ─ 何故彼女を救ってくれなかった

 

日の沈んだ神社の庭で

動かなくなった彼女の目の前で

私はいつまでも泣き叫んでいた

 

 

 

 

 

 

◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆

 

 

 

 

 

いつの間にか瞼が開いているのに気付き

自分が夢から醒めたことを認識した

 

「随分と古い夢を見たもんだ」

 

そのまま身を起こそうかと思ったが

まだ時は子の刻

やや早めに床に就いたとは言え

起きるにも早すぎる時間だ

 

今日は実に色々なことがあった

外来人が数年ぶりにやってきて

そいつの友人を探し回って、同時に観光にも付き合って

久しぶりに”あの時”の話をした

そのせいもあって、あんな夢を見てしまったのだろう

全く、本当にどうかしてる

アイツに会ってからこっち

何とも調子が乱れて仕方ない

まぁ、明日になればまた会うだろうし

その時はもっと違うところに案内しても─

 

 ─ 魔理沙・・聞こえるか

 

ベッドの傍に置いてあった人形から

聞きなれた声が聞こえる

この時間に掛けてくるなんて目的は一つしかないが

声の調子が妙だった

 

「どうした、萃香

 飲み相手なら蘭菊にでも頼んでくれよ」

『(・・・奴らが動き出した

  直ぐに紅魔館へ向かってくれ)』

 

身を起こして床に足を下ろした

通話用の霊玉を仕込んだ人形から聞こえる声は

確かに萃香のものだった

何かあったらと神社にも一体置いていたので間違いはない

 

「どうした? 何かあったのか?」

『(・・蘭菊がやられた

  厄介な呪いを食らっていたせいで大量に血を吐いて

  今、天狗に薬師の所へ運んで貰っている

  私も分身を送って様子を見るつもりだ

  頼む・・紅魔館へ急いでくれ)』

 

事態は最悪の状況となっていた

 

─蘭菊がやられた?

─厄介な呪い・・?

 

もしや諏訪子に何かされていたのか?

だとすると何で今頃?

始めから狙いが蘭菊だとしたら神社に居る時に

幾らでも仕掛ける隙はあっただろう

 

あれこれと考えを模索していたら、

再度人形から通信が入った

 

『(魔理沙、今どの辺りだ? 正門か?)』

「ああ、悪い・・考え込んでて未だ家の」

『(遅っせぇよ馬鹿ッ!!

  こっちはもう着いた! さっさと来い、ノロマ!!)』

 

萃香の激昂を聞き

窓を蹴破って外に出た

最低限服装を正し、ものの数秒で紅魔館に辿り着く

 

案の定、先に着いていた鬼が

文字通り鬼の形相で待ち構えていた

 

『あと二秒遅れたら前歯をへし折ってやる所だった』

「済まない。直ぐに話を聞かせてくれ

 図書館でいいか?」

『ああ』

 

直ぐ後ろで腕組みながら話す萃香に

今はまともに目が合わせられそうも無い

あのノンビリ屋がここまで息を荒げているのは

それだけ事態が切迫していることを証明している

人形を掴み、図書館へ通信を開始する

 

「パチュリー、起きてるか?」

『(私が寝ると思ってるの?)』

「悪いが図書館を使わせて欲しい

 出来れば結界を張って、お前にも聞いてもらいたいんだ」

『(来るなとは言わないけれど

  せめて理由くらい教えてくれないかしら)』

 

少々小声で話していた私を跳ね除け

人形を鷲づかみにする鬼

 

『おいよく聞け、しそ饅頭。

 館ごと地層の一部にされたくなかったら

 とっとと場所を作れ』

 

それだけ言うと人形を投げ返してきた

哀れ、アリス特製の通信人形は見るも無残な程に

握り潰されていた

通話機能が生きているのが不思議な位だ

 

『(・・・何しでかしたのよ。

  とばっちりを受ける覚えは無いのだけど)』

「スマン・・事情は話す。

 今は言うとおりにしてくれないか」

 

そういうと二人の直ぐ傍に魔方陣が現れる

 

『(直通の陣を組んだわ。入ってらっしゃい)』

「ああ、恩に着る」

 

萃香は何も言わずに先に入ってしまった

あぁ・・これは一発位は覚悟しておかないとな・・

 

 

 

 




パチェ「しそはともかく、饅頭って何よ」
萃香 「語呂が良くてつい」
こぁ 「しwwそww饅ww頭ww」

赤いお屋敷パート その2
とかいいながら結局図書館に入るまでになってしまいました
書いてるうちに加筆で長くなるのはお約束ですよね。
萃香があんなキャラになるとは思いませんでした・・
 やべぇ、熱いぞこの鬼っ子!    (良ければ次もドウゾ。)
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