転生者はやる気のないチート野郎   作:名前?何でも良いよ

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file10 魔法学校

試験会場に入った俺はニコニコと試験管をしているサラさんに面接中である。

 

どうしてこうなった?

 

いやいや生徒会長が試験の試験管とかおかしいだろ...。てか何でこの人こんな笑顔なの?そして俺が困っているのには理由がある。この面接では嘘はつけないのだ。嘘を言ってもバレると言った方がいいか。試験会場全体に虚偽を見抜く魔法がかけられており尚且つ生徒会長も魔法を使い嘘を言っているのか確認しているのだ。

 

つまり。

 

「では貴方の名前を教えてくれるかしら?」

 

この質問に対してライトと言えば嘘をついたとバレてしまうのだ。面倒事から逃げたかったのに面倒事を増やしてしまうとは...。

 

「レツです」

 

「ふ~ん。へぇーレツ君ね~」

 

生徒会長は嬉しそうに何かを紙に書いている。他の試験管、先生だろうか?二人いるがどちらとも不思議そうな顔をしている。 

 

「んん。えーそれではレツさん。得意な魔法を我々に撃ち込んでみて貰えるかな?」

 

「え?あー分かりました」

 

試験管の一人が魔法を撃ち込んでみてくれと言ってきて驚いたが防御魔法を張っているので魔法を使えるか試すのだろう。恐らく人数が三人いるのは防御魔法が破られる恐れがあるため保険だろう。

 

「と、その前に確認なのですが三クラスあると伺いましたが初級魔法しか使えない場合は一番下のクラスに入ることになるんですよね?」

 

俺の言葉を聞いて試験管二人はサラさんを見る。サラさんは口笛を吹いていることからこの仕組みは秘密のようだった。

 

「生徒会長...あまり勝手な事をされては困りますぞ」

 

「えー?私に何か文句でも?」

 

生徒会長の言葉で試験管が張っていた防御魔法は砕けちり部屋の空気が淀む。威圧なのか魔力を込めたのか定かではないが試験管二人は気絶する寸前だった。

 

「あの生徒会長」

 

「何かしら?」

 

俺の問いに笑顔で答えるサラさん。部屋の空気は元に戻り試験管二人も呼吸を荒くはしているが平気みたいだ。

 

「試験を始めたいのですが...そちらの試験管はもう防御魔法使えないみたいですし生徒会長にお願いしてもいいですか?」

 

試験管二人は満身創痍で立っているのもやっとのことだろう。

 

「ん~。良いわよ♪それじゃあ楽しませてね?五宝の妖精よ我を護りて守護と為せ。五宝陣 アラクネ」

 

星のような輝きを帯びた光が生徒会長の前に散り散りになりまるで五芒星のようになった。その輝きは美しくだが力強さを感じた。今のは精霊魔法の一つで精霊と契約していないと発動出来ない魔法だ。契約が必要な魔法は知識があったとして発動することは出来ないので俺にも使えない。

 

「ふぅー。ファイヤーボール」

 

「え?」

 

俺が使った魔法は火の初級魔法のファイヤーボールで初歩中の初歩の魔法だ。そんな魔法を対して魔力も込めずに無詠唱で大層魔力を練り込んである防御魔法に使ったのだ。生徒会長のサラさんからは戸惑いの声が漏れている。

 

「ファイヤーボールですか。初級魔法ですね。入学おめでとうございますレツさん。貴方はCクラスになります」

 

と放心している生徒会長を放置して話が進んでいく。目が点になっている生徒会長に俺が思うことは一つだ。ざまぁ。

 

試験を受けていた教室を出ると眼鏡をかけた教員だろうか年は30~40辺りの人がおり教室まで案内された。教室には既にざっと数えると60人くらいがおり机と椅子は無く皆床に座っている。何人か若干浮いていたり座布団ひいたりしてるけど。

 

「けっまだ増えんのかよ」

 

赤毛でつり目の不良少年ぽい人が呟いた。先生は俺を教室にいれると歩いて先程来た場所を戻っていく。

 

「はぁー流石に狭いよね~」

 

「確かに能力値低いけどよ。この扱いはねーよな?」

 

教室を見渡すと端から端まで埋まっている。ここの何処に座れと?取り合えず狭いのなら拡げれば良いじゃないか。と誰かが言っていた気がしたのでそれを実行することに。

 

「歪みをもたらせ螺旋の中で我は求める空白の地。ディメンション」

 

教室全体の空間が歪み元々そこまで広くなかった教室は今や200人入っても大丈夫な体育館程の広さになった。教室の中の空間を歪めたので外から見ても大きさは変わらないし問題はないだろう。

 

「なっ!何が起こったんだ!?」

 

生徒が何人か騒ぎ出す。いきなり空間が捻れれば驚きもするか。

 

「ねえねえ~これは君がやったの?」

 

蒼色の瞳に赤い髪の女の子が話しかけてきた。胸はDくらいか?かなり大きいが身長は低く150前半くらいだろう。

 

「そうだけど?」

 

「へえ~凄い♪でもこんなことが出来るならAクラスなんじゃないの?」

 

さて面倒事は、次から次に舞い込んでくるものだ。ここで手を抜きました、と言うのは簡単だが再テストなんてことになったら面倒くさい。

 

「俺が使った魔法はあくまで空間を歪める魔法。攻撃魔法は苦手なんですよ」

 

「へえ~そうなんだ。あ、私の名前はアリス。アリス ラ ランバニー。家名は好きじゃないからアリスって呼んでね。得意魔法は風♪よろしくね」

 

この流れだと俺も自己紹介しなければいけないだろう。

 

「俺は、レツ。得意魔法は特にないけどある程度の初級魔法は使える」

 

まあこの辺が無難だろう。

 

「やあ、この教室を広くしてくれてありがとね。僕は、アル。アル サイネ レコンキスタ。僕もアルって呼んでくれると嬉しいな」

 

話に入ってきたのは、美少年だった。というか、転生してから美少年と美少女と美幼女にしか会ってない気がする。

 

「おいてめぇ...何者だ?」

 

赤毛の不良少年に聞かれる。というかこの赤毛不良少年、どうしてCクラスにいるの?魔力量的には、Aクラスにいてもおかしくない程満ちている。先程話しかけてきたアリスとアルもBクラスには、入れるくらいの魔力はありそうだ。なのに何故?

 

「別に、ただの一般ピーポーですが?」

 

「一般ピー?...よくわかんねえ事ほざいてんじゃねえよ。どうしてお前みたいな化物がこんな最底辺なクラスにいるんだって聞いてるんだ!」

 

成程、こいつは俺の魔力量を先程の魔法で察したのか。そこまで魔力使ってなかったが余程目を凝らして見てたんだな。

 

因みに現在の不良君との話は、周りには不良君が俺を罵っているようにしか聞こえない。そこは、詠唱破棄で対応している。聞かれるのもめんどくさい。

 

「確かに不良君の言う通り、俺は手を抜いた。でもそれは不良君もだろ?」

 

「...ちょっと待て。その不良君は止めろ。俺の名前はレイク。レイク ラ レイクだ」

 

ぶっ...家名にレイク入ってるのに名前にもレイク入れてやがる笑。

 

「だ、ダブルレイク」

 

「んだとてめぇ!!」

 

どうやら気にしてるらしい。そうとうお怒りだ。

 

「全てを破壊せし理よ!俺様に力を寄越しやがれ!!」

 

こいつ...顔に似合わず精霊と契約してやがる....。ここの会長が護りを得意とする精霊だったが完全に力を得意とする精霊だな。

 

「エレメント・レイ!!」

 

不良君の掌に光の槍が現れ俺を穿つために構える。音声は変えてるが見えてる状況までは変えて無いんですけど?つまり周りの生徒には、不良君が俺を罵りながら明らかにCクラスではない威力で攻撃しようと見えているわけで...。

 

「きゃーー!」「おい!誰か先生呼んでこいって!!」「あんたが呼んでくれば良いでしょ!?」

 

うん。カオスだな。

 

ていうか、普通こんな威力の魔法使うか?ダブルレイクって言っただけだよ?

 

さて、選択肢は3つだ。

 

1、ダブルレイクを技もろとも吹き飛ばす

2、バニッシュで技だけ消す

3、死.....痛い....防御魔法で耐える

 

「はあ....岩礁烈鉄」

 

目の前に岩の盾が拡がり光の槍とぶつかる。普通なら魔法の階級が上である、エレメント・レイが貫通するのだがそこは俺。

 

魔法量が違いすぎるので力押しである。

 

精霊魔法を上級魔法で止めるという非現実的光景は、Cクラスに根強く刻まれるだろう。

 

輝きを放っていた槍は行き場を無くしたように消えていった。恐らく魔力が切れたのだろう。

 

「そん、な....」

 

最後に倒れながら呟いたレイクに対して俺は、どうやって今からこの教室に入ってくる人に説明したものかと考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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