艦名:陸奥
年齢:
0
彼女は引き取られた長門が引き取られた親戚の家の娘で、長門とは仲良くしていたらしい。
「なあ桐ケ崎これとこれならどうだ?」
「いやダメだ、それならこれも追加じゃないと」
「む・・・仕方があるまい・・・」
「・・・あなたたち何やってるの?」
「げ、む、陸奥!」
「っと・・・来たか」
「提督さん?何してるのかしら?」
「見てわからんか?写真の交換会だ!」
「・・・は?」
わけのわからないといった顔でこちらを見てくる陸奥。なんでそんな目線を向けてくるんだろうねおかしいね。
「ち、違うんだ陸奥!これは!」
「いいのよ長門、あなたが小さい女の子にしか興味がないなんて前から知ってたことだもの」
「私はロリコンなんかじゃ・・・ってなんで知ってるんだ!?」
「だっていつも近所の小学生に向ける視線やアルバムの小さい頃の私を見る目が明らかにやばかったじゃない・・・むしろなんでバレないと思ってたの?」
「ば、バレてた・・・一番バレて欲しくなかった人にバレてた・・・」
「うわぁ・・・」
「で、問題は提督です、あなたは何故こんなことを?」
「お、俺は・・・」
くそ、まさかこんなに早く帰ってくるとは思ってなかったな・・・もうちょっと時間がかかるとのことだったが、まさか、長門の罠・・・
「死にたい・・・一番の親友に私の性癖がバレてたなんて・・・」
いや、ねえな、もう色々ねえなこれは、となると・・・なるほどね
「戦艦の代表は長門だが、長門は隠れ蓑でお前が裏から操ってるって感じか」
「何を言ってるのかしら?長門は確かにダメでロリコンだし泣き虫だけど、それでも優秀なのよ?・・・まあ、人を信じやすいのが長所であり短所といったところだけども」
「陸奥、お前ほとんど短所しか挙げてないぞ・・・わざとか、わざとなのか!?」
「いいから長門は黙ってて」
「(しゅん・・・)」
すっかり大人しくなった長門さん、心なしか頭についてる角みたいなやつがしゅんとなってる。
「ま、五艦会の子達はどの子も曲者揃いだから長門みたいな純粋な子も必要だったのよ」
「まあ確かに俺がロリコン・・・いや、
「・・・やっぱり、あなたも前の提督さんと同じで処理すべきゴミのようね?」
「おいおい、どこをどう見たらそんな判断になるんだ?」
「あなたを放っておいたら駆逐艦の子達に何するかわかったものじゃないもの」
「何もしねえよ!ていうかそういう点なら長門だってどうにかしないとまずいだろうが!」
「長門なら大丈夫よ、この子に駆逐艦に手を出す度胸があったら今頃この子は檻の中よ」
「流石に言いすぎ・・・」
「何か言った?」
「いえなんも・・・」
「やめてやれよもうそろそろ哀れになってきたんだけど」
「それで、あなたはどうするつもりなのかしら?」
「どうするつもりって・・・どういうことだ?」
「はぁ・・・あなたはここに艦娘達のメンタルケアをしに来たのでしょう?」
「そうだ、だからとりあえず吹雪たちを何とかして早く本来の仕事に・・・っ!?」
移りたい、そう言おうとしたとき、目の前の陸奥から吹雪型の奴らとは比較にならないほどの殺気を当てられる。
「あなたが?私たちのことを何も知らないあなたが私たちの心を本当に癒せると思ってるの?」
「そんな事思っちゃいねえよ、俺なんかが人の心を癒せるなんて到底思っちゃいねえよ」
「じゃあ何故あなたはここにいるの?」
「・・・仕事だからだ、こっちとしてもこんな危ない場所にゃ来たくないさ」
「そう、じゃあ簡単なことね」
「・・・なんのつもりだ」
「あら、意外と冷静なのね?こうやって砲身を向けられているのに」
陸奥は砲身を向けながら聞いてくる、装備っつうのは指輪とかペンダントとかそういうのだとは聞いていたがこんな早く展開できるとは聞いてねえぞ・・・
「お生憎様もう一生分吹雪型の子らから向けられまくってんだ」
「じゃあここでその一生を終えてみる?」
「こんなところでそんなもんぶっぱなしたら大惨事になるぞ」
「まあ確かにそうね・・・だけど、これで殴られるだけでも相当痛いわよ?それこそそこのあなたがさっきまで出ようとしていた窓からあなたを外まで吹っ飛ばせるぐらいにね」
「っち・・・」
くすくすと笑いながらも殺気をこちらに向けてくる陸奥・・・やばいな、こいつ、装備を展開しないでも相当強そうだったのに展開されちまったらこっちに勝機なんてねえぞ・・・
「ねえ、あなたとしても今回の仕事はあまり受けたくないものだったのでしょう?だったら簡単よ、私たちに脅されたから帰ってきましたって言えばいいのよ、そうすればあなたは所詮一般人、すぐにでも解放されるはずよ?バスの心配してるのなら大丈夫よ、私が一緒に近くの民宿まで行けば一泊ぐらいは泊めさせてもらえるでしょうから」
「それは・・・」
正直、魅力的な提案だった、そりゃそうだ、なんせ俺はこの前までただの探偵、艦娘なんかには何の関係もない一般人だった
「・・・分かったよ、降参だ、大人しくここから出て行く」
「ここまで粘った割には意外と素直なのね?」
「既に詰んでるようなもんだしな、それにただの依頼で命を落としかけるなんてよくよく考えれば馬鹿らしいにも程がある、俺はもっと平穏に暮らしたいんだ、それじゃ、じゃあな」
そう言い残し、俺はドアノブに手をかけそのまま扉を・・・
「待って」
開けなかった
「・・・なんのようだ?一応言っておくが、俺は一人でも帰れるぞ?」
「あなたそのぐらいの策で私が引っかかるとでも思ってるの?・・・あなたそのまままた逃げて今度は重巡の方にでも行くつもりでしょう」
っち、流石にバレるか・・・
「ねえ、なんであなたはそこまでこの鎮守府に執着するの?別にいいじゃない、あなたはこの鎮守府とはなんの関係もない赤の他人・・・お願いだから・・・もう、放っておいてよ・・・」
「・・・その顔だよ」
「え?」
陸奥は何を言っているのか分からないような顔をしてこちらを見る・・・こいつら本当になんも理解してねえな。
「吹雪型の奴らは提督・・・いや、この鎮守府以外の全ての人間に対して敵意を持っているように思った、如月も今は俺に味方してくれているがあいつも最初は人間に対しての怯えがあった、皐月も、明らかに俺に敵意を持っていた、加賀も赤城も、表面上は何もないようにしていたがあれもただの痩せ我慢だな、長門もそうだ、隠していた日記はともかく、もうひとつの日記の方の憎悪は本物だった、お前もそうだ、ここの艦娘以外のすべてを拒絶しているような目・・・まだここの鎮守府のすべてを見たわけじゃない、だけど・・・ここにいる全ての艦娘が大体同じようなもんだろうなとは分かる」
「それが・・・なによ、あなたには関係がない、そんなのただの大きなお世話よ!」
「当たり前だろ、大きなお世話の一つも焼けない奴がこんな鎮守府来て速攻帰んないわけねえだろ、これがただの仕事だったら俺はもう帰ってるぞ」
「なによ・・・それ、じゃあ結局はただ私たちにお節介をかけたいだけっていうの・・・?」
「そうだが?」
「ふざけないで!これは私たちの問題よ!あなたは関係ない!出てってよ!私たちの鎮守府から出てってよ!」
「てめえがふざけんじゃねえよ!」
「っ!?」
「ああもういいめんどくせえ!言わせてもらうけどよ!そりゃいいでしょうねえ戦いが続いている間は、皆さん仲良しこよしで深海棲艦と戦ってりゃあいいんだから!だけどお前らこの戦いが終わったあとはどうするつもりなんだよ!」
「終わった・・・あと・・・?」
「ああそうだよ、そのあとはお前らどうするつもりなんだ?ここの艦娘以外は一切信用せず、みんなで互いに依存しあい、それじゃあだめなんだよ!それを何とかするために俺はここにいる、いきなり信用しろとは言わねえ、俺が地道に信用を稼いでくからな、だから・・・長門」
「え?」
「だから、俺の命を保証するように五艦会で証言してくれ、もちろん、俺が何か最低なことをした場合は別だ、遠慮なく殺れ」
俺は長門に声をかける、何を陸奥に言おうが多分今のコイツじゃあなんも話を聞きやしない、陸奥に関しては今後どうにかすればいいさ、俺はここに俺の提督への執念を語りに来たわけじゃねえんだ、長殿同意さえ得ればそれでいい。
「・・・」
「長門・・・ねえ、あなたもいらないわよね?私たちだけで十分よね?・・・」
「私・・・は・・・」
「・・・」
「・・・私は・・・こいつの命を保証するように吹雪型の子らの説得をしたいと思う、だから、少しは貴様を・・・提督を少しだけ信じてみたいと思う」
「長門・・・!なんでよ!私たちだけで十分よ!こんなやついらない、私たちだけいれば」
「今の現状じゃダメなのは本当は陸奥も理解しているだろう!?いつも駆逐艦の子達を見てる私だから分かる、あの子達はこのままじゃダメだ!人を信用しないままここから出たらきっとどうしようもなくなる!私はそんなのは嫌だ!もちろん他の艦娘たちに関してもそうだ!今の鎮守府の艦娘だけではどうにもならない、だが・・・こいつなら、もしかすると私たちを変えることが出来るかも知れない、私はそれに賭けるだけだ」
「長門・・・」
「・・・」
「そして・・・提督」
「・・・なんだよ」
「もし、貴様が私の期待に添えない人物だった場合は・・・全艦娘の力を持って貴様を排除する」
「いいぜ、その覚悟を持ってここまで来たからな」
「そうか、ではすまないがここから出て次の代表の下まで向かってはくれないか、私は今からお姉さんとして陸奥を慰めなければいけないのでな、如月も勿論貴様の方に返す」
「ああー・・・それなんだけど、できれば如月お前たちの方で預かってくれない?さっきみたいなことがあったらまた守りきれるかどうか不安でなお前たちの方で預かってもらったほうが安全だろう?」
「あーっと・・・その・・・えっと・・・」
「ダメか?」
「・・・お、お前は如月のことをど、どう思ってるんだ?」
「え、どうって?」
「いやそのえっと・・・た、頼りにしてるとか?・・・」
「いやまあ頼りにしてるけど」
「・・・それ以外には?」
「それ以外って・・・まあ、一般的な目線で見れば可愛いんじゃねえの?」
「そ、そうか」
「・・・ところでなんで急にそんなこと聞いてくるんだ?」
「え、ええとそれはだなあ」
長門は俺の方を見ていたが急に横やら上やらに目を向けるようになった、俺にゃ別にそんなことを聞くような素振りとかしてねえし・・・
「・・・後ろか?」
振り向いてみるとそこには・・・
「し、司令官さんが可愛いって・・・頼りになるって言ってくれた・・・!」
赤面しながらガッツポーズして、手にはペンと紙を持っている如月がいた・・・何してんだこいつ
「えっと・・・如月?」
「っは、あ、あら司令官さんお久しぶりね!げ、元気してたかしら?」
「いや別に久しぶりってほどの時間は経ってないと思うんだけど・・・」
「そんな、31分37秒も離れてたのよ!?十分時間は経ってるわ!」
「そ、そっすね」
これ以上深く突っ込んではいけない気がして俺は如月に同意する、おかしいな・・・この子こんな子だったっけな・・・
「えっと、そこにいたってことは多分長門との話は聞いてたんだよな?」
「ええ、勿論聞いてたわよ?」
「じゃあ話が早い、お前は皐月のところに戻っていいぞ、あとは俺が」
「ダメよ?」
「え?」
嫌じゃなくてダメと来たか。
「だって司令官さんは私がいなきゃ危険でしょ?だからついてってあげるわ」
「いやでも俺と一緒にいたら如月が危ない・・・」
「心配してくれるのは嬉しいんだけど如月なら大丈夫よ、だって司令官さんが守ってくれるでしょう?それに如月だって艦娘よ、どうってことないわ」
「ええ・・・」
「それじゃあ、長門さん、お邪魔しました、ほら、司令官さん、行きましょ?」
「えっと・・・それじゃあな、長門、よろしく頼む」
「あ、ああ」
別れを済ませ俺は次の目的地、重巡の代表のところに行く・・・如月の目のハイライトが若干というかほぼなくなっているような気がしなくもないが多分気のせいだろう、きっと気のせいに違いない。
「・・・ああは言ったが大丈夫かあれ・・・あれじゃあ依存対象が私たちから提督に変わっただけに見えるが・・・まあ、きっと大丈夫だろう、うん」
本名:
艦名:如月
年齢:14歳
2
彼女は幼少期の経験から、優しくしてくれた人間には簡単に依存してしまう、よって、今後彼女と交流を続けるのならばそういった点にも注意したほうがいいだろう。