やはり面倒臭い私と捻くれ者の彼とはあまりにも共通点が多すぎ……   作:無念の非リア

2 / 12
その2 出会い

 総武高校は上空から見下ろすと、漢字の口、カタカナならロと言った形で、後はその下にAV(視聴覚)棟の部分を付け足した感じだ。

 

 道路側には教室棟⋯⋯それと向かい合う形で特別棟が存在し2回渡り廊下で結ばれている。

 

 ちなみに校舎の真ん中は思わず手榴弾を投げ込みたい聖地だとだけ言って起きます。

 

 そんな中、平塚先生が向かっている方向はどうやら特別棟のようだ。

 

 ────嫌な胸騒ぎを感じる。

 

 そもそもが奉仕活動自体ろくなものでは無い。

 

 そもそも奉仕活動って執事とかがお嬢様とか言うあれなら良いけど⋯⋯現実はどちらかと言えば有料なら可能だが無料はありえない訳で⋯⋯。

 

 それに⋯⋯学校の特別棟で奉仕活動と来たら家庭科室の生ゴミ片付けとか⋯⋯図書室の蔵書整理とか⋯⋯さすがに女子にやらせる事は無いと思うが⋯⋯音楽室のピアノ移動とかなら勘弁願いたい⋯⋯。

 

 よし、取り敢えず予防線ははって置こうか。

 

「あの⋯⋯私⋯⋯最近生理と言うか⋯⋯そのアレでして⋯⋯」

 

「ほう生理か⋯⋯だが心配する事は無い君に任せるのは力仕事では無いからな⋯⋯それに見てる限りではそこまで重そうでは無いし問題は無いだろう」

 

 平塚先生はニヤリと笑みを浮かべながらそう答える。

 

 ふむ⋯⋯そうなると調べ物とかのデスクワークでしょうか? そう言った単純作業は肉体労働よりもある意味ではキツイ⋯⋯RPGとかでのレベル上げが作業になりだした時の苦痛に似たものがある⋯⋯。

 

「教室に入ると死ぬ病が⋯⋯」

 

「どこの⋯⋯ながっぱな海賊団だ⋯⋯そもそもこの会話自体にデジャブを感じるぞ」

 

 少年マンガを読んでるとかどうでも良い事を知っちゃいましたよ⋯⋯。

 

 まぁ⋯⋯コツコツやる作業は苦痛ではあるが別に嫌いって訳では無い。ようは心に錠をかけて私は歯車、あぁパーツとなる一体感的に割り切れば良いだけだ。最終的にはpㅇxㅇvとかで偶然見つけた何処ぞのトラウマ兵器の彼女みたいに心を無くす勢いだ。

 

 そんな事を考えていると平塚先生は何の変哲もない教室の前で立ち止まる⋯⋯。

 

 いや⋯⋯教室の中から何やら揉めてるような話し声が聞こえるから正確には何の変哲もない教室では無いか⋯⋯。

 

 そんな教室に平塚先生は扉に手をかけると、問答無用でその教室の扉を開ける。

 

 それにより、扉の向こう側から聞こえていた声がピタリとやんだ。

 

「雪ノ下。邪魔するぞ」

 

「ノックを⋯⋯」

 

「悪い悪い。まぁ⋯⋯突然だが⋯⋯君にもう一つ依頼がある⋯⋯入ってきたまえ」

 

 部屋に入った平塚先生はそう言って私のほうを見る。

 

 私は恐る恐る教室に入った。

 

 教室の中は端っこに机と椅子が無造作に積み上げられていて、そこには女性としての私でさえ思わず見とれてしまいそうなほど⋯⋯何処ぞのコーポレーションの社長宜しく美しいと口にしてしまいかねない位に綺麗な女性⋯⋯そして顔立ちは整っていてイケメンの部類に入りそうなのに⋯⋯死んだ魚の様に腐ったような瞳がそれを台無しにしている男性がいた。

 

 彼女は私を冷ややかな目で見据える。

 

「そう⋯⋯それでその隣の男の妹? 姉?みたいな人は?」

 

 ⋯⋯えっと何かすっごくディスられた気がします⋯⋯。

 

 とはいえ⋯⋯思い出しましたよ⋯⋯確か彼女は国際教養科と言う9クラスある普通科の二〜三、偏差値が高く、帰国子女や留学志望の連中が多いクラスにいて、定期テストや実力テストに置いて常に学年一位に鎮座する成績優秀者⋯⋯その上に容姿端麗で誰もが知る有名人にしてオマケに雪ノ下建設のお嬢様⋯⋯何処のライトノベルから飛び出したお嬢様ですか!? って思わずツッコミたくなる人です。

 

 いや⋯⋯それよりもこの隣の男と御兄弟⋯⋯ですか⋯⋯て。

 

「おい!? 姉? 妹? ってなんなんですか!?なんですか!? 確かに私にも葛って言う世界一可愛らしい天使とも呼べる妹がいますが⋯⋯こんな私同様に『 お兄ちゃんずっと喋らなければ良いのに⋯⋯』的な事を妹に言われてそうな半年も放置された魚みたいに腐りきった目をした兄や弟を持った覚えはありません!? むしろ、同じ目で生まれちゃった事を嘆くまであります!?」

 

「え? 何それ。酷くない? いや⋯⋯お前も妹に言われちゃってるのかよ⋯⋯いや⋯⋯確かにウチの超絶可愛いマイエンジェル小町が俺みたいな目になっちまったら俺だって同じように嘆きそうだけどよ⋯⋯むしろ自身の血を憎むまであるが⋯⋯」

 

 私はハッキリと彼女にそう言いながら隣の男性を指さして抗議し、それを聞いた彼が何やらブツブツと呟き出す中、突然、平塚先生が咳払いをする。

 

「コホン⋯⋯ふむ⋯⋯それで彼女の事だが⋯⋯彼女は比企谷(ヒキタニ)とそこの比企谷(ヒキガヤ)同様ここの入部希望者だ」

 

「えぇ。そうです。そうでしたっ⋯⋯て⋯⋯はぁ!?」

 

 私は思わぬ平塚先生の発言に抗議するとばかりに睨みつけます。

 

 そんな私に気付いたのか、先生は口を開きます。

 

「君には比企谷同様にペナルティとしてここでの部活動を命じる。異論反論抗議質問口答えは一切認めない。しばらく頭を冷やし、反省しろ」

 

 私に抗弁の余地を許すことなく、理不尽にも平塚先生は残酷でかつ無残に問答無用で判決を私に下す。

 

「とまぁ⋯⋯見れば分かると思うが彼女はそこの比企谷(ヒキガヤ)と同様に根性が腐っている。そのせいで何時も孤独で憐れむべき奴だ」

 

 見れば分かるって⋯⋯それ酷くありません?

 

「⋯⋯はぁ⋯⋯いくら先生の頼みでもお断りします。只でさえ本人が問題点を自覚してないような彼だけでも大変なのに更に2人も相手するのは⋯⋯」

 

「ほう⋯⋯流石の雪ノ下も一度に二人は流石に無理だったか⋯⋯」

 

 何でしょうか⋯⋯その物凄い安い挑発⋯⋯そんなの雪ノ下さんどころか引っかかっる人なんて⋯⋯。

 

「⋯⋯分かりました⋯⋯その安い挑発に乗るのは癪ですが、受けて立ちます。ついでにその男も含めて纏めて処理して差し上げましょう」

 

 いたぁ! しかも安い挑発だって分かってる上で乗るのですね⋯⋯同級生だし別に姉って訳じゃないけどお姉さん将来詐欺とかに引っかからないか心配だよ⋯⋯。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。