ソードアート・オンライン ~彗星が紡ぐ物語~ 作:ユキノスケ
今回も無事に第五話を書くことができました。
これからは正式に月曜投稿にしていきたいと思っております。
たまぁ~に遅れる事があるかもしれませんが(笑)
余談ですが、SAOの新作ゲームのベータテストに応募したのに外れて、かなり落ち込んでおります…
それでは本編、どうぞ!!
ギギギギ…
とうとうボス部屋の扉が開かれた。前の洞窟のものとは違い、かなり広く、ただならぬ緊張感が漂っていた。
そして、俺は奥に座っている影に視線を向ける。
…あれが…ってか、でかくね!?
俺がボスの大きさに唖然としているとき、
「全員突撃!!」
ディアベルの指示が聞こえてくる。
…そうだ…ここで弱気になっちゃいけない…
俺は意を決して抜刀し、味方と共に駆けていく。
「グルルル!」
対して、前方に三体のセンチネルを置いて突撃してくるコボルトロード。
二者の距離はどんどん縮まっていき、
カキィイイン!!
甲高い金属音と共に、戦いの幕が上がった。
「手順はさっき話した通りだ。いくぞ!!」
「ああ!!」
「ええ!!」
俺たちは疾走しながら目配せをする。
作戦は、三人で代わる代わるにスイッチしていくという、シンプルかつ、呼吸を合わせるのがかなり難しい作戦だ。
俺とキリトは大丈夫だが…アスナは…
「おおおおおおおおお!!」
そんな不安を抱いているうちにキリトは疾走の速度をあげていた。既にセンチネルの動きに合わせ、剣を引いていた。
もう迷いは許されない。
やるしかない…な!!
俺は不安を振り払い、一気にセンチネルとの距離を詰めた。狙うのはスイッチによって仰け反るであろうその瞬間、極限まで集中力を高める。
「ハヤト!スイッチ!!」
きた!!
「はっ!!!」
全力でバーチカルを放つ。だが、まだ神経を遣わないといけない。
アスナの邪魔にならないように…
「スイッチ!!」
「はああっ!!」
その瞬間、隣を一陣の風が吹き抜ける。
続いて聞こえるのは、
ザン!ザン!ザン!
連続した斬撃音。
…え!?
「グゴアアアアアアア!!」
…み、見えなかった…
アスナが繰り出した剣技は、一瞬でセンチネルに叩き込まれていた。キリトも驚きの表情を浮かべている。
俺たちがセンチネルを片付けた頃、ディアベル達の班も、順調にいっているのか、
「グゴオオオオ!!」
コボルトロードが大きく怯んだ。
「よし!そのままセンチネルを近づけるな!!」
ディアベルが指示を出す。やはり、ここまでは順調。ボスの最後のゲージも赤まで…
そうか…今からパターンが変わる…ここはみんなで取り囲んで…ん?
見れば、ディアベルはみんなを待機させ、
「俺が出る」
は!?
なんで!?
ディアベルはセオリーを無視し、単身で突っ込もうとしていた。
キュイイイイン
ディアベルはソードスキルを溜め始める。
そして、コボルトロードは武器をタルワールに持ち替えるはずだ。ディアベルもそれは十分に理解しているはずだ。しくじることはないはずだ。
だが、
「だめだ!!今すぐ後方に跳べ!!」
突然、キリトが叫ぶ。
どういう事だ!?
その場の誰もがコボルトロードを見た。
そして、キリトの言葉の直後、誰も予想しなかった事が起こる。
ダン!ダン!ダン!
コボルトロードは今までにないスピードで空間を跳び回ったのだ。そして、
「ディアベル!!」
もう一度キリトが叫ぶ。
が、
ザンッ!!
聞こえるのはアバターを切り裂く音。
そして、響くのは、
「ぐあああああああ!!!!」
「ディアベルはん!!」
ディアベルの悲鳴。キバオウの声。
吹き飛ばされたディアベルに、キリトは駆け寄り、
「なんで…!!」
そう言いながらポーションを取り出し、使おうとするが、ディアベルはその手を止めた。
「お前も…ベータあがりなら…わかるだろ…」
「っ!?…ラストアタックによる…レアアイテム狙い…!!」
そういう…ことかよ…
ラストアタックの為だけに、命を…
「頼む…勝ってくれ…みんなの…た…め…に…」
そのまま、ディアベルは光の破片となって消えていった。最後の望みをキリトに託した。
俺はコボルトロードを睨みつけた。持っているのは、確実に刀だった。
洞窟と同じく、ベータテストから変更された動き。俺もキリトも流石に迷宮区のボスの仕様変更は無いだろうと踏んでいた。
「キリト」
俺は戦闘開始を促した。早くしないと、また命が奪われるかもしれない。
ここで逃げたら、ディアベルの死が無駄になる…
「いくぞ…」
キリトが声を発する。目には強い闘志が宿っていた。
すると、
「私も行くわ」
アスナも参戦の意思を示す。
「分かった。手順はさっきと同じだ!!」
一つ深呼吸をし、キリトが駆ける。
「おうよ!!」
続いて俺が駆ける。
「分かったわ!!」
最後にアスナが駆ける。
「グオオオオオウ!!」
コボルトロードの刀が光り始める。
「おおおおおおお!!!」
キリトの剣も光始め、
ガギィイィン!!
ソードスキル同士がぶつかり合う。
キリトは、なんとかコボルトロードの剣を弾き、
「っ!!スイッチ!!」
キリトは左後ろへ向けて移動する。
急げ!!折角のチャンスを逃しちゃいけない!!
「おおおおおあああああ!!!」
俺のバーチカルは、しっかりとコボルトロードを捉えた。
「グゴオオオ!!」
その隙に、
「アスナ、スイッチ!!」
一太刀に命がかかっている状況、今度はアスナがソードスキルを放とうとするが、
ギュン!!
コボルトロードは強引に体制を整え、反撃のモーションをとった。
「アスナ!!」
キリトが叫ぶ。
このままじゃ…
しかし、アスナはそれを見切った。
ザン!
コボルトロードの斬撃はアスナのローブしか斬っていなかった。
一切のダメージを受けずに、ローブが破壊された事によって視認できた、ふわっとなびく栗色の髪を躍らせながら、
「やあああああああ!!」
先ほどと同様、目にも止まらぬ剣技で滅多斬りにする。
きれいだ…
激しさの中にも、優雅さがある。そんなような剣技だった。
「っく…おおおおおお!!」
今度はキリトが突っ込む。流石に反撃してこないだろう。そう、この場にいる誰もが勝利を確信したその時、
「グアウ!!!」
「なっ!?」
キリトが剣を振り下ろすよりも早く、コボルトロードは刀を一閃。
「がああああ!!」
「きゃっ!!」
そのままアスナにぶつけられ、そのまま吹き飛ばされてしまう。
身動きの取れない二人にコボルトロードは近づいてきて、大きく剣を振り上げる。
「っくあああああああ!!!」
俺は雄叫びを上げながら突進。すると、それに合わせて、
「おりゃあああ!!」
ガギィィン!!
エギルがコボルトロードの刀を大きく弾く。
まだ、行ける!!
「ハヤト!!」
俺は、そのエギルの呼びかけに反応し、
「おおおおおおおお!!!」
全力でバーチカルを放つ。
「みんな!!ハヤトに続けえぇぇぇ!!」
「「「おぉぉぉぉぉ!!」」」
エギルの一声に、プレイヤー達が鼓舞された。
「キリト!!回復するまでの時間は、俺達で稼ぐ!!」
俺は初めて、キリトの役に立った気がした。
「あ…あぁ…」
よし…行くぜ!!
既に他のみんなが取り囲んでいた。
しかし、
「「「うがあああああ!!」」」
コボルトロードは周囲に群がるプレイヤー達を回転斬りで薙ぎ払った。
っく…間に合えぇぇぇぇぇ!!!
俺は大きく上に跳躍し、
「おおぉぉぉぉああああぁぁぁ!!!」
振り下ろしを叩き込む。
それは、大きな斬撃音を轟かせ、
「グガアアァァァァアア!!」
コボルトロードを怯ませる。
と、同時にキリトの体力ゲージが回復した。
「アスナ!!最後の攻撃、一緒に頼む!」
「任せて!!」
二人がこちらに駆けだしてくる。
俺の役目は…最高のお膳立てをする事!!
「おおおおおおおおお!!!」
俺は一気にコボルトロードとの距離を詰め、バーチカル・アークを放った。一撃目に突き、そのまま左斜め上に向けて斬り上げ、
「おらああぁぁぁぁあああ!!」
「グゴオアァ!!?」
そのまま追加で剣を叩く。
「スイッチ!!」
…後は、任せた…
俺はキリトとアスナにすべてを任せた。
ここで決められなかったら、もう反撃は出来ないだろう。
俺自身、持てる力のほとんどを使ってしまった。
「おおおおおおおおお!!」
まずキリトの一撃、
「やああああああああ!!!」
次に×字で位置を入れ替わり、アスナの連撃が入る。
「おおおぉぉっ!!!」
最後にキリトの全身全霊のバーチカル・アークの初撃、
それは完全にコボルトロードを捉え、
「えぇぇやああぁぁぁぁぁ!!!」
そのまま、コボルトロードの体に沿うようにして、斬り抜いた。
その成果は、
「グ…ゴ…」
コボルトロードの呻き声と、パリィィンという効果音、そして目の前に表示された『コングラッチュレーション!!」という文字で示された。
その数秒後、さっきまで命がかかっていた部屋で大歓声が起こった。
いかがでしたでしょうか?
書き終わった後、「やっとここまできたか…」と早すぎる達成感を感じました(笑)
さて、今回の第五話、今作二回目の戦闘描写となりました。原作の動きを考えながらオリ主の行動を入れるのはかなり苦戦しました…
戦場の臨場感をもう少し出せるようになりたいなと思います。
『コボルトロード』とかを英語表記にしなかったのは、読みやすくするためです。(別に楽したいわけではないですよ!?)
前回の話から頂いたご意見についても少し反映させて頂きました。
次話も頑張りますので、宜しくお願いします!!
ご意見、リクエスト等々、ございましたらお気軽に書いてください!
それではまた次回、お会いしましょう~