少年の異世界道中~遊戯王GX編~(凍結中) 作:クロイツヴァルト
「……いま、なんと?」
「だから、ある世界で今まで観測されたことが無い規模で異常が見られたから行って欲しいんだ。」
部屋も景色も真っ白に塗りつぶされた空間で金髪緋目の青年と全身をスッポリと覆うローブを着た人物…声から判断するならば男のようだ…
「で、その観測された世界は・・・?」
青年の言葉に口元しか見えない男はニヤリと笑い・・・
「遊戯王・・・二期のアニメ・・・GXだ。なに、君のデッキのことならば安心したまえ。ペガサス・J・クロフォードに海馬瀬人に対してアプローチ出来るようにしておくから君自身の説明とソレに関するメリットを教えればいけるはずだよ。」
「そんなもの神であるアンタがどうとでも出来るんじゃないのか?」
青年の言葉に神と呼ばれた男は肩を竦ませる。
「神であっても全能では無いんだよ?ゼウスなんて奥さんの尻に敷かれて能力なんてあって無いようなものだからね・・・?」
「いや、そんな神の裏事情は知りたくなかったが・・・まぁいいや。取り敢えず自分でなんとかしてみるかな。」
「頼んだよ?あ、あと君の他にも他世界のバカが転生者を送り込んでるみたいだから気をつけてね?」
フードの男に忠告を受けるが・・・
「ハッ!俺のシンクロシリーズに勝てる奴がいるなら見てみたいね・・・。例えエクシーズが出たとしても勝てる自信が俺とデッキにはあるからね。」
青年はフードの男にそう告げるといつの間にか持っていた深紅のジェラルミンケースと腰に吊り下げた同色のデッキケースを持っていた。
「確かに・・・君の収集力には驚嘆に値するけどあの世界ではカード一枚でも異変が起こせる世界だ。くれぐれも注意だけは怠らないでくれよ?」
神の言葉を聞きながら青年は光と共に白い空間から消えた。
―――――――――――――――――――――――
「此処が童実野町・・・。年代はアテムが消えて数日って所か・・・」
青年はその姿を10代の少年へと姿が変わっていた。
「先ずは・・・後ろ盾の確保と情報収集にシンクロがちゃんと使えるかどうか確認しないとだな・・・。デッキはジャンクシリーズの物でメインデッキは今は封印しておくか・・・。」
そして少年は童実野広場に足を運ぶ。
「なにやら人だかりがあるが・・・」
少年が人だかりが出来ている一角に向かう。
「ミノケンタウロスでダイレクトアタック!」
「うわぁぁぁ!」
対戦相手の男が出していた上半身が人型の牛で下半身が馬のモンスターが突進して対戦相手の少年のライフが0になった合図のブザーが周りに鳴り響く。
「クソっ!」
「おら!アンティのレアカードを出しな!」
「っえ!最初の時にアンティなんて「ウルセェ!それとも何か?名蜘蛛コージ様の超レアカードのダイヤモンドドラゴンに合わせれるカードが無いならデッキ事でも構わないんだぜ?」そんなっ!?」
周りにいるギャラリーは少年少女が殆どで大人と呼べる者が少なく名蜘蛛と名乗った男の風貌も相まって少年を助けようとする人物は現れないと思われた所・・・
「・・・ちょっと待った。」
「え?」
「あぁん?なんだお前?」
「通りすがりの者だけど最初の勝負の時に
「うん。」
「なら君がカードを出す事はないよ。そこのオジサンの戯言だからね。」
「俺の気が変わったんだよ!」
「それはルール違反だね。」
少年の言葉に気弱に頷く赤い帽子を被った少年に対して激昂する名蜘蛛。それにたいして少年は紅い瞳を細める。
「ならなんだ?お前が俺と
名蜘蛛の宣言に周りの子供達が騒ぎ出す。
「いいだろう。ならさっさと準備しな。」
「お兄さん、大丈夫?」
「あぁ、大丈夫だ。それと
「良いよ。」
赤い帽子を被った少年から借りた決闘盤はバトルシティで使われた角ばったデザインでは無く新しく売り出されたモデルで以前の決闘盤とは違い丸みを帯びデッキを差し込む付近に球形の液晶ディスプレイを持った物で此処にライフポイントや相手や自身の
「おら!こっちは準備完了だ!」
「そうか・・・。」
名蜘蛛の言葉に敢えて冷静に返す少年はカット&シャッフルをして決闘盤にデッキをセットし液晶にライフポイントが4000と表示される。
「「デュエル!!!!」」
「先ずは俺様のターン、ドロー!先ずは仮面竜―マスクドラゴン―を攻撃表示で召喚しカードを2枚セットしてターンエンド!」
レベル3
炎属性
ドラゴン族
効果
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、自分のデッキから攻撃力1500以下のドラゴン族モンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
名蜘蛛 手札4 場1 魔罠1
名蜘蛛の場を見た少年は
「リクルート付きのドラゴン・・・ドラゴンデッキか・・・。好都合か。」
「何をぶつぶつ言ってやがるお前のターンだぞ!」
何事か呟く少年に対して名蜘蛛が言葉を荒げながら急かす。
「やれやれ、我慢が出来ないとは・・・俺のターン。ドロー・・・」
デッキトップから1枚ドローして思案して・・・
「俺は手札よりレベルスティーラーを捨ててチューナーモンスター、クイックシンクロンを特殊召喚。」
クイックシンクロン
レベル5
風属性
機械族
攻700 守1400
効果・チューナー
このカードは手札のモンスター1体を墓地へ送り、手札から特殊召喚できる。
このカードは「シンクロン」と名のついたチューナーの代わりにシンクロ素材とする事ができる。
このカードをシンクロ素材とする場合、「シンクロン」と名のついたチューナーをシンクロ素材とするモンスターのシンクロ召喚にしか使用できない。
レベルスティーラー
レベル1
属性闇
昆虫族
攻600 守0
効果
このカードが墓地に存在する場合、自分フィールド上のレベル5以上のモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターのレベルを1つ下げ、このカードを墓地から特殊召喚する。
このカードはアドバンス召喚以外のためにはリリースできない。
少年が手札にあるテントウムシに似たモンスターを墓地に送り手札から低身長だがカウボーイハットを被り二丁拳銃を構えたモンスターが現れた。
「?チューナーモンスター?見た事無いカードだが特殊召喚した所でたかが700程度じゃ仮面竜すら倒せねえぞ?」
「俺のデッキを舐めていると痛い目を見るぞ?俺は手札よりチューニングサポーターを召喚!」
ガンマンの他に少年の場に鍋の様な物を頭から被った小人の様なモンスターが現れた。
チューニングサポーター
レベル1
光属性
機械族
攻100守300
このカードをシンクロ召喚に使用する場合、このカードはレベル2モンスターとして扱う事ができる。
このカードがシンクロモンスターのシンクロ召喚に使用され墓地へ送られた場合、自分のデッキからカードを1枚ドローする。
「更に俺は手札から機械複製術を発動!チューニングサポーターを指定してデッキから同名カードを2枚を特殊召喚する!」
鍋を被ったモンスターが更に少年の場に現れる。
「雑魚を何体並べても同じだ!」
「雑魚だと思うのならそれでも構わない!俺はレベル5のクイックシンクロンに三体のチューニングサポーターをチューニング!」
「「「チューニング!?」」」
名蜘蛛を含めた子供達が少年の宣言に驚きの声をあげる。そんな事はお構いなしとばかりに少年はエキストラから一枚のカードを取り出す。しかし、それは普通の融合カードでは無くカードの縁の周りは白く塗られた物でどのモンスターとも確実に違う事が伺われる。
そして、クイックシンクロンが緑色の円環に姿を変え、チューニングサポーターたちがその円環に飛び込みその姿を球形のカードテキストに描かれる星の形に姿を変える。
「集いし闘志が、怒号の魔人を呼び覚ます!光差す道となれ!シンクロ召喚!粉砕せよ!ジャンク・デストロイヤー!」
その瞬間、その場を埋め尽くす光、その中から四本の腕を持った男の子なら一度は憧れた巨大なロボットが姿を現す。
レベル8
地属性
戦士族
攻2600守2500
シンクロ・効果モンスター
「ジャンク・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、このカードのシンクロ素材としたチューナー以外のモンスターの数までフィールド上のカードを選択して破壊できる。
「攻撃力2600!?(だが、俺の場にはミラーフォースと道連れがある!仮にミラーフォースが躱されても道連れのカードで消えて貰うぜ!)だが、俺の場に破壊されても別のドラゴンを呼ぶ仮面竜がいる上に罠か魔法のどちらかのカードが伏せられてるぜ?」
「此奴の前にそんな小細工は意味は無い!ジャンク・デストロイヤーの効果発動!このカードがシンクロ召喚に成功した時に相手の場のカードをチューナー以外のシンクロ召喚の素材の数だけ破壊する!」
「俺の場には仮面竜に伏せが二枚・・・!?」
「数通りと言う訳だ!ジャンク・デストロイヤーよ、奴の場を破壊しろ!ダイダルウェーブ!」
ロボットの胸の辺りから見えない力が発せられ仮面竜と伏せカード二枚を一気に破壊した。
「な・・・「更にシンクロ素材として墓地に送ったチューニングサポーターの効果発動!」墓地効果だと!?」
「そうだ、チューニングサポーターはシンクロ素材として墓地に送られた時デッキからカードを1枚ドローすることが出来る。そして俺が墓地に送った数は3枚!よって3枚ドロー!」
驚く名蜘蛛を置き去りにして少年はデッキから新たに3枚ドローする。
「更に手札からシンクロ・キャンセルを発動!場のシンクロモンスターをエクストラデッキに戻して墓地にある素材となったモンスターたちを復活!戻ってこいクイックシンクロン!チューニングサポーター達!」
「あ、あぁ・・・」
「そして、クイックシンクロンのレベルを1個下げて墓地からレベルスティーラーを特殊召喚する!」
ガンマンに小人3人の横にテントウムシ型のモンスターが現れる。
「そして再びシンクロ召喚する!レベル4になったクイックシンクロンにレベル1のチューニングサポーターをチューニング!集いし星が、新たな力を呼び起こす!光差す道となれ!シンクロ召喚!出でよ!」
再びクイックシンクロンが円環となるが今度はチューニングサポーターが一体のみだが少年の言葉に呼応するように現れたのは紫色を主体としたカラーリングのロボットの様なモンスターで首元にスカーフを巻いており利き腕と思われる腕は反対の腕よりも一回り程大きかった。
ジャンク・ウォリアー
レベル5
闇属性
戦士族
攻2300守1300
シンクロ・効果
「ジャンク・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、このカードの攻撃力は自分フィールド上に存在するレベル2以下のモンスターの攻撃力を合計した数値分アップする。
「何かと思えばたった攻撃力2300じゃねぇか。驚かせやがって・・・。」
「安心するのはまだ早い!ジャンク・ウォリアーの効果発動!場のレベル2以下のモンスター達の攻撃力を吸収する!俺の場には攻撃力600のレベルスティーラーに攻撃力100のチューニングサポーターが2体!よってジャンク・ウォリアーの攻撃力は800ポイントアップする!パワー・オブ・フェローズ!」
ジャンク・ウォリアー
攻2300→3100
「あ、あぁ・・・!」
「更に手札から二重召喚を発動!手札からニトロ・シンクロンを召喚!」
今の少年の場にはジャンク・ウォリアーにレベルスティーラー、そして2体のチューニングサポーターそして新たなチューナーモンスターであるニトロ・シンクロン。その姿はガスボンベに手足をつけた何ともアメリカンコミックのような容姿をしていた。
「ニトロ・シンクロンにレベル2に変更したチューニングサポーターにレベルスティーラーをチューニング!集いし思いが、ここに新たな力となる!光差す道となれ!シンクロ召喚!燃え上がれ!ニトロ・ウォリアー!」
レベル7
炎属性
戦士族
攻2800守1800
シンクロ・効果
「ニトロ・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分のターンに自分が魔法カードを発動した場合、このカードの攻撃力はそのターンのダメージ計算時のみ1度だけ1000ポイントアップする。
また、このカードの攻撃によって相手モンスターを破壊したダメージ計算後に発動できる。
相手フィールド上に表側守備表示で存在するモンスター1体を選択して攻撃表示にし、そのモンスターにもう1度だけ続けて攻撃できる。
「あ、あぁぁぁ!!!」
「ニトロ・シンクロンの効果とチューニングサポーター2体の効果を使い更に3枚ドロー!」
「これで終わりだ!手札より受け継がれる力を発動!」
受け継がれる力
通常魔法
自分フィールド上のモンスター1体を墓地に送る。
自分フィールド上のモンスター1体を選択する。
選択したモンスター1体の攻撃力は、発動ターンのエンドフェイズまで墓地に送ったモンスターカードの攻撃力分アップする。
「このカードにより場のジャンク・ウォリアーを生贄にしてニトロ・ウォリアーの攻撃力に加算する!」
ジャンク・ウォリアーが光の粒子となりニトロ・ウォリアーの体に吸収される。
ニトロ・ウォリアー
攻2800→5900
「こ、攻撃力5900!?伝説の神のカードを超えてるだと!?」
「そしてバトルフェイズ中にニトロ・ウォリアーの効果発動!場にこのカードがあり魔法が発動していた場合攻撃力に1000ポイントプラスし6900となる!」
「なんだと!?」
「屑には熱いお灸を据えてやる!ダイナマイト・ジャイアントナックル!」
「うわぁぁぁぁぁ!?」
名蜘蛛 LP4000→-2900
ジャンク・ウォリアーの力が加わった巨大な拳による一撃により名蜘蛛のLPが0となり勝者は通りすがりの少年に決まった。
ちなみにニトロ・ウォリアーの一撃に吹き飛ばされた名蜘蛛は近くで気絶して子供達から社会的制裁を加えられることとなった。公園で餓鬼大将をやっていいのはリーダーシップのある者だけにしてほしい・・・。