ダンジョンでコインを求めるのはマンマ・ミーア!   作:yourphone

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マンマ・ミーア・ウィズ・ヘスティア

「ここがボクたちのホームさ!」

「……Oh my god(オーマイガー)

 

 そこにあったのはボロボロの教会。流石のマリオも口をあんぐりと開けている。

 星読みの天文台……とまではいかなくともピーチ城……いやいや、マリオの家ぐらいはしっかりしていると思っていたのだが。

 

「ささ、入った入った。ベル君! 飲み物の用意!」

「はい!」

 

 ベルがヘスティアの命令で先に中へ入っていき、マリオは堂々と歩くヘスティアの後ろについて中へ入る。

 念のためこっそりと背の高い雑草へポインターを向かわせるものの、やはりスターピースは出てこなかった。

 

 教会の中の隠し部屋へ案内される。まぁ案内されなくてもマリオならばその場所を見付けられただろう。

 

「はい、どうぞマリオさん。神様の分も」

「うん」

 

 出されたお茶が入ったコップは、マリオの大きな指では片手で持つのに難があった。仕方なく両手で包むように持つ。

 

 

 

ズズズ……

 

 

 お茶をすする音が部屋に響く。

 

「ふぅ……」

「えーと、マリオ、さん?」

 

 ベルが恐る恐るマリオへと声をかける。マリオは静かにベルへと顔を向ける。

 少し、ベルはたじろぐ。マリオの顔があまりにも無表情だったからだ。その大きい目はベルの深い部分を全て見通しているかのようだ。何も考えていないだけだが。

 

「その、神様に何かしたんですか? 神様があそこまで怒るなんてそんなに」

「そうそう! ベル君聞いてくれよ!」

 

 ベルの言葉を遮るようにヘスティアが声をあげる。そこから始まる物語。

 ……特に嘘はついていなかったが、かなり脚色がなされていた。

 

「えぇぇぇ……。いくらなんでも蹴りつけるなんて罰当たりな……」

「本当だってば!」

 

 失礼、そんなことは(脚色なんて)無かった。

 

「そもそもベル君だって見ただろう!? そこの……マリオ君がボクを踏んづけた瞬間を!」

「う……」

「……Sorry」

 

 マリオとしては謝るしかない。だがそんな謝罪程度では許せない事情があるヘスティア。

 

「マリオ君。ソーリーですんだら神様なんて要らないんだよ」

「Fuum?」

 

 マリオが分からないと考え込む。その両肩をガシッと掴み間近で微笑んでみせるヘスティア。

 その笑顔が恐ろしく、マリオは動けない。

 

「こういう時にはさ。ほら、渡すものがあるだろう? ね?」

「Awawawawa……」

 

 マリオは慌てるもののコップを持っているせいでお得意のスピンが出来な……くはないが、何分怒られている最中だから、ここでスピンするのはよろしくない。

 

「さあ、あの金塊を出すんだ。ボクは寛大だからね、一枚でいいよ。さあ、さあ、さあ!」

 

 ガクガクと肩を揺さぶられるマリオ。金塊とはコインの事だろうか。百枚集めれば保険に入れる、あの。今の所持数は三枚。残機は七。

 宇宙では意外とコインが希少なのだが、まぁ別に一枚程度なら問題ない。最悪、残機は無限1UPすればいい。早めにノコノコを見付けよう。

 

 そう結論付け、マリオが懐からコインを取り出す―――その直前。

 

 

「神様?」

「っ!?」

 

 天文台の魔女の超然とした声とも違う硬い声。マリオと言えどここまで冷えきった声はなかなか聞かない。

 声の主は、当然ベル。

 

「そんなに、お金が必要なんですか?」

「え、あ、そのだね」

「僕が稼いでくる分じゃ全然足りないんですか?」

「いいい、いやいやいやベル君は十分頑張ってるよ!」

「か……神様……僕、もっと頑張りますから! だから、そんな、神様らしくない事をしないでくださいよ……!」

 

 ベルの目尻にみるみると涙が溜まっていく。

 

「いっぱい戦って、沢山お金を稼いで、神様がアルバイトなんかしなくてもいいように、僕頑張りますからぁ……!」

 

 急な展開にヘスティアがあわあわしている内に、とうとうベルは泣き出してしまった。

 

「あわわわわ……」

「Awawawawa……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、マリオとヘスティアの二人がかりでベルを泣き止ます事となりその際に和解。

 マリオはヘスティアファミリアの一員となった。




はい完結! 終わり! 閉廷!
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