という言葉が脳裏によぎった結果、無責任に書いてしまっただけのゴーストバスターズ×FGOの嘘予告。
良かったら誰か書いてくれてもいいのよ?(チラッチラッ
魔術の痕跡が消え、科学が台頭する現代。
魔術や、それにまつわる事柄は秘匿され、幽霊やUMAと同じ、
『この世には、科学では解決できない事もある』と言われ、いつしか科学は魔術に劣るモノと無意識のうちに認識されるようになって早数年。
――だが、それがいつから当たり前になったのだ? 本当に正しいのか? 本当に、科学ではオカルトに太刀打ちできないのか?
――否。できる。できるのだ! かつて科学の力で大都市を幾度となく守った、
彼らは霊的存在を科学的に証明し。恐るべき幽霊、悪霊を科学の力で捕獲、封印し。ついには世界を滅ぼさんとした破壊神を撃退してのけた。
その他にも数多くの怪事件を解決したのだが、そこは割愛するとして。
では、そんな現代の英雄達に敬意を表し、貴方がたにこう問いかけよう。
――もし近所に何か得体の知れないものがいたら、誰に電話する?
「やぁ、お嬢さん。君のお名前は? ……へぇ、マシュ。いい名前だ。柔らかくて、それでいて何でも包み込んでくれそうな……あ、昼食はどうするんだい? 実は前もって作ったランチが余っちゃいそうでね……」
「ちょっとぉ、何馬鹿な事やってんの? 機材運び込むの手伝ってほしいんだけど」
極東の地――ではなく、アメリカはNYからここ、人理継続保障機関『フィニス・カルデア』にやってきた、二人の日本人の男女。
どことなくアメリカかぶれというだけで、これといって特徴のない二人……のはずだった。
「――なるほど。科学的に霊力反応を検知するその技術、興味深い……」
「レフ教授こそ。シバの観測能力には恐れ入りますわ」
「……なんというか、すごいですね、先輩のお姉さん……妹さん?」
「さぁ? どっちが先に生まれたのか親がはぐらかしてね。その辺りは気にしなくていいさ」
「ちなみに先輩も話の内容が理解できるんですか?」
「……あぁ! もちろん。なんなら、今から君の部屋でじっくり教えちゃうよ?」
「何ナンパしてんのバカ
「いや、この子が
ナンパ気質な男と、真面目な科学者気質の女の双子。そんな彼らと、その後輩を自称する儚げな少女が挑むのは、聖杯と、人類の未来をかけて巡る壮絶な旅。
「そんな……46人のマスターが全滅……」
「この手の展開はピーターおじさん達の時もあったよな」
「つまり、カルデアの命運は異端児の手にかかってるってわけね」
だが、人類の未来を救うなど、彼らにとっては朝飯前だ。研究に必要なお金と資材と機材と、それからカワイコちゃんさえいれば。
「これはまずいかも……」
「まずいって、何が!?」
「PKEメーターがビンビンに反応しまくってる」
「つまり!?」
「激ヤバって事さ!」
「ウオォォ……オ前達ノ魂ヲ吸イ出シテヤル……」
「走れ!」
「ああ、もう! なんでプロトンパック背負ってこなかったのよ!?」
「バカ言え。アレ背負って走れってか?」
「それでも男なのアンタ!?」
「二人とも、私が守りますから喧嘩はやめてください!」
大火に包まれる街、冬木。そこにたむろするのは、ゴーストだけではない。歴史に名を刻みし上位のゴーストたる英霊、サーヴァント。それに対抗できるのは、同じサーヴァントと化したたった一人の少女だけ。
――だが、少女にも限界がある。何より、彼らはそんな状況を黙って見ていられない。
『よかった、通じた! 皆無事――』
「ドクター! ちょうどよかった! 私達の部屋からプロトンパックとトラップを取って来て、こっちに転送して! 座標は後で送るから!」
『へ!? わ、わかった!』
頼りになるパシ……ドクターの助力を得て、ようやく戦う力を手に入れた一行。
「……って、待ちなさい! なんでこんなわけのわからない機械を私が!?」
「つべこべ言ってんじゃないよお嬢さん。ほら、アンタの後ろに――」
「イィィィヤァァァ!??!」
「――と、言おうとしたんだけど。あれま、すんごい素質。俺らチームとしてやってけるぜ。二代目ゴーストバスターズ結成決まりだな!」
「誰が、なる、もの、です、か!」
銀髪のヒステリックヘタレ所長の意外な素質。
「ほぉ……こりゃまたいい肉つきだな」
「ヘイ、キャスターの兄貴。今時そんなんじゃ女の子は釣れないぜ? なんてったって、女が強い時代だからな」
「あー、確かに。師匠もめっちゃつえぇ女だったわ……ってのぉぉ!?」
「次マシュにセクハラ発言したら……不慮の事故で死亡って事にしようかしら」
「すげぇ女だな、お前の兄妹」
「だろ? サッチャーも真っ青だ」
「そこ、聞こえてる」
「わかった、悪かったからレーザーをこっちに向けんじゃねぇ!」
新しく仲間を増やし――
「で、できた……できました、宝具の発現!」
「やったわね、マシュ!! と、いうわけで」
「……え、これプロトンパックっていう……えっ」
「貴方にも手伝ってもらうわよ。ゴースト退治!」
――新たな力をつけ、彼らは辿り着く。今回の事件の元凶の元へ。
「……どんどん霊力反応が強まってる。この先にいるわね。確実に」
「ついでに大聖杯のものらしい魔力反応も。……何よこれ。超抜級の魔術炉心じゃない……なんで極東の島国にこんなものがあるのよ……」
「なぁに。NYで破壊神呼ぶ為にビル一つ立てた奴だっているんだ。不思議じゃあない」
「――来たか」
立ち塞がるのは、星が生み出した聖剣に選ばれし担い手。騎士の中の王。
「あれま。アーサー王ってのはえらい別嬪さんなんだな」
「そんな事言ってる場合? やっこさん、やる気満々よ」
「なぁに――英霊だろうがなんだろうが、やる事はおじさん達の代からなんも変わりはしない。ゴースト退治なら、俺達ゴーストバスターズの仕事だぜ」
「……なんでこんな事に」
「でも、意外と楽しいですねこれ」
「マシュ、貴方何言ってるの?」
だが、彼らは決して臆さない。何故なら、英霊だろうとなんだろうと、ゴーストである限り彼らの敵ではないのだから。
「よし、全員構え!」
「エネルギーチャージ!」
「チャージ!」
「ほう、面白い道具を使うようだな……だが、そんなものがサーヴァントたる私に通用すると思っているのか?」
「へっ、後で後悔しても知らねぇぜ……撃て!」
始まる激闘。陽子の光が、暗黒の光が戦場を幾度も過る。
「なかなかやる。だが――これで終わりだ」
「……! まずいぞ! 野郎、また『
「こうなりゃ仕方ねぇ! リッカ! 奥の手だ! ビームを交差させるぞ!」
「ちょっと! アレは流石にまずいでしょ!?」
「え、何、何が起きるのよ!?」
「……中性子ビームを交差させて、わざと陽子転換を引き起こす」
「するとどうなるってんだ?」
「最悪、物質が原子レベルで崩壊して、私達もオダブツよ」
「え……えええーーッ!?」
「けど、マシュはしばらく宝具使えないんだ! やるしかねぇだろ!?」
「……ね、ねぇ? まさか本当にそんな事しないわよね?」
「――仕方ないか!」
「んもぉぉぉ!!! 何この双子!!!」
――Fate/Ghost Busters。公開未定!
「ところでマスター。お腹が空きました」
『グァッ、ゴギュゴ、グギュイ』
「……なんでスライマーがカルデアにいるんだ?」
「ゴーストトラップに隠れてたみたいね」
「大食い……エンゲル係数……うっ、胃が……」
「胃薬ならあるぜ、エミヤ」
「戴こう……」