ファンタジー世界を現代兵器チートが行く。   作:トマホーク

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カツン、カツンと目的地に向かって廊下をゆっくりと歩く2人分の足音が響く。

 

先頭を行くのは自身の肌と漆黒の軍服をカズヤの血で赤黒く染めた千歳。

 

その後ろに続くのは、使い物にならなくなった生体端末を破棄し予備の生体端末に乗り換えた千代田である。

 

そんな2人が到着したのは司令本部の正面玄関の上にある見晴らしのいいテラス。

 

限られた人間しか立ち入る事が出来ないそこからは司令本部前に広がっているだだっ広い広場が一望出来るのだが、今この時の広場はいつもと様子が違っていた。

 

「「「「「「……」」」」」」

 

千歳と千代田、2人の瞳に映るのは人、人、人、数える事すら馬鹿らしくなる程の夥しい数の人の群れ。

 

それもただの人では無い。秩序立って整然と列をなし、一人一人が戦闘服に身を包み武装した兵士の群れ。

 

もっと言えば、恐ろしいほどに殺気立った兵士の群れである。

 

そんな無数の兵士達を眼下に望みながら千歳は重い口を開く。

 

「――……ここに集まった将兵の諸君、そしてこの通信を聞いている全ての者に告げる。

 

私に取って、そして諸君らに取って唯一無二のかけがえのないご主人様が敵の卑劣極まりない手により、その高潔で崇高な魂を汚され、更に!!その御身に重症を負い生死の淵をさまよっておられる。

 

――……どうだ?諸君らは、此度の惨劇を生み出した諸悪の根源と黒幕達が、この世に存在している事を赦せるか?豚畜生にも劣る存在が漫然と呼吸をし心臓を動かし、のうのうと生を謳歌している事を赦せるか?

 

――断っっっっじて否である!!

 

我らが今、成すべき事は何だ!?

 

それは――復讐である!!

 

復讐者に理性は不要!!

 

今この時、諸君はその腹の底で煮えくりかえる憎悪に呑まれ復讐の悪鬼となるのだ!!

 

敵の村という村を燃やし、街という街を破壊し、都という都を灰へ還せ!!

 

そして銃火から逃げ惑う幼子を、少年少女を、男を女を老人を家畜を兵を貴族を市民を商人を奴隷を一切合切悉く血祭りに上げろ!!

 

小刀で銃剣で軍刀で手榴弾で対人地雷で対戦車地雷で自動拳銃で回転式拳銃で機関拳銃で短機関銃で小銃で自動小銃で散弾銃で狙撃銃で対物狙撃銃で軽機関銃で汎用機関銃で重機関銃で火炎放射器で擲弾発射器で対戦車誘導弾で対戦車擲弾発射器で無反動砲で軽迫撃砲で重迫撃砲で臼砲で野砲で歩兵砲で山砲で速射砲で機関砲で対戦車砲で滑腔砲で高射砲で榴弾砲で加農砲で艦砲で列車砲で車輌で艦艇で航空機で――ありとあらゆる武器を兵器を使い敵を殺すのだ!!

 

これより行う大規模軍事行動は復讐であり、また聖戦である!!

 

何故ならば、これは我が国家のメンツとプライド、そしてご主人様に付き従う我々の存在意義を問うものであるからだ!!

 

故に情けなど無用!!本能の、憎悪の赴くままに破壊の限りを尽くし敵を蹂躙せよ!!

 

征くぞ、兵士諸君!!我らが精鋭達よ!!

 

ご主人様に安寧を、パラベラムに繁栄を、そして敵には絶対的な死を!!

 

今この時が――復讐の時である!!

 

奴等に、畜生にも劣る愚物共に自分達が何をしたのかを教育してやるのだ!!

 

全軍出撃!!敵を根絶やしにせよ!!」

 

「「「「「「――ウオオオオオオオオォォォォォォォォ!!!」」」」」」

 

千歳の演説が終わった直後、一瞬の間を置いて声が爆発。

 

静寂を切り裂いて空気を震わせた兵士達の怒りの咆哮は広場の周りにある建物の窓という窓を全てビリビリと軋ませる。

 

こうして怒り、怨みという感情を原動力にして士気を爆発的に向上させたパラベラム軍は全戦力を持って帝国への攻勢を開始するのであった。

 

 

 

予備役を含む全軍が攻撃準備を粛々と整える中、それを統括する作戦指令室の内部は異様な熱気に包まれていた

 

「帝国領内に潜入し活動中の諜報機関――ロングゲート商会の退避完了まで残り2時間」

 

「全攻撃予定地に対しビラ爆弾の散布を確認」

 

「ケラウノスと大陸間弾道弾の発射準備完了、いつでも撃てます」

 

「即応軍集団、出撃準備完了。号令を待っています」

 

「……」

 

目の前にいた主を守れず、しかも下手人すら仕留められなかった自らへの戒めとするようにカズヤの血にまみれたままの千歳は、次々と上がってくる報告を剣呑なオーラを漂わせながら無表情で聞き、ずっと無言を貫いていた。

 

「姉様、これを」

 

「無用だ」

 

「……」

 

そんな千歳を気遣い千代田がタオルを差し出すが、けんもほろろに断られてしまう。

 

全く……強情なんですから。

 

姉の心情を誰よりも理解し、また同じ怒りを秘める千代田はそれ以上の口出しをすることは無かった。

 

「そんな事よりも千代田、今現在のご主人様の容態は?」

 

「あまり――」

 

「濁さずハッキリと正確に言え」

 

「……かなり危険な状態が続いています。今は医師達の懸命の処置で何とか持ちこたえていますが、やはりイリスの魔力暴走を受けた影響が大きいようで予断を許しません」

 

「ッ、そうか……」

 

手術室の前で手術が終わるのを祈りながら待っているカレン達のように自分もカズヤの側に付いて居たいが、副総統という自分の立場とカズヤの想いを託されている以上それが出来ないだけに千歳は歯痒い思いを抱いていた。

 

「クレイスの方は?」

 

カズヤが昏睡状態に陥ったのとほぼ同時刻、私邸の地下シェルター内部で突如倒れた義娘の容態を気に掛ける千歳。

 

「こちらも予断を許しません。と言っても倒れた原因や衰弱していっている理由が全く分からないため、医師達も何をどう対処したら良いのか悩んでいます」

 

しかし、千代田から返ってきたのはカズヤと同様にクレイスが命の危機に瀕しているという悪い知らせだった。

 

「分かった……クソッ、今はご主人様とクレイスの無事を祈りつつ、責務を果たすしかないのか」

 

今すぐにでも2人の元に駆け付けたくなる衝動を堪えつつ、千歳は託された想いと責務を果たすべく毅然とした態度で指揮を取り続ける。

 

「失礼します、副総統。敵がばらまいた生物兵器の徐染作業と異形化した者達の遺体処理が終わりました。それと本土に配備されていた全戦略爆撃機の出撃が完了し、後の指揮を予定通りカーチス・ルメイ少将に委譲しました」

 

「あぁ、ご苦労だったな。伊吹」

 

作戦指令室で全軍の指揮を取る千歳に代わって現場での陣頭指揮や各部門との調整を行っていた伊吹が大量の報告書を携え、作戦指令室に入って来る。

 

「いえ、私にはこれぐらいしか出来ませんから……それにしても意外ですね。副総統がMA弾を含む大量破壊兵器の使用を全面的に禁じるとは。私はてっきり副総統が核兵器等の集中運用で敵を焼き殺すものだとばかり思っていましたが」

 

総攻撃が開始されるまでの残り時間が刻まれているディスプレイに視線を送りつつ、千歳の隣に並び立った伊吹が不穏な笑みと共にそう言葉を漏らす。

 

「フン、核など使って帝国の奴らに死という安息をそう易々とくれてやるつもりはない。地獄のような苦しみを味あわせ絶望と失意の中で殺さねば気が済まん!!」

 

「今回ばかりは副総統に賛成です。何しろ帝国はカズヤ様を亡き者にしようとしたのですから……副総統と同じように私を含めた皆が徹底的な報復を望んでいますよ」

 

パラベラムのナンバー3で暴走しやすい千歳のブレーキ役をこなす伊吹までもが千歳の意見に賛同している。

 

つまりは今のパラベラムに千歳を止める事の出来る人物は皆無であった。

 

その結果、パラベラムの情け容赦ない苛烈な攻撃により帝国が被る被害は天文学的なモノになるのだが、それは浅はかな考えでわざわざ恨みを爆買いした帝国の自業自得というものである。

 

「帝都に拠点を置いていたロングゲート商会及び、潜入中の密偵の退避完了。また他の攻撃予定地からも退避完了の知らせが。これで攻撃実行の障害は無くなりました」

 

敵地に潜入していた味方達が安全圏に退避した事を確認しディスプレイのカウントダウンが0を刻むと、いよいよパラベラム軍による総攻撃の火蓋が切って落とされる。

 

「……よし、ならば全軍に通達、敵を蹂躙しろ、攻撃――開始!!」

 

千歳の号令が下されると同時に戦端を開いたのは低軌道上に存在しているケラウノス――神の杖であった。

 

「ケラウノス、最終発射シークエンスに移行」

 

「1番から4番のロック解除。ケラウノスから質量弾分離」

 

「質量弾1番から4番、ロケットブースター点火」

 

「誤差修正、左0.3度、上0.2度」

 

「突入角及び突入速度異常なし、全て正常値」

 

「目標着弾まで32秒」

 

ケラウノスから分離しロケットブースターを作動させた4発の質量弾がゆっくりと動き出し徐々に勢いを増していく。

 

大気圏に突入し、大気との摩擦で真っ赤に燃え上がり火球と化しながらも質量弾は第一目標であるエルザス魔法帝国の帝都に、数百万人が暮らす超人口密集地に真っ直ぐ落ちて行く。

 

そして、マッハ10に達した4発の質量弾が帝都に壊滅的な被害をもたらすべく牙を剥いた。

 

「着弾まで残り10、9、8、7――ッ!?帝都上空に強力な魔力障壁を確認!!質量弾全弾命中せず!!繰り返します!!質量弾は全弾命中せず!!」

 

しかし、帝都を土地ごと吹き飛ばそうとした4発の質量弾は帝都全体を覆っていた強力な魔力障壁で防がれてしまう。

 

「チッ、やはりそう簡単にはいかぬか……いや、好都合か?――攻撃目標を第2、第3に変更、攻撃を継続せよ!!」

 

「了解!!攻撃目標を第2、第3に変更、攻撃を継続します!!」

 

核兵器並みの威力を誇るケラウノスの爆撃を防いだ帝都に対し、このまま無策の攻撃を続けても意味が無いと悟った千歳はケラウノスの貴重な残弾を他の攻撃目標へと振り分ける事を指示する一方で、帝都に巣食う黒幕達を自らの手で殺す機会が出来た事に黒い喜びを感じ復讐心を滾らせていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

総攻撃が始まってから1週間が経った頃、パラベラムが挙げた戦果は凄まじい事になっていた。

報復という大義名分の下に、ケラウノスと大陸間弾道の後先を考えない乱れ撃ちに続いて、まず最初に動き出したのは空軍――各基地に配備されていた航空機達と本土から出撃した戦略爆撃隊。

 

しかし、ヴァーミリオン作戦の開始時にも行った大規模爆撃をまた行おうとしている訳だが、今回は前回と一味違っていた。

 

何故なら前回の目標は軍事施設で、しかも目標への精密爆撃が基本とされていたのに対し、今回は民間人いる市街地を含む全都市が目標で、加えて言えば低高度からの無誘導爆弾を用いた無差別爆撃が基本であるからだ。

 

そのため都市の上空に飛来した航空機からは大雑把な狙いで、とにかく被害を増やそうと無数の爆弾達が容赦なくばらまかれた。

 

そんな、精度より威力を重視した爆撃により帝国に存在するほぼ全ての都市が無惨にも焼け落ちる事になる。

 

加えて以前は作戦目標に無かったインフラ設備――橋や主要道路等も破壊対象としてパラベラムが爆撃を行ったため帝国は軍の移動や物流にさえ問題を抱える事になった。

 

しかしながら、生み出される事になる帝国人民の恨みをカズヤの代わりに自身が背負おうと千歳が事前に自分の名で爆撃を行う旨をビラ爆弾で各都市に伝えていたため民間人の被害は空爆の規模に対して少なかったのだが、そのせいで新たな地獄が発生していた。

 

そう、被害が少なかったということはつまり夥しい数の難民が発生したのだ。

 

だが、そんな難民達を救う余裕など今の帝国にあるわけもなく、難民達は国から厄介者として見放され放置されることになる。

 

すると家を焼かれ家財を失った者達は自らが生きるために他者から糧を奪おうと武器を手にする。

 

そうなると糧を持つ者も奪われぬよう武器を取る。

 

そうした背景もあってか帝国領内の治安は一気に悪くなり、しかも場所によっては味方同士で殺し合いを始めてしまう始末。

 

千歳の密かな思惑通りに味方同士での殺し合いを演じるハメになり、最早国としての体制を保つことすら厳しくなってきた帝国だったが、これで全てが終わる訳が無かった。

 

空軍の爆撃に続き、準備を整えた陸軍や海兵隊からなる地上部隊が進攻を開始したのだ。

 

それも事前に決められていた攻勢限界地点を軽々越えて帝国の奥深くまで。

 

戦車や装甲車、果ては兵士を満載した輸送トラックが街道に溢れ道中にある村や街を問答無用で制圧し、抵抗しようものならば全てを灰へと帰した。

 

そんなパラベラム軍の進攻を爆撃で弱り果て、また内輪揉めすら始めた帝国軍に防げる訳がなく、帝国軍は各地で敗退を繰り返した。

 

そうして一方的な蹂躙劇を繰り広げ、破竹の勢いで帝国領内を攻め上るパラベラム軍だったが、その中でも飛び抜けて進撃スピードが早い部隊があった。

 

それは成り行きの結果、パラベラムの保護国となったアルバム公国の防衛任務に就いていた外人部隊。

 

彼らはカズヤへの忠誠を示せという千歳の発破を受けた事もあり奮起。

 

旧式装備というハンデをものともせず敵防衛線を噛み砕きながら進軍を継続し、最終的には他の部隊と圧倒的な差をつけて、一番深く帝国領内へ食い込んだのだった。

 

ちなみに、その功績が認められ外人部隊の兵士達は正式にパラベラム軍へ編入されることになるのだが、それは後の話である。

 

そして空軍や陸軍、海兵隊に続いて最後に行動を開始したのは海軍。本土から遠く離れたゼウロ海、キロウス海、テール海の三海に展開中の遠征艦隊であった。

 

しかし、リヴァイアサンとの戦いで少なくない被害を受けていた遠征艦隊は大規模な行動に出れなかったため、無傷である空母達を中心とした大小様々な機動部隊を幾つも編成し三海の沿岸及び内陸にある都市に対し艦載機による連日の爆撃を開始。

 

時には艦砲射撃までも行い、三海の周辺にある都市を恐怖のどん底に陥れ蹂躙した。

 

だが、そんな最中。『赤城』『加賀』『蒼龍』『飛龍』『翔鶴』『瑞鶴』を中心とし編成された第一機動部隊に随伴していた重巡洋艦『筑摩』の零式水上偵察機一番機が偶然にも敵の一大泊地を発見。

 

直ちに攻撃隊が編成され、敵泊地の破壊に移った。

 

最も、零式艦上戦闘機六二型や艦上爆撃機彗星、艦上攻撃機流星しか搭載していない第一機動部隊であったが、そのハンデは攻撃隊の数とパイロット達の並々ならぬ技量で補い敵泊地を破壊する事は成功した。

 

ところが、泊地に停泊していた数十隻の軍艦を沈めきれず逃がしてしまうという失態を犯したため、第一機動部隊は第二次攻撃隊を出そうとしたのだが生憎日が落ち夜になってしまう。

 

そのため随伴艦の軽巡洋艦『川内』『神通』『那珂』3隻に第11駆逐隊の『吹雪』『白雪』『初雪』第12駆逐隊の『叢雲』『東雲』『白雲』計6隻を付けて追撃を命令。

 

その結果、泊地から逃げ出した敵艦を夜戦で一隻残らず沈めるという戦果を叩き出した。

 

「奴等はまだ見つからんのかッ!!」

 

各地から、そんな華々しい戦果報告が毎日のように舞い込んで来る一方で千歳は焦っていた。

 

何故なら、不達成だった神の試練による敵戦力の増強が始まってしまう刻限が近付いて来ているのと、カズヤを傷付けた下手人であるマリー達の所在が一向に掴めていなかったからだ。

 

「姉様、少しはお休み下さい。このままでは姉様の体が……」

 

「この状況でおちおち眠っている暇などない」

 

総攻撃が開始されてから今日で一週間。

 

ろくな休みを取っていないせいで、目の下に濃いクマを浮かばせた千歳の体調を気遣う千代田が、飲み物に睡眠薬でも混ぜて無理矢理にでも眠らせてしまおうかと、物騒な思案を始めた時だった。

 

「霧島……遥斗」

 

背後から掠れ気味の地を這うような声が発せられ2人の耳に届く。

 

「セリシアか?」

 

「セリシア……ですか?」

 

バッと後ろを振り返った千歳と千代田が見たのは、ボサボサに荒れ果てた髪の間から幽鬼のような表情を覗かせるセリシア。

 

そして、そんなセリシアと似たり寄ったりの姿を晒す長門教の修道女達だった。

 

「監獄島から脱獄した囚人の中に霧島遥斗が混ざって……うぅ……もしかしたら彼はメイデン達と共にいるかも……しれ……」

 

「「セリシア様!!」」

 

「「お気を確かに!!」」

 

監獄島で勃発した7聖女との戦いの後、本土に急行しカズヤが昏睡状態に陥り命の危機に瀕していると聞かされた瞬間、奇声を発し錯乱したため拘束され病室に放り込まれていたセリシア。

 

しかし錯乱してから3日後。我に返り、それからは何かに取り憑かれたように不眠不休で自身の生命力でさえ魔力に変換して治癒魔法をカズヤにかけ続けていたため、千歳に負けず劣らずの疲労具合を見せていた。

 

「霧島遥斗の現在位置はどこだッ!?」

 

セリシアがもたらした一縷の可能性に賭けて、千歳が叫ぶ。

 

「――信号をキャッチ!!は、発見!!発見しました!!場所は帝国領内にあるザイン山脈!!」

 

「衛星による熱源探知開始!!霧島遥斗の周りに多数の熱源を確認!!本土襲撃の敵部隊と思われます!!」

 

「ようやく見つけた。――千代田、出るぞ」

 

「承知」

 

ようやく、待ちに待った怨敵を発見した千歳が口元を三日月型に歪め嗤った。


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