この素晴らしい世界に史上最強の弟子と風を斬る羽を!   作:1人多国籍軍

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第1話

 闇との激闘を終えて2年後。兼一と美羽は順調に達人という崖を転げ落ち、19歳という若さで特A級に限りなく近い達人級にまで成長していた。

 

 

「美羽さん後ろ!」

 

「はいですわ!」

 

 

 現在、2人は南の方に世直しの旅に行っている長老の言い付けで、北の方に世直しのたびに来ている。今は某国のマフィアが雇った、特A級の用心棒と激闘を繰り広げている。

 

 

「その若さで達人級か……興味が湧いた、名前を聞かせてくれ」

 

「梁山泊一番弟子!『1人多国籍軍』白浜兼一です!」

 

「無敵超人が孫娘!『風を斬る羽』風林寺美羽ですわ!」

 

「あの梁山泊か……今日は良い日だ!まさかあの梁山泊の豪傑達の弟子と戦えるとは!」

 

 

 戦闘は更に激化し、徐々に地形が変形する。達人の戦闘能力は常人のそれを遥かに逸脱しており、達人同士の戦いとなると山が更地になることも珍しくはない。

 

 しかし、いくら2人が特A級に限りなく近い達人に成長したと言っても相手は紛れもない特A級。最初の内は拮抗していた戦いも、徐々にその均衡が崩れ始めた。

 

 

「はぁ……はぁ……み、美羽さん……」

 

「肋骨が折れていますわ……兼一さんは……」

 

「な、情けない限りですが……ボクはもう右目が見えません……」

 

「……」

 

 

 2人は既に満身創痍なのに対し、用心棒は服が少し破れて鼻血が出ている程度の負傷だ。この時点で2人に勝機はほぼ無く、更に悪いことにこの用心棒は殺人拳の使い手なのだ。

 

 

「お前達は良く戦った。師匠達には、最期まで立派な武人だったと伝えてやろう」

 

「み、美羽さんは……美羽さんはボクが守る!!」

 

「兼一さん!」

 

 

 兼一の無謀な突進は容易く躱され、カウンターの一撃が脳天に直撃する。糸が切れたかのようにうつ伏せに倒れ、ピクリとも動かなくなった。

 

 

「け、兼一さん!兼一さん!いやあああああああああああ!!」

 

 

 愛しい人の死を受け入れられず、戦闘中であることも忘れ泣き崩れる。その隙を見逃さず、用心棒は少しの憐れみと共に2人の命を確実に刈り取った。

 

 

 

 気付けば2人は真っ暗な空間に居た。今自分達が座っている正面には誰も座っていない椅子が一つだけある。

 

 

「……あれ?」

 

「これは一体……」

 

 

 理解が追い付かない。自分達は今まで戦っていたはずだ。なのに、傷も無いし精神状態も至って平常になっている。

 

 

「白浜兼一さん、風林寺美羽さん。残念ながら、貴方達の人生は終わってしまいました」

 

 

2人の背後から銀髪の美しい女性が歩いてきて、2人の正面に置かれていた椅子に座って優しく微笑んだ。

 




白浜兼一(しらはまけんいち)
タイプ:静
異名:1人多国籍軍
19歳
位階:達人級(特A級に限りなく近い)
身長:175cm
体重:68㎏

 武術を極めてしまった達人が集う『梁山泊』の豪傑全員の弟子。元々はいじめられっ子で武の才能は皆無。だが己の信念を貫く為、地獄すら生温い梁山泊の修行を生き抜き(時には死にかけ)どうにかこうにか達人という崖を転がり落ちた心優しい青年。

 武術家としては異例の空手、柔術、中国拳法、ムエタイ等の多種の武術を学んでいる。限りなく特A級に近い達人にまで成長したことで、本家本元より威力や練度は数段劣るが、原作で師匠達(長老含む)が使っていた技は全て使えるようになっている。


風林寺美羽(ふうりんじみう)
タイプ:動
異名:風を斬る羽
19歳
位階:達人級(特A級に限りなく近い)
身長:168㎝

 梁山泊の長老『無敵超人』風林寺隼人の孫娘。祖父の我流、風林寺流武術、プンチャック・シラットを習得している。また梁山泊に住んでいる為、史上最強の弟子として育成された兼一程ではないにせよ、多種の武術を習得している。
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