この素晴らしい世界に史上最強の弟子と風を斬る羽を! 作:1人多国籍軍
「美羽さん、この後はどうしましょう」
「そうですわね、まずは難易度の低いくえすとを受けてこの世界において、私たちがどの程度の実力なのかを把握する必要がありますわね」
「そうですね。もしかしたら、モンスターが全部師匠達ぐらい強いみたいな地獄っていう可能性もありますし」
「あ、あはは……」
冗談交じりの会話をしながら掲示板を見ている2人に、一組の男女が近付いてきた。
「なあ、あんた達転生者だろ?」
「え?」
「えっ?」
2人が振り返ると、そこにはジャージを着た男と青髪青眼の美女が立っていた。
「えっと、貴方は?」
「俺はサトウカズマだ。あんた達と同じ、日本からの転生者だ」
「なるほど、そうでしたか。ボクは白浜兼一です」
「私は風林寺美羽ですわ」
「私は水の女神アクアよ!」
「あぁ、やっぱりですか」
兼一の返答に、カズマは少々驚いた顔をする。
「やっぱり?」
「はい。アクアさんが纏っている気が、僕等を転生させてくれた女神様と同じように神聖なものだったので」
「へぇ……凄いなぁ」
「カズマさんはどんな力を貰って転生しましたの?」
「あ、それはボクも気になってました」
「うっ……」
それからカズマは、今までの事を全て2人に話した。間抜けな死に方をしたこと、それをアクアに笑われて腹が立ったこと、腹いせとしてアクアを異世界に持っていく特典として選んでこの世界に道連れにしたこと、そしてアクアが冗談みたいにポンコツで、それが原因でまだクエストには行けず、土木作業員として食い繋いでいるということを……。
「そ、それは……その、何と言いますか……」
「た、大変でしたわね……カズマさんもアクアさんも……」
「せめて目を合わせてくれ!」
その後暫く、2人がカズマと目を合わせることはなかった。
「それで、何故ボク達に声をかけたんですか?」
「敬語なんてやめてくれよ。多分俺の方が年下だし」
「そうなの?分かった、じゃあカズマ君って呼ぶね」
「おう、じゃあ俺はケンイチって呼ぶよ」
「話が脱線してますわよー」
「あ、そうでした。で、カズマ君は何でボク達に声をかけたの?」
「……さっき話したから分かると思うが……まともな戦力がいないんだ!頼む、俺達のパーティーに入ってくれ!」
カズマは物凄い勢いで頭を下げて頼み込んだ。それを見た2人は顔を見合わせて微笑む。
「カズマ君、頭を上げて」
「……」
「ぱーてぃーへのお誘い、私たちからしても有り難いですわ」
「じゃあ!」
「うん。カズマ君達のパーティーに入るよ。これからよろしくね」
「あっ……ありがとうケンイチ!」
カズマはケンイチの手を固く握り、涙まで流して喜んだ。
「やったわねカズマ!じゃあ早速高難易度クエストを受けて、お金を稼ぎましょう!」
「アホかああああぁぁぁ!」
「なぁんでよぉ!こんなに強い2人がいるんだから、多少のクエストなら問題ないわよ!」
「ま、まあ2人共落ち着いて。あんまり高難易度なのはまだ早いと思うけど、多少の難易度のクエストなら良いから。ね、美羽さん?」
「ん~……まあそうですわねぇ……確かに冒険者として生計を立てるには高額報酬のくえすとを受ける必要はありそうですし……」
「そうよね!そうよね!流石強い人は余裕があるわ!アンタも見習いなさいよヒキニート!」
「(こぉいつぅー!!調子に乗りやがって駄女神が!)」