この素晴らしい世界に史上最強の弟子と風を斬る羽を! 作:1人多国籍軍
「これ!ねえこのクエストなんてどうかしら!」
「どれどれ……?」
『緊急』異常発生したジャイアント・トード40匹の討伐:報酬80万エリス
「ジャイアント・トード……名前から考えるに、巨大な蛙ですわね」
「繁殖期になると人里まで下りてきて家畜や農家の人を丸飲みに……そんなのが異常発生!?大変じゃないか!」
「カズマさん。80万えりすとは、日本円にするとどの程度の価値なのでしょうか?」
「そのまんま80万円だな。1円=1エリスらしいぞ」
「な、なんと!兼一さん!カズマさんアクアさん!さ、早速80万……いいえ、この迷惑な蛙さん達を懲らしめに行きますですわよ!」
「あはは……」
「あれがジャイアント・トードか……確かに大きい」
「平原を埋め尽くす程の巨大蛙さん達……蛙嫌いの人が見たら失神しそうな光景ですわね」
4人は少し小高い丘の上から、ジャイアント・トードがひしめき合っている平原を見下ろしている。
「じゃあまずボクが行ってみますね」
「はい。兼一さんお気を付けてですわ」
達人の中でも最上位クラスの強靭な足腰を駆使し、30mほど跳躍して丁度真下にいたジャイアント・トードの脳天に踵落としをぶち込んだ。
「おかしい……手応えが無い……うおっ!?」
不審に思っていると、踵落としがクリーンヒットしたはずなのにダメージを受けた様子も無く、兼一を捕食しようと襲い掛かる。
兼一は紙一重で躱してカウンターの正拳を放つが、それも効果があるようには見えない。
「打撃が効かないのか……なら、これならどうだ!」
一旦距離を取り、構えを変える。
「逆鬼師匠直伝、不動砂塵爆!」
『不動砂塵爆』 ケンカ100段の異名を持つ空手家、逆鬼至緒の禁じ手と謳われた必殺技。標的を一切揺らさず内部のみを崩壊させる突き。
いくら打撃耐性が高いジャイアント・トードと言えど、内部を崩壊されては無力。不動砂塵爆が直撃したジャイアント・トードは激しく爆散し、血肉が辺りに飛び散った。
「おう……グロイ。美羽さん!この蛙達、打撃に対しての耐性が滅茶苦茶高いです!」
「了解ですわ!カズマさんとアクアさんは此処で待機していてくださいですわ」
美羽も跳躍し、一匹のジャイアント・トードの前に立つ。
「お爺様直伝、無敵超人108秘技が一つ……数え抜き手!」
無敵超人・風林寺隼人の持つ108の秘技の1つ『数え抜き手』
通常の貫手を“四”と見立て、そこから指の数を“三”、“二”、“一”と減らしていく。数が減るに従って、指一本当たりの貫通力は増していくだけでなく、一度一度の貫手にはそれぞれ性質の異なる特殊な力の練りが加えられており、四~二までの貫手の力などを変化させることで如何なる防御さえも最後の“一”で必ず突き抜く。
「四!三!!二!!!一!!!!」
四~二までは平然としていたジャイアント・トードだったが、最後の『一』が打ち込まれた直後、腹部に大穴が開いて10mほど吹き飛んだ。
「なるほど、打撃耐性が高いことを除けば大した相手ではありませんわね」
「武器使いの人なら楽ですね。まあ、この数は厳しいでしょうが」
ジャイアント・トード40匹に対して無手で無双する2人を、小高い丘の上から眺めている2人。
「なにあの2人怖い」
「やっぱり勇者候補はこうでなくっちゃね!」