この素晴らしい世界に史上最強の弟子と風を斬る羽を! 作:1人多国籍軍
「じゃあ、今日はカズマ君達3人で戦ってね。危なくなったら助けるから」
「思いっ切りやっちまいなさいですわ!」
「よし、じゃあまず俺からだ!」
兼一達がいる安心感もあってか、短剣を抜いて威勢よくカズマが走って行った……がしかし。
「うおおおおおお!」
接近してから蛙が予想以上の大きさだったことに気付き、その巨大さと自分の短剣を比較して怖気づいて逃走を開始した。
「プークスクス!やっばい超ウケるんですけど!カズマったら、顔真っ赤で涙目で超必死なんですけど!」
「まだ助けなくていいのですか?」
「まだ危なくないですよね、美羽さん」
「そうですわね。この状況であれば私たちの力は必要ありませんわ」
「仕方ないわね!私が助けてあげるわよ!」
カズマを追い掛けているジャイアント・トードに向かって、アクアが嬉しそうに突進する。
「ゴッドブロオオオォォ!!ゴッドブローとは、女神の怒りと悲しみを乗せた必殺の拳!相手は死ぬ!」
「ちょ、お前!」
アクアのゴッドブローはジャイアント・トードの腹に直撃する。しかし、特A級に限りなく近い達人である兼一の正拳ですら効果が無い程の物理耐性を誇るジャイアント・トードである。
「……か、蛙ってよく見ると可愛いと思うの」
アクアの言葉が終わったと同時に、頭からパックリと喰われた。
「アクアさん!」
「喰われてんじゃねえええええ!」
アクアを食っていて動けなくなっているジャイアント・トードに、カズマの短剣での斬撃、兼一の不動砂塵爆、美羽の数え抜き手が同時に襲い掛かった。
「次は私の番ですね!」
爆散した蛙から助け出されたアクアが泣き止まないので、取り敢えず安全な場所に放置して次はめぐみんの番になった。
爆裂魔法の準備時間の間は、兼一が標的となるジャイアント・トードの足止めをしている。
「黒より黒く闇より暗き漆黒に 我が真紅の混交を望みたもう 覚醒の時来たれり 無謬の境界に落ちし理 無行の歪みとなれて現出せよ!踊れ 踊れ 踊れ!我が力の本流に望むは崩壊なり 並ぶ者無き崩壊なり 万象等しく灰燼に帰し 深淵より来たれ!これが人類最大の威力の攻撃手段!これこそが!究極の攻撃魔法!エクスプロージョン!」
「兼一さん!」
「戻りました!」
爆裂魔法が放たれる直前に美羽が兼一を呼び、それに反応した兼一は一瞬で美羽の隣に戻って来た。
めぐみんの爆裂魔法はジャイアント・トード一匹に使うには強過ぎた。小さなクレーターができ、ジャイアント・トードは蒸発した。
「これが魔法……凄いよめぐみんちゃん!」
「あら?」
初めて見る魔法に感動し、振り返るとそこには地面にうつ伏せに倒れるめぐみんの姿があった。
「め、めぐみんちゃん?」
「我が奥義である爆裂魔法は、その絶大な威力故、消費魔力もまた絶大。要約すると、限界を超える魔力を使ったので身動き一つとれません」
「……」
「ま、まああの威力の魔法を使ったのですから仕方ありませんわ」
その後、爆音で目覚めた蛙を兼一が全て駆逐し、美羽がめぐみんを背負ってギルドに帰還した。