魔法少女と異世界の暗殺者   作:繊月紅

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今まで色々ネタを考えてはメモ帳に書いてたのですが、
今回始めてこちらで投稿させていただくことになりました。
誤字脱字などがあれば報告頂けたら幸いです。

なお、この話を含め数話程序章として書かせていただきます。


序章
プロローグ


 

 

 

 

 

───ルーンミッドガッツ王国南部砂漠都市[モロク]───

 

 

 

 

 

 

太陽の光が降り注ぐ砂漠の都市モロク。

数多くの冒険者達がダンジョンへ向かうためのベースキャンプとして栄える都市である。

しかしこの都市にはその昔多くの冒険者の手によってとある凶悪なモンスターが封じられていた。

 

 

 

その名を─────『魔王モロク』─────

 

 

 

この砂漠都市の名前の元となった次元をも揺るがす力をもったモンスターである。

その魔王モロクが復活の兆しありとの事でミッドガッツ王国各地のギルドに声がかけられた。

プロンテラ騎士団、プロンテラ大聖堂、カトリピーナ修道院。

セージギルド、アルケミストギルド、ローグギルド、ブラックスミスギルド。

ハンターギルド、魔術師ギルド、……そしてアサシンギルド。

各ギルド員をモロクへ派遣し詳細を調査せよと発せされた依頼に数多くの冒険者が参加した。

そんな冒険者達が集まる砂漠都市モロクに一人の女性が足を運んだ。

 

 

彼女の名前は─────『アオイ』─────

 

 

ヴァルキリーの加護を得てアサシンクロスとして新たな力を得た女性である。

アサシンギルドのマスターからの勅命によりこの地にやってきたのだが、

彼女自身はこの依頼にあまり乗り気ではなかった。

その理由の一つとして彼女の異様なほどまでの勘の良さが理由に挙げられる。

これまでの戦いや依頼などでもこの勘の良さは発揮され、

嫌な予感がすれば十中八九当たってしまうのである。

 

例えば簡単な迷子探しの依頼のはずなのに嫌な予感がし、

それでも一応受けてみれば単独では難しいダンジョンの奥深くへ行かねばならなかったり、

例えばとある教団の教祖に会いに行っただけなのに嫌な予感がし、

気がつけばその教団を取り巻く黒い陰謀に巻き込まれたりと…。

 

よくよく考えれば嫌な予感の方向でしかこの勘は発揮されていないが、

正直これだけでも十分彼女がこの依頼を乗り気じゃないという理由に足ることだろう。

しかして彼女もアサシンギルドに所属するギルド構成員の一人である。

ギルドマスターからの勅命ともあれば流石に断るわけにもいかず、

結局嫌な予感を感じながらも彼女は重い足取りでこのモロクの都市へとやってきたのであった。

 

 

「はぁ…、マスターからの勅命じゃなけりゃ絶対受けてなかったわ…この依頼」

 

「ご主人様…、そんな気を落とさず…。 あ、ほら!アイスクリーム売ってますよ!」

 

 

一緒にモロクにやってきたメイド服を着た女性に促されアイスクリームを売る商人に目をやる。

確かにこの暑さではさぞかし冷たいアイスクリームは美味な事であろう。

しかしそんな小さな幸せもこれから訪れるであろう不幸に比べれば月とスッポンである。

 

 

「アリス、確かにアイスは美味しい。 でもねこの憂鬱な気分はアイスぐらいじゃ晴れないわ」

 

「あうぅ…、ご主人様元気出してくださいよー…」

 

 

アリスと呼ばれた女性は未だテンションの上がらない自分のご主人であるアオイに言われ、

なんとか元気になってもらおうと色々と進言してはみたものの、結局全て空振りに終わってしまった。

ちなみにアリスと呼ばれるこの女性は、元モンスターで現在はアオイのペットとして共に過ごしている。

アリスがアオイのペットとなった経緯はまた機会があればその時にでも語るとしよう。

 

 

 

 

 

 

しばらく二人でモロクの都市を散策しつつどこか異常がないか調査していると、

そこへアサシンギルドの同僚である男性と女性の二人組が近づいてくるのが見えた。

その時点でアオイの脳内ではこれまでにないほど異様な嫌な予感で埋め尽くされていた。

もはやこの勘の良さは呪いか何かなのではないか?と、後にアオイは思うのだが今となっては時すでに遅し。

同僚の二人組からの情報により、モロクの都市から西へ少し行ったところで謎の魔力異常が発生しており、

各ギルドより先駆けてギルドマスターよりアオイに先行調査せよとの命令を承ったとの事だった。

もう嫌な予感は頭痛の如くガンガンと脳内で鳴り響いているのだが、

命令との事であれば行かないとの選択肢はありはしないため、

渋々アオイはアリスを連れてモロク西の砂漠へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

───モロクの都市より西へ行った砂漠地帯───

 

 

 

 

 

 

ジリジリと太陽の日が砂漠を照らしその熱気で汗が吹き出す中、

アオイは魔力異常が感じられた場所へと向かっていた。

アオイの嫌な予感はモロクの都市にいる時よりも酷くなっていたが、

もうここまでくればどうにでもなれと半ば投げやりな状態で歩き続けていた。

アリスはそんなアオイの様子にオロオロしながらも離れないように後に続く。

 

歩き続けて数十分、砂漠狼[デザートウルフ]などが多数生息する地域に差し掛かった時だった。

アオイの嫌な予感が最大まで高まった瞬間それは起きた…。

まだ昼間だというのに辺りは薄暗くなり、先程まで暑く照りつけていた太陽はその勢いを無くし、

砂漠狼の群れが数多く生息していたはずのこの地は不気味なほど静まり返っている…。

アオイとアリスは最大限にまで警戒心を高め、何が起こってもすぐ動けるように重心を低く保った。

 

 

「ほんと私ってば厄介事に好かれる体質だわ。 アリス、私に何かあったらすぐ逃げるのよ?」

 

「うぅ…、ご主人様を置いて逃げるなんてできないですよ…。

 せめてご主人様を連れて逃げるぐらいはします!」

 

「…はぁ、わかったアリスの好きにしなさい」

 

 

暫くそこに留まってみたが周囲の変化はそれ以上起きず、これ以上警戒しても仕方ないかと思い始めた瞬間。

爆発的に周辺の魔力が高まり空や景色が歪み始めたのだった。

周辺の景色が歪むにつれ砂漠だったこの地が岩石などに囲まれた荒地へと変わっていき、

魔力が集中しているであろう場所には謎の黒い穴が出現していた。

 

 

「あの黒い穴が魔力異常の原因…かしらね?」

 

「うぅー…、ご主人様ほどじゃないですけどあの穴…、すごく嫌な予感がしますよー…」

 

 

アリスの言葉にアオイは僅かに頭を頷かせる。

アオイ自身もあの黒い穴を見た瞬間から嫌な予感がビシビシと感じられるのだ。

今すぐにでもここから逃げ出してしまいたいという思いを気合で踏みとどまらせる。

今逃げたところで結局原因は解らずじまいであるし、

何より今までどんなに嫌な予感がしても、なんとか依頼を達成してきたプライドが彼女にはあった。

しばらく様子を見て何もなければ一旦ギルドマスターに報告するのがいいだろうと思ったその矢先だった。

謎の黒い穴の周辺の石やら草やらが徐々にその黒い穴へと吸い込まれていくのが確認できた。

 

 

「あぁ…、これはもしかしてもしかしなくともかなーりやばいんじゃ…」

 

 

そう言葉にした瞬間、黒い穴が一気に周辺にあるもの全てを飲み干そうとその勢いを増したのだ。

その吸引力は竜巻にも似た勢いだろうか。

全て飲み干さんとばかりにありとあらゆる物を飲み込んでいく。

そんな光景を目の当たりにしたアオイはアリスを連れ即座に離脱しようとしたのだが…。

 

 

「うああああああ!!???!? ちょ!これ!マジで洒落にならないって!!!」

 

「うきゃあああ!!???!? ご、ご主人様ーーー!吸い込まれますーーー!!!」

 

 

離脱しようとした矢先に彼女たちがいる付近にまでその吸引力は増し、

アオイとアリスの二人はその場から全く動けない状態へと陥ってしまったのだ。

何か掴まる物はないかと周囲を探し比較的大きな岩まで近づいたアオイは、

その岩にへばりくっ付いて吸い込まれまいと何とか踏みとどまる。

 

 

「んんんんんん!!! こ、これは…マジ…きついぃぃぃぃ!!!」

 

「ひぃぃぃぃん!!! こんなの地獄ですーーーー!!!!」

 

 

意地でも吸い込まれてたまるかと岩を掴むアオイと、

そのアオイの腰に手を回し吸い込まれまいと耐え凌ぐアリス。

しかし無情にもアオイを支え続けた岩は徐々に黒い穴の吸引力により原型を崩していく。

それでも何とかこの場からの脱出を試みるアオイだったが…。

 

 

「ぬぁぁぁぁ!?!?!? 私の愛用の錐とダマスカスがぁぁぁぁぁ!?!!???!」

 

「ご、ご主人様ーーー!!! 今は武器の心配よりもご自身の心配を…」

 

 

テレポートアイテムであるハエの羽か蝶の羽を使用とした矢先に、

愛用であった二本の短剣が黒い穴に吸い込まれていった。

それを見たアオイは半ば発狂しそうになるがアリスはそれをなんとか繋ぎ止める。

しかしそれすらも嘲笑うようにアオイ達を支えていた岩すらもついには崩壊してしまったのだ。

 

 

「あ…、なんか色んな光景が目に浮かんでくる…。 アハハ、コレガ走馬灯ナンダネー」

 

「ひぁぁぁぁぁ!?!? ご主人様ーーー!!!あの穴に吸い込まれますうぅぅぅぅぅ!?!!?」

 

 

キュポンという擬音が聞こえてきそうな感じで二人は黒い穴へと吸い込まれていった。

二人を飲み込んだ後の黒い穴はまるで先程までの光景が嘘のように静まり返り、

そして徐々にその大きさを小さくしていき最後には最初から何も無かったかのように荒れ果てた大地だけがそこに残った。

唯一黒い穴があった場所にアオイが身につけていたアクセサリーだけを残して…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔王モロク封印に関する先行調査報告書

製作者:アサシンギルド所属 構成員リーン キド

 

魔王モロク復活の兆し有りとの報告により各ギルドの調査員が派遣された今回の件であるが、

先行調査の段階では未だ多くの事が明かされていない。

その理由としてまず始めにモロク西部の砂漠地帯を筆頭に、

各地にて発生していた魔力の異常増大が挙げられるであろう。

此れについて魔術師ギルド及びプロンテラ大聖堂所属の構成員の者達からは調査当初、

魔王モロクの封印に関する影響が各地で発生しているのが原因ではないかとの見解があった。

 

しかし調査を進めるにつれてその魔力異常はどうやらモロク西部の砂漠地帯でのみ発生しているらしく、

他の地域で発生していた魔力異常はこの件とは一切の関係性が見られなかった。

魔術師ギルド及びプロンテラ大聖堂からの要請により、

この魔力異常についての先行調査が検討されたため、

我がアサシンギルドが先行調査の任を受けることを快諾することとなる。

魔力異常に関してはアサシンギルドのギルドマスターからの判断も仰ぎ、

調査現場であるモロクに来ていた同ギルド構成員である『アオイ』に先行調査を依頼。

以後、我々がモロク地下の調査、アオイには単独での先行調査を行ってもらうこととなる。

 

アオイがモロク西部へと先行調査に出向いた後、我々二名でモロク地下を調査したがこれといって成果は見られなかった。

派遣される調査員達に現状を伝え調査協力を依頼しつつ、モロク周辺を調査していた矢先、

モロクを震源とする大規模な地震が発生。

それに伴いアオイが先行調査に向かっていたモロク西部の砂漠地帯にて、

これまでに見ない規模の魔力増大を確認。

これを切っ掛けに地震がさらに活発化しついには都市崩壊に至った。

 

モロク崩壊と同時刻にモロク中心部より魔王モロクとみられる超大型のモンスターが出現。

超大型のモンスターは数多くの取り巻きを引き連れ、

モロク西部の魔力異常が発生していた地へと飛び去っていった。

これに関して魔術師ギルド及びプロンテラ大聖堂による合同調査にて関係性を現在調査中である。

 

なおモロク西部へと先行調査に向かったアオイに関してだが、

モロク西部到着直前の報告を最後に足取りが途絶えている。

アオイ捜索に向かった我々は現場付近にてアオイが身につけていたアクセサリーを発見。

それ以上の情報は今現在のところ確認されていない。

魔力異常及び魔王モロクがこの地に飛び去った件とアオイの行方との関係性を調査対象として追記しておく。

 

 

 

以上をもって魔王モロク封印に関する先行調査報告とする。

 

なお、引き続き魔王モロクの行方及び先行調査に向かったアオイの行方を我々二名で継続調査するものとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様初めまして繊月 紅(せんげつ こう)と申します。
そしてこのような駄文を読了していただきましてありがとうございます。

普段からPCのメモ帳にて色々と思いついた二次小説のネタを書き綴っているのですが、
今回始めてこのような形で掲載することといたしました。
この小説は魔法少女リリカルなのはの世界に、
オンラインゲームであるラグナロクオンラインのキャラをブチ込むという、
恐らくは誰もやったことのないであろうチャレンジャーな物となっております。

序章についてラグナロクオンラインをプレイしたことのない方にとっては恐らく…、
いや…、かなーーーーーり不親切な小説かもしれませんが、
それでも続きを読んでくだされば私としては感無量でございます。

ではここまで読了ください大変お疲れ様でした。
次話でもまたお会いできることを枕を天井に叩きつけるぐらい心待ちにしております。

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