異世界では子供も戦うそうです(仮題) 作:はつかねずみ
それでは本編をば。
01 プロローグ 死亡ルート
人間生きていれば不幸なことにあうことはままある。
しかし、これはいくらなんでも理不尽過ぎるだろう。
そう言いたくなるような不幸も生きていれば多々ある。
俺の場合、
恐らくは店内で、何かが爆発したのだろう。
突如、視界が真っ白になり。俺は床に転がっていた。
先鋭的なアーティストが作ったオブジェクトよろしく、脇腹から椅子の足を生やすというオプション付きで。
俺は不幸を嘆きつつも、極めて冷静に現状の把握を行っていた。
頭部、視界左側の視界不良、耳鳴り
胴体、全体的な鈍痛及び呼吸不全
四肢、左の四肢にのみ感覚がない。
以上、状況把握完了。
視界不良は恐らく左眼の眼球が、破裂しているからだろう。目を動かしている感覚が完全にない。
右眼は視力があるが、徐々に視力がなくなっている。
耳がキンキンするのは外傷性鼓膜穿孔だろう。
呼吸がしにくくなっているのは、気胸もしくは血気胸。
左の手足に感覚がないのは千切れ飛んでるからだな。
しかし、これだけの重傷であるにも関わらず、全くと言っていいほど痛みがない。
うん。確実に死亡ルートだわ。ネットスレで、死ぬ前は痛みとかなくなるって書いてたし。
ひょっとしたら転生とかあるかもな。あ、でもトラックに轢かれてないから無理か。
いやでも、ワンチャンある……多分。知らんけど。
それにしても、即死していないのが疑問でしかない。
神様とやらがいるのならば、まったく酷なことをするもんだ。
まぁ、痛みが無いのが不幸真っ最中の幸いだ。
やり残したことが多くて、ここまま死にたくないと強く思う。
だが、徐々に感覚を失っていく体に死が近づいていることを否応にも感じさせられる。
母さん、父さん、姉さん、悪い、先に逝くわ……
◇◇◇◇◇
昨日、部活が終わった私は、昼下がりの熱されたアスファルトに、毒を吐きながら家に向かって歩いていた。何故こんなにも暑いのかと。
そして、何気なく上を見ると憎らしいほど真っ青な空と、電柱に止まり私を凝視する大量の烏が目に映った。初めは気持ち悪いとしか思わなかった。
遠くからパトカーだか救急車だかが、近づいているのがサイレンの音がした。それを聞くと同時にとてつもなく嫌な予感がした。
嫌な予感がした私は、全速力で家に向った。
玄関を開けリビングに飛び込むと、母が受話器を置いた所だった。
私はその時、母さんが発した言葉を理解出来なかった。いや、理解することを拒んでいた。
弟が爆発に巻き込まれて死んだ。
母さんはそう言い、遺体の確認があるから病院に行くと言った。
病院に着いて、迎え出た警察に案内され安置室についた。
私は、ぼろぼろに傷ついた弟の身体を直視出来なかった。
母さんは弟の顔を確認し、弟の所持品を警察がら受け取っていた。その間泣く素振りも見せずに対応をしていた。
母さんが泣いていないのに泣く訳にはいかないと思っていけれど。溢れる涙を止めることが出来なかった。
昨日までは笑いあっていたのに、これからは言葉を交わすことすら出来ない。
家に帰る間、私達は一言も喋らなかった。
家に帰り、遺品を弟の部屋に置いた母さんは自室で一人静かにないていた。
私も椅子に座りただ泣いていた。
この度は稚拙な文章……文字群を閲覧して頂き誠にありがとうございます。
これからも閲覧して頂ければ幸いでございます。