英雄飄々譚   作:朽葉周

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&月VA日

 

 

今日は廃墟の整理に出張して、盛大に戦争になった。

 

ヒーローのお仕事と言うのは、何時も突然仕事を請けるだけではない。

なにせヒーローは凄まじい力を持つ。単騎で常人の数倍以上の力を持つモノもいれば、巨大なロボットを扱う者、超能力や魔法を扱うものまでいる。そんなヒーローを、ただトラブルの対処療法にのみ使うのは勿体無い。

それこそ火災や地震なんかの災害に対してもヒーローは出撃要請を受けることがある。

今回受けたのは、そんな災害系に派属するものの、比較的安全で面倒といわれている被災地の区画整理だった。

 

今回の参加面子は何時もの三人。

自分と、工具使いの人、スパルタンの人の三人。

募集自体は新人と呼ばれる参戦1年以内の全員を対象としていたらしいのだが、実際に参加したのはこの三人のみ。

というのも、今回の任務の内容が廃墟区画の整理と言うことが大きな理由だと思う。

廃墟区画というのは、要するに怪人や宇宙人との戦闘の結果、廃墟となってしまった地域の後片付けをする、と言うものなのだ。

敵を倒すために戦うというわけでもなく、誰かに感謝されるわけでもなし。その上得点まで少ないとなれば、好き好んでやる人間と言うのはいないだろう。

俺だって、今回新しい霊能と新装備のテストをするためでなければ受けていなかっただろうし。

 

というわけで、今回新たに購入した新兵器、アームドスレイヴ、アルヴァレストを使ってみた。元ネタは、ラノベで濃厚な架空ミリタリをやってたあの作品だ。

アームスレイヴは特徴として、セミ・マスター・アンド・スレイヴシステムと言うものがある。要約すると、操縦者の肉体的な挙動をシステムが読み取り、機体がそれを再現する、と言うものだ。

ただ、操縦者はコックピット内でシートに着席している。そのままの挙動を投影するのであれば、機体は常に着座の姿勢をとり続けてしまう。

そこでこのセミはん・マスター・アンド・スレイヴ。

このシステムにはバイラテラル角なるものが用意されており、簡単に言えば操縦者の挙動を機体に投影する際の挙動の増幅率を指す。簡単になってるかこれ?

まぁ、詳しい事はググレば一発なのでよろしく。

 

で、本日購入したアルヴァレスト。モデルナインと呼ばれる機体をベースに、Hアッシュドライブ……虚弦斥力場生成システムなる、これまた簡単に言うと乗っていれば超能力を仕えるようになるシステムがある。

本来――というか『原作』では、このシステムは高性能AIによる同調や、薬剤・能改造による補助が無ければ、人間にはそう簡単には扱えないシステムだ。

実際、Hドライバ使用機の大半は、ESP適性が求められる。今回購入したコレも、ESP適性が求められた。

元ESP適性保有者ではあるが、現在の俺の適性は霊能力に変化している。つまり、俺ではコレを乗りこなすのはとても厳しいものになっていた。

然し、だ。この機体はアルヴァレスト。元々そういった適性を無視し、操縦者と共に成長するという、兵器としては何処か不自然なコンセプトを持った機体なのだ。

で、俺には相棒であるキャナルがいる。そう、キャナルによるAI補助を使う事で、俺はこのアルヴァレストという機体を十全に扱う事が出来るのだ。

 

まぁ、機体を購入するときに折角霊能力系なんだからと光武とかを勧められたのだが、あれって霊力の伝達性を優先させすぎて素材が脆すぎ、通常兵器としては到底使えないし、第一蒸気→電気→霊力の間接発電ってなんだか嫌いだし。どうせなら直接霊力を扱うか、せめて電力からの霊力発生方式にしてほしい。再現するにも限度があるだろう常識的に考えて。

残ったリストの中で、俺の予算で購入可能な機体で、俺の要求するスペックを満たしているもの、と言うのがこのアルヴァレストだったのだ。

 

因みにこのアルヴァレスト、大分改造をしていたりする。

俺にはキャナルがいるという事で、購入時にAIをオミットする事で購入経費を削減。驚いた事にこの機体、AIを外すと相当コストが下がった。やはり機体として最も重要なのはAI部分なのだろうか。

で、余ったコストで機体を相当改造してみたのだが、システム自体をキャナルと接続可能な形にして、俺の戦闘スタイルに合わせて装備を中~遠距離戦向けに。ついでに先ず色を黒と赤のツートンカラーへと塗装しなおしておいた。名前も「ソードブレイカー1」に。ヴォルフィードを名乗るにはまだまだ力不足だろう。

そうそう、キャナル自体も相当アップグレードしておいた。キャナルに機体購入に関して相談したところ、どうせならデバイス自体のアップグレードも行ってはどうか?と提案されたのだ。

で、キャナルの勧めに従ってアップグレードしたデバイス。結晶型量子演算装置とかいう新システムを内蔵した事で、サイズをダウンし、同時にコレまでの物から性能が跳ね上がったといわれている~だとかいうやつだ。然し、デバイスにコスト200点?

とりあえずという事でペンダント型になっているが、その内デザインは変更すると思う。ペンダントって落としそうで怖いんだよなぁ。

 

とりあえず、今回は大分アップグレードしたので、それらのテストの為にも、このような廃墟での活動は大分都合が良かったのだ。

何せ廃墟であれば、例え俺がこの機体でズッコケたところで誰にも文句を言われない。ただ機体が損傷して、解体作業が遅れるだけだ。いや、もしかしたら進むかもしれないけど。

出費としては

・アルヴァレスト(ソードブレイカー1)――800点(本来は1200点。割引で1000点、AIを外して800点となった)

・結晶演算システム――200点

となる。うん、結晶演算システムが妙に金を食ってるよね。前にカード型に変更したときには、確か十数点程度しか使わなかったはずだし。

 

まぁ、そんなわけで廃墟区画のお掃除に乗り出したわけなのだが。

 

今回の任務の詳細は、民間人が完全に撤退した居住地域に残る建築物の撤去、というものだ。

簡単に言ってしまうと、中途半端に残る建物を全部ぶっ潰して、その瓦礫を全部一箇所にまとめて運び出す、というものだ。

運び出し自体はWHM……というか政府のほうが用意してくれるらしいので、こちらは単純に暴れて残骸を運ぶだけでいい。

 

俺の機体、ソードブレイカー1は遠距離戦向けの装備をしている。ので、今回廃墟を崩すのに利用したのは、主にHドライバを利用した指鉄砲と呼ばれる技だ。

機体の基礎訓練や、Hドライバの基礎訓練としてはとてもいい訓練になったといえるだろう。

 

で、面白かったのが今回の二人の装備。工具の人とスパルタンな人の装備だ。

あの二人も今回の依頼を受けるとあってか、巨大兵器に乗って登場したのだが、それがまた趣味丸出しと言うか。

工具の人の乗っていたのが戦術機、スパルタンな人が乗っていたのがACだった。

戦術機は知る人は知っていると思うが、所謂異種起源生命体に対抗するための「人類の刃」だ。『原作』ではフルボッコにされている印象が強いけれども、そもそもキルレンシオ1:5程度の差で、一機辺りのノルマが100の戦場に出されれば、そりゃ当然フルボッコにもなる。

因みに機種は不知火弐型。多分XMOSは搭載しているだろう。3次元戦闘対応の高機動型。戦えば先ず此方が負ける。

スパルタンな人が乗っているのがAC。幸いコジマ型ではなく、V型、所謂ハイエンドノーマルと言う奴らしい。なんでもポイントシステムに新しく実装するに当って、WHMの事務に相談したところ、テストデータを送るに限り少し安く提供してもらったのだとか。実に羨ましい。

因みに機種は中二の高機動方だと思う。デザインは――『リーダーの機体』を若干弄った感じ。因みにオーバードウェポンは存在するものの、其処まで無茶苦茶な設定の再現はいかがなものかという意見が出たらしく、ちゃんとシステムに正常に認識されるようになっているそうだ。だからグラインドブレードとか使ってもちゃんと使用後に腕は戻ってくる。ポイした瞬間転送されるのだそうだ。

つまり、俺以外高機動機ばっかり。

若干焦ったものの、機体操作の自由性で言えばこの機体が一番秀でている。幾らXM3搭載機とはいえ秀でているのは空中での三次元戦闘(ASはそもそも空中戦非対応)だし、ACもAMS使用前提の4型ならともかく、5型のシステムは戦争用だ。うん、自由度では一番勝っていると、そう思っておこう。うん。

 

で、デモリッションガン(レバ剣のじゃなくて、普通に解体用)で更地にしたり、スパルタンな人が巨大な鉄板をショベル代わりに担いでグライドブーストして瓦礫を集めたり、工具の人が残った建造物を根元からスッパリ叩ききったり。

そんなことをしている時に、アレが現れた。

 

 

 

とある廃墟の一角に差し掛かったときに現れたそれ。

嘗て俺達三人が防衛として叩き落し続けたあの多脚戦車に何処となく似たフォルムを持つ、多脚戦車より一回り大きなUFOを見つけたのだ。

咄嗟に他二人に連絡を入れ、ついでWHMに報告を入れた。WHMの指示は交戦撃破。でも、こういう場合逸って挑むのは死亡フラグなんだよなぁ……。

とりあえず、そうしてUFOに挑む。前回と違い、此方の装備は巨大兵器だ。ビルの陰から飛び出し、一気に手に持ったプリセット、ボクサー散弾銃を撃ち放つ。

その一撃でUFOは落ちたのだが、その墜落したUFOが現れた地点。そこがとんでもない事になっていた。

廃墟に紛れ、宇宙人の前線基地みたいなものが地平から一段下がったところに建造されていたのだ。

パッと見でUFOの数は30機、しかも内10機は色違い。さらに恐ろしいのは、その妙にぎらぎらとメタリックに輝く前線基地の中央。そこに鎮座する、何処か未完成な機械の塊。

全長50mは在ろうかと言うその巨大な機械は、間違いなく何等かの侵略兵器だろう。

 

大慌てで援軍要請を送り、ついでボクサーを連射。散弾銃という名前を持つこいつだが、プリセットのオマケとして附属する弾丸は全てスラッグな辺り凝ってるといわざるを得ない。

で、UFOの大半は片付けた。何か色違いのはバリアーを張ってきたが、Hドライバで強化したスラッグだ。そう簡単にはとめられない。

いや、機動力の差から少し危うい場面もあったが、グライドブーストやら長距離ジャンプで追いついてきてくれたお二方の援護もあり、何とかUFOの殲滅に成功。

次いで超巨大兵器の攻略に取り掛かったのだが、未完成と思っていた超巨大兵器が突如として動き出したのだ。

バカみたいに巨大な兵器。未完成で内部構造丸見えなそれは、最初いい的だと思った。のだが、園町巨大兵器、バカみたいに硬いバリアを張り、攻撃の大半を防いでしまったのだ。

しかも最悪な事に、巨大兵器の進路は市街地の方向をむいている。只でさえ近場が廃墟に成り、避難者の大半が逃げ込み、漸く日常を取り戻そうとしている、そんな場所なのだ。

流石にコレの防御を見逃す事もできず、全火力を、それこそHドライバもフル稼働で叩き込んだ。

結果として、超巨大兵器の下腹部に取り付けられていた砲塔は破壊することに成功した。キャナル曰く、あの荷電粒子砲は嘗てユーラシア大陸で猛威を振るった広範囲殲滅砲と同種の物だという。そんなものを只でさえ狭い国土の日本で使われるなんて冗談ではないと、三人揃ってもう攻撃を仕掛けた結果だ。

 

で、なんとかその主砲らしきものを潰したのはいいのだが、肝心の本体を潰す前に機体の弾薬が尽きてしまった。Hドライバの方もかなり酷使した所為か、稼働率が60%にまで落ちてしまっていたし。

それは他の二人も同じだったようで、不知火弐型、ヴェンデッタっぽい機体(寧ろヴェンジェンスッポイ気もするし、肩がSEVERNだし)共に弾薬が尽きたらしい。

気付いたときには既に市街地まであと数キロ。ヤバイ、と慌てていると、不意に背後から超巨大兵器に攻撃が加えられた。何かと確認すると、どうやら現役ないしベテランの増援が着てくれたらしく、あっという間に超巨大兵器を押し返し、そのまま撃退(撃破ではない)してしまった。

なんでもアレは、ベテランでも巨大兵器を保有する何人かのチームで挑む相手だそうで、新人三人であそこまでダメージを与えられた事のほうが驚異的なのだとか。なにやら知らないがお褒めの言葉を頂いた。

で、その後UFOのあった基地っぽいところの現場検証につき合わされ、何だかんだで帰宅したのは日付が変わった後だった。

つまり、この書いている内容は一昨日の内容だ!!

今日? 特に目立ったことの無い平穏な一日だった。

あ、でも何か知らんけど覚醒した。

 

今気付いたんだけど、保有点数の桁が何かおかしい。

確か一点=一万円だから……やばい、どうしよう。

 

 

 

 

 

 

 

取得点数:12000点(超巨大兵器(WHMコード:ビースト・フォートレス)撃破の場合100000点、撃退の場合50000点、未完成機撃退の為35000点を三人で分割。端数はオマケ)

既得点数:1070点(日記外にて150点取得)

使用点数:1070点

・デバイス:200点(結晶型量子演算装置式デバイス)(赤い結晶のついた黒いペンダント)

・ASアルヴァレスト改:800点(ソードブレイカー1)(1200を「称号:巨人殺し」により1000、AIを外した事により800で入手)

・ASアルヴァレスト改の戦装:70点(57mm滑腔砲など)

合計点数:12000点

総合得点:13982点

■装備品:

・結晶型量子演算デバイス(カードケース型) ・圧縮粒子ライフル(C) ・成長型自立支援AI ・マルチセンサーシステム。 ・粒子アサルト(C) ・ソードブレイカーⅠ(B)(アルヴァレスト改) 

 

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