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委員長に手を引かれるまま、学校の外まで連れ去られた(?)
「まず最初に何か聞きたいことがある?」
と、委員長が聞いてきた。
聞きたいことはなぜ僕を連れ出したのか、そして授業をさぼっていいのかの二つかなと質問を整理し言葉を発しようとする
「どうしてぼくをつ・・・
「あなたに聞きたい話があったからと、あまり人に聞かれたくないからここを選んだ、でいい?」
「あんた人の心を読めるのかよ!?」
「いいえ、あくまで想像、イメージよ」
フッと笑い言葉を並べる。嘆息して今の答えにはなかった質問をする。
「…まあいいです。授業をサボって大丈夫なんですか」
「今日やるところは塾でやってあります」
なんだそんなこと、と当たり前のように答える。
しかしこの人は分かっていない、ここにいるのが自分だけでないことを。
「いや、僕は…?」
「あとで教えてあげる」
「そりゃどうも…(泣)」
やっぱ頭のいい人は自己中が多いのか…そんな事を考えていると、真剣な顔をした委員長が僕に対しておかしな質問をしてきた。
「単刀直入に聞くわ、あなた今までに大きなものを失った事はある?」
何のことか最初は解らなかったが、今日の夢のことを思い出だす。
あの声だけの夢を…。
しかしそれを知っているとは思わない委員長がなぜそんな事を聞くのか理解が出来なかった。
「失ったというよりは手放した・・かな」
あまり言いたくないことだったが委員長の真剣さに押されて慎重に、負け惜しみのように言葉をつむぐ。
この事には言及することなく違う質問を雰囲気そのまま聞いてきた。
「今日の授業中、何か夢を見た?」
やはり意味の分からない質問だ。
「声だけの夢なら…」
この回答を聞いた委員長は今日…いや、入学からはじめて明るい表情を見せた。
「当たりね。じつは…今人間はピンチなの」
「は?」
「と言うか、全生物が危機的状態にあります」
「え?」
「えっと簡単に説明すると今から約2年後に未曽有の大災害が発生します」
「は、はぁ」
「このままだと、人間どころか地球上のすべての生物のうち98%が息をしない状態に変わってしまいます。」
まるでテレビでのドキュメンタリー番組でやっているような語り部でものすごく浮世絵離れした話を持ち出してくる
「・・・」
「そこで神様たちは私たちとゲームをすることになりました。と、いうわけなの」
ありえない話を聞かされたため、反応が追いつかなくなる。
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数分後
…え、えっと整理すると今人間はピンチで、神の決めたゲームをおこない、それをクリアすれば生き残れるけど無理だったら全滅…でそのゲームが神獣を倒すことだと…これから導き出される答は…
「病院に行こう!」
委員長は脳に障害を抱えているということだ!!これを聞いた委員長は苦笑いしながら
「まぁそうなるよね…実際に体験してもらったほうが早いだろうし今日このあと付き合って」
と全然嬉しくない告白をしてきた…。
べ、別にどきっとなんかしてないぞ!!
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「お前にこれを授ける。銘をアブストラクト、無限にして形亡きものだ」
また声だけの夢だ 委員長の話によると
…お前は神なんだろ
「無論。」
…なんで俺に変なものを渡そうとしてんだ?
「お前が使いこなせそうだからだ。聞いたこと無いのかアブストラクトを」
…知っていて意味があるのか
「意味とはあるものではない、造りだすものだ」
…俺にはわからん、それに前回の最後に何を言おうとしたんだ?
「それもお前が考える事だ」
…やっぱりわからん
「確かに渡したぞ小僧」
…急に小僧呼ばわりかよ、ってちょっと待てまだ聞きたいことが…
ここで意識が覚醒した
***
「起きて」
誰かの声が聞こえた。声の主を確認すると…
「委員長…」
そうだ、委員長の家に来ているんだった。…余談だけど女の人の家って初めてです。
「…よく人の家で寝れるわね、あと委員長はやめて、普通に名前で呼んでいいわよ」
少し嫌な様子で言われた。…そういえば彼女が委員長になった時は誰かに押し付けられていたっけなぁ。
そんな事を考えて僕は無言になると委員長が怪訝な表情を作る。名前呼ぶのがはずかしいわけじゃない。ただ…
「名前を知らない…」
凍る委員長、目を逸らす僕。この気まずい雰囲気を破ったのは彼女の方だった。
「なんで知らないの!!学校で自己紹介したじゃない!?ねぇぇーなーんーでーー」
急に大声で僕を問い詰めてきた。この時僕は驚いた…といっても委員長の大声にではない、その態度、反応にだ。
怒っているというより我儘や駄々をこねている状態に近い、こうしている今も色々とガミガミ言っている。
その光景に僕はこの状況下で決して思ってはいけない感情を抱く。言ってはいけないと解っているが
「かわいい…」
…口からこぼれおちる。
するとなぜか委員長は急に落ち着き「解っているじゃないですかぁ」拗ねた様にいうと言う。
そして深呼吸を数回し、息を整え、目に浮かべた涙を拭き、よく言えば冷静な、悪く言えば冷たい表情に戻ろうとした。
…ナンノこと? 聞こうとした瞬間に
「改めて自己紹介を私は川井華音よ、よろしく……あと今見たものは忘れなさい」
後半はなぜか気温が下がったように感じた。
だがしかし涙目のまま必死に冷静さを保とうとする姿はやはり可愛かった
っていうか、かわい?…なるほどそういうことか、委員長の苗字に納得した僕は本当のことを言うと面倒くさい事になると分かっていたのでこのことは黙っていた。…決して恥ずかしいわけじゃないぞ!
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「じゃあ早速本題に行きましょう」
委員長もとい川井さんが僕に触れ呪文のように何か呟くと…そこは知らない世界だった。
「は?」
何が起こったのかまったく理解できないだろうがそれは当たり前だ、僕も理解できていないのだから。
深呼吸をして少し落ち着くとあることに気づいた。
…僕はこの世界を知っている。ここはいつもの世界だ、左右対称でなんか全体的に輝いているけど学校だってある。
呆然としている僕に川井さんが話しかけてくる。
「これから説明があるから…まぁちょっとしたチュートリアルよ。がんばってね。」
すると急に大きな音を出して全長12メートルくらいの巨大な山羊が現れた…や…ぎ?
「おい何なんだよあの超常生物!?って川井さん?どこに行ったの」
あの女…逃げやがったのか!?っていうかまずこの現象とかこの場所とかわからないことが多すぎる。
「…ゲームの説明をはじめます。質問は受け付けないのでそこのところご了承ください。まず前に見えているやつを倒してください。ここでは意思がそのまま力になるので強い自分を想像してください。 自分には何でも出来るのだと仮定してください。自分は優れているのだと自惚れてください。ではスタート」
急に機械的な音声が頭に響いてきた。ゲームって川井さんが喫茶店で話していたあのゲームのことか!?
そんなのあるわけないと思っていたけど…そういえば、さっきも変な夢を見たし…なんて事を考えていると急に山羊が突進してきた。
…ああもう意味がわかんないよ…意思が力?想像しろ?ってどういうことだよ。
「MEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE」
泣き声は羊なのかよ!!ってそんなつっこみをしている場合じゃない、とりあえず今は逃げなきゃ。
僕は慌てて学校の中に逃げ込んだ。しかし、かまわず山羊は突進を止めない。
「器物損害反対!!」
あせりながら、必死に山羊を非難する。
山羊の突進は建物壊して僕にあたるぎりぎりで止まった。
「…逃げずに戦ってください。いつまでたっても終わりませんよ。」
また頭に言葉が響いてくる。
「そんなこと言ったってあんな化物を僕にどうしろっていうんだよ!!」
「だから倒せと言ってるじゃないですか、物分りが悪いですね…解りました。しょうがないのでヒントをあげます。この神獣の弱点はあの角です。硬そうに見えるかも知れませんが、うまく想像することができれば勝てるでしょう、では」
「ちょっ、どうすりゃいいんだよ、結局!」
「………………」
「返答なしかい!」
弱点が分かったって意味ないじゃねーか。せめて切れ味のいい刀でもあれば…
すると僕の手の中に手の中に剣…刀の形をした金色のも(・)や(・)が出現した。…は?そしてま
たすぐに消える。
その光景を見て、じっくり三秒考える、そうして僕はやっと理解し嘆息する。
「想像しろってそういう意味か、」
山羊は例の羊の鳴き声をあげ、力を入れ直しついに学校を全壊させた。その崩壊から何とか逃げた僕はついに腹をくくる。
「さっきのヤツの話だと倒すまで終わらないようだし、負けるのは癪だし、やるしかね
ーよな」
この化物は基本的に直線にしか攻撃してこない。
頭の中の無機質な声と川井さんが言っていたようにチュートリアルだからイージーモードってことだろう。
とりあえず広い場所に行くことが先決。
そう考えて何にもない河川敷に僕は急いだ。
河川敷にはやはり何もなく十分暴れまわれるだけの広さがあり、それを確認した僕は山羊のほうに頭を向ける。
身があった瞬間には突進が始まっていた。
山羊の突進を今度は、左右によけずに真正面に飛ぼうとするイメージをする。
山羊の頭に届くほど
・・・・
高く飛ぶイメージを…
「うおぉぉぉぉぉぉ」
思わず吼えながら高く10メートルちょっとジャンプし、刀の形をしっかりとイメージして思いっきり振りかぶる。
そこにはもやではなくしっかりとした一振りの刀があった。
「きれろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
叫びながら刀を振り下ろす。そして・・・・・・・・あっさりと角は切断されて、山羊は消えていった。
「……は?」
本当に拍子抜けする位あっさりと。角を切った山羊のすぐ右をすれ違い、あっけにとられている僕の頭の上からファンファーレが鳴り響く
「コングラッチレーションです。これで説明は終了、なにかあったら私以外に聞いてください。・・・めんどくさいので」
最後の一言は聞かないようにした。 …そして気がつくと川井さんの部屋に戻っていた。
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