握りしめた幸せを   作:夜空 星月

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人買いに売られた後の生活を少し


出会いと希望
6話 【笑い】


人買いに売られた子供は 犬のような扱いを受ける

 

手足を縛られ 馬に乗る人買いに引かれる

 

私は 父様から聞いていたのか 逃げられないように 声を出せないように猿轡(さるぐつわ)

口にはめられた

 

私以外にも 子供達はいて 皆同じ目をしていた

 

憎しみ 苦しみ 悲しみ そんな目ではないのだ

 

絶望 それ以外に何も宿していない

 

 

いきなり暴れ出す子 人形のようにただ歩くだけの子 涙を流してる子 逃げようとしている子

 

 

でも、1人不自然な子もいた

 

無表情 で目にも何も宿してない 無 それ以外何もない

 

 

変わった子もいるもんだ そう思ったけど大して私も変わらないらしい

 

 

与えられる食事は 1日に1回、あるかないか

投げられた柿などの実を地面に這いつくばって食べた

 

私たちを人と見ていない目に 恐怖を感じた

 

 

 

「……おい おめぇら そこで待ってろ」

 

「「「………」」」

 

 

 

私たちは そこで頷かずその場にしゃがみ込んだ

 

見えなくなった時に 私たちはそこら辺に落ちている石で手首の紐を 切ろうとする しかし これがバレれば…

 

 

 

「……おい!おめぇらそこで何やってんだ!え!?逃げようとか考えたんじゃねぇよな!?」

 

 

 

ありえない力で殴られる 顔に傷が付かないように 衣類の上から

鈍い音が周りに響き 私たちは目を背けた

 

気絶してしまった子供をそのままに歩き始める 子供はひきづられたまま

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな生活が1年程続いた

 

 

買われた子も 売られた子も …死んでしまった子も

 

私は 死なないようにする為にはなんでもした

それは あの無だけの少年もそうだった 少年の名は 終夜(しゅうや) というらしい

 

終わりの夜 と書いて 終夜 漆黒の髪に血色の瞳 不気味がられて売られたのかと思いきや

 

「…自分から買ってって言った」 そう言ったのだ 意味がわからない

 

皆 首を傾げていたが それからは誰も触れなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして 時がきた

 

それは 私たちが江戸へ足を踏み入れ しばらく経った頃

 

 

「……そこの、人買い。 そこにいる 娘子と息子を1人」

 

「……え? こいつらを、かい?

男のほうは 目が真っ赤で気持ちが悪いし、女の方は…言霊使いでっせ?」

 

「……………(わらわ)が欲しいと言ったんだ さっさと寄越しな 金は…あんた達…」

 

「「「…はい…こちらになります」」」

 

「……お、おおぉ このような…喜んで売ろうじゃないか」

 

 

 

 

 

 

「お前達、名は?」

 

『…あ、朝霧と申します…』 「…終夜、です」

 

「…朝霧、終夜…これからは妾がお前達の母だ よろしく」

 

『「…………は、はい……」』

 

 

 

私達の母となった方は 美しい方だった

名は 淡海(おうみ)と言った 美しい見た目とは違い口調は男っぽく 荒々しい一面もある

 

でも お気に入りな物は寵愛する という可愛らしい一面もある

 

 

そんな淡海様は江戸にある山を少し登ったところにあるお屋敷に住んでいて

所謂 姫 という立場だった でも 普通じゃなかった

 

使用人達は 敬語ではなくタメ口

文句だって軽く言うし 軽く叩いたりすることだってあった

 

そんな使用人達を怒るわけでもなく 笑って話す淡海様は楽しそうだった

 

使用人達に「何故 敬ってないのか」と 問えば 困ったように笑って答えてくれた

 

 

 

「…私もね 最初は敬語で'姫様の仰る通りに'って感じだったのよ?…でもね

そう言う感じで接していたら 私 怒られちゃって

'どうして妾の家族に敬語を使わられねばならんのだ!妾はお前の母になる そう言った筈だ!'って

私もう 吃驚しちゃって 私ね…貴方達と同じで人買いから買われた身なの…だからそんなこと言われるの初めてで…

思わず泣いてしまったわ… 後から聞いた話だけど ここの使用人はほとんどが人買いから買われた人達なの

淡海様はそんな子達を 買ってくれる …全員を買うわけじゃなくて 選ばれた人 2人だけだけどね

……優しい人なの 後からいつも悔いているのよ 部屋で'全員買ってあげられなくてごめん'って」

 

『………そんな、ことが…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの人は 私達の主人である以前に母なんだよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『………母、か…』 「…………」

 

 

 

思い出すのは 私の母様

私を産んでから 寝込んでしまい それから…

 

……………死んで、しまったのだろうか

 

 

 

自然と目線が下に下がってしまった

 

その時だった

 

 

 

『キャッ!』 「ぅわっ」

 

「あはは!妾の可愛い息子と娘 見つけた」

 

 

 

へへっと悪戯っ子のように笑う淡海様 その笑顔は 私の心を癒してくれるようで…

 

 

『「……プッ…」』

 

 

 

アハハハハッ 自然と笑いがこぼれた

 

楽しい 楽しいな いつ振りだろう

こんなに大声で笑うのは 心からの笑みを口いっぱいに広げて笑うのは

 

あぁ、笑うってこんなに気持ちがいいんだ

 

 

 

笑い

 

笑いと一緒に溢れた何か熱いものは 頬を流れて きえた





新キャラ


終夜

黒髮 赤目

少々痩せすぎ

謎な部分が多い



淡海

焦げ茶色の髪 床の付くくらいの長さ

お忍びで町に遊びに行くのが趣味

最近 ハマっているのは 甘味巡り







淡海様と夢主の会話を増やしていきたいです

出来れば 終夜くんとも仲良くなっていきたいので 会話を増やしていきます


更新ペース 遅くなってきた…
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