赤龍帝の幼馴染、始めました。   作:金毘羅米

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2話です。1話目より文量を増量しました。そのぶん駄作になりました。ごめんなさい。ごめんなさい。

ルビ振り、あと忘れていた部分も追加しました(8月13日)


彼女とか羨ましくないから、いやマジで

「急げイッセー。もっと早くこげ!!」

 

うん、良い風だ。こんな日は古傷が疼くな……傷なんて無いけど。

 

「おう!!………って」

 

「なんで俺がこいでるんだーーー!!!」

 

俺は温室育ちの坊ちゃんなので自転車に乗れないという自分ルールを課しているのでイッセーに漕がせて自身は後ろに乗っている。

 

「弱◯ペダル!!」

 

「読んだことねーだろ!死ね!」

 

「小学生並みの暴言だな」

 

「代われ!」

 

「嫌だね。ほら、後でエロ本買ってやるからさ、死ぬ気でペダル回せ」

 

「絶対、絶対だかんな!!」

 

イッセーはエロ本への情熱を目を血走らせ息を荒げる事で表現して俺を見る。つまり気持ち悪いって事だ。

 

「うわぁ…あんな物の何が良いんだか…」

 

 

 

 

 

 

「「はい!セーフ!!」」

 

俺達の教室への駆け込み様はまさにアレだな………まぁ、特にないんだけど

 

「いや、完全にアウトだから遅刻だから」

 

担任をはじめクラスメイトの殆どが俺達を白い目で見ていらっしゃった。まぁ、遅刻したのは事実だからコレだけは言っておかないとな……

 

「うるせぇモブ教師!尻にチョーク詰め込むぞ!」

 

「違うだろ!?『すいません』だろ!」

 

「すいませんモブ島先生、あれ?モブ崎でしたっけ?モブ田?モブ森?モブ野?モブ井?モブ橋?」

 

「いや、モブから離れろ……」

 

「うわぁぁぁぁあんんんん」

 

はぐれモブは逃げ出した。

 

「ぁーあ!泣かせちゃったな、イッセー!」

 

「お前だよ!」

 

「人のせいにしちゃ駄目だって親に教わらなかったのか?」

 

「言いたい放題か!俺のセリフだわ!」

 

「あーハラ減ったー。もう昼だぜ?」

 

朝飯以来何も食ってないからな。腹ペコだ。

 

「お前の朝飯は昼飯って言うんだよ、時人」

 

解せぬ……

 

 

 

 

 

 

 

まあ時間は正午なので昼休みは自ずとやって来た。俺はイッセーを殴り倒して購買へ駆け込んだ。

 

「理不尽……もう極まってるよな?」

 

「イッセー……購買ってのは戦場なんだよ!戦場に理不尽なんて無いんだよ!『勝てば官軍』だ。甘ったれた事いってんじゃねぇ!」

 

取り敢えずもう二発殴ろうと思ったが、俺もそんなに最低な暴君というわけでは無い。鳩尾(みぞおち)に一発で勘弁してやった。

 

「うぐっ……やっぱり今日厳しい…」

 

「さて、屋上に行くぞ。八◯風に言うならベストプレイスだ」

 

「別に◯幡風にいう必要ないだろ」

 

俺は俺ガ◯ルをリスペクトしてるからな。新巻でないのかなぁ……

 

「「あぁ〜、メグリッシュされてぇ…」」

 

ハモった。怒った。殴った。

 

 

 

 

 

屋上に舞い降りし我を待ち受けていたのはイッセーの同僚のMATSUとHAMAだった。

 

この学園内でISSEI、MATSU、HAMAの3人は総称で『HENTAI HENTASY.III』と呼ばれている。『FINAL F◯NTASY.III』みたいな感じで呼んでくれ。

 

「おう!待ってたぞイッセー、トキ」

 

MATSUが俺達に向かって手を振って来た。俺達はMATSUとHAMAの所へ行き、一言

 

「トキはやめろ。北◯の拳の件はもう朝やったんだよ」

 

トキはいい人だからな。俺がトキと呼ばれるなんて烏滸(おこ)がましすぎる。トキ先輩の前には八◯先輩も(かす)むレベル。

 

「なんだよ。つまんねーな」

 

「イッセー?どうした?大丈夫か?」

 

元浜は俺が引きずっているイッセーの顔をペチペチ叩きながら生存確認を取っている。だが返事がないな。ただの屍だ。

 

「安心しろ飯食わせれば治る」

 

1.まずはイッセーを仰向けにして寝かせる。

 

2.気道確保。

 

3.購買で買ったメロンパンをイッセーの口に詰める。

 

メロンパン食べたかったが仕方がない。俺はザラキ使った以上はザオラルまでしっかりと責任持つタイプだ。

 

4.最後に水分を摂るために、飲むタイプのヨーグルト(結構ドロドロのやつ)を鼻からブチ込む。

 

良い子が真似したらまぁ間違いなく殺人ものだがイッセーなら大丈夫だ。

 

「お、おい!大丈夫か、これ!?」

 

元浜がテンパる。松田は妙に落ち着いている

 

「………………………来るぞ!」

 

「………ゲホォォッ!!ウェッ!ゴホッ!!」

 

一誠が大きく咳き込む……

 

「鼻からメロンパン、口からヨーグルトが出て来ている………成功だ!」

 

「いやどういう事ー!?」

 

「さすがイッセー!復活したてにも関わらずこのツッコミ。松田君、元浜君。手術は無事成功しましたよ……」

 

「ありがとうございます、先生!!」

 

「いえいえ、これからは友達を大切にしなさいよ。また殴ったり、蹴ったりするのは以ての外ですよ。元浜君?」

 

「え……」

 

「責任転嫁しやがったぁぁぁああ!!!」

 

イッセー煩いぞ。

 

 

 

 

 

さて、イッセーが復活したから漸く昼飯にありつける。俺は座って買ったものを並べる。

 

「あ、相変わらずとんでもない量だな…」

 

イッセー達の目の前に並べられた今日の俺のお昼メニューは……チョココルネ5つ、サンドイッチ5つ、チョコクロワッサン15個、おにぎり10個…etc……うん。

 

「普通だろ?(むし)ろ少ない」

 

「異常だよ。なんだお前、食没でもするきか?」

 

なんだ?俺がト◯コってか?なら……

 

「釘パンチ!!!!」

 

「痛い……って、いつものパンチじゃねぇーか!!」

 

「うるせぇ。飛ばすぞ?食没の岬まで」

 

「いや、どこだよ……」

 

少しマニアック過ぎたか………ならこの台詞ならどうだ…

 

「おめーらの昼食かぶれの常識は、俺には通用しねぇ!!」

 

「昼食かぶれってなんだよ…」

 

あ?違うわ〜そこじゃないんだよ。

 

「はぁ……やはり母さんしかついてこれないか……」

 

「どういうことだよ??」

 

「もういいや。去年まで帰れ」

 

「まるで意味がわからん」

 

俺だってわかんないよ。勢いで喋ってんだから。あと後半から松田と元浜がまるで伝説の超特殊調理食材の様だったね。

 

 

 

あ、エアね。空気だったって事…。

 

 

 

……………………

 

 

 

 

…取り敢えずこの行き場のない恥ずかしさはイッセーを殴る事でなかった事にしよう。

 

 

 

 

 

 

取り敢えず1秒に1個のペースで全ての食べ物を平らげた後、時間も余るもんだから元浜のメガネを割って遊んだ。

 

「時人……改まってだが…お前鬼だな」

 

「ハズレだ。正解はヒト科ヒト属ヒトだ」

 

「そういう事じゃないんだよ!」

 

「ハラ減ったなぁー」

 

「「「お前マジか!!?」」」

 

3人口揃えて一字一句違えずにつっこんできた。仲良いなお前ら…あー、どうして学校の飯って腹減るんだろう?うち飯はそれこそ常識的な一人前で腹一杯になるのに……やはり母さんの腕前がなせる技か……明日からお弁当お願いしようかな〜…………ん?

 

「どうした、時人?」

 

少しの間黙り込んでいた俺が急に立ち上がるもんだからイッセーが問いかけ、松田と元浜も訝しげな目で俺を見てくる。

 

 

「…悪魔が来た…………ちょっと行ってくる」

 

 

「あーはいはい。行ってこい」

 

「あーなんだ。いつものやつか」

 

「僕達は先に教室に戻ってるよ」

 

イッセー達は「また言ってるよ…」と呆れた目で俺を見てくる。まぁそれに以上深く突き詰められても困るんでいいんだが…

 

 

 

 

 

 

目的の場所へと歩を進めていると背後からものすんごい。それはものすんごい(きら)めきを感じたので振り返ってみるとあら不思議、ただの気のせいだった。

 

「やあ、竜巳くん」

 

いや、気のせいじゃ無かった……再び正面を向けばいつ現れたのやら、いかにもしつこくてウザいくらいいい人感出しそうなパツキンのイケメンがいた。

 

「あ……………ども………」

 

めんどくせぇ。交流ねぇ。誰か知らねぇ

 

てかなんで俺の名前知ってんだよ。

 

「ええっと…………」

 

何だこいつ…自分から話しかけておいて他に何も無いのかよ……てか誰だよ。

 

「なんだよ。サッサと要件言ってくれこれから大切な用事があるんだから」

 

マジでそろそろ我慢の限界。

 

「そうだね、ごめんね。その件で話があるんだけど少しだけ時間あるかな?」

 

その件……だと……!?こ、こいつまさか…

 

「聞いていたのか……」

 

イケメンは黙り込む。本当にそういうのやめて欲しい。こっちには時間がないんだよ。

 

「ああ……君は…こちら側の者なのかい?」

 

漸く口を開けた目の前のイケメンは笑顔でされどその奥に警戒心を潜めながら尋ねてきた。

 

「こちらもそちらもない……誰もが等しく立ち向かわなければならない……そう言うものだと俺は思うぞ?」

 

フッ……決まった……

 

「……(何だか話が噛み合ってないような…)成る程…僕には無い考えだね」

 

あ?こんな事に考え方とか無いだろ。本当にこいつ誰だよ?こんだけ話し込んだら今更聞けねーよ……

 

「(はぁ…めんどくせ…)そろそろいいか?午後の授業までには済ませたいんだ」

 

「(どうしよう…部長に報告するべきか…いや、実際に悪魔と接触した現場を抑える……よし……っ)……僕も同席しても構わないかな?」

 

「!!?……お前………本気か…?」

 

同席ってそう言う事……だよな……?いや、同席ってなんだ?見るってことか?

 

「ああ……決して邪魔はしない事を誓うよ」

 

ふむイケメンの決意は固いようだ。だがな、イケメン。今日の俺はお前のその決意に反して緩い。シャビシャビの可能性だってある。だから……

 

「………悪いな。俺一人で行くよ」

 

そう言うものだしな。

 

俺がそう言うとイケメンは失望した顔をする。だがそれも一瞬で直ぐにイケメンスマイルに戻して一言。

 

「ううん。僕の方こそ突然ごめんね」

 

「おう。じゃあな」

 

俺はイケメンに背を向け目的の場所へと移動を再開した。

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……危なかった…」

 

便意(悪魔)は誰にでもやって来るものだからな。だが漏らす寸前まで追い詰められたのも久方振りだ…あのイケメンの邪魔さえ無ければ…

 

「だが、見たいって……ヤベー奴だな」

 

同席ってどうやってするんだろ……想像する気もないし、したくもないが…

 

「『決して邪魔しない事を誓うよ』……か…邪魔って何だよ。何する気だよ。怖ぇよ…」

 

イッセーと話すネタ増えたな……

 

 

やっぱり緩かった……

 

 

 

 

 

 

悪魔との死闘を終えた俺はご機嫌スキップランランランで教室へと向かう。

 

「ガラガラガラ〜」

 

「お帰り。あと無駄なセリフ入れるな」

 

教室に入ればイッセーの素早いツッコミが入りました。流石我が相棒

 

「悪魔との戦いから帰ってきた友に労いの言葉一つもなしか……」

 

「何が悪魔だ。厨二か。便意だろ」

 

「お前、この世界で悪魔の存在を否定するってのが相当クレイジーってな事って気付いてるか?」

 

こいつには少し言っておかないとダメだな

 

「おい……裏事情だろ……」

 

「はぁ?何言ってんのお前は?いいか鼻の穴ガバガバにしてよく聞け、ウィッセー」

 

「耳な。かっぽじってな。あとイッセーな」

 

「ちょっと何言ってるか分かんないからよく聞け」

 

「何で分からないだよ。あとマジでこれ以上言うな原作壊す気か。もう壊れてっけど」

 

……準備は整った。行くぞイッセー!!

 

「いいか、イッセー………お前の言ってる事はな………デー◯ン閣下の顔面に唾かける行為に等しい事なんだよ!!!」

 

デー◯ン閣下…数十年という長い間、自らの悪魔設定をブレずに保ち続けている。俺たちの大先輩だ。

 

「…………は?」

 

イッセーなに固まっている。だがお前が辛い思いをするのは………コレカラダ。

 

「なに?お前テレビとか見ない派?ならゴメンね?…て、言いますか…君、今…裏事情?…原作?とか言ってましたけど……何のことですか?」

 

イッセーが顔が歪んでいく。

 

「あと……原作壊れる…?でしたっけ?え、自分が物語の主人公か何かと勘違いしてるんすか?こんなしがない男子高校生達の日常をファンタジーか何かと勘違いしてんの?」

 

イッセーの肩が震え始める。

 

「いや、分かるよ。男の子って自分が特殊能力に目覚めてるとか勘違いしちゃう時期ってあるよね。俺にもあったよ…念じればいつでもホームランバーが手元に出て来るって思ってた。右手にホームランバー、左手にはあずきバーね」

 

「イッセーもそうだったんだよな?あ、ごめん…今もだったな。『トゥルーマン・ショー』感覚なだけだもんね?」

 

イッセーが俺に背を向ける。

 

「おい。イッセー?お前は人間だ。何もない。特殊能力も主人公補正もハーレムもだ。日本だ。一夫一妻制だ。重婚は罪だ。そんな事考えてっから女子から白い目で見られんだよ」

 

一誠が項垂(うなだ)れる。

 

「もう疲れちゃったよねな?なら帰るか?ついでだが、午後の授業は体育だ」

 

「おいマジか!行くぞ時人!」

 

「オラァァ!!」

 

「グハァッ!!なんで……殴った…」

 

「下げて上げて殴るのが俺流だ」

 

 

 

 

 

 

 

結局女子更衣室へと駆け出したイッセーは松田、元浜と揃って生徒会のお縄についた。そして俺はそれを見届けてから帰宅しました。お腹減った……

 

「ただいま」

 

「にゃ〜ん!!」

 

俺が玄関扉を開けてそう言うといち早く黒華が駆け寄って来た。愛い奴じゃ。よし、一緒にイッセー殴ろうな〜?

 

……あれ?

 

「黒華…母さんは?」

 

何時もなら黒華に少し遅れて出迎えてくれる母が来ないので不思議に思った。

 

「にゃ…」

 

黒華は『ついて来い』と目で訴えてくるのでそれに従い導かれるよう黒華の後を歩く。着いた先はリビングの前、俺がドアを開けて中に入るとそこには…

 

「……何してんの?」

 

目の前には大量のブロッコリーを並べている母さんがいた。

 

「あら、お帰りなさい。早かったわね。それと…現状は…見ての通り内職中よ」

 

「母さん間違いなく騙さてんぞ。誰に得があるんだよ」

 

「これは本番前のイメトレよ」

 

もう嫌な予感しかしない。

 

「………ついでにその内職の内容は?」

 

ロクでもない内緒である事は間違いないが、気になる。

 

「こう…駅前の自転車のサドルを抜いてブロッコリーを代わりに刺して、抜いたサドルをダンボールに詰めて出荷するって感じね」

 

oh……

 

「それマジでヤメロ。それ違うから抜いたサドル何勝手に出荷しちゃってんの?」

 

「ブロッコリー代行業者よ。サドルはメインじゃいわよ?」

 

「そう言う事じゃねーんだよ。バカか?」

 

「親に向かってバカは無いんじゃないかしらぁっ!!」

 

やけに語尾が強いなと思ったら同時に拳も飛んで来た。当たった。痛い。

 

「はぁ……冗談よ。本当はブロッコリーを均等に束ねて出荷する仕事よ」

 

俺の殴られた意味は………

 

「時人の気配がしたから少し揶揄っただけよ」

 

気配って…あんた何者だよ。まあ殴られたのは母さんが変な事件に関わってなかったので無かったことにしてやろう。やり返しても更にボコボコにされるし…

 

「うちの収入源って内職だったんだな…内職ってそんなに稼げないでしょ?」

 

調べた事あるがよく働いて稼ぎは2.3万らしいからな。一ヶ月の生活がそれだけで賄えるとは思えない。

 

「あ、私50個ぐらい掛け持ちしてるから」

 

「効率悪っ。働きに出ろよ」

 

「私は内職で100万稼ぐ女よ?」

 

いや、すげーな!!社畜さん達より稼いでんじゃん。後で作業見せてもらおう。

 

見ました。手が速すぎて見えませんでした。お母さんが怖くなりました。

 

 

 

 

 

「ねぇ時人…学校は?」

 

内職の件が終わると母さんがふと思い出したようで尋ねて来た。

 

「昼飯蓄えてきた」

 

「知識を蓄えなさい」

 

「しょうがないじゃん。勉強しようにもハラが減って仕方がないんだよ。どうなってんだよ俺の腹は…あ、母さんもか…」

 

俺と母さんが食べ放題の焼肉屋へ連日通い続けて店を閉店させた事はまだ記憶に新しい。

 

「…そうね。そろそろ話した方がいいかもね……」

 

「…なんだよ?」

 

「私達はね……サ◯ヤ人よ」

 

こいつ……まともに会話する気ねーな…

 

「私はあなたをそんな口の聞き方する子に育てた覚えはないわよ?トキロット」

 

「母さん漫画好きだよね」

 

「母さんじゃないわ。ハハロットよ」

 

……はぁ…満足するまで付き合うか……

 

「んじゃハハロット。俺達がサ◯ヤ人ってどう言う事だよ!?」

 

「貴方な言ってるの?厨二病?」

 

こ、こいつ………

 

母親を本気で殴りたいと初めて思った瞬間だった……

 

「時人ぉぉぉお!!!」

 

イッセーが叫びながらウチに駆け込んで来た。

 

「うるせぇぇぇ!!!」

 

もちろん俺はイッセーを蹴り飛ばした。さっきの母親への怒りも込めて。

 

「痛い!いや!そんな事より聞いてくれ!」

 

こいつも大概タフになってきてるな。

 

「なんだよ?」

 

「ふははは!!聞きたいか?」

 

少し調子に乗ってるようなので軽く蹴った。が、イッセーはそんな事より気にならないくらい気分が高揚していた。少しばかり引いたが取り敢えず聞いておく

 

「さっさと言え。そして帰れ」

 

「冷たいなぁ…まあいいや!!ふふふ……っ。聞いて驚け!!」

 

そしてイッセーは一拍おいてから先程の1.5倍程の声量で言い放つ。

 

「俺に……彼女ができた!!!!」

 

お、おお……これはまたまた…

 

「幾ら払って頼み込んだんだ?」

 

「違う!それに、夕麻ちゃんから告白してきたんだ!!」

 

「イッセーくん、お昼寝してたんじゃないかしら?」

 

母さん容赦ないな。それって…

 

「夢って言いたいんですか!?親子揃って俺の扱いが酷い!!」

 

「なぁ?…美人局(つつもたせ)か妄想の可能性が高いこの会話をまだ続ける気か?」

 

「ああ、俺の幸せを夜を明かして話してやるよ!!」

 

イッセーのやけに高いテンションがいつも通りウザい。

 

「私は夕食の買い物にいってくるわね?」

 

母さんはこれ以上関わるのは時間の無駄と判断したのか…買い物に行くと言う理由を会話から離脱した。

 

「じゃあ、夜から聞くから取り敢えず帰って飯食って風呂入って9時くらいになったら来てくれ」

 

流石に今から朝まではキツい。イッセーを生かしておける自信がない。

 

「分かった!絶対聞けよな!」

 

「あ、ああ……」

 

イッセーがこれでもかってくらい念を押して来るのでその気迫にやられて生返事をしてしまった。

 

「じゃあ9時な!」

 

そう言ってイッセーはスキップを踏みながら去って行った。

 

さて、家中の戸締りしないとな……

 

それにしても…仮に…仮に!!本当に仮にイッセーの話が本当だったら…いや、ないな。あいつに彼女がいるなら俺だっているわ。あ?羨ましくねーわ。あえて彼女は作ってないんだよ。母さん、悲しそうな目で見ないでくれ……

 

 

 

 

 

 

side???

 

その晩、駒王学園のある一室にて……

 

「部長……ご報告が…」

 

部長…そう呼ばれたのは美しい紅髪を持つ女性だ。

 

「何かしら?」

 

「2年の竜巳時人と言う人物に心当たりは?」

 

「ないわね。その子がどうかしたのかしら?」

 

「その彼の悪魔関係者を疑わせる発言を聞きましたので一応報告を…」

 

「まさか…私の領地内にそんな者がいたらこの私が気付かないはずがないわ!」

 

紅髪の女性は語尾を少し強めてそう言うと次は割って入って来た黒髪の女性が進言する。

 

「部長、木場くんが嘘を言うわけもありませんわ。一応調べて見たら如何ですか?」

 

「そうね…もし私の領地で勝手をしてるようだったら容赦はしないわ……!!」

 

ここに大きく勘違いをした一派ができようとしていた……

 

 

 




米です。2話、読んでくださいありがとうございます。元からあまり良くなかった1話目より質が落ちたなと私は思っております。誤字脱字、指、ご感想お願いいたします。最後に…『トゥルーマン・ショー』はかなり面白い私のお気に入り映画です。
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