話の中ではバレンタインとなってますけど、明日一気に投稿出来るか不安なのでここで出しました。
さぁチョコ作りチョコ作り〜。、
Happy Valentine!!
全国のリア充の諸君。元気しとるかのォ?私の名前はクロメじゃぁ。今日は2月の14日。何の日か分かるじゃろ?
そう、バレンタインじゃ。
子供からお年寄りまで幅広くチョコレート会社の策略にハマって今現在の風習が位置づいてるわけじゃが、リア充諸君は、チョコレートを貰ったかのぉ?
何?まだ?なんという事じゃ。今すぐチョコレートを貰わねば間に合わなくなるぞぉ。さもなくば、義理チョコなるお友達専用枠のチョコとして男友達にあげられるかもしれないぞぉ?
まぁ、そうなったら非リア勢全員で笑ってやるがのぉ。
え?非リアは黙ってろ?おいおい、それは人権侵害じゃないのか?たかが女と過ごす時間を長くしてキスしたりエッチな事してベッドでアンアン喘いでビュッビュッしてるだけのやつが何言ってるんだ?あぁん?
大体よ、お前非リアだなってよく言われるけどよ、俺は二次元に嫁を持ってるんですがなにか文句でもあるんですか?
は?キモい?死ね?このオタク野郎ぉ?
ちょぉぉぉぉぉおおっと、何を言っているのか分からないのぉ。
リア充という言葉は、リアルに充実してるという省略型じゃが、彼女彼氏持ってないだけでリアルに充実していないとは言いきれないのじゃないのかな?
実際結婚しないで独身で生活している先輩方は、自分のやりたい事をやって充実してるから、そんな先輩方もリア充と呼べるんじゃないのかな?
オタク共も、リアルではないが同じ趣味嗜好の仲間と共に楽しく過ごしているから、リア充と呼べるじゃろぉ?
お前らは言葉の意味をしっかり理解出来ておらんようじゃのぉ。
だからバレンタインのチョコも貰えないんじゃ。
え?俺?俺はくれる人なんていないよ。
え?お前にチョコを貰うだの言われたくない?
何を言うか。だったら、お前はこの世界に来てみるがいいんだ。
バレンタイン?チョコレート?何それ美味しいの?状態じゃぞ。
バレンタインが存在しない世界で、どうやってチョコを貰えばいいんじゃよ。出来るなら、俺に教えて欲しいのぉ…………。
「Happy Valentine!!(白目)こんにちはこんばんわおはようございます。何時何分か知らないけど、みんなのアイドルクロメだぞ☆(ゝω・)vキャピ」
「………………」
「ごめん嘘だから引かないでめっちゃ心に傷ついた」
「………今回だけだぞ。で、なんで私だけここにいるんだ?」
そう。ここは我が家のキッチン。ちょっとだけ他の家よりも大きなキッチンで、俺ことクロメはカレンさんとキッチンに立っていまーす。
「私は、シロナとの買い物を断ってこっちに来たんだ。くだらない事ならば、私はお前の某を引きちぎるからな」
「oh......。今ので玉が縮んだぜぇ。だが待ってくれ。今日は俺と一緒に料理を作って欲しいんだ。」
「……は?料理?何故私がお前なんかと。大体、まだ昼餉を食べて1時間も経ってないんだぞ。一体何を作って食べると言うんだ」
「うん。その疑問はいいね。でも質問の前に、今日は何月何日か分かる?」
「……馬鹿にしているのかお前は。今日は2月14日。何の変哲もないただの休日だが?」
こめかみに青筋が浮き出てるカレン。目付きはいつも通りおっかないのに更に怒ってちゃちびっちまうよ。
「その通り。今日は何の変哲もないただの休日だ。で、質問の返答だけど、俺は今日デザートが食べたくなったからチョコレートを使ってお菓子を作ろうと思うんだ。どう?」
「……どう?と言われても。だったら、私なんぞいらないだろう?今日は私も買い物に行きたかったのに………」
「えっ?………なんかごめん。今度詰め合わせするから許してくれ」
「今日じゃなきゃ駄目だったんだが………。まぁ、本人は気付いてないのだから、もういいとしよう。その言葉、忘れるなよ」
「イエッサ!!で、どんなのを作ろうとしているかと言うと、生チョコ大福を作ろうと思うんだ」
「?なんだその、生チョコ……大福?大福とは一体なんなのだ」
そう言えば、この世界に大福は無かった。まんじゅうあるのに大福無いのってなんか不思議に思える。
まんじゅうがあるからかは知らないけど、片栗粉や白玉粉、小麦粉だってある。麺があるから小麦粉はあるって分かるけど、他のやつはなんであるのかって思う。
だったら大福ぐらい作ればいいじゃん。
「大福って言うのは、もち米や白玉粉を使った和菓子っていうものなんだ。ほら、いかりまんじゅうとかもりのようかんとかあの分類のお菓子だよ」
「成程。だが、何故私なんだ?今部屋にいるサーヤとかでも良かった筈だが……」
「考えて見てくれよ。カレンが作った大福を、シロナちゃんが食べる姿を。美味しい美味しいって言って食べるシロナちゃんの姿を」
「…そ、それはーーー」
何故か服がはだけてる状態で色っぽく大福を口に含むシロナ絵図。
『………んっ。カレン………。これ、すっごく……、美味しいよ……』
瞳の奥にハートのマークを浮かばせ、口を綻ばせて上目遣いで見つめるシロナ絵図。
「ーーー私に出来ることなら何でもしようっ」
うわぉ、鼻血大量。まずは鼻血止めてからにしてよ。
取り敢えずカレンの鼻に小さく丸めたティッシュをぶち込んだ。
カレンはシロナが大好きだからね。レズビアンも俺はいける口だよ。ショタコン?お断りだ。
「……で、これから私はどうすればいいのだ」
「因みに料理経験は?」
「貴様がいつもキッチンにいるから、誰一人として包丁を満足に握ったものなどいないのだが?」
そう言われると、聞いといてなんだが申し訳ない気分になるな。
俺は前世の記憶を生かして、ほぼ毎日キッチンで3食作っている。あの最胸グラマラス美人ショタコンの残念美人な我が母親?あれに包丁を持たせてみろ。食卓崩壊まっしぐらだよ(下的な意味で)。誰が性欲剤入れて喜ぶんだよ。ポケットに隠してるそれ、超薄型ゴムでしょ。何度その箱見たと思ってるんだよ。もうさっきで分かるほどだよこんちくしょう。
取り敢えず板チョコと生クリームをそれぞれ冷蔵庫から取り出し、まな板と万能包丁をしっかり洗って、乾いた布で水気をしっかり拭き取る。
「分かった。じゃあまずは生チョコを作るから、この板チョコを細かく刻もう」
まずカレンに、見本を見せる。
チョコって結構硬い。肉や野菜とは違って、力を入れないと中々切れないものだ。俺は板チョコが切れないという事は今まで無かったけど、力が足りないと中々切れないのは確かだ。
手際良くチョコを刻み、半分ぐらい切った所でカレンにバトンタッチ。包丁の握り方を教え、ゆっくりと刻み始めた。
やはり擬人化ポケモン。一般的な女性よりも断然力があるな。包丁がまな板に刺さったんだもの(白目)。
力加減をしっかりさせて今1度チャレンジ。今度は上手く成功しているようだ。
生チョコを作るにあたって、疑問に思ったことは無いだろうか。
チョコレートを何故細かく刻まなければならない?面倒臭いからそのまま湯煎をした事のある人もいるかもしれない。
まぁ、別に悪いというわけじゃないんだ。俺も実際面倒臭いと思ってるし。湯煎の意味をしっかり理解していれば全く問題ないんだけど。
で、何故細かくするかと言うと、単純にその方が熱で溶けだすのが早いからである。それにチョコを長いこと熱していると、チョコの匂いが薄くなってしまうから、熱す時間を短縮させる考慮も含まれているんだ。
案外、面倒な事ほど意味があるんだね。俺も前世で妹にこっぴどく言われました。
「さぁ、次は湯煎だ」
細かく刻めた後、チョコを大きめのボールに入れ、水を張った鍋にボールを浮かばせる。火をつけ、混ぜながらチョコを溶かしていく。
「……湯煎というものは、そう言う事なんだな」
「良く湯煎の意味知らない人は、お湯の中にチョコを入れたり、鍋にそのままチョコ入れたりして失敗するだろうね」
料理をあまりしない人は特にそうなんだが、湯煎とは一体なんなのか分からない人が多い。
確かに湯煎とは言うけど、お湯の中にチョコをぶち込むのは間違いだし、チョコを直で温める人もいるんじゃないだろうか。
「まぁ、レンジでも焦がさないようにチンすれば簡単に出来るけど、俺レンジで焦がしちゃった事あってトラウマなんだ……」
レンジでチンの方が簡単だ。耐熱ボールにチョコとバターか生クリームを入れてレンジにぶち込む。時間を決めて、チョコがしっかりと溶けるまでチンする。
気を付けることはやっぱり焦がさないこと。時折レンジから取り出してちょっとずつ混ぜていくと焦がしにくくなるよ。
「よし。チョコがしっかりと溶けたら、火を切って、ボールを取り出す」
カレンが熱されて熱いはずのボールを何食わぬ顔で素手掴み。流石ポケモン。これくらいの熱さなんて造作もないのか(驚愕)。
取り出したボールに生クリームを入れ、しっかり混ぜ合わせる。混ぜ合わせると、チョコが滑らかになって生クリームが見えなくなっていく。トロトロにチョコがなったら、クッキングペーパー、無かったらラップを。容器の中に垂れ流して、厚さ1cmぐらいに均等に流し込む。足りなかったらもう1個容器を用意すればいい。
「なるほど。これで生チョコの完成だな」
「ちょっと冷ましてから入れると上手く出来るから、手で触って多少熱が飛んだら冷蔵庫に入れよう」
まぁ案外早く熱が飛んだので、冷蔵庫にそのままぶち込む。
後は冷え固まるのを待つだけだ。
「……ふむ。案外チョコを溶かすまでは簡単だが、チョコを冷やし固めるまでは時間が長いな」
分からなくもない。俺も冷してる間はポケモンしてたし、この時間は暇だ。
だがしかし、ここはご都合主義と行かせてもらおう。時間が無いためさっさと進んでしまうぜ。
ーーー数時間後。
「………なんだか異常に早かったのは気のせいか?」
「気のせい気のせい。さ、次は大福の生地だ」
大福。前世では和菓子屋さんには必ず置いてあった和菓子の1つ。家でも、お餅で餡子といちごを包み込めばいちご大福は簡単に作れた。
今回は、チョコ大福だが工程は変わらない。
「まず用意するのはもち米の代わりである白玉粉、砂糖、水、片栗粉」
注意しなければならないのだが、水は適度に入れなければ後々水分を多く含んでしまう。
今回の俺は、白玉粉 60g、水 80cc、砂糖 大さじ一杯と半分。
これで大体6~8人ぐらいかな。ホント、前世の記憶って便利ー(cookpad参考)。
「まずは計らないといけないから、計りに耐熱ボールを置いてボタンを押す。そうすれば、このボールの重さは含まれなくなるからしっかり計ることが出来る」
計り終えた白玉粉に、水と砂糖を加えて混ぜる。しっかりと混ぜないと、後で大福の生地にしっかりならなくなるので、ダマが無くなるまでかき混ぜる。ダマというのは、まぁ簡単に言えば溶けきれてない粉末のブツブツしたのが固まったようなものだ。これが無くなるまでしっかり混ぜ合わせる。
混ぜ合わせた後、ラップをしてレンジに入れる。時間は2分半。レンジでチンしている間に、平ペったい容器かまな板に片栗粉を出しておく。
「生地が出来たぞ」
レンジからカレンはボールを取り出してきた。
ラップを取って、水をつけた木べらで混ぜ合わせる。耳たぶのような硬さが大体大福の生地の丁度いい硬さだ。まぁアッツアツの餅なんか素手で触りたくないよね。まぁそこは自分の判断に任せよう。
混ぜた後もう1度ラップを張り、30秒またレンジでチンする。
「カレン、チョコ出して」
冷蔵庫からチョコを取り出し、感触を確認。しっかり固まっているようだ。チョコを硬くしたいのなら、生クリームの量を少し減らせば硬さは変わる。俺は柔らかい方が好きなので分量分生クリームを入れた。
カレンに、小さめにチョコを丸めさせている間に、耐熱ボールから取り出した生地を片栗粉でまぶしていく。あまりつけ過ぎると、食べた時に口の中が粉々になるからあまり付けすぎないように。
適量でちぎった生地を左手で持ち、一度丸めた後右手の親指の付け根辺りで広げていく。
大体5~6cm当たりだろうか。若干中央の生地を厚くしておいて、そこにチョコを乗せる。
ここからが難しい。まず、チョコを生地で包んでいく。
左手で軽く握り、右手で軽く押さえながら回して生地をチョコに纏わせていく。俺も何回か失敗してしまったが、中々楽しいものだよ丸めるのは。
生地とチョコのてっぺんが丁度同じ高さになったら、今度は生地をチョコの上に被せていく感じで伸ばしていく。若干渦を巻いている感じで作ると尚やりやすい。チョコが生地で見えなくなったら、蓋部分を下にして形を整えていく。
丸っこくなった後、片栗粉を若干付け直て完成。
「……おぉ、これがチョコ大福なるものか」
「お好みでココアパウダーをかけてもいいよ。かけすぎないようにだけど。じゃあ、カレンも一緒にやろうか」
「ああ、分かった」
生地が冷めないうちに、丸めていく作業は、あまり時間はかからなかった。
1つ言いたいことがあった。
何故俺はカレンとチョコを作ったと思う?
理由は簡単。ただ単に女の子からチョコを貰いたかっただけです( 涙目 )。
だって考えて見てよ。カレンはシロナが大好き。シロナの喜ぶ事は大体するんだ。
そこで考えた。カレンを料理に誘って、シロナにあげるという口実を立てて誘えば、お零れで俺にもカレンの作ったチョコが貰えるのだ。
なんと素晴らしい作戦だろうか。これで俺もバカップル共に馬鹿にされなくて済むぞ(白目)。
カレンを利用したのは悪いと思ってるけど、これは俺の命に関わる事なんだ。許せカレン。買い物だろうがなんだろうが連れて行ってあげるから、今回ばかりは許せ。
作者は貰う側ではなく、作る側なのさ!!
材料費が馬鹿になりませんでした作者にお金をください(切実)